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2013年2月

2013年2月28日 (木)

■芦ノ湖特別解禁。

日曜日。久しぶりにフライロッドを振りに行きました。

芦ノ湖特別解禁2日目。

寒いわ、風が強いわ、ボートの床が凍っていて滑るわで泣きが入りそうだったけど、昼までになんとか6匹掛けました。

うち3匹は、まるまる太った35cmくらいの元気のいい奴で久しぶりの引きを楽しめました。

Img_0562

今回試したフライは、『トラウト・ガム』なる細長い革の切れ端をフックにとめるだけの簡単なもので、こんなんで釣れるんかい、というものなんだけど、SMCと同じくらい反応がありました。

ひらひらした感じがワカサギに見えるのかね。

なかなか面白いもんです。

さて、つぎは忍野かな、

でも、もうちょっと暖かくなるまで待とうかね。

                      <2013.02.28 記>

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2013年2月18日 (月)

■【書評】『金持ち父さん、貧乏父さん』。ロバート・キヨサキ著。「私」として生きるということ。

単なる金儲けの指南書ではない。生き方についての本である。

翻訳されてから10年以上が過ぎても古く感じられないのは、そこにしっかりとした哲学があるからである。

Photo_2 ■金持ち父さん貧乏父さん

■初めてこの本を手にしたのは2001年の初め頃。私は30歳を少し過ぎたところで、クルマの設計の仕事が面白くなり始めた、そういう時期であった。

が、その時はあまり響かなかったようである。

面白かったのは覚えているが、負債をためない、というところくらいしか身に付くことはなかった。(それは、それで重要なことだったのだけれど。)

それから10年以上が流れ去り、1012年の終わりの政権交代、アベノミクスであれよあれよと円安、株上昇。ああ、乗り遅れたと思ったものの、あきらめつかず、ハテどうしたものか、と本棚から取り出したのが本書なのである。

要はてっとり早く儲けたいというスケベ根性だ。

ところが読み始めて、ひきこまれるうちに、どうやらもっと根源的なことを問うてくる本であるということに気付く。

■この世には2種類の人がいる。

ひとつは、一生、お金の為に働かされる人。

ひとつは、お金を自分の為に働かさせる人。

この差は、ファイナンシャル・リテラシー(お金に関する読み書き)の知識の差で生まれる、と説く。

それは単なる知識ではなく、本当にその仕組みを理解しているかが重要で、実は子供にも理解できるほど単純なこと、つまり、お金をもたらすものが資産であり、お金を奪っていくものは負債だ、ということだ。

なんとか貯金をして頭金をつくり、ローンを組んでなんとか手に入れた持ち家は、実は負債である。うまくローンを払い終えたとしても、固定資産税などの諸経費がかかるのだから負債だ、というわけである。

一方、投機や家賃収入の為の不動産や株などは、収入をもたらす資産ということになる。

■固いアタマには、キツネにつままれたようで、なかなか納得できない話だ。

自分が働いてきた目標そのものが否定されたようで戸惑ってしまうのである。

そして、実は、まさにそこを否定しているのだ。

良く働き、家族を持ち、家を建て、子供を育て上げる。

その幸せの方程式は、今や通じなくなっているのだと、そこを抜け出す為には、お金に関する知識が不可欠なのだと、本書は、繰り返し、繰り返し、語りかけてくるのだ。

■ここで思い出すのは、堤 未果さんの『ルポ 貧困大国アメリカ』だ。

行き過ぎた市場原理主義により、中流と言われる人たちが貧困に堕ちいっていく様を描いた著作である。2008年の話だ。

ロバート・キヨサキは、2000年の時点で、どうやらこうなることを予測していたようにも思えてくる。

日本も例外ではない。

アメリカほどにひどいことにはなっていないけれども、進んでいる方向は同じに見える。

日本の問題の根っこは少子高齢化にあり、特に老後の問題は深刻である。

働けば、働いただけの安定と幸せが手に入る時代はすでに終わっているということを認識し直した方がいいのかもしれない。

■自分は自己実現のために働いている、という意識はあるにせよ、実際はお金がなければ生きてはいけない。

まさに、お金のために働かされているのだ。

裏を返せば、会社を儲けさせるために働かされているのだ。

ここ10年の会社の動きを見てみれば、それは現実のものとして認識できる。

会社にとっては我々は金を生む為の駒に過ぎない。

そのコストが高くなれば、新入社員を減らし、コストの低い派遣労働者や、外国人労働者に切り替えていく。

経営者にとっては、単純なキャッシュフローの問題だ。

少し言い過ぎではないか、という人もいるかもしれないが、私が入社した20年前と比べれば派遣社員の数、外国人技術者の数は圧倒的に違う。

それも近年大幅に加速しているのが現実だ。

その結果、大手といわれる企業の正社員の道は閉ざされていき、希望する就職先へ進めない就職難民が増加していくというわけだ。

そして、次なるコストカットのターゲットは高齢化した正社員だ。65歳再雇用義務化に向け、その動きはもう始まっている。

■だから、生き方を変えなければならない。

働く、ということと、ビジネス(お金を儲けること)を分けて考えなければならない。

すべての人が起業するというわけにはいかないだろうし、私にもそのガッツはない。

けれども、「私」という個人企業を想定し、会社で働くこととは別のものとして資産とキャッシュフローを考える。

そういうことを真剣に考える、ということだ。

そして、その為に学ぶ、ということだ。

金持ち父さん、貧乏父さん、という本は、そういう危機感を与えてくれた。そして、自分の頭で考える、ということを思い出させてくれた。

10年、本棚のなかでよく待っていていてくれた。

実にありがたい本なのであった。

                         <2013.2.18 記>

■過去記事■
■【書評】ひつじの本棚 <バックナンバー>
 

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2013年2月10日 (日)

