●5.飛行機、宇宙の話

2009年10月 3日 (土)

■祝・MRJ、米社から100機受注。

国産初の小型ジェット旅客機、MRJ(ミツビシ・リージョナル・ジェット)が アメリカの地域航空会社トランス・ステーツ・ホールディングスから100機の受注を受けた。初号引渡しは2014年で、5~6年かけて納入する予定だそうだ。

Mrj01_2

いやあ、この大不況の時代にめでたいニュースである。

競合機種より燃費が3割いい、というのが売りで、その技術力を買われたのだろうから余計にうれしい。

YS-11から40年余り。

日の丸旅客機の幸先のいいスタートに乾杯!

なのである。

                          <2009.10.03 記>

■関連記事■
■MRJ事業化決定。技術屋の夢と、ビジネスと。

 
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2009年9月18日 (金)

■HTV、ISSとの結合に成功!!これは日本宇宙開発史上の偉大な一歩なのだ。

HTV(宇宙ステーション補給機)が、ISS国際宇宙ステーションとの結合に成功した。

Htv_image
■HTVのISSへの結合イメージ図
Htv_small01
■実際の画像

■スペースシャトルに代わる大型輸送機としてHTV(H-II Transfer Vehicle)が通用することが見事に実証されたわけだ。

HTVには与圧部分があって、明日以降にはISSのクルーがそこに乗り込んで船内の補給品の入れ替えを行う予定。

これは一見地味にみえるのだけれども、実はニッポンの’船’に初めて人が乗り込むことになるという大きな一歩でもあるのだ。(実験棟「きぼう」は’船’じゃないということで。)

■これをもって、日本の有人宇宙船への大きな足がかり、なんていう気の早い記事が新聞に踊っていたりするのだけれど、それはちょっと言いすぎなような気もする。

何せ、この’船’はミッション終了後、ISSの廃棄部品を搭載したまま大気圏に再突入、燃焼廃棄される予定なのだ。

有人宇宙船としては再突入、回収が大きな難関なはずであって、その辺の実証試験がそもそもHTVの延長線上に予定されているのかも今のところ分からない。

けど、まあもちろんJAXAもそこのところを考えているには違いなく、それもそう遠い未来のことではないだろう。

■そういうことも踏まえて考えると、やはり今回のミッション成功はニッポンの宇宙開発史のなかでの大きな一歩であることには間違いない。

Hー2Bを含めたHTV開発関係者の皆様、おめでとうございます!!

   

■JAXA HTVの運用の流れ

 
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2009年9月11日 (金)

■H-ⅡB打ち上げ成功!

9月11日午前2時01分46秒、

宇宙ステーション補給機(HTV)を乗せたH-ⅡBが無事、打ち上げられた。

H_b02

■H-ⅡBは、前型のH-ⅡAに対しメインエンジンLE-7Aを2基に、固体ロケットブースターSRB-Aを2基から4基に増やして大出力化を図り、国際宇宙ステーションISSに物資を運ぶHTV(宇宙ステーション補給機)を打ち上げるために開発された、現時点での日本最大のロケットである。

とてもめでたい話だ。

■10年前くらいだったかH-Ⅱロケットの打ち上げ失敗があって、日本のロケットなんでだめじゃないの?なんていう雰囲気が漂っていた頃から考えると感慨深いものがある。

いや、いや、無事に打ち上げられて本当によかった!

■さて、今度はHTV実証機がちゃんと機能するかである。

これから1週間かけていろんな飛行実験をして最終的には18(金)にISSにドッキングが行われる予定。

これが成功すれば技術的には欧米に肩を並べることになるということで、なんかワクワクしてしまうなあ。
 

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                           <2009.09.11 記>

■関連記事■
■NASA、スペースシャトル後継に日本製無人輸送船HTVを!?(2008/07/21 記)

■JAXA(宇宙航空研究開発機構)HTV/H-ⅡB特設サイト
   

 
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2009年8月29日 (土)

■極超音速実験機 X-51A 「ウェーブライダー」。スクラムジェットの実用化への更なる一歩。

この秋にもXー51Aの実験が開始されるようだ。

X51a_03

■X-51A・ウェーブライダーはアメリカ空軍が開発中のスクラムジェット実験機。

スクラムジェットとは、超音速で飛行することでエアインテークから入ってくる空気を圧縮して燃焼させる仕組みである。

X51a_06
X51a_01
オシリの部分がロケットで、機体下面にインテーク、機体両側面にラムジェット推進部、という構成だろうか。

■X-51AはB-52のパイロンにつるされて高度約1万メートルで発進、ロケット推進でマッハ4.5まで加速、そこからスクラムジェットで約4分間飛行して巡航速度マッハ6を目指すという。

先行していたX-43はマッハ9.8を記録しているが、ラムジェット推進の時間はたったの10秒間であり、スクラムジェット実験機としてのX-51Aは画期的なものだといえる。

■だが実用化はまだまだ先のことのようだ。

高校時代(25年くらい前)に読んだ本では、近い将来スクラムジェットが旅客機に採用されて東京ーニューヨーク間を1時間で飛行するなんて夢の世界が描かれていたけれど、果たして生きているうちに乗れるかな。

もっとも、それ以前に採算の問題で軍事利用だけになってしまうかもしれないが・・・。

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                           <2009.08.29 記>

 
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2009年8月22日 (土)

■ボーイング787開発遅れ。混合チーム運営の難しさ。

ボーイング社が開発中の次世代中型ジェット旅客機、B787に構造的欠陥が見つかりデリバリーがかなり遅れそうな様子だ。

B787_2

■今回見つかったのは主翼と機体の接合部分の強度問題。

飛行機で一番負荷がかかるところで、なにやってんの?っていう感じなんだけれども、今回の開発は70社にも及ぶ国際的な合同プロジェクトなのだそうで、その前からの度重なる開発遅延を含めて、無関係では無さそうだ。

■最近の航空機開発では分業体制が当たり前だという話もあるが、多分、質の面でも量の面でも今まで類を見ない規模での共同事業なのだろう。

主翼の設計担当は三菱重工で、お得意の炭素系複合材の技術を見せ付ける立場にあったようだが、とんだ裏目に出てしまったことになる。

連係プレーが求められる接合部でミスったというのは、いわゆる三遊間ゴロというやつで、ちょっと情けない。

■と、いうのを通りこして今回の話は共同事業のもつ本質的な怖さを指し示している。

なにせ、この部分は加重が猛烈にかかる部分で、そこの耐久強度不足は10年後、20年後に主翼脱落による墜落という最悪の事態を招くからだ。

■そんな大事なところのミスを最後の最後まで見抜けなかったボーイング。混合チームがでかくなり過ぎると全体が見えなくなるというよい例である。

いずれにしても、全日空から矢の催促があろうがどうしようがジックリ綿密に見直しを行って、ゆめゆめやっつけで対応しないことを切に願う。

御巣鷹山は決して繰り返してはならない。

 

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                       <2009.08.22 記>

 
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■彗星から発見されたアミノ酸と空想にふける夏。

米航空宇宙局(NASA)ジェット推進研究所は17日、米無人探査機スターダストが彗星(すいせい)から採取した試料の中からアミノ酸を初めて見つけたと発表した。<2009.08.19 読売新聞> 

Photo

■発見された物質はグリシン。

最も単純なアミノ酸の一種なのだそうだ。

知ってのとおり我々のカラダは主としてたんぱく質で構成されているが、そういったたんぱく質はいろいろなアミノ酸がつながりあって出来上がっている。

つまりは生命の材料が宇宙空間で発見されたということである。

■ビッグバンで宇宙が誕生したときに、宇宙には最も単純な元素である水素とヘリウムしか存在しなかった。

そのうち宇宙に広がった水素とヘリウムの偏って存在した場所で恒星が生まれ、そして超新星爆発で死を迎えるときのエネルギーでヘリウムより重い元素が生成したそうな。

■そうすると、今回見つかったアミノ酸のようなものはどうやって生まれたのだろうか。

古い恒星の死骸からなる星間物質である炭素、酸素、窒素なんかが水素とともに吹きだまって、というところまではありそうだけれど、そいつらはどうやって化学結合に至ったんだろうね。

不思議です。

もしかしたらヘリウム以上の元素がそうだったように、初期の太陽系の中で生命が発達していて、その名残りが宇宙に漂っているのかもしれない。

■いずれにしても、見つかったのはあくまでもアミノ酸で、生命そのものではない。

’彗星からアミノ酸、生命の宇宙起源説裏付け’

なんて読売新聞は見出しに掲げているけれど、あくまでも生命の材料のそのまた材料が発見されたに過ぎない。

とはいえ、今回の発見はその’記念すべき第一歩’の可能性を指し示すことであって、殺伐としたニュースばかりが流れる中で、なんだかため息が出てしまうくらい壮大な空想を引き出してくれるのであった。

 

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                           <2009.08.22 記>

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Photo_2
■マインド・イーター 水見 稜  著ハヤカワ文庫 JA  (1984/10)
■こちらは命を運ぶどころか人間の精神を喰ってしまう彗星を巡るオムニバス作品。大好きな日本SFの一つです。

  

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2009年6月14日 (日)

■かぐや、月に還る。

■2007年9月14日の打ち上げ以来、17ヶ月余りにわたり月の全球を観測した月周回衛星「かぐや」を、日本時間6月11日(木)3:25、東経80.4度、南緯65.5度へ制御落下させました。
<JAXAプレスリリースより抜粋>

Photo
■かぐや搭載のハイビジョンカメラ(広角)による「地球の出」の撮影結果平成19年11月7日14時52分(日本時間)

■38万Km離れた月から見ると、

地球はこんなにもちっぽけで頼りないものなのか、

なんて感じ入らせてくれたりした月周回衛星「かぐや」。

  
お疲れ様でした。

                            <2009.06.13 記>

■<月周回衛星「かぐや」観測映像>

■「かぐや」HDTVによる満地球の出(2008年4月5日)

■「かぐや」HDTVによる地球のダイヤモンドリング
(またはコチラ)

■回転する月の動画

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■関連記事■
■地球がとっても青いから。月周回衛星「かぐや(SELENE)」から見た「満地球の出」。

 
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2009年6月 7日 (日)

■とっとと選択肢から外してしまえ。F-22・ラプター、日本に輸出するなら一機、250億円!

馬鹿にするにも程がある。

F_22_2
■タキシングするF-22。最早、この機体が日の丸をつけることはないだろう。

■重要機密ということで国外への輸出を規制されているF-22・ラプターだが、民主党の重鎮ダニエル・イノウエ上院歳出委員会委員長は輸出規制の緩和への期待を表明するとともに、日本へ輸出する場合は一機あたり2億5千万ドル(約250億円)になると米・国防長官と日本の駐米大使に伝えたらしい。

政治的メッセージってヤツなんだろうけど、こいつはあんまりだ。

■何しろ4月にF-22生産中止案が出て60機増産の話はパー。それじゃ軍産複合体も困ってしまうってんで、ならば丁度同じくらいの機数を欲しがってるニッポンに売ればいいだろう。

それで大事なところを引き抜いた上で米軍調達価格に100億円上乗せと来たもんだ。

まったく馬鹿にした話である。

■もうそろそろラプターなんてオモチャを買ってと駄々をこねるのはおしまいにして、渡りに船のF-15SE(一機、1億ドル也)で手を打っておいて、ポストF-15で純国産第5世代戦闘機にしたらいい。

その為のATD-X・心神だろう。

次期中期防の初年度である10年度の予算請求に次期主力戦闘機調達予算は盛り込まれないようで、これじゃあ、ずるずる後まわしになるばっかりじゃないか。

そろそろ誰かガッツのある奴が、アメさんを向こうにまわして将来の日本の戦闘機構想をビシッと決めたらんかい!!

と思うのだけれども、いかがなものであろうか。

FS-Xの二の舞は是非とも避けて欲しいものである。

   

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                          <2009.06.07 記>

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F22
■ F-22はなぜ最強といわれるのか
ステルス、スーパークルーズなど最新鋭戦闘機に使われるテクノロジーの秘密に迫る

青木 謙知 著 サイエンス・アイ新書 (2008/12/16)

    
■【動画・Youtube】T-38でF-22を撃墜!!模擬戦・HUD映像。
・・・だから何だ、というワケではないですが、面白いので載せときます。
  
  

■関連記事■
■F-22生産中止!?どうなるF-X!!

■F-15SE(Silent Eagle)、ちょっと工夫でこのうまさ。
 

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’大石英司の代替空港’ の「笑う警察官」
 

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2009年4月 7日 (火)

■F-22生産中止!?どうなるF-X!!

ゲーツ米国防長官は6日の記者会見で、兵器調達の大幅な見直し案を発表し、空軍の最新鋭ステルス戦闘機F22の生産中止をオバマ大統領に提言することを明らかにした。大統領は国防費の見直しを宣言していた 【EPA=時事 2009.04.07】

F_22

■F-22は、ステルス技術の秘匿度があまりに高すぎるために輸出禁止措置がとられていて、F-4ファントム後継のF-Xとしてこの最強戦闘機を何としても手に入れたい防衛省はヤキモキしていたワケだけれど、

いやいや、輸出向けのスペックダウン仕様ならOKじゃないの?

なんてシュワルツ米空軍参謀総長が発言したりするもんだから、おやおや、これはもしかしてと期待を持たせたところで、完全に息の根を止められてしまった格好だ。

■米空軍はF-22の現在の配備計画183機を不足とし、さらに60機の追加配備(増産)を要求していたのだが、この大不況のせいだろうか、

そんな金はない!!

ということで却下になったようである。

■F-22のユニットコストは1億4200万ドル、F-15Eは3110万ドルなのだそうで実に4~5倍ものお値段になってしまうのだ。

そりゃ、ダメだよっていいたくもなるし、金をかけるにしても、そろそろ無人戦闘機の時代だという見方もあるのだろう。

■けど、莫大な開発費がユニットコストを押し上げているとするなら、調達数を増やせば割引きされて、先の輸出仕様の数を増やせばさらにお得な計算になるんじゃないの?

