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2008年11月12日 (水)

■怪奇!吸血蛾あらわる!?

ロシアのシベリアで人の血を吸う蛾が発見されたらしい。

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■親指にとまって血を吸っているところ。この人は大丈夫なのだろうか?

■オドロオドロしく【吸血蛾】なんて書かれるとビックリしてしまうのだけれども、よく考えてみれば、蚊とかブヨとかは当たり前のように人の血を吸っているワケで、蛾が血を吸って何が悪い!ってことである。

逆に【吸血蚊】なんて書いてみると途端に怪奇的雰囲気が漂ってくるから言葉というのは不思議なものだ。

■しっかし、コイツに刺されたらスゴく痛そうだな。

結構でかいし、ブスって感じで刺してるし。

何かムチャクチャ腫れそうな予感・・・。

ブヨに刺されて腕が太腿くらいに腫れあがったことがあるくらいだから、こんなんにやられたら太腿どころか桜島大根になってしまいそうである。

シベリアからカムチャツカをつたって本土への侵入を許してしまったら、果たして我々日本人はキンカンでコイツらに対抗することができるのだろうか・・・。

■なーんて心配より何より、【吸血蛾】なんて分かりやすい虫がなんで今さら新発見なの?という話である。

こいつらはシベリアで発見されたようだけれど、温暖化の影響でツンドラが溶けだし、3万年の永き眠りから突如目覚めたとでもいうのだろうか。

そしてさらに不可思議なのは

何故、横溝正史はその存在を知っていたのか?

謎は深まるばかりである。

                          <2008.11.11 記>

      
■Amazon.co.jp■へのリンク

Dvd 
■【DVD】 『吸血蛾』(1956年)横溝正史・金田一耕助シリーズ
■監督:中川信夫 ■出演:池部良 有島一郎 東野英治郎 千秋実 他

↑いかにも、な感じがイイです。

  
■吸血蛾を発見、進化の途上か?
<ナショナルジオグラフィック ニュース October 27, 2008>

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2008年11月 6日 (木)

■米大統領選・オバマ氏勝利宣言演説に思う。

アメリカの理想主義のまぶしさを思い出させてくれる、そういう演説であった。

20081105

■市場自由主義優先のグローバリゼーション、アメリカが世界の安全保障をリードしようとする一国主義。

9.11以降の世界を駆動し続けたた2つの原動力は失墜した。

そのダイナミックな動きは確かに「アメリカ」的ではあったが、そこには青臭い理想主義を真剣に語り、実現しようとするもうひとつの「アメリカ」性に欠けていた。

それは半世紀前にケネディー大統領が月へ行こうと語った夢であり、キング牧師が人種差別がなくなる未来を語った夢である。

■そこには一種の憧れがある。

その歴史的な場面に立ち会えなかったことに対するくやしさがある。

けれど、昨日のバラック・オバマの勝利宣言演説にはそれを現在進行形に変えるパワーがあった。

今、自分は世界の歴史の分岐点をリアルタイムで感じている、そう思わせる説得力があった。

  
アメリカン・ドリームを取り戻し、我々は一つであるという根本的真実を再確認しよう。

希望を持つことは息するくらい当たり前だ。

皮肉や懐疑心に出会ったり、「できやしない」という人に出会ったりしたら、米国民の精神を要約する不朽の信条で応えよう。

「我々はできる」
   

健全なアメリカはまだ生きている。

                           <2008.11.06 記>

    

Photo
■1963年ワシントンD.C.大行進におけるM・L・キング牧師による演説
『 I have a dream. 』

   

■関連書籍■
Photo
■合衆国再生―大いなる希望を抱いて バラク・オバマ 著   

    
■関連記事■
■【書評】『 ルポ 貧困大国アメリカ 』。国家の病理は個人的つぶやきに現れる。

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2008年10月18日 (土)

■地球がとっても青いから。月周回衛星「かぐや(SELENE)」から見た「満地球の出」。

「かぐや」から’地球の出’の映像が送られてきた。

20081009_kaguya_01
■2008年9月30日、月軌道上、
高度約100kmから「かぐや」が撮影した「’満地球’の出」 (JAXA/NHK)

