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2017年2月13日 (月)

■【社会】清水富美加、突然の出家に想う。大人の理屈と電通の論理。

タレントの清水富美加が突然の引退、幸福の科学に出家した。

Shimizufumika

■新興宗教は嫌いである。

弱い心に付け込んで、ひとつの価値観に染めてしまうからである。

だが、今回の件については新興宗教という面を一度外して考えた方がよいのではないだろうか。

テレビのコメンテータは言う。

22歳という立派な大人なのだから、自分の行為がまわりにかける迷惑を考えなければならない。

撮影中の映画もあったのだというから、その通りだと思う。まさに正論だ。

■しかし、ある感覚に囚われ、蝕まれ、正常な思考を失うことは誰にだって起きることなのだ。

そのことを考えずに正論を振りかざして彼女を批判するのはいかがなものか。

ブレイクする前に、まったく休みなく眠る時間もないほどに働いて5万円ほどの月給しかもらえなかったという主張が本当かどうかは分からない。本当ならば時給換算で最低賃金1000円どころか100円とか200円の世界である。

いや、タレントなんてそんなもんだ。みんなそうやって耐えて頑張っているんだ。と、誰もが言うだろう。

けれど、それは先の正論とおなじ大人の理屈だ。

そして、それは自殺者まで出した電通の論理と根っこのところではまったく同じ論理なのだということに、彼らは気づいているのだろうか。

■22歳が子供かどうかは分からないが、「大人の理屈」に彼女が抵抗したことはたぶん確かなのだろう。

「大人の理屈」とは、いわゆる大人ではなく、社会の理屈だ。

それはその社会のお約束に従って定められるものである。実はそれは幻想にすぎないということに気づかなければならない。

極限状態に追い込まれたとき、ふと、それが幻想だと気づくことがある。そこに年齢は実はあまり関係なくて、60歳の定年を迎えたときに幻想に気づく、それに、22歳にして彼女は気づいてしまっただけなのかもしれない。

重ねて言うが、新興宗教は嫌いである。

けれど、追い込まれ、社会の幻想に従う(いわゆる)正常な判断力を失った人間に、幻想を押し付けるのはやめにしよう。

彼女のように逃げ込む場所のない人間にはもう、死しか思い浮かばなくなってしまうのだから。

                         <2017.02.13 記>

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