と食い下がるのは大量生産に親しむ製造業従事者(←もちろん自分のことネ)の浅知恵で、200機程度の生産数だと(これもかなりの推測だが)所詮、全部手作りの試作に近い代物で、やっぱり生産数が効いてくるのだろう。

日本のF-2も同じ構図で調達数を減らされたしな。

■まあ、いずれにしてもF-22が日の丸をつける可能性はかなり低くなったに違いない。

F-4の老骨にムチ打ってF-35にするのか、突如現れたサイレント・イーグル(F-15SE)にするのか、はたまたお手頃のタイフーンなのか。

妄想の日々はまだまだ続くのである。

(また、お得意の勘違いで、輸出仕様(??)はまったく別の話だ、っていうことないよな・・・。)

                           <2009.04.07 記>

Dvd_f_22
■[DVD] ディスカバリーチャンネル テスト・パイロット
   F/A-22 次期主力戦闘機の誕生

      

■関連記事■
■F-15SE(Silent Eagle)、ちょっと工夫でこのうまさ。(2009.3.21 記)

■『FX・次期主力戦闘機』その6。次期中期防へ先送り。(2007.12.17 記)
   

 
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2009年3月21日 (土)

■F-15SE(Silent Eagle)、ちょっと工夫でこのうまさ。

F-15SE(Silent Eagle)の試作機が公開された。

F_15se01
■2009/3/20 18:30 - ボーイングは17日、F-15戦闘機の新型機「F-15 SE(Silent Eagle)」の試作機を発表した。【Technobahnの記事へ】

■F-15Eの特徴に加えて、レーダー波吸収素材にコンフォーマルタンク型ウェポンベイ、V字型垂直尾翼を採用し、フロンタル・アスペクト・ステルス性能は輸出版のF-35並みなのだそうだ。

勉強不足で’フロンタル・アスペクト・ステルス性能’なる用語の意味と定義がよく分からないのだけれど素直に’前面ステルス性能’ととるならば、へぇ~という驚きを隠せない。

F_15se_wepon_bay_2

■でもちょっと待て。

コンフォーマルタンク型ウェポンベイっていうけれど、要するに格納式じゃないってことだよな。

それって・・・。

■と思いきや、ちゃんと格納式でした、ごめんなさい!!

これならバッチグーです。スゴイ、スゴイ!!

【↓ ウエポンベイへの格納の動画】

Video: Boeing unveils the "stealthy" F-15 Silent Eagle

さぁーて、F-X選定どうなりますかね。

これはちょっと面白くなってまいりました!

                     <2009.03.21 記/03.23改>

■関連ニュース■
シュワルツ米空軍参謀総長、改造版のF-22であれば日濠への輸出は可能
(Technobahn 2009/2/18)
気が付かなかったけど、こんなニュースも。

 
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2009年3月18日 (水)

■昇っていく光の軌跡。STS-119(15A)ディスカバリー打ち上げ。

米国東部夏時間 3月15日午後7時43分(日本時間 16日午前8時43分)、若田さんを含む7名の宇宙飛行士を乗せたスペースシャトル・ディスカバリー号の打ち上げは無事成功した。

Photo
■少し、ニュース的には遅い記事なのだけれど、夕暮れの中を飛び立っていく光の軌跡があまりにも美しかったのでアップしました。

液体水素注入中のリークが見つかって打ち上げ延期、原因が特定されないまま打ち上げるというので少しドキドキしていたのだけれど、無事で何より。

■本日、「ラジオ体操の歌」(♪あたらしい朝が来た、希望の朝だ、かな?)のウェイクアップコールで目覚めた若田さんは、ドッキングした国際宇宙ステーション・ISSに移り、これから3ヶ月半の長期滞在に入ります。

何だか日本人にとっての宇宙も、リアリティを持ち始めましたね。

私が生きているうちに、日本人が月の大地を踏みしめるシーンを拝めるといいのですが。

1
■【動画】打ち上げシーン<YOMIURI>

■15A(STS-119)飛行1日目ハイライト(打上げ)<JAXA/NASA>
  

                             <2009.03.18 記> 

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2009年2月20日 (金)

■背中が伝えるものなのだ。『プロフェッショナル・仕事の流儀』 航空管制官・堀井不二夫。

久々のプロフェッショナルは、航空管制官の堀井不二夫さん。

090217
■空を守る、不動の男・航空管制官・堀井不二夫
<2009.02.17放送> (番組HPより)

■空港の管制官ほどストレスのかかる仕事はないだろう。

何しろ何百人も乗客を乗せた何機もの旅客機を相手に、刻一刻と変化する状況に対して常に適切な指示を出す。

そこに失敗は許されない。

■しかもパイロットは管制官のいうことを信じ、その指示に従うワケで、極めて重い責任がのしかかる。

少し前の話だったか、経路が交差する2機の旅客機に対して管制官が間違って互いに近づくような指示を出してしまい、あわや空中衝突、という危機的状況を作ってしまったというアクシデントがあった。

その時、それぞれの旅客機に搭載された接近警報装置は「正しい」回避行動を指示していたのだけれども、実際にはパイロットは管制官の指示を優先してしまった、ということがあって、そこから考えても如何に管制官の指示が絶対的なものなのかが分かるだろう。

■そんな管制官が手に汗握りながら次々と指示を出していく管制室というのは、さぞやピリピリと張り詰めているだろうと思っていたのだが、意外にフランクな空気が流れているのに驚いた。

どうやら、そういう空気を作り出すのが堀井さんの流儀らしい。

■連帯感を感じる、安心できる、頼れる。

というのがパイロットたちが抱く堀井さんの印象だ。

堀井さんは常に、それぞれのパイロットの気持ちに寄り添って、共に飛ぶ。

それが伝わるから、着陸に向けて緊張を強いられる進入のシークエンスでもパイロットの気持ちを和らげることが出来るのだ。

■けれど、それは並大抵のことではなくて、共に飛ぶ、というからには百戦錬磨のパイロットたちの判断力と同じ高みに身を置かねばならないということだし、しかも同時に何機もの機体の動き、それぞれに気持ちを向けなければならない。

何故、そんなことが出来るのか。

実地訓練をはじめたばかりの若い管制官に対する堀井さんの指導を見ていて、何となくそのヒントがつかめそうな気がした。

■「パイロットの気持ちになって、」と指導するのではなく、

実際にパイロットの気持ちに立った管制をしてみせる。

短く簡潔な交信の中にパイロットと堀井さんとの確かな「つながり」が見えて、ああ、こうありたいと思える背中を見せること。

そのコトバでは表現できない、「こうありたい」という姿をしっかりと自分のものとしてイメージできること。

それさえあれば、技術的な問題は経験を積めば自然と身についてくる。

■逆に「こうありたい」という理想の構え、骨格を持たずに、自分の能力にまかせて状況を処理するテクニックばかりを研ぎ澄ませてしまうと、いつかどこかで破綻をきたしてしまう。

そういうものではないだろうか。

そして、それはどんな仕事についても言えるのではないか。

■実にフランクな羽田の管制室も、いざというときには別の顔をみせる。

バードストライクしたかもしれない、と離陸した機体のパイロットから連絡、急ぎ、滑走路を閉鎖して異物の排除に取り掛かる。

管制室のいろいろな立場のメンバーそれぞれが、今すぐにやるべきことを自分で判断し、堀井さんの了解を得る。

その、あうんの呼吸が見事でゾクゾクしてしまった。

ああ、こういうチームが作れたら、という理想の姿がそこにある。

■自分を権力者にしない、

どの立場のメンバーも常に自分の考えを臆することなく言える空気を作り出す。

と、口で言うのはたやすいが、なかなか実際にそういうチームを作れるものではない。

■ここでも、やっぱり「背中」なのだと思う。

「おまえら、自分で主体的に動けよ」なんて気持ちが裏に透けて見えたら、その「命令」を意識して、逆に、ボスの顔色を覗うようになってしまう。

そうではなくて、本気でメンバーひとりひとりの言葉を真摯に受け止める、その日頃、皆にみせている背中が生み出す安心感、

それが、自分で考え行動していいのだ、という主体性の原動力になるのだと思う。

                         <2009.02.20 記>

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■機長の一万日―コックピットの恐さと快感!
田口 美貴夫 著 (講談社プラスアルファ文庫)

      
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過去の記事■『プロフェッショナル・仕事の流儀』

■『プロフェッショナル・仕事の流儀』番組HP

■茂木健一郎さんのクオリア日記にT/Bさせていただきます。

      
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2009年1月18日 (日)

■【書評】『航空機事故50年史』、加藤寛一郎。根っからの飛行機好きに向けたメッセージ。

飛行機好きのみならず、機械技術者には是非とも薦めたい本である。

Photo_4
■【文庫】 航空機事故50年史 ―第一人者がはじめてすべてを明かす
■加藤 寛一郎 著 (2008/4/17 講談社+α文庫 )

■航空機事故研究の権威、加藤寛一郎先生が自ら選んだ特徴的な88件の飛行機事故をもって、旅客機50年の歴史を俯瞰する試みである。

88件の事故のひとつひとつは2ページほどの中で簡潔かつ丁寧に語られ、読む者はその怒涛のようなシャワーを浴びることになる。

それぞれの事例がまた興味深く、その要因も機体自体が抱える問題や乗員の操縦の問題、整備、管制、気象、人間関係にまで及ぶ多岐に渡るもので、ちょっとしたショート・ミステリーとして味わうことが出来る。

■旅客機の歴史は、1950年代半ばから80年代前半にかけての「前期」に信頼性が確立し、1980年代後半から90年代前半の「中期」に弱点が露呈し始め、1990年代後半から現在(2008年)に至る「後期」に完成期を迎える。

航空業界は、その50年の歴史を通して数多くの事故を経験し、その原因を取り除くことで空の安全を確立してきた訳だが、それでもなお事故は無くならない。

それは「予想もしない」ことが起きるからである。

■例えば、

燃料を補給するときにキロ・グラムとポンドを間違えて、本来の半分程度の燃料で出発してしまい、1万メートルの上空で燃料切れになってしまった(1983年 B-767 カナダ)とか、

事故が起きても翼内の燃料タンクに突き刺さらないように設計されたパイロンが疲労破壊してエンジンが脱落、安全の為の構造が逆に事故を引き起こした(1992年 B-747 オランダ)とか、

与圧機能が故障し、警報が鳴って酸素マスクが降りてきたにも関わらず、機長を初めとした乗員はそれが機内の減圧によるものだと考えず、結局、酸欠で意識不明になり墜落した(2005年 B-737 ギリシャ)とか。

■加藤先生は「まさかの事故」は起こるけれども心配し過ぎることはない、という。

航空機の年間平均死亡者数294名に対して、自動車は日本だけで年間約7000名が死亡している。

確率論で考えれば、航空機は「十分に安全な」乗り物だとうことである。

■そうは言っても、走行速度が低くなれば低くなるほど自動車の「曲がる」、「止まる」という操縦性、安定性は安全サイドに動いていく。

一方、航空機は一定以上の対気速度と姿勢を維持していないと空中に浮いていることが出来ない。

特に高度が取れていない離発着時でのトラブルは致命的なことになりかねない。

航空機はその根本において危険をはらんだ乗り物なのである。

■もちろん加藤先生もそんなことは百も承知である。

むしろ、だからこそ操縦の自動化による操縦、整備のブラックボックス化や航空従事者の増加、担当の再分化による人的「質」の低下が進む現状を憂い、航空機を全体として捉えることの出来る「飛行機が好きで好きでしょうがない」人に是非ともこれからの航空業界を背負っていってもらいたい、という想いが溢れているのである。

加藤先生は根っからの飛行機好きなのだ。
    

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                          <2009.01.18 記>

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■加藤 寛一郎 著 (2008/4/17 講談社+α文庫 )

     

Photo_4 ■ 飛行のはなし
■加藤 寛一郎 著 技報堂出版 (1986/10)
■零戦のエース・坂井三郎の必殺、左ひねりこみを航空力学で解明する!

  
   

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2009年1月17日 (土)

■ハドソン川の奇跡。エアバスA320、離陸上昇時バードストライクによるエンジン損傷からの生還。

15日午後3時半ごろ、ニューヨーク市のラガーディア空港を離陸直後のUSエアウェイズのエアバスA320型国内線旅客機(乗客150人、乗員5人)が、マンハッタン西側を流れるハドソン川に不時着水した。機体は川に浮いた状態となり、ニューヨーク市消防当局や沿岸警備隊が救助船を派遣。USエアウェイズ社は約1時間20分後、乗客乗員全員が救助されたと発表した。<yomiuri記事より抜粋>

Photo

■これは凄い。神技である。拍手喝采である。

現時点での報道によると、A320は離陸30秒後くらいに鳥の群れに遭遇しエンジンを2発とも損傷、ほぼ出力が出ない状態に陥ったようだ。

離陸時は急角度で上昇する為、この時点での急な出力低下は致命的。高度も取れていないので失速から回復する余裕も無く、中途半端な対応は即、墜落につながってしまう。

■ドン、という衝撃を受けた時にバードストライク(鳥との衝突)によるエンジン損傷だと機長がすぐに理解できていたかどうかは分からない。

けれども、即座に上昇を中止し失速に入るのを防いだ、もしくはすぐに回復させた(たぶん無意識的な)対応がまず一点。

そのときの高度と位置と機体の向きから、どこに機体を降ろすかを瞬時に決意して、同時にキャビンにいる乗客乗員に対ショック体勢をとることを指示した冷静さが一点。

そして実際に、この馬鹿でかくて重い機体をハドソン川に対して滑らかに着水させた超人的な技量が一点。

そのどれが欠けたとしても乗員・乗客155名を無傷で生還させる奇跡を起こすことは出来なかったであろうことは確かである。

Photo_3

■エンジンの破損が進行せずに機体や操縦系統の損傷に至らなかったこと、すぐそばに長い直線が取れ、かつ水面が安定した大きな川があったこと、船や橋などの障害物がなかったこと、周りの状況が良く分かる日中であったこと。

こういった「幸運」に恵まれたのも確かだけれど、何よりもかによりもベテラン機長の資質と能力と経験があったればこその奇跡なのである。

■着水後、氷点下6度を下回る外気温のもと、機体が沈没する前に救助を完了させた沿岸警備隊や消防局の迅速な対応も素晴らしい。

また、周辺にいた遊覧船なんかも救助に参加したようで、四の五の言わずにすぐ助けに入るところは、9.11でニューヨーク市民が体験したことがまだ生きているのかもしれない。

Photo_2

■離陸上昇中のジェット旅客機はものすごい勢いで空気を吸い込んでいるので、海鳥の群れに遭遇したときには、これも吸い込みやすいのも理屈である。

実際にバードストライクはかなりの頻度で発生しているようだ。

かつては1975年ケネディ国際空港でのDC-10のエンジン破壊、脱落事故のようなものもあったが、現在では鳥を吸い込んだ時の基準も確立され、大きな墜落事故はなかったように記憶している。

世界中で一日に何千回もの離発着があって、この事故一件だけで急に怖がる必要は無いけれども、致命的な事故が発生する確率がゼロではないということだ。

今回の事故を教訓に「その時」の対応について航空各社で共有し、操縦士の技量向上に活かしてもらいたいところである。

                          <2009.01.17 記>

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Photo_4
■【文庫】 航空機事故50年史 ―第一人者がはじめてすべてを明かす
■加藤 寛一郎 著 (2008/4/17 講談社+α文庫 )
■ちょうどこの本を読み終えたところだった。共時性ってやつだろうか。

    
■関連記事■

■【書評】『航空機事故50年史』、加藤寛一郎。根っからの飛行機好きに向けたメッセージ。

 
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2008年11月23日 (日)

■「トンボの世界」と「ヒトの世界」をつなぐ進化の仕組み。『爆笑問題のニッポンの教養』 航空工学、東 昭。

今回のテーマは、航空工学。

01
02
■ 爆問学問 『爆笑問題のニッポンの教養』(番組HPより)
FILE055:「『飛行少年』と呼ばれて」 2008.11.18放送
東京大学名誉教授・静岡文化芸術大学客員教授
航空工学 東昭(あずま あきら)。