■満月ならぬ、’満地球’を撮影できるのは、太陽と地球の間に月が入り込んで「かぐや」を含めてそれらみんなが一直線に並んだときだけで、それは年に2回しかない貴重なタイミングなのだそうだ。

それにしても美しい。

月面と、漆黒の宇宙と、青い地球・・・。

♪月の砂漠を~ は~る~ばると~、

なんて、思わず歌いだしてしまいそうな風景だ。

あと100年くらいしたら、

僕らの孫かひ孫が月面でそれを拝むような日がくるのだろうか。

■そういえばこの間NHKスペシャルで、月と地球の歴史と成り立ちについて、「かぐや」が一年かけて調査したことから分かってきたことをやっていた。

46億年前。火星ほどの大きさの天体が地球に激突し、それによって砕け散った破片が地球の周りを周回しているうちにひとつに集まって「月」になった、という「ジャイアント・インパクト」説。

難しくてよく理解できなかったのだけれど、「水」分子が月面で広く発見されたことがジャイアント・インパクト説を裏付けているかのような内容であった。(間違ってたらごめんなさい!)

■それよりも、

「月は常に地球に対して同じ面を見せ続けている」

という不思議が説明付けられたことにびっくり。

「かぐや」の軌道を観測すると、その高度の違いから、月の各部での重力分布を計算できる。

その結果、月のウサギがもちをついている、我々の方に向いている面の方が月の裏側よりも重力が強いことが分かった。

つまり月の「重心」は「うさぎ」の方に偏っていて、その結果、地球の重力に引っ張られて、常にうさぎのいる重い面が地球の方向を向いているということだ。

■ものすごい「偶然」からそうなっていると思い込んでいたのだけれど、理由がちゃんとあったんだね。

聞いてみるとナルホドなーと、それが当たり前のことのように感じてしまうのだから、人のアタマというのも不思議なものである。

                          <2008.10.18 記>

Photo
■科学理論ハンドブック50<宇宙・地球・生物編>
―太陽系生成の標準理論から膨張宇宙論、人間原理、地球凍結説、RNAワールドなど―

     

■【動画】 JAXA HP 「満地球の出」
   

■NHKスペシャル■ (2008.10.13(月) 22:00 初回放映)
月と地球 46億年の物語 ~探査機かぐや 最新報告~

   
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■関連記事■
■2007:08:16 日本標準時 09:30:48 月へ。

 
■過去の記事■ 飛行機、宇宙の話など  
    

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2008年10月 8日 (水)

■えーっ、うつ病ってウイルスが関係してたの!?『爆笑問題のニッポンの教養』 ウイルス学、近藤一博。

今回のテーマは、ウイルス学。

Photo
■『爆笑問題のニッポンの教養』(番組HPより)
FILE050:「”あ~疲れた”の正体」 2008.10.06放送
慈恵医科大学ウイルス学講座教授 近藤一博。

■と、いつもの調子で始めたかったのだけれども、実は録画に失敗して見逃してしまったのだ(涙)。

で、どんな話だったのかと番組HP経由で近藤先生のホームページを覗いてみたら、

    
HHV-6 は、脳のグリア細胞と血中マクロファージに潜伏感染し、ストレスや疲労によって再活性化を生じます。 また、HHV-6 の脳内での異常な再活性化は、中枢神経機能に影響を与え、慢性疲労症候群患者における鬱症状をもたらします。
   

なんて書いてあるじゃないですか!