■【映画評】『ダイ・ハード』。最高のエンターテイメントは観る者の心を明るくするのだ。

本当によく練られた映画で、何度見ても飽きない。こんなに安心して見られる映画はそうは無い。

しかし、公開されてもう25年近くなるのか。この時のおチビさんも、もう大人。近々公開の5作目『ダイ・ハード/ラスト・デイ』では親子共々「ついてない」ことになるそうで・・・。

●●● 名画座 『キネマ電気羊』 ●●●
    
No.67  『ダイ・ハード』
           原題: Die Hard
          監督: ジョン・マクティアナン 公開:1988年7月
       出演: ブルース・ウィリス   アラン・リックマン他

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■ストーリー■
クリスマス・イヴ。ナカトミ・プラザではパーティーが開かれている。NY市警の刑事ジョン・マクレーンは、ナカトミ通商の部長であり、別居中の妻であるホリーに会いに行くのだが、そこへ12人のテロリストグループが乱入。ジョン・マクレーンを除く30名の人たちは人質にされてしまう。

世界一ついてない男、ジョン・マクレーンは彼らを救うことが出来るのか・・・。

■監督は、『プレデター』のジョン・マクティアナン。脚本は『48時間』のスティーヴン・E・デ・スーザ。音楽は、『未来世紀ブラジル』のマイケル・ケイメン。撮影は、『ブラック・レイン』を撮り、後に『スピード』の監督をやった、ヤン・デボン。

これで面白くないはずはない。

ハラハラさせるカットのうまさ、美しい爆破シーン、絶妙なクリスマス・ソングのアレンジ。

そして、何よりも素晴らしいのは、うまく構築された設定と、かゆいところに手が届く芸術的な脚本だ。

ナカトミ・プラザという高層ビルに舞台を限定し、リアルな時間感覚で物語が進行していく。

この凝縮感。

初めて見たときの感動は未だに消えることは無い。

   
■■■ 以下、ネタバレ注意 ■■■

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■閉塞した空間に孤立するジョン・マクレーンと、無線でつながるパウエル巡査との友情がまた素晴らしい。

ロス市警のダメダメさ加減との対比。

割れたガラスで足を負傷し、もうダメかもしれないと遺言を託すシーン。

無事に生還し、顔を合わせたこともないのに、ひと目でお互いが分かる感動の場面。

信頼しあった男の友情って本当に素晴らしいもんです。

トラウマを乗り越えるパウエル巡査のシーンも、そこに花を添えてます。

■一方、悪役のボス、ハンスもいい味を出している。

理知的でスタイリッシュ。

タカギ社長とのやり取りで見せる知性、口を割らないと判断するや、すぐに殺してしまうその冷徹さ。

ジョン・マクレーンに少しずつ追い込まれていくのに少しも動じない精神の強さ。

悪役はこれくらいでなくっちゃいけない。

■そして、ジョン・マクレーンを演じるブルース・ウィリスのかっこよさ。

それは、ヒーローらしくない、まるでついてない、ダメおやじのかっこよさなのである。

等身大のダメおやじだからこそ、ジョークを飛ばし悪態をつきながらも、走りながら必死で懸命に考えて考えて、そしてプロフェッショナルなテロリストをやっつける。

その小気味よさが、実に気持ちいい。

この新しいヒーロー像は未だに塗り替えられることはなく、今に続いている。

                        <2013.02.10 記>

Dvd ■ダイ・ハード [DVD]

■STAFF■
監督 : ジョン・マクティアナン
脚本 : スティーヴン・E・デ・スーザ
     ジェブ・スチュアート
原作 : 『ダイ・ハード』 ロデリック・ソープ著
製作 : ローレンス・ゴードン
      ジョエル・シルバー
製作総指揮 : チャールズ・ゴードン
音楽 : マイケル・ケイメン
撮影 : ヤン・デ・ボン
編集 : ジョン・F・フィンク
      フランク・J・ユリオステ

■CAST■
ブルース・ウィリス :  ジョン・マクレーン
アラン・リックマン :  ハンス・グルーバー、強盗グループのリーダー
アレクサンダー・ゴドノフ : カール、ハンスの腹心の部下
ボニー・ベデリア  :  ホリー・ジェネロ=マクレーン、ジョンと別居中の妻
レジナルド・ヴェルジョンソン : アル・パウエル巡査部長
ポール・グリーソン : ドウェイン・T・ロビンソン、市警副本部長
デヴロー・ホワイト : アーガイル、リムジンの運転手
ウィリアム・アザートン : リチャード・ソーンバーグ、TVレポーター
ハート・ボックナー : ハリー・エリス、ナカトミの幹部
ジェームズ・シゲタ : ジョゼフ・ヨシノブ・タカギ、ナカトミ通商の社長