■日本を代表する航空力学の権威といえば、

故・木村秀政先生、東昭先生、加藤 寛一郎先生。

思い浮かぶのはこの御三方。大御所中の大御所である。

■そうですか東先生、81歳になられましたか。

今は静岡のトンボの楽園の近くにいらっしゃるようで、ああ、こういう年の取り方をしたいなあ、ととてもうらやましい限りです。

爆笑問題とのトークの話題も、航空力学というより「飛ぶことそのもの」に重点がおかれて、「トンボになりたかった少年」らしい番組でありました。

■中でも印象的だったのは、死ぬと分かっていながらオホーツクを目指すウスバキトンボの話。

ウスバキトンボは赤トンボに似たちょっとくすんだ黄色っぽい胴体をしたトンボである。

Photo
■ウスバキトンボ

このトンボは南国で生まれた後に北上を続け、北海道の北の大地で寒さの為に死んでいく。

住み心地のいい南国に留まっていればいいものを、何故北を目指すのか。

■東先生は、いつかオホーツクが棲みよいところになる日の為に、その一見虚しく見える挑戦を繰り返しているのだという。

それに対して個人の幸せが優先される「ヒト」ではそうはいかない、と寂しげに語る先生は、そこにひとつの美学をみているようである。

けれど、このあとに続く話の展開は、実はそうでもないのでは、という希望を抱かせる。

■月へ行きたい、と先生はいう。

行って還ってくるだけじゃなくって、月で子供を生む。

それが「月人」。

さらに火星へ行って生まれた子孫が「火星人」。

そうやって40億年後に太陽が赤色巨星になる前に、太陽系を飛び出して我々人類が「宇宙人」になる。

宇宙人は他所の星からやってくるものではなく、我々がなるものだ。

そういうビジョンを先生は語った。

■だとすれば、既に我々は100年の視点でみればウスバキトンボの果敢な挑戦と同じことをしているのではないか。

改めて月を目指そう、アポロ計画の先へ行こう、という動きは実際にNASAの月面基地計画として少しずつ現実のものになろうとしている。(2006年末の計画では、2020年着工、2024年完成予定)

ひとりの人生の中では見えてはこないけれども、「世代を繰り返していく歴史の中での挑戦者」という意味では、ウスバキトンボも我々人類も、生活圏を拡大していこうとする同じ特性を備えた兄弟なのである。

あらゆる生命共通の祖先、この地球にはじめて生まれた生命が備えた基本戦略。

それが、今、この地球にいる生きとし生けるすべての生命が受け継いでいると想像し、そこに深い宇宙に浮かぶ銀河系の姿を重ね合わせると、軽い目眩とともに不思議な感覚につつまれる。

■というところで、もう一度現実に戻ろう。

東先生の宝物。

高いところから落としてやると素晴らしくキレイに滑空する「空飛ぶ種」、アルソミトラ・マクロカルパの話も「自然」と「物理学」の関係性を考える上でとても面白い。

Alsomitra_macrocarpa
■全翼機のような形をしたアルソミトラ・マクロカルパの種
(滑空比 4 だそうです。)

■このアルソミトラ・マクロカルパの種の位置が不思議で、全体のカタチを飛行機と見立てたときに常に航空力学的に最適な位置に重心がくるような位置にある。

私は神様は信じないけれども、どの種を取ってみても最適な位置に種がある不思議をみると神様は航空力学を知っていたんじゃないかと考えてしまう、と東先生をうならせる。

■けれど複雑系の視点で考えると、その「神様は航空力学を知っていた」というのもあながち間違っているわけではないのかもしれない。

航空力学は流体を扱うがゆえに複雑で難しい学問だ。

だから風洞実験で実際の空気の動きを確認しながら最適値を探っていく。

実際の進化もそれと同じことをしているのだろう。

■神がランダムにサイコロを振って最適値を生み出す可能性なんて、サルをタイプライターを打たせて、そこからシェークスピアの物語が出てくるくらい確率的にあり得ない。

それはキリンの首は何故長いのか、といったとき、「長い首」を支える「強い心臓」も同時に進化する可能性はあまりにも低く、突然変異と自然淘汰ではとても説明できない、というのと同じ議論である。

■けれど、その時われわれは2つの点を見逃している。

ひとつは、①「神は何度でもサイコロを振ることが出来る」ということ。

もうひとつは、②「生存する上で『意味』のあるの目の組み合わせ(意味のある系・システム)が出たときに、その組み合わせが生む『意味』は生き残り、その『意味』を保存しながらその延長線上で最も安定したカタチに収斂していくだろう、ということだ。

■アルソミトラ・マクロカルパの種で言えば、

その祖先に当たる生物学的に「安定した」品種(システム)があって、全体のカタチを決める「変数A」と種の位置という「変数B」の組み合わせについてランダムに突然変異(サイコロを振る)が発生する。

数千年、数万年、サイコロを振るうちに、たまたま種を遠くに飛ばすのに具合がいい組み合わせ(『意味』のある組み合わせ、系、システム)が生まれてくる(上記①)。

数万年に渉る挑戦者たちの死屍累々を背後にして、その一つの種は発芽し、生き残る。

今度は、生き残った種の変数Aと変数Bの組み合わせ(新たなシステム)を維持しながら、その前提条件の範囲の中でサイコロを振ることが出来る。

俯瞰して眺めてみれば、その繰り返しによる進化の姿は、あたかも「航空力学的最適値」を自律的に探し当てていくように見えるだろう(上記②)。

■キリンの首の話でいえば、変数A「首の長さ」と変数B「心臓の強さ」がちょうどいい組み合わせで少しだけ首の長いシカ(?)が突然変異で生まれてきたとする。たまたま木の枝の高いところの葉っぱを食べる競合者がいなくて生き残る(上記①)。

その変数A、Bの「組み合わせ」、「関係性」、つまり「首の長さ」と「心臓の強さ」のバランス(系)を維持しながら、進化の流れからすると極めて短い時間の中でいろいろな首の長さの「キリン」が突然変異として誕生していく。

それに対して、そこに生えている樹の高さと、重力に対する骨格強度的な限界という条件のもと、最適な「首の長さ」、「心臓の強さ」に収斂し、そこに安定する。

それが今われわれが見る「キリン」の姿だ、という考え方。

■そこで、その進化のモデルを「『群』としての生命の進化」と重ね合わせることはできないだろうか。

「北へ」へと挑戦し続けるウスバキトンボと、「月へ」と挑戦しようとする人類。

たとえ無駄だと思える挑戦であっても、いつか来る新しい状況の為に維持すべき方向性がある。

我々の胸に埋め込まれた「何か」がそれを突き動かす。

それがこの世界を律するものであり、

「神」、なのではないだろうか。

                       <2008.11.22 記>              

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■ トンボになりたかった少年 (ポプラ・ノンフィクション)
■1984年に放映されたNHK特集『トンボになりたかった少年』の書籍化。(残念ながら絶版のようです)
日本有数のトンボ生息地として有名な静岡県桶ケ谷沼の話と、古代の大型トンボ(メガネウラ?)の模型を実際の羽ばたき方を再現させて飛ばせて見ようという話について、東昭先生を中心に語った番組だったように記憶しています。(ん~、メガネウラの模型は別の話だったかな?24年も前だから流石にごっちゃになってます。)

     

Photo_3
■自己組織化と進化の論理―宇宙を貫く複雑系の法則
■スチュアート カウフマン 著 ちくま学芸文庫 2008/2月

      
■【書評】
『自己組織化と進化の論理』 S・カウフマン。今、生きていることは偶然ではないのだ。

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2008年10月28日 (火)

■太田的空想と科学的空想に境目はあるのか。『爆笑問題のニッポンの教養』 X線天文学、小山勝二。

今回のテーマは、X線天文学。

Photo_2
■『爆笑問題のニッポンの教養』(番組HPより)
FILE051:「宇宙を駆けるX」 2008.10.21放送
京都大学大学院理学研究科教授、
宇宙総合学研究ユニット長、X線天文学 小山勝二。

■今年の3月、京大での公開討論会。

いつだって若い奴らの「空想」が従来の考えを打ち破ってきたのだろうとする太田の論に、現実的な論議じゃないと対立した天文学の大御所、小山勝二さんが今回の先生である。

■小山先生はX線天文学のオーソリティで、銀河の中心には巨大なブラックホールがあるのではないか?という仮説を裏付ける観測をおこなってそれを実証するなど、大きな成果をあげてきた方なのである。

で、ばりばりの実証主義者かというと、どうも少し様子が違う。

■先生が爆笑問題の二人を出迎えたのは平安時代の陰陽師、安倍晴明を祭った晴明神社。

今、研究者たちがX線でその姿を調査している超新星爆発残骸(AN1006)は、はるか1000年前に安倍晴明の次男が観測した超新星爆発(スーパーノバ)のその後の姿なのである。

こういうあたり、ロマンチストであることを隠せない小山先生なのだ。

■宇宙が生命だったら、とか、誰かの脳みそだったら、なんていう空想を繰り出す太田に対して

「理性的になって欲しい」という割に、

先生は、太田の説は「直感」的におかしい、という。

 
自然は人間の想像力など遥かに超えて豊かかもしれない

 
という、師匠のブルーノ・ロッシの言葉をあげたあたりで、先生自体も実は「空想好き」であることが遂に明らかになる。

■では、太田の空想と小山先生の空想との違いは何か。

小山先生自身は、「勝算のある空想にしか興味が無い」

という。

直感的に、こうじゃないかな、と思った宇宙の姿を観測によって実証する、それが小山先生の喜びなのである。

■たぶん、その前に「これは面白い、どうなってるんだろう?」という強烈な好奇心が先行しているのではないだろか、とおもうのである。

超新星の爆発の後の暗闇には何かがあるに違いない。

そういった「実際の現象に対する好奇心」が起点になって、空想を働かせ、観測し、実証する。

そこには確かに自然・現実との「対話」がある。

そこが太田の空想との決定的な違いなのだと思う。

■宇宙が生命だったら、とか、誰かの脳みそだったら、というイメージは決してつまらないものではなくて、それは手塚治虫が火の鳥で見せてくれた目くるめくファンタジーと同質のものである。

だが、そこには現実の自然とのあいだの会話があるわけではない。

それは、自然から受けた印象を脳という「自己の宇宙」の中で成長させ、拡げていったモノローグなのである。

空を見上げて、その雲のカタチから物語を紡ぎ出す詩人のこころなのである。

■だから小山先生の空想も太田の空想も、ともに感動的なものになりうるのだけれど、かたや現実世界との繋がりを重要視し、かたや現実世界からの跳躍を重要視する。

その意味で、両者は決定的に異なる性質をもっているのであって、話がかみ合わないのも当たり前のことなのだ。

■惑星の不可思議な動きを好奇心の起点としてコペルニクスの地動説が誕生し、光の速度が不変であるという観測結果に好奇心を抱いたアインシュタインによって相対性理論が誕生した。

というところからすると、科学における「発想の跳躍」は単なる空想から生まれるものではなく、現実における不思議な現象に対する好奇心から出発するもののようにも見える。

■ここから先の時代の「跳躍」において、太田流の詩人的脳内空想が切り札になる日が来ないとは言い切れない。

けれど、まあ、そんなに大上段に振りかぶらずとも、

その空想は科学ではないが芸術である。

それでいいんじゃないかと思うのだが、如何?

                          <2008.10.28 記>    

Photo
■宇宙の事典―140億光年のすべてが見えてくる
■買っちゃいました。
写真だけでなく、きれいなイラストが満載でとても美しい本です。
小学生の頃に学級文庫で読んだ「うちゅうのなぞ99」みたいな本の時代から随分と進化してしまった最新の宇宙の姿に驚いた。自然は人間の想像力など遥かに超えて豊かもしれない、というブルーノ・ロッシの言葉には強くうなづけます。

     
■JAXA宇宙研・X線天文グループ・記事
■藤原定家の超新星残骸は、宇宙線加速の実験室(2008.06.05)
■1000年前に安倍晴明の次男が観測した史上最も明るかった超新星爆発(スーパーノバ)、その超新星爆発残骸(SN1006)の観測についての記事です。

■JAXA X線天文衛星・すざく速報 

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2008年10月18日 (土)

■地球がとっても青いから。月周回衛星「かぐや(SELENE)」から見た「満地球の出」。

「かぐや」から’地球の出’の映像が送られてきた。

20081009_kaguya_01
■2008年9月30日、月軌道上、
高度約100kmから「かぐや」が撮影した「’満地球’の出」 (JAXA/NHK)

■満月ならぬ、’満地球’を撮影できるのは、太陽と地球の間に月が入り込んで「かぐや」を含めてそれらみんなが一直線に並んだときだけで、それは年に2回しかない貴重なタイミングなのだそうだ。

それにしても美しい。

月面と、漆黒の宇宙と、青い地球・・・。

♪月の砂漠を~ は~る~ばると~、

なんて、思わず歌いだしてしまいそうな風景だ。

あと100年くらいしたら、

僕らの孫かひ孫が月面でそれを拝むような日がくるのだろうか。

■そういえばこの間NHKスペシャルで、月と地球の歴史と成り立ちについて、「かぐや」が一年かけて調査したことから分かってきたことをやっていた。

46億年前。火星ほどの大きさの天体が地球に激突し、それによって砕け散った破片が地球の周りを周回しているうちにひとつに集まって「月」になった、という「ジャイアント・インパクト」説。

難しくてよく理解できなかったのだけれど、「水」分子が月面で広く発見されたことがジャイアント・インパクト説を裏付けているかのような内容であった。(間違ってたらごめんなさい!)