こりゃ、えらいことです。

■うつ病の治療は、

①ストレスを遠ざける。

②抗ウツ剤を服用する。

この2つを根気よく続けることだと認識している。

ちなみに②の抗ウツ剤というのは一般的に、神経と神経がつながる部分(シナプス)において、セロトニンなど’神経を和らげる’脳内伝達物質の濃度を増やしてあげるお薬のことである。

■ところが上の話からすると「うつ」の発生メカニズムは、

A) 疲労、ストレス

  ↓

B) ウイルス・HHV-6の脳内での異常な活性化

  ↓

C) 中枢神経の情報伝達システムに異常が起きる

というふうに解釈できる。

■と、するとウツ病の基本的な治療である

①ストレスの排除(原因の除去)

②神経伝達システムの修復(結果への対策)

という2本柱の間にもう1本太い柱があるかもしれない、

つまり、少なくとも一部の患者群では、HHV-6の活性化を抑えることが出来れば、抗ウツ剤のつらい副作用から解放され、「ストレスに強い体」を獲得することも夢ではない、ということになる。

■それは知的好奇心をくすぐるというだけでなく、

自分のまわりにもウツ病に苦しむ人が身近にちらほらいたりするわけで、まったくもって他人事とはいえないのである。

■で、再放送は?

と思ったら国会中継の影響で中止でやんの(悲)。

BSでの再放送はあるんだけど、

そんな高級なものはウチのテレビにゃ映らないし・・・。

■「こりゃ、運がいい!」(by ガネーシャ)

と、取り合えず言ってみて気がついた。

お、そうだ。

そういや、この番組の話をそれぞれ一冊にまとめた新書本があるじゃないか!

Photo_2
■新書版 『爆笑問題のニッポンの教養』の既刊一覧へ■
     

■・・・白状しよう。

ずーっと、爆問の記事にこのリンクを貼り付けてきたのだけれど、実は、自分自身一回も読んでなかったのだ。

だって、番組見ちゃったら買わないよね~、ふつう(苦笑)。

■ということで、新書版 「爆笑問題のニッポンの教養」の記念すべき50巻目の発売を首を長くして待つことにしよう。

あー、楽しみ~。

                         <2008.10.08 記>

■過去記事■ [バックナンバー]の 一覧
■爆笑問題のニッポンの教養■

  

■関連サイト■
■『爆笑問題のニッポンの教養』番組HP

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■緒形拳、死去。当たり前のように存在していたものもいつかは消え去ってしまうのが道理だとしても。

5日、緒形拳さんが亡くなった。

数年前に発病した肝がんを周囲に隠し通しながらも、亡くなる直前まで俳優であり続けた。

71歳であった。

■突然の訃報にしばらく意味が分からなかったのだけれども、

落ち着いて、緒形拳さんを代表するような作品って何だったかと考えたとき、何も浮かんでこないのにも驚いた。

そんなわけはない。

緒形拳さんは、テレビドラマでも映画でもCMでも、子供のときからずーっと「そこ」にいた存在なのだ。

■そう、いつでもそこにいた。

けれどもそれは、気がつけばそこにいるといったやわらかな存在などではなく

凛とした静かな笑みの奥に梃子でも動かない極太の情念を宿している、そういう一種独特の雰囲気が極めて強い存在感の役者さんであった。

■たぶん数多の名作で見た「緒形拳」は、その登場人物そのものではなく、その役柄を通して「緒形拳」自身を強烈に発散していたのではないだろうか。

思い浮かぶいくつもの映画のシーンでの拳さんは、あくまでも緒形拳のイメージなのである。

こういう役者さんは他にもいろいろ居そうだが、実際に想像してみると「自身」よりも役者としての器用さにどうしても目が行ってしまう。

そして、大きな存在を失ってしまったことに思い至るのだ。

     
心よりご冥福をお祈り申し上げます。

                          <2008.10.08 記>

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2008年9月30日 (火)

■ハッブル宇宙望遠鏡修復ミッション。「ディープ・フィールド(深宇宙)」に想いを馳せる。

来年寿命を迎えるはずだったハッブル宇宙望遠鏡の補修を行うべく、アメリカ東部時間10月10日12時43分(日本時間10月11日1時43分)スペースシャトル・アトランティスが打ち上げられる(STS-125)。