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●●● もくじ 名画座 『キネマ電気羊』 ●●●

 

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2013年2月 4日 (月)

■【映画評】『未来惑星ザルドス』。幸せの在り処。

空飛ぶ巨大な人面岩。その時点で奇妙奇天烈映画の烙印を押されそうだが、いやいや、実に深い映画なのだ。

●●● 名画座 『キネマ電気羊』 ●●●
    
No.66  『未来惑星ザルドス』
           原題: Zardoz
          監督:ジョン・ブアマン 公開:1974年8月
       出演: ショーン・コネリー  シャーロット・ランブリング 他

Photo

■ストーリー■
2293年の未来、人類は文化を失った「獣人」と、それを統べるごく一握りの不老不死者たち「エターナル」に分かれていた。増えすぎる「獣人」を殺害して回る「撲殺者」と呼ばれる屈強な男たちがいて、主人公のゼッドはそのひとりであった。

撲殺者たちに銃と弾薬を渡し、農作物を回収する、獣人たちの神、空飛ぶ人面岩「ザルドス」にもぐりこんだゼッドはエターナルたちの理想郷「ボルテックス」にたどり着くのだが・・・。

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■監督は「エクソシスト2」のジョン・ブアマン。

脚本、制作も兼ねていて、やりたい放題できたんだろう。

監督が楽しみながら撮っている、そういう雰囲気がにじみ出ている作品だ。

■テーマは幸福論。

不老不死を追い求める者は歴史上数多くいたが、実際にそれを手に入れた者たちは果たして幸福と呼べるのか。

いや、不老不死と言わずとも、先進国の高度文明社会は本当に幸福な世界なのか。日本の少子高齢化、ニート、年間3万人の自殺者のことなどを想うと、深く考えさせられるのである。

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■■■ 以下、ネタバレ注意 ■■■

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■不老不死であるエターナルたちにとって、生きるということは永遠の牢獄そのものである。

そのことに気付いたアーサー・フレインは、遺伝子操作で’智’をもつ獣人を生み出し、育て、ボルテックスに乗り込ませることをたくらむ。

ゼッドがボルテックスにたどり着いたのは偶然ではないのだ。

オズの魔法使い(Widard of OZ)を読ませ、ザルドス(Zardoz)が神ではなく、それをもじった偽物だと気付かせるあたりが心憎い。

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■アーサー・フレインの策略は実を結び、異物であり、エターナルたちが失った’生’そのものであるゼッドは次第にボルテックスを混乱に導いていく。

ゼッドを追う中でエターナルたちは性と暴力に目覚め、無気力者たちは活力を得、加齢させられた者たちは死を渇望する。

そして、ゼッドが導きいれた撲殺者たちは、エターナルたちを虐殺していくのだけれども、エターナルたちは嬉々として死んでいく。

エターナルたちの社会はすでに死んでいたのである。

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■その一方で、ゼッドはボルテックスの守護者タバナクルと対峙する。それは人類の全知を内臓したクリスタルであり、エターナルたちの脳内に埋め込まれたクリスタルの小片と呼応し、結びつき、支配している。

ゼッドはタバナクルから全知を授かり、共にあることを持ちかけられるのだが、諸悪の根源が、このタバナクルにあることに気付いているゼットには通じない。

タバナクルはゼッドをその中に取り込むのだけれども、ゼッドは自らの虚像を撃つことで脱出に成功する。

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■この映画が、単なるユートピア批判という百凡に埋もれてしまわないのはこのタバナクルの挿話にあるのだと思う。

不老不死がダメならば、どう生きていけば良いのか?

まさか、性と暴力の獣人の世界に戻ることではあるまい。

そこにあるのは強い意志の力である。

■ラストシーン。

洞穴の中、ゼッドはエターナルのコエンスラを妻とし、子をもうけ、子は成長し、旅立ち、残った二人は手をつないだまま風化していく。

同時に、暴力の象徴である拳銃は壁に埋められ、錆び、朽ちていく。

ジョン・ブアマンの強力なメッセージ。

そこに言葉はいらない。

                          <2013.02.03 記>

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■STAFF■
製作・監督・脚本:ジョン・ブアマン
音楽:デイヴィッド・マンロウ
楽曲引用:ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン 交響曲第7番より
撮影:ジェフリー・アンスワース
編集:ジョン・メリット
美術:アンソニー・プラット
衣裳:クリステル・クルーズ・ブアマン
提供:ジョン・ブアマン・プロダクションズ

■CAST■
ゼッド         :ショーン・コネリー
コンスエラ       : シャーロット・ランプリング
メイ           : セーラ・ケステルマン
フレンド        : ジョン・アルダートン
アヴァロウ      : サリー・アン・ニュートン
アーサー・フレイン : ナイオール・バギー


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■ショーン・コネリーの花嫁姿も楽しめるのだ。

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