■それよりも、

「月は常に地球に対して同じ面を見せ続けている」

という不思議が説明付けられたことにびっくり。

「かぐや」の軌道を観測すると、その高度の違いから、月の各部での重力分布を計算できる。

その結果、月のウサギがもちをついている、我々の方に向いている面の方が月の裏側よりも重力が強いことが分かった。

つまり月の「重心」は「うさぎ」の方に偏っていて、その結果、地球の重力に引っ張られて、常にうさぎのいる重い面が地球の方向を向いているということだ。

■ものすごい「偶然」からそうなっていると思い込んでいたのだけれど、理由がちゃんとあったんだね。

聞いてみるとナルホドなーと、それが当たり前のことのように感じてしまうのだから、人のアタマというのも不思議なものである。

                          <2008.10.18 記>

Photo
■科学理論ハンドブック50<宇宙・地球・生物編>
―太陽系生成の標準理論から膨張宇宙論、人間原理、地球凍結説、RNAワールドなど―

     

■【動画】 JAXA HP 「満地球の出」
   

■NHKスペシャル■ (2008.10.13(月) 22:00 初回放映)
月と地球 46億年の物語 ~探査機かぐや 最新報告~

   
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■関連記事■
■2007:08:16 日本標準時 09:30:48 月へ。

 
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2008年9月30日 (火)

■ハッブル宇宙望遠鏡修復ミッション。「ディープ・フィールド(深宇宙)」に想いを馳せる。

来年寿命を迎えるはずだったハッブル宇宙望遠鏡の補修を行うべく、アメリカ東部時間10月10日12時43分(日本時間10月11日1時43分)スペースシャトル・アトランティスが打ち上げられる(STS-125)。

Photo
■ハッブル宇宙望遠鏡:全長13.1m、質量11t、高度600kmの軌道を97分で周回。(ISS国際宇宙ステーションは高度400km)。

■ハッブル宇宙望遠鏡は1990年4月に打ち上げられ、地球の大気のゆらぎに邪魔されること無く広大な宇宙の神秘的美しさを映し出し、さらには130億光年先の遥か彼方の深宇宙を覗き見て、その謎に挑んできた。

今回のミッション(HST-SM4)は、その寿命を5年延長し、観測装置の修理と新装置への交換による性能向上によって宇宙を取り巻く暗黒物質の謎や宇宙の巨大な構造にさらに深く迫ろうというものだ。

Photo_2
■ハッブルが撮影した画像(接近するふたつの銀河、たぶん)

■今まで4回の補修ミッションが行われたが、今回は部品交換をメインとしてきたこれまでと異なり、もともと設計的に考慮されていなかった「修理」を行うという困難なミッションであるらしい。無重力の宇宙空間で実に100個以上のネジを外すというのだから、もう気が遠くなってしまう。

Photo_5
■水中での作業訓練風景

■今回のミッションの困難さはそれだけではない。

ISS(国際宇宙ステーション)でのミッションでは、打ち上げ時にオービターが受けた損傷をチェックし、問題があればクルーは救援が来るまでしばらくステーションに待機するという手段がある。

けれど今回のハッブル宇宙望遠鏡修復ミッションで頼れるのはシャトルに搭載された電源、食料、酸素のみ。

というわけで、現在ケネディー宇宙センターでは今回のミッションに赴くアトランティスの向こうにバックアップ用のエンデバーが並ぶ壮観な光景が拝めるのである。

ところで、ISSのミッションではドッキング前に一回転して行っていた「損傷チェック」。今回はどうやるんでしょうね。

Photo_4
■今回のミッションを担うスペースシャトル・アトランティス(手前)とバックアップで準備されるエンデバー(奥)。アトランティスの打ち上げミッションコードはSTS-125、救援ミッションのコードはSTS-400。

■その困難なミッションを遂行する7人のクルーには残念ながら日本人は含まれていないのだが、ムクツケキ野郎どもに混じった紅一点、メーガン・マッカーサー(K. Megan McArthur)さんのチャーミングさ(死語?)にやられてしまった。

無事に帰還されることを心からお祈りいたします。

Sts125_crew
■STS-125ミッションのクルー

Kmeganmcarthur
■海洋学者メーガン・マッカーサーさん37歳。なんてチャーミングなひとなんだろう!

                            <2008.09.30 記>

■追記■
ハッブル宇宙望遠鏡の通信システムが故障し、今回のミッションは来年へ延期されたようです。修復後にシステム故障になると苦労が水の泡になっていた可能性があるようで、その意味では天佑かもしれませんな。<2008.10.01 記>
   

■ハッブル撮影画像ギャラリー
■↑ 息をのむ美しさに時がたつのを忘れます。
    

Photo
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2008年9月29日 (月)

■行け行け、空飛ぶジェット人間。

48歳のスイス人が小型ジェットエンジンを4機背負って

時速200km/hで飛行。

ドーバー海峡を10分で横断したそうだ。

01
↑クリックで拡大画像へ

バカだねー(笑)。
                          <2008.09.29 記>

■スイスの空飛ぶジェット人間、英仏海峡横断に成功
【technobahn 2008/09/27】
  

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2008年8月25日 (月)

■離陸時墜落事故連続発生の不思議について考える。

スペインの首都マドリードと中央アジアのキルギスで連続して旅客機の離陸時墜落事故が発生した。

20080821 20080825
■8/21スペイン・スパンエアMD82機、8/24キルギス・737-200型機

■2008.08.21 スペイン、マドリード 現地時間午後2時半

 マグダネル・ダグラス MD82型 乗客乗員約170名

 離陸直前に左エンジンから出火、滑走路を外れ墜落。

■2008.08.24 キルギス、ビシケク 現地24日夜

 ボーイング 737-200型 乗客乗員約90名

 離陸直後、高度1000mに達するところで機内の急な減圧

 離陸した空港へ緊急着陸しようと引き返す途中で墜落。

■何度かこのブログでも書いているけれども、何故か飛行機事故っていうのは集中して発生する。

耐久強度不足が原因といわれているF-15の空中崩壊を除けば特に原因が共通していないからこれがまた不思議なのである。

さらに不思議なのが、ともに離陸時に事故が発生しているというところだ。

■航空機の事故は羽田沖の逆噴射とか、日航機墜落事故の原因となったといわれている「しりもち」事故だとか着陸に絡んで発生することが多いという印象をもっていたのだけれども、どうも最近様子がおかしい。

離陸直後の墜落といえば今年1月に発生したF-2戦闘機の事故が思い起こされる。

着陸の事故というのは主としてパイロットの技量に依存するのに対して、離陸時の事故はエンジンだとか操縦系統だとかもろもろのハードウエアに依存するものだ。

離陸して地面を離れたところで「問題」が発覚、手の打ちようもなく墜落するというのがここのところの離陸時墜落事故に共通した傾向のように思われる。

■ハードウエアの進化によって多少の操縦ミスは機械の方でリカバーしてくれるようになった。

飛行機の操縦は安全で安定したものへと確実に進歩し続けている。

それが着陸時の事故を減らす要因にもなっているのだろう。

■今回の2件の墜落事故の原因についてはまだ分からないけれども伝わってくる情報からはハードウエアに問題があったことが窺える。

F-2墜落事故が象徴するように、システムがますます複雑になる一方で作業のスピードアップとコスト削減が優先されていく。そういう状況が進展していく中で整備の問題、設計思想の問題など、機械を使う側ではなくて、機械を作り、維持する側に課題が大きく移行しつつあるのかもしれない。

技術屋としてしっかり考えていきたい問題である。

                            <2008.08.25 記>

50
■『航空機事故50年史――第一人者がはじめてすべてを明かす』
加藤 寛一郎 著 講談社+アルファ文庫(2008年4月)

 
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2008年8月21日 (木)

■タイフーン売ります。FX次期主力戦闘機選定、まさかのタナボタ決着か!?

日本に「肩代わり購入」打診=引き取り困難の戦闘機-英
【ロンドン8月20日 時事通信】
Photo_4
英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)は20日までに、英国防省が発注したものの財政難で引き取りが困難になっている戦闘機「ユーロファイター・タイフーン」の購入を日本を含む諸外国に「肩代わり」してもらう話し合いが行われていると報じた。 
英空軍はこれまでに144機を発注したほか、88機の購入を約束しており、キャンセルすると膨大な違約金の支払いに直面する。国防省筋によれば、日本のほか、サウジアラビア、インドなどが関心を示しているという。

■チャーンス!!!当然買うでしょ!

この際だからFX(次期主力戦闘機)選定で悩む日々にピリオドを打っちゃいましょう。

要はロシアと中国のSu-27フランカーに勝てればいいんでしょ?

第4世代のSu-27やF-15に空戦能力で勝る4.5世代のタイフーンなら問題ない。

スーパークルーズ(アフターバーナー無しの超音速飛行)は出来るし、ステルスじゃないけれどRCS(レーダー断面積)は比較的小さいみたいだしね。

■「棚からボタ餅」とはこのことか。

いっそのことファントム100機分、どーんと買って大英帝国に貸しを作っちまおうや。

こんな機会なかなか無いですぜ。

■真面目な話、ニッポンはアメリカ一辺倒じゃないんだぜ!というスタンスを強く示す絶好のチャンスだし、

現在、技本(防衛省技術研究本部)で開発中のATD-X(Advanced Technological Demonstrator-X)「心神」へのつなぎにもなる。

いやいや、面白くなってまいりました!

                        <2008.08.21 記>

■追記■
どうやら本件、誤報だったみたいですね。
考えてみれば、日本にとってのタイフーンの旨味はライセンス生産にあるわけで、余りモノをもらってもしょーがないもんな。
けど、時事通信まで誤報にのっかっちゃうとなると、一体何を信用したらいいんだろう・・・。
                        <2008.11.25 記>

Dvd ■DVD 『ユーロファイター』
    

■関連記事■
■『FX 次期主力戦闘機』 その3。 タイフーン一気の末脚!? (2007年6月記事)
■『FX 次期主力戦闘機』 その5。航空少年は夢を見れるのか?(2007年7月記事、ATD-X心神について)

 
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■米軍、11月にX-37Bを打ち上げ予定。スペースシャトル後継に真打ち登場!?

NASAがスペースシャトル後継に日本のHTV(H-Ⅱ Transfer Vehicle)を検討中というニュースが流れたが、今度は米軍が面白い機体を引っ張り出してきた。【Technobahn 2008/8/11】記事より。

X_2
■X-37A 全長8.38m、翼幅4.57m、重量5,4t。

■X-37Bと名付けられた無人往還機をアトラスⅤ型ロケットを使って11月に打ち上げるというのだ。

もともとX-37の先行試験機として開発されたX-40から、大型化、ロケットエンジン追加という仕様変更とともにNASAに開発移管したのがX-37A。

ところがカプセル型宇宙輸送機への重点化というNASA内での方針転換によって、開発はX-37Bとして空軍に引き継がれたらしい。

■X-37Aのサイズは全長8.38m、翼幅4.57m。

スペースシャトル・オービターの全長: 37.24m、翼幅: 23.79mと比べると、全長で4分の1、翼幅で5分の1と大幅に小さい上に翼面積がやけに小さい。

このサイズは、アトラスVのペイロード・フェアリングに格納可能なサイズで寸法が決まっているようである。

■X-37Bの寸法は不明だが、上記要件で寸法が決まっているとするとX-37Aから大きな変化は無いだろう。

X
■画像は2006年4月にNASAが、米スケールド・コンポジッツ社の「ホワイト・ナイト」を母船として滑空実験を行った際のX-37の映像。【Technobahn 2008/7/31】記事より

■さて、そのX-37なんだけれども、カタチがどうも「ずんぐりむっくり」で、その翼の小ささからペンギンを思い起こしてしまう。

おいおい、こんなんで本当に飛べるのかい!と疑いたくもなるのだけれど、X-40の滑空試験の映像を見る限りではちゃんと飛んでいるワケで、ペンギンをも飛ばせてしまうアメリカ航空技術の実力たるや、恐るべしなのである。
(記事の終わりに動画を添付しました。)

X37image

■実用化がいつくらいになるのかは不明だけれど、2010年9月と言われているスペースシャトルの引退にとても間に合うとは思えない。

そういう意味でJAXAのHTVと競合はしないのだろうし、そもそもこのシャトルがどういう位置づけになるかも分からない。(軍用オンリー?んー、どうだろう。)

けれど、やっぱり「空から帰ってくる宇宙船」というのは心をくすぐるものがあって、11月の打ち上げから帰還までのミッションが成功することを心から祈ってしまうし、出来ればその様子を見てみたいものである。

でも、相手は米軍だからなぁ・・・、

さてはて、どこまで開示されることやら。

                         <2008.08.21 記>

■【動画】X-40滑空、着陸試験(NASA HPより)

■【Technobahn】米空軍の次世代スペースシャトル「X-37B」とは?

X_3
■ Xの時代 ―未知の領域に踏み込んだ実験機全機紹介
(世界の傑作機スペシャル・エディション (Vol.3))

 
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2008年7月21日 (月)

■NASA、スペースシャトル後継に日本製無人輸送船HTVを!?

読売新聞、20日の朝刊のトップに驚くべき記事が踊った!

Htvh_transfer_vehicle
■HTV(H-Ⅱ Transfer Vehicle)。直径4m×全長10m、最大積載量6t。
2009年夏にH-IIBロケット試験機1号機にて種子島から打ち上げられる予定。
<JAXA HPより>

■NASAのスペースシャトルは2010年に退役することになっているが、後継の輸送機の運用が始まるのが早くとも2018年であり、その空白の期間にISS(国際宇宙ステーション)への物資輸送など必要なミッションに対応する方法が決まっていない。

今回、NASAがその空白を埋める対応として日本のHTV(H-Ⅱ Transfer Vehicle)を採用することの検討を開始し、JAXA(宇宙航空研究開発機構)に打診していることが明らかになった。

ということである。<2008.07.20読売新聞 朝刊より>

■まあ、検討を開始したというレベルだから、ここで喜ぶのは時期尚早というもの。

けれど選定の対象となる、それだけでも、対米敗戦からの苦節63年。航空・宇宙業界の関係者にとっては感慨深いものがあるのではないだろいうか。

まずは来年夏のH-ⅡB打ち上げ成功にすべてが係っている。

・・・なーんて強烈なプレッシャーがかかって失敗しないように、

あたたかく見守ろうじゃないか。

                            <2008.07.21 記>

   
■JAXA HP、HTV(宇宙ステーション補給機)解説。

 
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2008年6月 3日 (火)

■宇宙のトイレ修理工、発進!

