●5.飛行機、宇宙の話

2009年10月 3日 (土)

■祝・MRJ、米社から100機受注。

国産初の小型ジェット旅客機、MRJ(ミツビシ・リージョナル・ジェット)が アメリカの地域航空会社トランス・ステーツ・ホールディングスから100機の受注を受けた。初号引渡しは2014年で、5~6年かけて納入する予定だそうだ。

Mrj01_2

いやあ、この大不況の時代にめでたいニュースである。

競合機種より燃費が3割いい、というのが売りで、その技術力を買われたのだろうから余計にうれしい。

YS-11から40年余り。

日の丸旅客機の幸先のいいスタートに乾杯!

なのである。

                          <2009.10.03 記>

■関連記事■
■MRJ事業化決定。技術屋の夢と、ビジネスと。

 
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2009年9月18日 (金)

■HTV、ISSとの結合に成功!!これは日本宇宙開発史上の偉大な一歩なのだ。

HTV(宇宙ステーション補給機)が、ISS国際宇宙ステーションとの結合に成功した。

Htv_image
■HTVのISSへの結合イメージ図
Htv_small01
■実際の画像

■スペースシャトルに代わる大型輸送機としてHTV(H-II Transfer Vehicle)が通用することが見事に実証されたわけだ。

HTVには与圧部分があって、明日以降にはISSのクルーがそこに乗り込んで船内の補給品の入れ替えを行う予定。

これは一見地味にみえるのだけれども、実はニッポンの’船’に初めて人が乗り込むことになるという大きな一歩でもあるのだ。(実験棟「きぼう」は’船’じゃないということで。)

■これをもって、日本の有人宇宙船への大きな足がかり、なんていう気の早い記事が新聞に踊っていたりするのだけれど、それはちょっと言いすぎなような気もする。

何せ、この’船’はミッション終了後、ISSの廃棄部品を搭載したまま大気圏に再突入、燃焼廃棄される予定なのだ。

有人宇宙船としては再突入、回収が大きな難関なはずであって、その辺の実証試験がそもそもHTVの延長線上に予定されているのかも今のところ分からない。

けど、まあもちろんJAXAもそこのところを考えているには違いなく、それもそう遠い未来のことではないだろう。

■そういうことも踏まえて考えると、やはり今回のミッション成功はニッポンの宇宙開発史のなかでの大きな一歩であることには間違いない。

Hー2Bを含めたHTV開発関係者の皆様、おめでとうございます!!

   

■JAXA HTVの運用の流れ

 
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2009年9月11日 (金)

■H-ⅡB打ち上げ成功!

9月11日午前2時01分46秒、

宇宙ステーション補給機(HTV)を乗せたH-ⅡBが無事、打ち上げられた。

H_b02

■H-ⅡBは、前型のH-ⅡAに対しメインエンジンLE-7Aを2基に、固体ロケットブースターSRB-Aを2基から4基に増やして大出力化を図り、国際宇宙ステーションISSに物資を運ぶHTV(宇宙ステーション補給機)を打ち上げるために開発された、現時点での日本最大のロケットである。

とてもめでたい話だ。

■10年前くらいだったかH-Ⅱロケットの打ち上げ失敗があって、日本のロケットなんでだめじゃないの?なんていう雰囲気が漂っていた頃から考えると感慨深いものがある。

いや、いや、無事に打ち上げられて本当によかった!

■さて、今度はHTV実証機がちゃんと機能するかである。

これから1週間かけていろんな飛行実験をして最終的には18(金)にISSにドッキングが行われる予定。

これが成功すれば技術的には欧米に肩を並べることになるということで、なんかワクワクしてしまうなあ。
 

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                           <2009.09.11 記>

■関連記事■
■NASA、スペースシャトル後継に日本製無人輸送船HTVを!?(2008/07/21 記)

■JAXA(宇宙航空研究開発機構)HTV/H-ⅡB特設サイト
   

 
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2009年8月29日 (土)