Photo
■ハッブル宇宙望遠鏡:全長13.1m、質量11t、高度600kmの軌道を97分で周回。(ISS国際宇宙ステーションは高度400km)。

■ハッブル宇宙望遠鏡は1990年4月に打ち上げられ、地球の大気のゆらぎに邪魔されること無く広大な宇宙の神秘的美しさを映し出し、さらには130億光年先の遥か彼方の深宇宙を覗き見て、その謎に挑んできた。

今回のミッション(HST-SM4)は、その寿命を5年延長し、観測装置の修理と新装置への交換による性能向上によって宇宙を取り巻く暗黒物質の謎や宇宙の巨大な構造にさらに深く迫ろうというものだ。

Photo_2
■ハッブルが撮影した画像(接近するふたつの銀河、たぶん)

■今まで4回の補修ミッションが行われたが、今回は部品交換をメインとしてきたこれまでと異なり、もともと設計的に考慮されていなかった「修理」を行うという困難なミッションであるらしい。無重力の宇宙空間で実に100個以上のネジを外すというのだから、もう気が遠くなってしまう。

Photo_5
■水中での作業訓練風景

■今回のミッションの困難さはそれだけではない。

ISS(国際宇宙ステーション)でのミッションでは、打ち上げ時にオービターが受けた損傷をチェックし、問題があればクルーは救援が来るまでしばらくステーションに待機するという手段がある。

けれど今回のハッブル宇宙望遠鏡修復ミッションで頼れるのはシャトルに搭載された電源、食料、酸素のみ。

というわけで、現在ケネディー宇宙センターでは今回のミッションに赴くアトランティスの向こうにバックアップ用のエンデバーが並ぶ壮観な光景が拝めるのである。

ところで、ISSのミッションではドッキング前に一回転して行っていた「損傷チェック」。今回はどうやるんでしょうね。

Photo_4
■今回のミッションを担うスペースシャトル・アトランティス(手前)とバックアップで準備されるエンデバー(奥)。アトランティスの打ち上げミッションコードはSTS-125、救援ミッションのコードはSTS-400。

■その困難なミッションを遂行する7人のクルーには残念ながら日本人は含まれていないのだが、ムクツケキ野郎どもに混じった紅一点、メーガン・マッカーサー(K. Megan McArthur)さんのチャーミングさ(死語?)にやられてしまった。

無事に帰還されることを心からお祈りいたします。

Sts125_crew
■STS-125ミッションのクルー

Kmeganmcarthur
■海洋学者メーガン・マッカーサーさん37歳。なんてチャーミングなひとなんだろう!

                            <2008.09.30 記>

■追記■
ハッブル宇宙望遠鏡の通信システムが故障し、今回のミッションは来年へ延期されたようです。修復後にシステム故障になると苦労が水の泡になっていた可能性があるようで、その意味では天佑かもしれませんな。<2008.10.01 記>
   

■ハッブル撮影画像ギャラリー
■↑ 息をのむ美しさに時がたつのを忘れます。
    

Photo
■宇宙の事典―140億光年のすべてが見えてくる

 
■過去の記事■ 飛行機、宇宙の話など  
    

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2008年9月29日 (月)

■行け行け、空飛ぶジェット人間。

48歳のスイス人が小型ジェットエンジンを4機背負って

時速200km/hで飛行。

ドーバー海峡を10分で横断したそうだ。

01
↑クリックで拡大画像へ

バカだねー(笑)。
                          <2008.09.29 記>

■スイスの空飛ぶジェット人間、英仏海峡横断に成功
【technobahn 2008/09/27】
  

■過去の記事■ 飛行機、宇宙の話など  
    

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2008年9月28日 (日)

■ポール・ニューマン死去。「雨にぬれても」の記憶とともに。

ポール・ニューマンが亡くなった。死因は肺がん、83歳だった。

Photo

■ポール・ニューマンを初めて意識したのは「スティング」(1973)

だったか。

多分、小学校の低学年くらいにテレビの洋画劇場で見たの

だとおもう。

ポール・ニューマンが演じた伝説の詐欺師、ゴンドーフ。

彼が仕組んだどんでん返しに腰を抜かして、「映画の面白さ」というものを生まれて初めて体験した作品だ。

■あと印象に残る作品としては、ミネソタ・ファッツに勝負を挑むシーンの息詰まる感じが記憶に残る「ハスラー」(1961)もさることながら、やはり何といっても「明日に向かって撃て!」(1969)だろう。