星出宇宙飛行士ら7人のクルーを乗せたスペースシャトル「ディスカバリー号」が、米国東部夏時間5月 31日午後5時02分(日本時間2008年6月1日午前6時02分)に、NASAケネディ宇宙センター(KSC)から打ち上げられた。

Ds
■スペースシャトル「ディスカバリー」リフト・オフ STS-124
2008.05.31.17:02 at KSC JAXA HPより

■今回のミッションの主たる目的は、日本実験棟「きぼう」の船内実験室を国際宇宙ステーション(ISS)へ取り付け、起動することにある。

だが彼らには、さらに重要な任務が課せられている。

ISSのトイレ修理である。

■なにしろ無重力だから、ファンで負圧を作り出し「引っぱって」やらないとうまく「出ない」のだそうで、今回はその負圧発生装置が故障した模様。

宇宙空間では何をするにも大変なのだ。

幸い故障したのは「小」の方だけだそうで、それでも大切な「資源」であるそれを一体どう処理しているのだろうかと考えると夜も眠れない。(ウソ)。

■けだし、眼下に青い地球を望みながらの用足しも、なかなか味なものかもしれない。

そういうスケールのでかい放尿をいっぺんでいいからやってみたいものである。

                             <2008.06.02 記>

Ds
■ディスカバリー号のペイロードベイ(貨物室)内の様子 JAXA HPより

 
■過去の記事■ 飛行機、宇宙の話など  
    

■STS-124 ライブ映像
http://asx.bb-f.jp/YAC/live.html
   

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2008年3月28日 (金)

■エンデバー帰還。土井さん、お帰りなさい。

スペースシャトル・エンデバーが15日と18時間の飛行を終え、無事、ケネディ宇宙センターに帰還した。

■予定では日没前に着陸することになっていたのだけれど、大気圏再突入直前にケネディ宇宙センタ上空に雲が立ち込めたため、シャトルは地球のまわりを90分かけて一周してから改めて再突入、結果日没後の着陸となった。

シャトルの着陸はものすごい迎角をとるから、そもそも姿勢とか高度とか把握しにくいだろうに夜間の着陸では左右の景色もほとんど分からんわけで、ほとんど目隠し状態でのランディングになるのじゃなかろうか。

■しっかり誘導されていて、対地モニターみたいなものもあるのだろうけれども、パイロットとしてはやっぱり肉眼で把握したいところだろう。

かなりの経験と技量をもったパイロットなのだろうなあと、改めて尊敬のまなこである。

youtubeの動画を見ていて、大昔にあった「ミッドナイト・ランディング」という着陸シミュレーションゲームを思い出したが、シャトルはやり直しきかないもんな(苦笑)。

■それにしても、気象条件が悪くて着陸をやり直すのに「地球を一周する」ってのも、ほんと、スケールのデカイ話である。やっぱり「宇宙船」は世界が違う。

まあ、ともあれ、無事に帰還できてよかった、よかった。

そして土井さん、お帰りなさい。

                       <2008.03.28 記>

Photo
■DVD 『スペース・シャトル 発射までの舞台裏』
ディスカバリーチャンネル

 
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■MRJ事業化決定。技術屋の夢と、ビジネスと。

YS-11から40年ぶりとなる国産小型旅客機、MRJ(ミツビシ・リージョナル・ジェット)が2013年度以降の市場導入に向けて事業化される。

_mrj

■MRJは、これから世界で需要が増大すると考えられているローカル便向け、70~90席の小型ジェット旅客機である。

日本お得意の複合材を採用することによる軽量化や空気抵抗の軽減、エンジンの低燃費化により「地球にやさしい」機体を目指す。

競合する他社の機種よりも3割程度燃費が良くなるというのだから、機体の塗装を削ってでも燃費を稼ぎ出そうとする航空会社にとっては魅力的な機体になるだろう。

市場への導入は2013年度以降。

■雌伏40年。

ボーイングの下請けに甘んじつつも技術を磨いてきたのであろう三菱重工がついに勝負に出るときが来た。

・・・と、自分の中のナショナリズムが疼くところなのだけれども、その一方で、なんだかとても不安なのである。

■この小型ジェット旅客機の市場は、カナダのボンバルディア社とブラジルのエンブラエル社が切り開き、既存の欧州社製プロペラ小型旅客機を駆逐したのだそうだ。

さらに、これからこの市場に参入してくるのはロシアのスホーイ・スーパージェット100、そして昨年末に量産初号機がロールアウトした中国のARJ21。

こうして並べるとカナダ以外はいわゆる「BRICs」だ。

その強みは開発費(人件費)を低く抑え、低価格でも採算のでる仕組みにあるのではないのか。

■MRJについては過去に開発費が500億円から1200億円に膨れ上がった経緯もあり、これから本腰を入れて開発にとっかかろうとするならば、航空機の開発の「定説」として、さらに開発費がかさむ可能性は高いといえるだろう。

「損益分岐点が350機、利益確保に600機」という数字をどこかで見たが、その前提となる開発費が分からないにしても、このビジネスが「開発費」と「契約機数」のせめぎ合いの上に成り立っているのだろうことは想像に難くない。

YS-11がビジネスとして失敗したのは、薄利多売、というより採算割れで契約機数をかせいだことによるものだという。

■中国のARJ21が1機、約30億円弱といわれる。

今回、三菱重工と全日空との間で取り交わされた契約は25機で600億円だから、乱暴に計算すると1機あたり24億円。

平成のYS-11は、そのビジネスにおいても先達の二の舞を演じてしまうのではないか。

日本の技術屋の端くれとしてMRJが成功して欲しいという思いが強い反面、そのビジネスが成功するかどうかがとても心配なのである。

なにしろ、技術屋が夢を語ることとビジネスで成功することがうまく噛みあった事例に出くわすことは極めて稀で、またそれ自体、技術屋として日々悩ましくおもうこと、そのものであったりするのだから。

                        <2008.03.28 記>

_
■【文庫】 YS‐11〈上〉国産旅客機を創った男たち
■【文庫】 YS‐11〈下〉苦難の初飛行と名機の運命
 

 
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2008年3月12日 (水)

■スペースシャトル・エンデバー リフト・オフ!宇宙における日本の家、「きぼう」組み立て開始。

米東部時間11日午前2時28分(日本時間午後3時28分)、日本人宇宙飛行士・土井隆雄さんを乗せたスペースシャトル・エンデバー(STS-123)がフロリダ州ケネディ宇宙センターから飛び立った。

08_03_11

■初飛行の97年から11年ぶり2回目の飛行となる土井隆雄さん(53歳)の任務は、国際宇宙ステーション(ISS)へ日本の宇宙施設「きぼう」の第一便となる船内保管室(長さ4.2m、直径4.4m)を組み付け、起動させること。

飛行4日目にロボットアームを操作してシャトル貨物室から船内保管室を取り出しISSへ組み付ける。その後、保管室内に移動して起動操作を行ない、また、次のミッションに向けた下準備を行なう。

なお、次回のスペースシャトル・ディスカバリー(SST-124)には星出彰彦さん(39)が搭乗、5/25に出発する予定。来年春の第三便で「きぼう」は完成する計画となっている。

■土井さんはこのミッションに向けて約1年間、厳しい訓練を行なってきたという。

宇宙に行ってきました、というだけではない、何だか非常に本格的なミッションなのである。

今や日本も宇宙開発の一角をになっているのだと思うと実に感慨深い。

■16日間にも及ぶのタフなミッションをこなして土井さんたちが帰還するのは東部時間26日の午後8時33分(日本時間27日午前7時33分)。

ともあれ、無事に帰ってきてくれることを祈ります。

                            <2008.03.12 記>

■【動画】スペースシャトル・エンデバー(STS-123)打ち上げ成功。(8:50)
      Endeavour Night Launch 打ち上げシーン、夜は夜でカッコイイのだ。

■【動画】エンデバー(Endeavour)から見た地球。(1:32)
             しばらく無音声ですが、1:18から土井さんの交信が入ります。

      
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■ MOON LIGHT MILE 1 <1>
■吾郎みたいな宇宙土木作業技師の時代が遂に日本にも到来したということか。
★★★★ (9件のレヴュー)
 

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■ プラネテス <1>
■「デブリ」除けに張っておきます。土井さん、Good Luck!
★★★★★(51件のレヴュー)

 
■過去の記事■ 飛行機、宇宙の話など  

■NASA×JAXA×Yahoo!動画■
■「きぼう」組み立てミッション・ライブ放映!!■

http://www.tv-bank.com/kibo/

     
■トラックバックさせていただきます■

アーロン卿の日記さんの「米シャトル打ち上げ成功 土井さん2回目の宇宙」
Macky's つれづれ日記さんの「「きぼう」をのせてスペースシャトルが発射!」

    
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2008年2月25日 (月)

■B-2墜落。飛行機事故の共時性。

B-2ステルス爆撃機が墜落した。

B2_2

■23日、グアム島アンダーセン空軍基地で離陸直後に墜落、爆発炎上したようだ。

原因は今のことろ不明で、当面B-2は飛行停止になる模様。グアム島から朝鮮半島へ睨みを利かせていたB-2の運用停止は米軍としても格好がつかない状況である。

■B-2 「スピリット」は素人目に見ても「これ、飛ぶんかい?」と思ってしまう異様なカタチをしている。

尾翼を持たず、機体全体が翼を形作る「全翼機」。そのイメージに違わず飛行が不安定な特性を持つようで、第二次大戦直後に開発された全翼機のYB-49は、やはりその不安定さから開発中止となった。

B-2は、YB-49で失敗したノースロップ社が開発した爆撃機で、ある意味「執念の飛行機」なのである。

B2_3

■その不安定な全翼機の飛行を可能にしたのが、近年のフライ・バイ・ワイヤーの技術であり、それによって全翼機が本来持つステルス性能の高さを引き出すことを可能にしている。

初飛行は1989年7月、運用開始は1997年、初の実戦投入は1999年のコソボ紛争。その後、アフガニスタン、イラク戦争にも投入された。

これまでに21機が生産されているが運用開始から10年以上経って初めての損失であり、その「安定度」からすると、むしろ驚くべきことなのかもしれない。

もっとも、ノースロップ社の執念はB-2のコストにも現れていて、開発費も含めると一説には1機、22億ドル(約2400億円)もするというのだから、これもまた驚きであり、その代償は大きい。

■一方で、米軍の飛行機事故がここのところ立て続けに起こっているのも気にかかる。

B-2が墜落したのと同じ、グアム島アンダーセン空軍基地では、12日にもEA-6B 「プラウラー」電子戦機が洋上訓練中に墜落しており、また、20日にはメキシコ湾上空でF-15C、2機が墜落している。(F-15の墜落は、昨年5月から通算7機目。)

どうして飛行機事故はこうも連鎖反応的に発生するのだろう。

無理に「理由」を求めてしまうから「連鎖反応」に見えるだけで、偶然、たまたま、ということなのかもしれないが、どうしても「理由」があるように思えてならないのだ。

機械に故障を起させる悪戯な妖精・グレムリン。それは、気象なのか、地磁気なのかは分からないが、何らかの自然現象を起点として、人間の思考も含めたイロイロな要素による複雑な関わり合いによって生じる確率論的な「異常値」なのかもしれない。

幼稚なオカルティズムにはまり込む危険性を十分承知しつつ、それでも世の中には演繹法では決して導き出せない現象もあるのだ、とおもう。

                        <2008.02.25 記>

Uav
ステルス戦闘機と軍用UAV―B-2からF-22ラプター、UAVまで。
最強兵器・ステルスのすべて (ミリタリー選書 21)

★★★★★(1件のレヴュー)
 

 
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■大石英司さんの代替空港にT/Bさせていただきます。
http://eiji.txt-nifty.com/diary/2008/02/cold_case_on_la.html
    

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2008年2月21日 (木)

■大気圏外でのスパイ衛星の迎撃に成功。総額33億円の大広告。

日本時間の21日昼、米軍はハワイ沖海上に待機中のイージス艦「レイク・エリー(USS Lake Erie)」から発射したSM-3ミサイルを使って制御不能に陥ったスパイ衛星「NROL-21/USA-193」の迎撃に成功した。

■迎撃が行なわれた高度は247kmと衛星軌道としては非常に低く、衝突によって発生した大小数百個の破片(デブリ)の過半数は1~2日以内に大気圏に突入して燃えつきるそうな。

大気圏外での迎撃だから、当然ヒドラジンは問題なし。

無事で何よりである。

Photo_3

■・・・、といっても「大本営発表」だから眉にツバをつけるべし、衝突によって「加速」された破片も当然あるはずで、4500トンを超えるともいわれるスペースデブリがまた増えた、ということになる。「プラネテス」じゃないけれど宇宙の掃除屋が商売になる日は意外と近いのかもしれない。

ちなみに、今回の衛星迎撃計画に用いたミサイル1機の費用は約1000万ドル(約11億円)で予算総額は約3000万ドル(33億円)にものぼるそうだが、軍需産業の「広告宣伝費」として考えたら安い出費なのだろう。なにせ大手を振って『衛星破壊兵器』をデモンストレーションする機会なんてそう滅多にないのだから。

Photo_4
■ プラネテス <1>
★★★★★(51件のレヴュー)
 
                            <2008.02.21 記>

     
■関連記事■

■落下するスパイ衛星を破壊せよ! 

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2008年2月16日 (土)

■落下するスパイ衛星を破壊せよ!

制御不能に陥り北米大陸に落下すると予想される米国のスパイ衛星をミサイルで破壊しようという計画が米国国防省によって進められているようだ。

Photo
■海上自衛隊のミサイル自衛艦「こんごう」から発射されるSM-3迎撃ミサイル

■衛星の大気圏突入は3月2日~8日週の見通しで、米国防総省ではそれまでにミサイルによる撃墜を実施するか否かの決定をする。と報道されている。

■衛星の質量は約2.3トン。大気圏に再突入しても重量の半分以上が燃え残って地上に落下。また燃料タンクには毒物であるヒドラジン約450kgが満載されているとのことで、そのインパクトは明らかにされていないけれども、安心してほっておけるものではないことは確かだ。

■迎撃に用いられると目されているのはイージス弾道ミサイル迎撃(Aegis Ballistic Missile Defense)システム。

高度100キロの宇宙空間を慣性飛行中の物体を、艦船から発射されるSM-3迎撃ミサイルに搭載した『キネティック弾頭』を使って破壊する、というものだ。

■冷戦の時代、レーガン大統領の主導でぶち上げられたSDI構想のおとぎ話が、今や現実として目の前にある。

3月初旬のXデー、固唾を呑んで見守ることになるだろう。

                          <2008.02.16 記>

Photo_2
■DVD 『天空が燃えつきる日』
■ガキの頃に映画館で見たショーン・コネリー主演の映画 『メテオ』(’79)を思い出したのだけれど、DVDは出てないようです。この『天空が燃えつきる日』という映画は1961年公開の作品で、『メテオ』のオリジナルなのだそうです。知らんかった。
★★★★ (1件のレヴュー)

■DVD【レトロムービーコレクション】 
・・・なんてマニアックなラインナップなんだろう。このシリーズ、侮りがたし!(笑)

    
■分からないので調べてみましたのコーナー■
【ヒドラジン(diazane/N2H4アンモニアに似た刺激臭を持つ無色の液体で、空気に触れると白煙を生じる。水に易溶。強い還元性を持ち、分解しやすい。引火性があり、ロケットや航空機、また人工衛星や宇宙探査機の姿勢制御用の燃料としても使われている。毒物。気化吸引、皮膚への接触ともに腐食をもたらし全身を骨までドロドロに溶かす。また中毒症状をおこす。

■【キネティック弾頭】信管と炸薬を持たず、対象に衝突し、その運動エネルギー(kinetic energy)によって破壊する弾頭。SM-3迎撃ミサイルに搭載されるタイプは赤外線センサーで対象を捕捉しながらガス噴射による姿勢制御を繰り返して目標に追いすがる、というものらしい。以下の動画を参照方。凄いです。

■【動画】キネティック弾頭・姿勢制御試験

 
■過去の記事■ 飛行機、宇宙の話など  
    

   
    
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2008年1月27日 (日)

■20万ドルで宇宙へ行こう!商用観光旅行用宇宙船「スペースシップツー(SpaceShipTwo)」。

24日、世界初の本格的商用観光宇宙船「スペースシップツー(SpaceShipTwo)」のニュースが世界中を駆け巡った。

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■「スペースシップツー(SpaceShipTwo)」を吊り下げて飛行する双胴型ジェット機「ホワイト・ナイト・ツー(White Knight Two)」(CGによるイメージか?)