■極超音速実験機 X-51A 「ウェーブライダー」。スクラムジェットの実用化への更なる一歩。

この秋にもXー51Aの実験が開始されるようだ。

X51a_03

■X-51A・ウェーブライダーはアメリカ空軍が開発中のスクラムジェット実験機。

スクラムジェットとは、超音速で飛行することでエアインテークから入ってくる空気を圧縮して燃焼させる仕組みである。

X51a_06
X51a_01
オシリの部分がロケットで、機体下面にインテーク、機体両側面にラムジェット推進部、という構成だろうか。

■X-51AはB-52のパイロンにつるされて高度約1万メートルで発進、ロケット推進でマッハ4.5まで加速、そこからスクラムジェットで約4分間飛行して巡航速度マッハ6を目指すという。

先行していたX-43はマッハ9.8を記録しているが、ラムジェット推進の時間はたったの10秒間であり、スクラムジェット実験機としてのX-51Aは画期的なものだといえる。

■だが実用化はまだまだ先のことのようだ。

高校時代(25年くらい前)に読んだ本では、近い将来スクラムジェットが旅客機に採用されて東京ーニューヨーク間を1時間で飛行するなんて夢の世界が描かれていたけれど、果たして生きているうちに乗れるかな。

もっとも、それ以前に採算の問題で軍事利用だけになってしまうかもしれないが・・・。

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                           <2009.08.29 記>

 
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2009年8月22日 (土)

■ボーイング787開発遅れ。混合チーム運営の難しさ。

ボーイング社が開発中の次世代中型ジェット旅客機、B787に構造的欠陥が見つかりデリバリーがかなり遅れそうな様子だ。

B787_2

■今回見つかったのは主翼と機体の接合部分の強度問題。

飛行機で一番負荷がかかるところで、なにやってんの?っていう感じなんだけれども、今回の開発は70社にも及ぶ国際的な合同プロジェクトなのだそうで、その前からの度重なる開発遅延を含めて、無関係では無さそうだ。

■最近の航空機開発では分業体制が当たり前だという話もあるが、多分、質の面でも量の面でも今まで類を見ない規模での共同事業なのだろう。

主翼の設計担当は三菱重工で、お得意の炭素系複合材の技術を見せ付ける立場にあったようだが、とんだ裏目に出てしまったことになる。

連係プレーが求められる接合部でミスったというのは、いわゆる三遊間ゴロというやつで、ちょっと情けない。

■と、いうのを通りこして今回の話は共同事業のもつ本質的な怖さを指し示している。

なにせ、この部分は加重が猛烈にかかる部分で、そこの耐久強度不足は10年後、20年後に主翼脱落による墜落という最悪の事態を招くからだ。

■そんな大事なところのミスを最後の最後まで見抜けなかったボーイング。混合チームがでかくなり過ぎると全体が見えなくなるというよい例である。

いずれにしても、全日空から矢の催促があろうがどうしようがジックリ綿密に見直しを行って、ゆめゆめやっつけで対応しないことを切に願う。

御巣鷹山は決して繰り返してはならない。

 

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                       <2009.08.22 記>

 
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■彗星から発見されたアミノ酸と空想にふける夏。

米航空宇宙局(NASA)ジェット推進研究所は17日、米無人探査機スターダストが彗星(すいせい)から採取した試料の中からアミノ酸を初めて見つけたと発表した。<2009.08.19 読売新聞> 

Photo

■発見された物質はグリシン。

最も単純なアミノ酸の一種なのだそうだ。

知ってのとおり我々のカラダは主としてたんぱく質で構成されているが、そういったたんぱく質はいろいろなアミノ酸がつながりあって出来上がっている。

つまりは生命の材料が宇宙空間で発見されたということである。

■ビッグバンで宇宙が誕生したときに、宇宙には最も単純な元素である水素とヘリウムしか存在しなかった。

そのうち宇宙に広がった水素とヘリウムの偏って存在した場所で恒星が生まれ、そして超新星爆発で死を迎えるときのエネルギーでヘリウムより重い元素が生成したそうな。

■そうすると、今回見つかったアミノ酸のようなものはどうやって生まれたのだろうか。

古い恒星の死骸からなる星間物質である炭素、酸素、窒素なんかが水素とともに吹きだまって、というところまではありそうだけれど、そいつらはどうやって化学結合に至ったんだろうね。

不思議です。

もしかしたらヘリウム以上の元素がそうだったように、初期の太陽系の中で生命が発達していて、その名残りが宇宙に漂っているのかもしれない。

■いずれにしても、見つかったのはあくまでもアミノ酸で、生命そのものではない。

’彗星からアミノ酸、生命の宇宙起源説裏付け’