逃亡の末にたどり着いた地の果てボリビアで現地の軍隊に包囲され、ついに年貢の納め時。

サンダンス・キッド(ロバート・レッドフォード)との軽妙なやり取りの後に、バッっと飛び出すあのシーン。

そのストップモーションのカッコ良さはしっかりと胸に刻まれ、

テーマ曲「雨にぬれても」と共に永遠なのである。

Photo_2

                         <2008.09.28 記>

Dvd ■スティング
   

Dvd_2 ■明日に向って撃て! (特別編)

    
■過去記事■

■【映画評】名画座・キネマ電気羊 <目次>へ

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2008年9月18日 (木)

■「背伸び」放棄の格差社会。「おバカ」が流行る世の中は意外と大丈夫なんじゃない?

■15日付けの読売新聞、文化欄に面白い記事がのっていた。

 平成を歩く(1989-2008) 
 「背伸び」放棄の格差社会

と題されたその記事は、今の日本を覆う「おバカ」現象を読み解く試みである。

■筆者は「バカ」に「お」をつける最近の風潮の不思議を追って、平成10年(1998年)の夏に公開された「オースティン・パワーズ」の宣伝文句にあった『おバカ映画』というフレーズにたどり着く。

そこにはただの「バカ映画」じゃない、センスのあふれた映画、という意味合いが込められていた。

■それから10年。

クイズ!ヘキサゴンⅡを筆頭にした「おバカタレント」がもてはやされる今の空気には、もはや「エッジの効いたセンス」の角は滑らかに削り取られてしまっている。

「おバカ」はタレントとファンとの間に横たわる「格差」を埋めるための手段へと変容いているのじゃあなかろうか。

そう感じた筆者は、山田昌弘教授の「希望格差社会」という本に思い至り、お言葉を頂きに行く。

■昭和の成長期にみられた見栄やプライド、上昇志向といったムードが、平成の格差社会になって無くなってしまった。

頑張っても上にいけないならば、「バカでもかわいけりゃいいじゃないか」というメッセージが欲しいんです。

というのが山田昌弘先生の見立てだ。

自殺者数、フリーター数、失業率、凶悪犯罪発生数などから読むと、格差社会への転換期は平成10年なのだそうで、

それが「おバカ」の起点である「オ-スティン・パワーズ」の公開年と符合する、と妙に納得してしまう、というオチである。

■そんなにあくせくしなくてもいいじゃない、という「ゆるい」空気は確かに今の日本国中に漂っているようにも思える。

その「ゆるさ」をたのしむ感覚の延長線上に「おバカ」という現象があるのだろう。

ここで少し注意が必要だ。

「ゆるい」、「おバカ」といったとき、そこには「ゆるい」、「おバカ」を’たのしむ’というニュアンスが込められているということだ。

「ゆるい」、「おバカ」な自分自身を分かっていてそれを楽しむ余裕。

そこには高度な知的ハタラキが存在する。

それは決して勉強が出来るとか、知識が豊富とかそういうことではなくて、世の中を明るく楽しく生きていく知恵なのである。

■そう考えてみると、

「おバカ」をたのしむ=「格差」を受け入れる

の構図には大きなずれが生じてくる。

自殺者数、フリーター数、失業率、凶悪犯罪発生数、

なんて言葉から浮かんでくるイメージとはおよそかけ離れたところに「『おバカ』をたのしむ」の本質があるのではないか、ということだ。

■経済的切り口だけで「上流」だの「下流」だのいう議論からすれば、それはもう「経済的困窮」はイヤだし、それなりの生活水準を体験した我々がそこから転落していくことをよしとするとはとても思えない。