■「スペースシップツー」は母船となる双胴型ジェット機「ホワイト・ナイト・ツー」の中央に吊り下げられ、高度18kmの上空まで飛行した後に分離、ロケットエンジンの推力を利用して高度110kmにまで到達する。

この夏には機体は完成、テスト飛行段階に移行する予定だ。

■スケールド・コンポジッツ社は、2004年10月に「スペースシップワン」で、「高度100km以上に昇り、2週間以内に同じ機体で再度、高度100km以上に到達する」という「X-PLIZE」を受賞条件をクリア。1000万ドルの賞金を獲得した。

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■母機「ホワイト・ナイト」に吊り下げられた「スペースシップワン」。右は単独で滑空する「スペースシップワン」。

それから、たったの4年。

単なる「レコード・チャレンジャー」と「旅客機」では、安全性を筆頭に求められるものは雲泥の違いであるだろうし、それは大型化、質量増というカタチでロケットの推力増加を要求しているに違いない。

それでいて、乗客を乗せた観光飛行は2009年頃から運行開始というのだから、恐るべき開発能力とそのスピードである。

■「スペースシップワン」の成功の後、ヴァージン・グループ会長の’冒険野郎’リチャード・ブランソンが宇宙旅行会社ヴァージン・ギャラクティックを設立、スケールド・コンポジッツ社の技術で、夢の民間宇宙旅行を現実のものにしようとしている。

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■空飛ぶナイト、リチャード・ブランソン会長と天才設計者バート・ルータン。

■20万ドル(約2200万円)でいく宇宙旅行。

たった4分30秒の間だけれど、高度11万メートルの高みから無重力状態で拝む「地球」は、きっと自分の中の何かを変えることだろう。

これから20年くらいのあいだに、その10分の1の値段で宇宙旅行が出来るようになればうれしいのだが。

                         <2008.01.27 記>

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■DVD 『スペースシップワンの挑戦-夢の宇宙旅行へ-』
■ディスカバリーチャンネル■
★★★★★(2件のレヴュー)
 

 
■過去の記事■ 飛行機、宇宙の話など  

■Technobahn 2008/1/24 記事
■英ヴァージンギャラクティック、開発中のスペースシップツーを公開
■米スケールド・コンポジッツが開発中の宇宙船「スペースシップツー」    

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2008年1月25日 (金)

■F-2の操縦桿、もげる。1件の重大事故の背景に潜む300件の「ヒヤリ・ハット」の重要性。

 航空自衛隊のF-2支援戦闘機が21日午前、青森県三沢市沖の海上で訓練飛行中に操縦桿が折れて外れるという事故を起こした。
 
事故機のパイロットはそのまま折れて外れた操縦桿のグリップ部分を元に戻し、付け根部分を押さえながら操縦を継続。事故機は無事に三沢飛行場に着陸した。
【Technobahn 2008/1/21記事より】

Photo_14
■F-2の操縦桿(サイドスティック)

■ギャグ映画で主人公がクルマを運転していて

「あ、ハンドルがとれた!」

なんてコテコテのシーンがあったりするけれども

実際にもげてしまったらシャレにならない。

■航空機の操縦系統でそれが起きたら致命的。

しかもフライ・バイ・ワイヤの戦闘機。

配線がやられていたら万事休す、でしょ。

■F-2はこのあいだの配線誤接続による墜落事故で、ジャイロの回路設計のFEMA(Failure Mode and Effect Analysis:故障モード影響解析)が「ザル」であったことをあらわにしてしまった。

今回の「操縦桿もげ」も、その故障モード予測の範疇だったのか非常にあやしいものである。

■そういった設計チョンボを許容するつもりは全くない。

けれども、現場で働く整備士は、そんなアホな設計者を全面的に信頼することは無く、自分の感覚を総動員して確認し、誇りをもって「大丈夫だ」と自分が面倒をみた機械を使い手に送り出すものなのではないのか。

いったい現場で何が起きているのだろうか。

■チェックリストに書いてあることしか考えない「マニュアル妄信、思考停止」状態が蔓延しているのか、はたまた、まともにチェックする余裕すらない自転車操業状態なのか。

『1件の「重大事故」の背景には29件の軽微な事故、さらにその周辺には300件の「ヒヤリ・ハット」が存在する』という【ハインリッヒの法則】。

危険をともなう大抵の現場では、「ちょっとした手違い」をチームの中で共有し、「あぶない。あぶない。」とKY活動に励むものだ。(この場合のKYは「空気読めない」ではなくて【危険予知】。)

そのへんのタガが緩んでいるのかもしれない。

そう考えると他人事ではないような気もしてくる。

■しかしまぁ、よく無事に帰ってこれたもんだ。

パイロットの冷静さと技量の高さにはホント、脱帽である。

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                         <2008.01.25 記>

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■DVD 『Super Jet Series F-2 New Fighter Support』
■美しい空撮映像■射爆撃訓練(20mmバルカン、25ポンド訓練爆弾)■コックピット搭載カメラ映像■
  

■関連記事■
■F-2離陸事故、原因判明。 

■過去の記事■ 飛行機、宇宙の話など  
 

■ブルーインパルス@最新情報さんにT/Bします。 
■コクピット画像あり。  

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2008年1月18日 (金)

■米海軍ブルーエンジェルズ墜落事故、事故原因はパイロットの意識喪失。

去年4月に起きた米海軍ブルーエンジェルズ墜落事故の原因について、事故調査委員会はパイロットの意識喪失によるものだとする中間報告をまとめた。
<Technobahn 2008.01.17 記事より要約>

Photo_2

■「曲技飛行に伴う、約6Gの重力加速度を受けて意識が薄れ、同時に視野が狭窄、機体操作を行うことが困難な状況に陥り墜落した。」

というところで、「?」が付くのだが、

以下の記述でさらに混乱。

「米海軍の戦闘機乗りの中でも精鋭中の精鋭によって構成されるブルーエンジェルズでは酸素マスク、Gスーツ共に着用しないで操縦を行うのが慣習的に行われてきた。」

■え・・・、これははじめて聞いた話だけれど、本当なのだろうか?

酸素マスクは、高高度飛行をしない前提であれば考えられなくも無いけれど、高機動がメシの種であるアクロバット・チームでGスーツ無しっていうのはどうだろう(←疑いのマナコ)。

■と思って、少し調べたら、どうやら本当のようです。

勉強になりました。

しかも彼らは、ただ単に高いGに耐えるだけでなく、Gの急激な変化にも曝されているんですね。(この段落は謙虚にデスマス調にいたしました。)

■そういえば、T-2時代のブルーインパルスも「下方開花」を禁じ手にしたという微かな記憶がある。

あれも、垂直降下から一気に引き起こすという技だから、そうとうに猛烈なGがかかっていたのだろう。

それこそブラックアウトしたら地面とコンニチハ。

やはり曲技飛行は人間技ではない、ということか。

今回亡くなったケビン・デイビス少佐の冥福を祈るとともに、「連中」への尊敬を新たにするのであった。

                         <2008.01.18 記>

Photo
■DVD 『スーパーローリング・イン・ザ・スカイ 「ブルーインパルス」』

   
■参考記事■

「小太郎ぶろぐ」さんの記事(興味深い動画があります。)
Centrifuge training 物凄い加速を体感した戦闘機パイロットの訓練時映像

■Technobahn記事■
米海軍ブルーエンジェルズ墜落事故、事故原因はパイロットの意識喪失

 
■過去の記事■ 飛行機、宇宙の話など  
    

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2008年1月17日 (木)

■F-15空中崩壊。原因は構造部材の金属疲労と断定。

昨年10月2日、ミズーリ州で起きた飛行訓練中のF-15C墜落について、米空軍事故調査委員会は10日、機体を支える構造材となる縦通材が飛行中に破断したことが墜落につながったとの調査報告書を発表した。

Photo_2
■米空軍が10日付けで公表したF-15墜落事故の再現映像

 事故調査委員会によると事故を起こしたF-15C型機は離陸してから約20分後、旋回飛行中に大きな衝撃と共に、機体のコックピットの後方部分で機体の前部と後部が分離し、そのまま墜落したと分析している。
<technobarn 2008.1.11記事より>

■これは、えらいことになった。

米空軍は運用中の440機(F-15E ストライク・イーグルは含まず)についての修理が可能なのか、ボーイング(旧マクダネル・ダグラス)との共同で、検討に入るようだ。

骨格部材が疲労破壊を起こして航空機が崩壊するという事例は、寡聞ながら、初めて聞いた。

しかも機首の付け根からポッキリいく、というのだから衝撃的である。

■事故機単体の問題ではないということは、事故機が特別な入力(ハードランディング、グランドループ等の事故)を受けていないということを意味しており、早晩それが他のF-15でも起きる可能性があるということだ。

事故機のログを調べて、初飛行から墜落に至るまでに、どれくらい大きさのGをどれくらいの頻度で受けたかを調査、或いは予測し、再現実験で検証するという作業を行い、運用上の危険領域を耐空時間で定義、それと並行するかたちで全機体の検査に入る、というところか。

けれど、検査といってもクラックが入っているのならすぐに分かるかもしれないが、「金属疲労」により、どれくらい強度が低下しているかを計測できるのだろうか?(技術屋なら知ってて当然のことなのだろうが不勉強で分かりません。ごめんなさい。)

■さて、問題は航空自衛隊の主力戦闘機であるF-15、約200機である。

米軍の調査を待つことになるのだろうが、それ迄をどうするか・・・。

『180機で修理不能な構造上の問題箇所が見つかっており、米空軍では最終的な判断は下していないが、今回問題が見つかった180機の大部分はこのまま退役となる公算が高まっている』

というロサンゼルス・タイムズ紙の報道がもし本当であるのならば、日本にとっても「FX・次期主力戦闘機、機種選定」どころの騒ぎではないのは確実である。

                        <2008.01.17 記>

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■本 『航空自衛隊F-15』 自衛隊の名機シリーズ
イカロスMOOK―自衛隊の名機シリーズ イカロス出版 (2003/12)
<Amazon評価>
★★★★ (レヴュー数 2件)
■タイトルにある「F-15を解剖する」というフレーズが皮肉である。

 
■過去の記事■ 飛行機、宇宙の話など  

■Technobarn 記事■
米空軍のF-15墜落事故調査委員会、事故原因は金属疲労による縦通材の破断

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2007年12月21日 (金)

■矢追さん、出番ですよ!UFOの管轄官庁は文部科学省!?

UFOが盛り上がっている。

Ufo_01_2

■どうやら民主党の山根隆治・参議院議員(59歳、当選2回目)が内閣に質問趣意書を出したのが発端のようだ。

「UFO目撃情報が後を絶たないが、国民的な不安と関心からも確認作業は喫緊の課題だ」という内容だったらしい。

それに対して政府がまともに答えるもんだから話がややこしくなる。

■「航空自衛隊が緊急発進(スクランブル)して鳥などの航空機以外の物体を発見することはあるが、地球外からの飛来と思われる未確認飛行物体を発見した事例は承知していない」とし、いわゆる「UFO」については、「情報収集、研究は行っておらず、わが国に飛来した場合の対応についても特段の検討は行っていない」

というのが、閣議決定された政府の回答。

極めてまっとうで、「クソ」がつくほど真面目な回答である。

■ところが、町村官房長官がまた「個人的には、UFOは絶対いると思っている」なんてお茶目なことを言うものだから、マスコミも「閣内不一致か!?」とか、「所管は文科省だ!」とか妙に盛り上がってしまった。

■どこまでが「真面目」で、どこまでが「洒落」なのか。

町村官房長官が発言したときに「記者団の笑いを誘った」らしいから、たぶん「洒落」なのだろうけれど、その会見の場にいなかった人にはその「感じ」がつかみにくい。

■「それは冗談だろう」と思うのだけれど、こころのなかのどこかで

「もしかしたら・・・」

という部分もあって、町村長官の会見における「場の雰囲気」が取り除かれた『情報』は、嫌でもその「もしかしたら・・・」の部分を刺激するワケである。

■こういう宙ぶらりんな感じは意外と好きだ。

「ガードレールに挟まった三角形の鉄板の謎!!」

以来の感じだろうか。

今後の盛り上がりが楽しみである。

                            <2007.12.21記>

Ufo
■『完全ファイルUFO&プラズマ兵器 友好的エイリアンvsシークレット・ガバメントの地球』
飛鳥 昭雄 著 超知ライブラリー・徳間書店 (2005/8/31)
<Amazon評価>
 ★★★★★(レヴュー数 9件)
■この雰囲気だよなー、やっぱり(笑)。そういや昔、「ムー」なんていう雑誌があったな。学校帰りに立ち読みしてたっけ。最近、見かけないけどまだ頑張ってるのかな。確か学研だったか・・・。

■追記■
さらに混乱するネタをどうぞ。
【フランス政府が公式にUFO情報を公開】(2007.04.04)

Gn2007040407

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■大石英司さんの『代替空港』にT/Bします。

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2007年12月17日 (月)

■『FX・次期主力戦闘機』その6。次期中期防へ先送り。

■防衛省、次期戦闘機の導入先送り…F22の禁輸解除未定で
 防衛省は15日、現行の中期防衛力整備計画(2005~09年度)で計画していた次期主力戦闘機(FX)の導入について、10年度からの次期中期防に先送りする方針を固めた。
 最有力候補である米国の最新鋭ステルス戦闘機「F22ラプター」の禁輸が解除されるメドが立たないためだ。同省は、代わりに主力戦闘機F15の改修を最優先させることにしている。<以下略>
(2007年12月16日 読売新聞より)

F15j_

■もともと中期防(05~09年度)で導入される予定だった戦闘機は退役するF-4の後継としての7機であって、次に持ち越すというのは、まあ妥当な判断だとおもう。

米国は来年大統領選挙だし、日本も政治的に不安定だし、何か決めようとしたところで本当に決められるとも思えない。

■さらに、ミズーリ州でのF-15空中崩壊の原因が構造部材の金属疲労だった可能性も出てきていて、耐用年数が見直されることになるかもしれない。

そうすると、またさらに話がこんがらがりそうな雲行きで、そういう意味でも「しばらく静観」がいいのだろう。

                            <2007.12.17 記>

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■DVD 『ディスカバリーチャンネル 航空戦の新時代』
<Amazon評価> ★★★★★(レヴュー数 2件)
■米軍の将来航空戦力。F/A-22、F-35等の第5世代戦闘機から、さらに先をいく無人機まで。

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■関連記事■

●国産・第5世代実験機『心神』の予算とスケジュールが公表されたので、前回の記事に補足します。
■『FX 次期主力戦闘機』 その5。航空少年は夢を見れるのか?