なんて読売新聞は見出しに掲げているけれど、あくまでも生命の材料のそのまた材料が発見されたに過ぎない。

とはいえ、今回の発見はその’記念すべき第一歩’の可能性を指し示すことであって、殺伐としたニュースばかりが流れる中で、なんだかため息が出てしまうくらい壮大な空想を引き出してくれるのであった。

 

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                           <2009.08.22 記>

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Photo_2
■マインド・イーター 水見 稜  著ハヤカワ文庫 JA  (1984/10)
■こちらは命を運ぶどころか人間の精神を喰ってしまう彗星を巡るオムニバス作品。大好きな日本SFの一つです。

  

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2009年6月14日 (日)

■かぐや、月に還る。

■2007年9月14日の打ち上げ以来、17ヶ月余りにわたり月の全球を観測した月周回衛星「かぐや」を、日本時間6月11日(木)3:25、東経80.4度、南緯65.5度へ制御落下させました。
<JAXAプレスリリースより抜粋>

Photo
■かぐや搭載のハイビジョンカメラ(広角)による「地球の出」の撮影結果平成19年11月7日14時52分(日本時間)

■38万Km離れた月から見ると、

地球はこんなにもちっぽけで頼りないものなのか、

なんて感じ入らせてくれたりした月周回衛星「かぐや」。

  
お疲れ様でした。

                            <2009.06.13 記>

■<月周回衛星「かぐや」観測映像>

■「かぐや」HDTVによる満地球の出(2008年4月5日)

■「かぐや」HDTVによる地球のダイヤモンドリング
(またはコチラ)

■回転する月の動画

**********************************************

   
■関連記事■
■地球がとっても青いから。月周回衛星「かぐや(SELENE)」から見た「満地球の出」。

 
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2009年6月 7日 (日)

■とっとと選択肢から外してしまえ。F-22・ラプター、日本に輸出するなら一機、250億円!

馬鹿にするにも程がある。

F_22_2
■タキシングするF-22。最早、この機体が日の丸をつけることはないだろう。

■重要機密ということで国外への輸出を規制されているF-22・ラプターだが、民主党の重鎮ダニエル・イノウエ上院歳出委員会委員長は輸出規制の緩和への期待を表明するとともに、日本へ輸出する場合は一機あたり2億5千万ドル(約250億円)になると米・国防長官と日本の駐米大使に伝えたらしい。

政治的メッセージってヤツなんだろうけど、こいつはあんまりだ。

■何しろ4月にF-22生産中止案が出て60機増産の話はパー。それじゃ軍産複合体も困ってしまうってんで、ならば丁度同じくらいの機数を欲しがってるニッポンに売ればいいだろう。

それで大事なところを引き抜いた上で米軍調達価格に100億円上乗せと来たもんだ。

まったく馬鹿にした話である。

■もうそろそろラプターなんてオモチャを買ってと駄々をこねるのはおしまいにして、渡りに船のF-15SE(一機、1億ドル也)で手を打っておいて、ポストF-15で純国産第5世代戦闘機にしたらいい。

その為のATD-X・心神だろう。

次期中期防の初年度である10年度の予算請求に次期主力戦闘機調達予算は盛り込まれないようで、これじゃあ、ずるずる後まわしになるばっかりじゃないか。

そろそろ誰かガッツのある奴が、アメさんを向こうにまわして将来の日本の戦闘機構想をビシッと決めたらんかい!!

と思うのだけれども、いかがなものであろうか。

FS-Xの二の舞は是非とも避けて欲しいものである。

   

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                          <2009.06.07 記>

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F22
■ F-22はなぜ最強といわれるのか
ステルス、スーパークルーズなど最新鋭戦闘機に使われるテクノロジーの秘密に迫る

青木 謙知 著 サイエンス・アイ新書 (2008/12/16)

    
■【動画・Youtube】T-38でF-22を撃墜!!模擬戦・HUD映像。
・・・だから何だ、というワケではないですが、面白いので載せときます。
  
  

■関連記事■
■F-22生産中止!?どうなるF-X!!

■F-15SE(Silent Eagle)、ちょっと工夫でこのうまさ。
 

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’大石英司の代替空港’ の「笑う警察官」
 

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2009年4月 7日 (火)

■F-22生産中止!?どうなるF-X!!