そこからこぼれ落ちる人たちが増加している現実が確かにあって、それは今の日本を覆いつくしている「とある価値観」が生んだ構造的な問題なのだ。

それは相当に深刻な話であり、それでいいじゃないか、とは到底ならないだろう。

■そうではなくて、「そこそこ」の向上心をもって、「そこそこ」に生きている。

「おバカ」をたのしむ、というのは「足るを知る」という、無理にストレスを溜めない「賢さ」なのじゃないのだろうか。

「背伸び」放棄、というのには肯けるが、それを「格差社会」に結びつける考え方自体にまだ「ゆるさ」が足りない、ということなのだとおもう。

■「ゆるさ」をたのしむ軸で人生を捉えるならば、目の前にあること「そのもの」をたのしむ、それだけのことであり、そこには「上流」も「下流」もへったくれも無いのである。

さらにいえば、「ゆるさ」をたのしむ生き方は確かに「固定概念としての『上昇志向』」とは無縁ではあるものの、決して消極的、受動的なものではなく、面白いことに対しては妙に一生懸命で、その姿もまた「おバカ」な感じがして素敵なのである。

だとするならば、「おバカ」が流行る世の中は意外と大丈夫なんじゃないか、とも思えてくるのだが、どうだろうか・・・。

                         <2008.09.17 記>

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■希望格差社会―「負け組」の絶望感が日本を引き裂く
■山田 昌弘 著 (ちくま文庫 2007/03)
■この本自体は格差社会をスルドク分析している本のようで、コメントに賛否両論ありますが、結構売れた本のようです。
   

■関連記事■
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■映画 『亀は意外と速く泳ぐ』。優しさにあふれたクスクス笑い。

■足るを知ること。詩集、『求めない』 加島祥造。
  

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2008年9月17日 (水)

■NHKスペシャル『戦場 心の傷 兵士はどう戦わされてきたか/ママはイラクへ行った』。敵から守るはずだった幸福に見放される矛盾。

Nスペ、2夜連続の『戦場 心の傷』をみた。

戦争という組織対組織の争いの中で「個人」がどう変わっていくのか、非常にやるせない気分にさせる番組であった。

__
■NHKスペシャル『戦場 心の傷(1) 兵士はどう戦わされてきたか』<2008.09.15放送>

■人間の他者への共感、いたわりの気持ち、といったものは脆弱で、いともたやすく崩れてしまう。

ミルグラム実験(アイヒマン実験)やスタンフォード監獄実験といった社会心理学の有名な実験の結果がその事実を指し示している。

■参照■(Wikipedia)
■ミルグラム実験(アイヒマンテスト、アイヒマン実験)
■スタンフォード監獄実験

この番組では、そういった「特異な状況」に置かれた「個人」にどういう傷跡が残ったのかを生々しく切り取っていった。

■現在PTSD(心的外傷後ストレス障害)として知られるその症状は、第一次世界大戦頃から、戦場の恐怖で戦闘が出来なくなる兵隊が続出するという「非効率」として認識され始めた。

当初、各国は電撃療法などで対応していたが、第二次世界大戦時の「戦闘参加率(発砲率)」を調査したアメリカの学者により、「人を殺すことに対する内面の抵抗感」を如何に消し去るかという研究へと発展していった。

■射撃訓練の標的をヒト型に、というところから始まり、よりリアルな実戦さながらな状況を作り出し、敵が現れたら撃つ、という「心理的条件付け」を徹底的に刷り込む。

また過酷な13週間の新兵訓練のなかで「絶対服従」を覚えこませると同時に、敵兵は人間ではない、と繰り返し、民間人的な感覚をマヒさせていく。

そうして二次戦の時の戦闘参加率25%が、朝鮮戦争では50%に、ベトナム戦争においてはほぼ100%に至るようになった。

アメリカは新兵から「人間らしさ」や「個人の思考」を奪う効率的な方法を確立したのだ。

■だがミルグラム実験やスタンフォード監獄実験ではあまり語られない「個人の内面」の部分では、極めて過酷な状況が生まれていた。

暗闇から敵兵が現れ、殺されるのではないかという不安。

敵や民間人を殺してしまったという事実が、何度正当化しても、どこまでも追いかけてくる悪夢。

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■射殺されるベトコン_
1968年1月 テト攻勢時、ベトコンの将校を国家警察長官が拳銃で処刑してる写真、AP通信カメラマン、エディ・アダムズ撮影。