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2007年12月13日 (木)

■フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン。伝説を現実に。

■NASAは10日の定例記者会見で、「2020年までに人類を再び月に送り込むと同時に月に有人基地を建設する」という方針を明らかにした。
 NASAの新しいタイムテーブルによると、スペースシャトルが引退する2010年からは新しい有人宇宙船の開発に予算を集中させ、2016年までに次世代有人宇宙船の運用を開始、その後の4年で人類を再び月に送り込み、有人宇宙基地の建設に着手するとしている。

【Technobahn 2007/12/11 記事より抜粋、編集】

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■アポロ計画をソ連との軍拡競争を背景として成し遂げられたものだと捉えるならば、今回の計画にドライブをかけているものは中国の台頭と資源確保の争いであろう。

けれども、そういった政治的な背景は抜きにして、純粋にその成功を祈りたい。

■アポロ17号が最後に月へ着陸した1972年当時、私は4歳であり、アポロ計画は全く記憶に残っていない。

「実は人類は月に到達していなかった」などという映画『カプリコン・1』並みのトンデモ話を真に受けてしまうくらい、それは伝説であり、おとぎ話なのである。

だから現実として、その姿を拝みたい。それが、

「アポロ11号の興奮」を知らない世代の切なる想いなのだ。

                          <2007.12.13 記>

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■『プラネテス』<Vol. 1>
幸村 誠 著  講談社 (2001/01)
<Amazon評価>
★★★★★(レヴュー数 51件)
■ロボットもエイリアンも登場しない宇宙開発物語。広大な宇宙とそこに佇む人間の内面に拡がっていく圧倒的孤独。感動に震えながら読みました。
文句無く、名作!(全4巻)
  

From_the_earth_to_the_moon
■DVD 『FROM THE EARTH TO THE MOON』 【MOON BOX】
製作:トム・ハンクス  (2001/03/14 )
<Amazon評価>
★★★★★(レヴュー数 10件)
■「名作、傑作」というのに弱く、つい買ってしまったのだけれど、まだ見ることが出来ないでいます・・・。
   

■関連記事■
■かぐや、月に到着す。

■Technobahn記事「NASA、2020年までに月に人類を再び送り込む」

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■F-35・ライトニングⅡ試験飛行再開。

■F-35「ライトニング II」統合攻撃戦闘機(JSF : Joint Strike Fighter)がテキサス州フォートワースにあるロッキード・マーチン社の飛行場において約7ヶ月ぶりの試験飛行に成功した。
F-35は航行用電子機器とジェットエンジンのブレードに不具合が見つかったため5月3日の飛行を最後に飛行試験を停止、修正作業が続けられていた。

【Technobahn 2007/12/9 記事より抜粋、編集】

Photo_3

■F-35の飛行試験が7ヶ月も止まっていたとは知らなかった。

試験に不具合は付きものだけれど、半年近く飛べなかったというのは結構な痛手だろう。

量産に向けた開発といえど、180kN近い大出力エンジンであるF135の開発と、鬼のように複雑であろう飛行制御の開発は、やはり一筋縄ではいかないということか。

■F-35Aの実戦配備予定は2008年だったと思うが、残り1年で半年分の開発遅れをリカバリーするのは困難だろうから、かなり後ろにずれ込むことだろう。※2008.07.15時点 での配備予定はF-35Aが2013年、F-35B,Cが2012年らしい。(出典:Wikipedia)

そうするとF-35Aに続いて開発されるSTOVL(短距離離陸・垂直着陸)仕様のF-35B、艦載機仕様であるF-35Cの開発にも影響が出るのが確実で、膨れ上がった開発費の問題も含めて、ちょっとあやしい雰囲気が漂ってくるのである。

少し注意をして眺めよう。

                            <2007.12.13 記>

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■DVD 『X戦闘機』 ―X32 vs X35―
ドキュメンタリー (2006/02/24)
<Amazon評価>
 ★★★★★(レヴュー数 1件)
■ボーイングX-32とロッキードX-35。その開発・試験飛行を現在進行形でカメラが映し出していく。飛行機ファン垂涎のDVD。お勧め!!!

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■おまけ■

_hmdshelmet_mounted_display_system _
■Fー104以来、久しぶりに「最後の有人戦闘機」と呼ばれるだけあってF-35はコクピットもハイテク。
思い切って従来のHUD(ヘッド・アップ・ディスプレイ)を廃止、ヘルメットのバイザーに直接情報を映し出すHMDS(Helmet Mounted Display System)を採用する。うーん、何だか宇宙人みたいで怖いですな。

   
■動画・STOVL仕様、X-35Bの飛行映像 【YouTube:音声に注意】
■コクピット後方にあるリフト・ファンのハッチが開くところが身震いするほどカッコイイです。

■Technobahn記事「F-35ライトニングII、約7ヶ月ぶりに試験飛行に成功」

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2007年11月19日 (月)

■F-2離陸事故、原因判明。

■10月31日に発生したF-2墜落の事故原因が判明、飛行停止となっていたF-2の飛行訓練が11月16日より再開された。

報道によると、事故原因は姿勢を感知するジャイロの配線ミス。ピッチ方向(機首上下振り方向)とロール方向(前後を軸とした回転方向)の配線が整備時に逆付けされていた、ということらしい。

■なんだ、配線ミスなら構造的欠陥ではないので良かったね。

という捉え方は、かなり甘い考えだと思う。

飛行機の挙動を測るセンサーはフライ・バイ・ワイヤ(FBW)システムの要。今回の配線ミスによってFBWのコントロール・ユニットは『おい、何やってんだ、墜落するぞ!俺が修正してやる!』とばかりにパイロットの操縦に逆らって舵を切った。

もちろん、間違っているのはFBWのコンピュータの方だ。

■パイロットの操縦桿、ラダーペダルと3つの舵をケーブルで機械的につなぐことを止め、コントロール・ユニットと各舵のアクチュエータとの間を電線で結ぶFBWシステム。そのメリットの一つとして、パイロットの誤った操縦を修正し危険な姿勢に陥らないようにするプロテクション機能がある。

そのプロテクション機能が裏目に出たのが今回の事故だ。

■バイ・ワイヤというシステム自体を否定するつもりは無い。

問題なのは、その設計の「詰めの甘さ」である。

不具合が即、墜落につながる操縦系統などのシステムにおいては、想定される全てのエラー(失敗)をあぶり出し、そのような状態に陥らないように設計するのが基本ではないのか。

事故が起こった後でなら何とでもいえるさ。

という声もあるかもしれない。だが、その「想定外」をしっかりとあぶり出し、潰しきる。それがプロフェッショナルというものだろう。

■100%安全、というのは現実にはあり得ないし、運用の段階でそう考えるのは危険ですらある。

けれど設計者には「100%安全だ」と胸を張るくらいの意気地が必要なのだと、自戒の念も含めてそう思う。

                          <2007.11.19 記>

■前回の記事■
20071031_01
■航空自衛隊 F-2支援戦闘機、墜落。

 
■■■今、売れている書籍は?■■■
■ ビジネス ・ 経済 ・ 自己啓発 ■
■ ミステリ ・ サスペンス ■
■ ノンフィクション ■
■  サイエンス  ■

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2007年11月15日 (木)

■月世界から地球を望む。月周回衛星「かぐや」から動画が到着。

広角レンズに映りこんだ地球は、

こんなにも

遠く、小さく、頼りない。

02_2071113
■2007年11月7日14時52分(日本時間)、「かぐや(SELENE)」ハイビジョンカメラ(広角)から撮影。<JAXA HPより>

■JAXA プレスリリース■ 平成19年11月13日
■月周回衛星「かぐや(SELENE)」のハイビジョンカメラ(HDTV)に
よる「地球の出」撮影の成功について

■動画(音声なし)、望遠での静止画像もあります。(動画は、開くのに少々時間がかかるときがあります。)

1999
■DVD 『スペース1999 (SPACE:1999)』 デジタルニューマスター版
1stシーズン コレクターズボックス
<Amazon評価>
 ★★★★ (レヴュー数 2件)
■月面の写真を見ていて、ふとムーンベース・アルファを思い出した。
『スペース1999』、小学生の頃のおぼろげな記憶だが、結構シリアスな話だった気がする。「空飛ぶサカナの骨」みたいなイーグル号が妙にリアルで、かっこ良かった。

                           <2007.11.14 記>

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2007年11月 8日 (木)

■F-15墜落。米空軍 運用全面禁止。

■米空軍 F-15の運用を全面禁止 訓練中に空中崩壊
米空軍は3日、現在運用中の全てのF-15戦闘機の飛行を原則禁止する命令を出した。米ミズーリ州で飛行訓練中のF-15が飛行中に空中崩壊する事故が起きたことを受けてのもので、事故の原因が解明されるまでの間、F-15の運用は取り止める。

事故原因の解明は進んでいないが、事故機は生産から27年が経過していた老朽機であったことから経年劣化のために空中崩壊を起こしたものと見られている。

空軍では合計688機のF-15を実戦配備している。<2007.11.07報道>

F1504

■27年ものの老朽機とはいっても空中崩壊というのは衝撃的。

どんな壊れ方をしたのだろう。急激な機動をかけて主翼でももげたのか。

パイロットは無事脱出したということだから、一気に分解したってことは無いのだろうけれど。

日航機墜落事故のときは、しりもち事故で塑性変形した圧力隔壁の修理が不十分で、その後の気圧変化の繰り返しにより金属疲労で破壊に至ったという説が有力。

この機体も、すね傷があったのだろうか。

■ところで700機近いF-15が使えない米軍は機能するのだろうか。当面、重要任務だけは使うようだが、もし構造的欠陥だとしたら飛行禁止期間が長引いてえらい話になってしまう。

空自もF-2に続いてF-15も使えないとなると日本の防空を担うのは老兵ファントムのみ。

もしかすると、これって非常に深刻な事態なのか?

                         <2007.11.08 記>

■関連記事■
■航空自衛隊 F-2支援戦闘機、墜落。

 
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2007年11月 1日 (木)

■航空自衛隊 F-2支援戦闘機、墜落。

31日午前9時12分ごろ、愛知県豊山町の県営名古屋空港で、航空自衛隊第4航空団(宮城県)所属のF2支援戦闘機が離陸に失敗し、炎上。乗っていたパイロット2人は自力で脱出した。<2007.10.31 報道>

071031_04
■無残な姿になってしまったF-2。接地のときに吹っ飛んでしまったのかノーズが無くなっている。左後部を中心に燃えたように見えるが風向きの問題であろうか?

■一体なにが起きたのだろうか?

・ 機長の永田恵嗣さん(52):「離陸に失敗して、約50メートル上空から機体ごと垂直に落ちた」

・ 副操縦士の水島光男さん(56):「離陸当時、計器類に異常はなかった。そのまま飛び立てると思った」

・ 事故を目撃した民間の整備士: 「いつもより機首が上がりすぎて、なかなか(機体が)上がっていかず、上がった瞬間に1,2回波をうつかたちで、次の瞬間に機首から地面に激突して、滑って炎を上げていった」  

ニュース映像とこれらの証言からすると、

エンジンの推力が出ず機首を上げて何とか離陸したが、そこでさらに推力が落ちて(或いは停止し)機体は失速、ノーズ側から地面に墜落した。

というところだろうか。

まあ、素人の当て推量などしてみても、あまり意味がないので事故調査結果を待つことにしよう。

■1980年代後半、FSX(次期支援戦闘機=現F-2支援戦闘機)選定の議論の中で、

「単発機はその一個のエンジンが駄目になったら墜落するしかない。生き残る確率を高めるために双発とすべきだ。」

という意見があったという記憶がある。

Photo

■一機 120億円也。

さらに複座のF-2Bは32機しか生産されていない希少な機体。

そして何よりも、パイロットの命は重い。

それ故、当時の単発・双発論議が思い出されるのだ。

■今回のパイロット2人が、重症とはいえ無事に生還できたことが救いである。

本当によかった。

                             <2007.11.01 記>

■追記■
事故原因が判明した。記事は↓こちら。
■F-2離陸事故、原因判明。

 
 
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2007年10月10日 (水)

■かぐや、月に到着す。

9日、リレー衛星の分離に成功した月周回衛星「かぐや(SELENE)」から月面の画像が送られてきた。

20071009_800km
■高度800kmから撮影。手前に見えるのはハイゲインアンテナ。今後、12日にVRAD衛星分離、19日には高度100Kmの定常観測軌道にのる予定。(JAXA HPより)

地球と月の距離は38万Km。地球の大きさをピンポン玉だとすると、月は1m10cm離れたところにあるパチンコ玉に相当するそうだ。気が遠くなるような距離である。

かぐやはそこを約5日の時間をかけて渡ったわけだ。
(大雑把に計算すると3000km/h。宇宙空間で?と自分で突っ込みを入れつつ音速に換算するとマッハ2.5。べらぼうに速いわけでもない。アポロはこれの3倍くらいか?)

かつてアポロの宇宙飛行士たちは、この距離を狭苦しい司令船に押込められて旅をした。遥か彼方のパチンコ玉へ向かう長旅は、さぞ心細かったことだろう。

それだけに月軌道に到達し、その小さな窓に巨大な月が姿をあらわした時の感慨はコトバで言い尽くせないものだったに違いない。

1.27光秒の彼方から送られてきたこの写真を眺めながら、そんな空想を愉しんだ。

                           <2007.10.10 記>

■「 FROM THE EARTH TO THE MOON 」 DVD【MOON BOX】
製作総指揮:トム・ハンクス 1998年米国 TVシリーズ全12話
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 ★★★★★(レヴュー数 10件)
From_earth_to_the_moon
■アポロ計画の全貌を描いたエミー賞受賞の話題作。買ったはいいもののまだ見てません。DVDの場合は積読(つんどく)じゃなくて、なんていえばいいんでしょうね。
     

過去記事・バックナンバー「飛行機、宇宙など」

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■プレスリリース かぐや(SELENE) リレー衛星分離成功

■JAXA かぐや (SELENE) プロジェクトサイト

■大石英司さんの「代替空港」にT/Bします。

 
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2007年10月 2日 (火)

■かぐや、地球を振り返る。

月に向かって順調に飛行を続けている月周回衛星「かぐや(SELENE)」が、地球のハイビジョン映像を送ってきた。

071001
■上弦の地球。右下に南米大陸が見える。(写真:JAXA/NHK)

地球の大気層はこんなにも薄いものなのか。

美しいということばが出る前に、そういう衝撃を受けた。

動画が公開されるようになれば、その衝撃は、さらにリアリティーを増すのだろう。

 
こんなにも薄く、危うい大気に包まれて

小さなちいさな われわれは

小さくためいきをついて おおぞらを見上げるのだ

いつか、きっと。

                      <2007.10.02 記>

■<JAXA/NHKプレスリリース>(2007.10.01)
月周回衛星「かぐや(SELENE)」のハイビジョンカメラ(HDTV)動画撮影成功について

 
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2007年9月22日 (土)

■ もくじ ■ 飛行機、宇宙の話など

■■■ INDEX ■■■
飛行機、宇宙などに関する記事の一覧です。
※リンク切れ等、不具合がありましたら、コメントをいただけると助かります。

■■■ 2009年 ■■■

■■■  10月 ■■■

■祝・MRJ、米社から100機受注。

■■■  9月 ■■■

■HTV、ISSとの結合に成功!!これは日本宇宙開発史上の偉大な一歩なのだ。

■H-ⅡB打ち上げ成功!

■■■  8月 ■■■

■極超音速実験機 X-51A 「ウェーブライダー」。スクラムジェットの実用化への更なる一歩。

■ボーイング787開発遅れ。混合チーム運営の難しさ。

■彗星から発見されたアミノ酸と空想にふける夏。

■■■  6月 ■■■

■かぐや、月に還る。

■とっとと選択肢から外してしまえ。F-22・ラプター、日本に輸出するなら一機、250億円!