ゲーツ米国防長官は6日の記者会見で、兵器調達の大幅な見直し案を発表し、空軍の最新鋭ステルス戦闘機F22の生産中止をオバマ大統領に提言することを明らかにした。大統領は国防費の見直しを宣言していた 【EPA=時事 2009.04.07】

F_22

■F-22は、ステルス技術の秘匿度があまりに高すぎるために輸出禁止措置がとられていて、F-4ファントム後継のF-Xとしてこの最強戦闘機を何としても手に入れたい防衛省はヤキモキしていたワケだけれど、

いやいや、輸出向けのスペックダウン仕様ならOKじゃないの?

なんてシュワルツ米空軍参謀総長が発言したりするもんだから、おやおや、これはもしかしてと期待を持たせたところで、完全に息の根を止められてしまった格好だ。

■米空軍はF-22の現在の配備計画183機を不足とし、さらに60機の追加配備(増産)を要求していたのだが、この大不況のせいだろうか、

そんな金はない!!

ということで却下になったようである。

■F-22のユニットコストは1億4200万ドル、F-15Eは3110万ドルなのだそうで実に4~5倍ものお値段になってしまうのだ。

そりゃ、ダメだよっていいたくもなるし、金をかけるにしても、そろそろ無人戦闘機の時代だという見方もあるのだろう。

■けど、莫大な開発費がユニットコストを押し上げているとするなら、調達数を増やせば割引きされて、先の輸出仕様の数を増やせばさらにお得な計算になるんじゃないの?

と食い下がるのは大量生産に親しむ製造業従事者(←もちろん自分のことネ)の浅知恵で、200機程度の生産数だと(これもかなりの推測だが)所詮、全部手作りの試作に近い代物で、やっぱり生産数が効いてくるのだろう。

日本のF-2も同じ構図で調達数を減らされたしな。

■まあ、いずれにしてもF-22が日の丸をつける可能性はかなり低くなったに違いない。

F-4の老骨にムチ打ってF-35にするのか、突如現れたサイレント・イーグル(F-15SE)にするのか、はたまたお手頃のタイフーンなのか。

妄想の日々はまだまだ続くのである。

(また、お得意の勘違いで、輸出仕様(??)はまったく別の話だ、っていうことないよな・・・。)

                           <2009.04.07 記>

Dvd_f_22
■[DVD] ディスカバリーチャンネル テスト・パイロット
   F/A-22 次期主力戦闘機の誕生

      

■関連記事■
■F-15SE(Silent Eagle)、ちょっと工夫でこのうまさ。(2009.3.21 記)

■『FX・次期主力戦闘機』その6。次期中期防へ先送り。(2007.12.17 記)
   

 
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2009年3月21日 (土)

■F-15SE(Silent Eagle)、ちょっと工夫でこのうまさ。

F-15SE(Silent Eagle)の試作機が公開された。

F_15se01
■2009/3/20 18:30 - ボーイングは17日、F-15戦闘機の新型機「F-15 SE(Silent Eagle)」の試作機を発表した。【Technobahnの記事へ】

■F-15Eの特徴に加えて、レーダー波吸収素材にコンフォーマルタンク型ウェポンベイ、V字型垂直尾翼を採用し、フロンタル・アスペクト・ステルス性能は輸出版のF-35並みなのだそうだ。

勉強不足で’フロンタル・アスペクト・ステルス性能’なる用語の意味と定義がよく分からないのだけれど素直に’前面ステルス性能’ととるならば、へぇ~という驚きを隠せない。

F_15se_wepon_bay_2

■でもちょっと待て。

コンフォーマルタンク型ウェポンベイっていうけれど、要するに格納式じゃないってことだよな。

それって・・・。

■と思いきや、ちゃんと格納式でした、ごめんなさい!!

これならバッチグーです。スゴイ、スゴイ!!

【↓ ウエポンベイへの格納の動画】

Video: Boeing unveils the "stealthy" F-15 Silent Eagle

さぁーて、F-X選定どうなりますかね。

これはちょっと面白くなってまいりました!

                     <2009.03.21 記/03.23改>

■関連ニュース■
シュワルツ米空軍参謀総長、改造版のF-22であれば日濠への輸出は可能
(Technobahn 2009/2/18)
気が付かなかったけど、こんなニュースも。

 
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