■日中戦争時に戦争神経症を発症した日本兵の

「殺シタラ、ニランデマシタデ」

という言葉が生々しく突き刺さってくる。

感覚が麻痺したその向こうで「個人」は罪悪感とその罰としての報復の恐怖に震えているのである。

■平和な日常生活に戻ったはずなのに、その罪悪感と恐怖はフラッシュバックなどの具体的な形で退役兵を追い込んでいく。

映画『ディア・ハンター』で狂気の世界へ堕ちていったニックの世界。

ベトナム帰還兵の実に2人に1人が、そういった精神的苦しみを抱えるようになったという。

その構図は、今も続くイラク派兵においても変わらない。

■いや、ベトナム反戦運動によって徴兵制が廃止され志願制になったことにより、問題の裾野はさらに広がってしまっている。

必要な兵士が確保できない軍は、借金に苦しむ人や困窮で進学が難しい若者をターゲットとする一方で、女性をも戦場へと送り込んでいくようになったのだ。

第二夜、『ママはイラクへ行った』では、そこに焦点をあてた。

___ ____3
■NHKスペシャル『戦場 心の傷(2) ママはイラクへ行った』<2008.09.15放送>

■ベトナム戦争時には2%だった女性の割合が、湾岸戦争からイラク戦争に至る過程で急増し、いまや11%を占めるのだそうだ。

しかも、その3人に1人が子供をもつ母親なのだ。

■アメリカの正義を信じてイラクに送られた彼女たちが目の当たりにしたのは、庇護すべき子供が自分に向けて銃を撃ってくる現実であり、それに応戦し殺害してしまった自分自身なのである。

規定により戦闘に加わらないことになっている女性兵士も、どの場所でも「最前線」になりうるイラクにおいては戦闘行為から逃れられない。

■帰還した女性兵士が幼い我が子にやさしく接することが出来ない、そのやるせなさ。

決して彼女が悪い訳ではない。

戦争が彼女を変えてしまった。もっとストレートにいうならば、国家によって当たり前の幸せを奪われてしまったのだ。

■人間らしさに溢れた「戦争」などというものはあり得ない。

そして戦争によって人間性を破壊され、戦争によって守ろうとしたはずの「幸せ」から突き放されてしまう、その矛盾。

今回の番組ではその実像が報告されたわけだが、その「ストレス」を回避すべく、今、事態はさらに別の局面へと進行しつつある。

無人兵器である。

■人殺しの罪悪感を消し去る究極の手段である無人兵器は、すでに無人偵察機プレデターが実戦投入されており、遠隔操作で敵勢力を攻撃した例もあるようだ。

地上兵器の方も着実に進歩、昨年にはキャタピラ型の無人兵器がイラクに投入されたとの話も流れている。

米海軍は、無人機について「軍務の性格に合わない」と導入に消極的とも言われるが、10年後、20年後にどうなっているかは分からない。

そこに生まれるのは「遠隔操作モニターごしの殺人」であり、それは一体ひとの心にどういう影響を与えるのか。

とてもうすら寒い話だ。

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■MQ-9「リーパー(Reaper)」対人無人攻撃機。2008年8月イラクに派遣されている米空軍174戦闘攻撃部隊の運用機がF-16から、この対人無人攻撃機・リーパーに改編された。史上初の無人戦闘攻撃部隊である。(操縦は米国内からの遠隔操作、通信が途絶えたときのための自律飛行能力もあり。)

                             <2008.09.16 記>

Photo_4■『ディア・ハンター』
■マイケル・チミノ監督作品(1978年公開)
主演:ロバート・デ・ニーロ、助演:クリストファー・ウォーケン

    

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■Nスペ『戦場 心の傷(2) ママはイラクへ行った』
   

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