■■■  4月 ■■■

■F-22生産中止!?どうなるF-X!!

■■■  3月 ■■■

■F-15SE(Silent Eagle)、ちょっと工夫でこのうまさ。

■昇っていく光の軌跡。STS-119(15A)ディスカバリー打ち上げ。

■■■  2月 ■■■

■背中が伝えるものなのだ。航空管制官・堀井不二夫。

■■■  1月 ■■■

■【書評】『航空機事故50年史』、加藤寛一郎。根っからの飛行機好きに向けたメッセージ。

■ハドソン川の奇跡。エアバスA320、離陸上昇時バードストライクによるエンジン損傷からの生還。

■■■ 2008年 ■■■

■■■  10月 ■■■

■地球がとっても青いから。月周回衛星「かぐや(SELENE)」から見た「満地球の出」。

■■■  9月 ■■■

■ハッブル宇宙望遠鏡修復ミッション。「ディープ・フィールド(深宇宙)」に想いを馳せる。

■行け行け、空飛ぶジェット人間。

■■■  8月 ■■■

■離陸時墜落事故連続発生の不思議について考える。

■タイフーン売ります。FX次期主力戦闘機選定、まさかのタナボタ決着か!?

■米軍、11月にX-37Bを打ち上げ予定。スペースシャトル後継に真打ち登場!?

■■■  7月 ■■■

■NASA、スペースシャトル後継に日本製無人輸送船HTVを!?

■■■  6月 ■■■

■宇宙のトイレ修理工、発進!

■■■  5月 ■■■

■■■  4月 ■■■

■■■  3月 ■■■

■エンデバー帰還。土井さん、お帰りなさい。

■MRJ事業化決定。技術屋の夢と、ビジネスと。

■スペースシャトル・エンデバー リフト・オフ!宇宙における日本の家、「きぼう」組み立て開始。

■■■  2月 ■■■

■B-2墜落。飛行機事故の共時性。

■大気圏外でのスパイ衛星の迎撃に成功。総額33億円の大広告。

■落下するスパイ衛星を破壊せよ!

■■■  1月 ■■■

■20万ドルで宇宙へ行こう!商用観光旅行用宇宙船「スペースシップツー(SpaceShipTwo)」。

■F-2の操縦桿、もげる。1件の重大事故の背景に潜む300件の「ヒヤリ・ハット」の重要性。

■米海軍ブルーエンジェルズ墜落事故、事故原因はパイロットの意識喪失。

■F-15空中崩壊。原因は構造部材の金属疲労と断定。

■■■ 2007年 ■■■

■■■ 12月 ■■■

■矢追さん、出番ですよ!UFOの管轄官庁は文部科学省!?

■『FX・次期主力戦闘機』その6。次期中期防へ先送り。

■フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン。伝説を現実に。

■F-35・ライトニングⅡ試験飛行再開。

■■■ 11月 ■■■

■F-2離陸事故、原因判明。

■F-15墜落。米空軍 運用全面禁止。

■航空自衛隊 F-2支援戦闘機、墜落。

■■■ 10月 ■■■

■かぐや、月に到着す。

■かぐや、地球を振り返る。

 
■■■ 9月 ■■■

■『爆笑問題のニッポンの教養』 宇宙物理学教授 佐藤勝彦。

■H-2A 13号機・かぐや(SELENE)、打ち上げ成功!

■『プロフェッショナル・仕事の流儀』 ヘリ・パイロット森公博。

■月観測衛星「かぐや」、打ち上げ迫る。

   
■■■ 8月 ■■■

■ヘリ空母、「ひゅうが」進水。

■『図録 王立科学博物館』 しばし現実から逃避する愉悦。

    
■■■ 7月 ■■■

■『FX 次期主力戦闘機』 その5。航空少年は夢を見れるのか?

■MiG-29OVT、かっこ良し!

■『FX 次期主力戦闘機』 その4。空自ファントム耐用年数延長?

■『次期哨戒機 P-X/次期輸送機 C-X』 試作1号機 ロールアウト。

   
■■■ 6月 ■■■

■2007:08:16 日本標準時 09:30:48 月へ。

■青函連絡船に新型高速船就航。

■「横浜市、米軍ヘリ緊急着陸」に考える「プロ意識とその誇り」。

■太陽観測衛星 『ひので』 荒々しい太陽本来の姿に感動。

■『FX 次期主力戦闘機』 その3。 タイフーン一気の末脚!?

    
■■■ 5月 ■■■

■『FX 次期主力戦闘機』について考える。その2

    
■■■ 4月 ■■■

■ ブルーエンジェルズ墜落事故。

■【次期主力戦闘機FX】F-22Aラプターが有力?

■■■ 3月 ■■■

■プロフェッショナルの誇り。全日空 ボンバルディアDHC8型機 前輪が出ず、胴体着陸。

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2007年9月16日 (日)

■神の領域。『爆笑問題のニッポンの教養』 宇宙物理学教授 佐藤勝彦。

今回の爆問のテーマは宇宙論。

ひやー、難しそう。

Photo
FILE:010 「タイムマシンは宇宙の扉を開く」(番組HPより)
東京大学大学院理学系研究科教授 佐藤勝彦(宇宙物理学)
2007年9月14日放送

■今回の太田の突っ込みはあまり冴えていなかった。

「相対論で時間の流れが絶対的でないことが分かり、不確定性原理でモノの状態もあいまいなものになってしまった。

我々が生きている「科学的」世界観なんて大したものじゃない。むしろ人のアタマの中のイメージ・想像力の方がよっぽどスゴイのじゃないか。」

その「混ぜっ返し」に対して、「宇宙のモデルを『イメージ』する力は必要なのだけれど、それが現実で検証されてこそ意味がある。」と佐藤教授は教え諭すように語りかける。

太田は太田なりの世界観をもっているのだけれど、佐藤教授の世界観に比べれば、非常に脆弱なものだった、ということだろう。

太田の完敗である。

■137億年前の「宇宙の誕生の姿」をモデル化し(インフレーション理論、1981年)、しかも宇宙線の「ゆらぎ」の観測によって、そのモデルの確からしさが裏付けられた。(2006年)

その理論では、宇宙は「無」から始まったとされる。「時間の流れ」も「空間的な果て」も無い「真空」、または「’はて’のない条件」。だが、そこには粒子と反粒子が現れてはお互いに消しあう『真空のゆらぎ』というエネルギーがあり、それが、あたかも「形の無い『水』」が「結晶構造を持った『氷』」になるように「相転移」して実世界にエネルギーを放出し、ビッグバンにつながったのだという。(よく分からん!)

しかも、その宇宙は、母が子を産み、子が孫を産むように多くの『子宇宙』を連鎖的に生み出すらしい。しかも「我々の宇宙」は、そのどの宇宙であるかは分からない、というのだ。(さらに分からん!)

佐藤教授とは、実はそういう「生半可な想像力」を遥かに超越した理論を構築したすごい人なのである。

Photo_4
■「宇宙の創生」
東京大学総合研究博物館ニュース・
宇宙の創生とウロボロスの図より

■佐藤教授の「凄さ」は、それだけではない。

「人間なんてものは、アフリカにいた10万年前とそう変わってはいないですよ。身内は大切にするけれど、ちょっと離れると虐殺したりする。そういうふうに進化してしまったのです。」

と、熱っぽく語るところに佐藤教授の「世界観」の本質が凝縮されているように思える。

そこには、単に物理法則をこねくり回す数学オタクの姿ではなく、ヒトとして「世界の深層」を見極めようとする哲学者の眼差しがあるのだ。

■「宇宙の始まり」を語ることは、「人がどう作られてきたのか」という疑問の延長線上にある。

人を構成する元素は宇宙の誕生によって生まれてきたものだし、我々が「認知」している空間+時間の4次元という時空の構成も宇宙の誕生によって決まってきたものだからだ。

したがって、人間は「宇宙」の論理から逃れることは出来ないのである。

人間を中心としてミクロの世界(量子論)とマクロの世界(宇宙論)が広がるが、マクロの極限である宇宙の創生は、ミクロの極限である量子論によって初めて語られる。

つまり、「世界は人間を含んだ円のように美しくつながっている」という世界観(ウロボロスの図)を描くことができるのだ。

Photo_3 
■「ウロボロスの図」
東京大学総合研究博物館ニュース・宇宙の創生とウロボロスの図より

■その世界観の中では、我々は美しい物理法則に則った「永劫回帰」の循環の中に存在している「物理学的」な存在なのだ。

これだけ強固な哲学を持った物理学者には生半可なことでは太刀打ちできない。

それはアリストテレスから、ニュートン、アインシュタインへと連なる偉大なる哲学体系の頂点であり、その眼差しは「世界」を創造する「神の領域」に至ろうとしているのだから。

とりあえず我々にできるのは、佐藤教授の肩に乗り「その領域」を盗み見ることで、自らの安直な世界観に痛烈な打撃を加え、小さくまとまった「想像力の限界」を拡げてみることなのだろう。

                           <2007.09.16 記>

■爆笑問題のニッポンの教養■
新書版 「爆笑問題のニッポンの教養」

      
■佐藤勝彦 教授 の本■

■『「相対性理論」を楽しむ本』―よくわかるアインシュタインの不思議な世界
佐藤勝彦 著 PHP文庫 (1998年12月)
<Amazon評価> ★★★★★(レヴュー数 20件)
・楽しいイラストとポイントが一目でわかる図解による画期的分かりやすさ、なのだそうです。

■『「量子論」を楽しむ本』―ミクロの世界から宇宙まで最先端物理学が図解でわかる!
佐藤勝彦 著 PHP文庫 (2000年4月)
<Amazon評価> ★★★★☆(レヴュー数 21件)
・平易な文章と図解で文系の人でも理解しやすい本のようです。

■『宇宙はわれわれの宇宙だけではなかった』
佐藤勝彦 著 PHP文庫 (2001年11月)
<Amazon評価> ★★★★ (レヴュー数 8件)
・宇宙創生の理論、子宇宙、孫宇宙・・・宇宙の最新パラダイムについて平易に解説した入門書。だそうで、私はこれを読んでみようと思います。

■『ホーキング、宇宙のすべてを語る』
スティーヴン・ホーキング 著 佐藤勝彦 訳 ランダムハウス講談社 (2005年9月)
<Amazon評価>
 ★★★★ (レヴュー数 12件)
・ホーキング博士の最新理論が比較的分かりやすく書かれているようです。   

    
■ 佐藤勝彦教授 講義録 ■

■『宇宙創生と物質の起源』・日立ハイテク・科学シンポジュウム講演
東京大学大学院理学系研究科教授 佐藤勝彦
・宇宙の創生について簡便にまとめられています。

■東京大学 駒場教養学部・学術俯瞰講義ノート
・『物質の生い立ち』 -素粒子、原子、宇宙-
東京大学大学院理学系研究科教授 佐藤勝彦
・4回にわたる講義録(パワーポイント)。音声はありませんが、大体の流れはつかめます。常に『人間』のサイズを意識しながら考察を進めていく、佐藤教授の哲学が垣間見える。

 
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2007年9月14日 (金)

■H-2A 13号機・かぐや(SELENE)、打ち上げ成功!

2007年9月14日10時31分01秒、月周回衛星「かぐや(SELENE)」を搭載したH-2Aロケット13号機は、無事打ち上げに成功。打上げ後、約45分34秒には「かぐや」の分離にも成功した。

H2a_13_03
■JAXA HPより

よかった!(拍手!)

JAXAの「かぐや」特設サイトにある打ち上げカウントダウン録画映像が、えらくかっこいい。

メインエンジン点火⇒
固体ロケットブースタ(SRB-A)点火(ここでリフトオフ!)⇒
固体補助ロケット(SSB)点火(更に増速!)

という一連の流れが確認できて、結構しびれるのだ。

■H-2A 13号機 打ち上げ映像
http://www.jaxa.jp/countdown/f13/live/index_j.html

H2a_13___2
■JAXA HPより

無事分離に成功した月周回衛星「かぐや(SELENE)」は地球の周りを2回まわった後に月へと向かい、打ち上げ20日後には月周回軌道に入る。

その後、リレー衛星、VRAD衛星をそれぞれ分離、月周回楕円軌道に乗せ、打ち上げ約40日後に、かぐや本体は南北両極を通る月面上空100キロメートルの月観測軌道に入る予定。

12月初旬ころには、月から見た地球のライブ映像が見ることが出来るはず。

非常に楽しみである。

Photo_2

                       <2007.09.14 記>

■関連記事■
■2007:08:16 日本標準時 09:30:48 月へ。
  

■JAXA「かぐや」打ち上げ特設サイト
http://www.jaxa.jp/countdown/f13/index_j.html

■JAXA「かぐや」HP
http://www.selene.jaxa.jp/index_j.htm

■大石英司さんの「代替空港」にT/Bします。
http://eiji.txt-nifty.com/diary/2007/09/post_90bd.html

 
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2007年9月12日 (水)

■必ず、助ける。『プロフェッショナル・仕事の流儀』 ヘリ・パイロット森公博。

今回のプロフェッショナルは海上保安庁ヘリコプター・パイロットの森公博さん。

01
2007年9月11日放送
「空の伝説 試練の海へ」 ヘリコプター・パイロット 森公博(番組HPより)

■2004年10月20日、練習船「海王丸」は台風23号の影響で走錨し、座礁。

そのとき、15m/sの強風の中、障害物を避け、特殊救難隊員を非常に狭いマストの見張り台へピンポイント降下させたのが、森公博さんなのである。

航空機は基本的に風に流されるものであり、対地目標に対してヘリコプターを一定の位置に保つ「ホバリング」は微妙な操縦を要求される。

それを、風向、風力がめまぐるしく変化する強風の中で行なってしまうのだから、まさに『神業』といえよう。

Photo Photo_2
■座礁した海王丸。前方マストに張られたロープには、波に洗われる3人の人影が見える。(海上保安庁HPより)

■「ここまで出来ればいいや」と自分で「限界」を決めない。さらに上の技術を追い求め、常に新しいことにチャレンジし、鍛錬を重ねる姿勢。それが森さんの高等技術を支えている。

だが、それだけで自らの身も危険にさらされる救難活動が出来るわけではない。

■茂木さんの「なぜ、救助をするのか?」という問いに対して、森さんはこう答える。

「救助を求める人にも家族がいる。」と思うから。

そのことばは、森さん自身が一度家族を失いかけたという実体験から発している。

荒波に翻弄される船の上で救助を求める人だけを見るのではなく、その人の家族の姿を思い浮かべたときに胸に込み上げる共感、それが「必ず、助ける。」という強い意志とその実行を生むのだ。

■森公博さんにとってプロフェッショナルとは・・・

『 現場での実力というのは、「やれるのか、やれないのか」、なんですよね。百の言葉より一の行動で仲間の信頼を得られる実力を持った人、それがプロフェッショナルだと思います。』

厳しく、かつ、響くことばである。

_02
番組HPより

                        <2007.09.12 記>

■海上保安庁レポート 2005年版/台風23号