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2012年2月11日 (土)

■【映画評】『英国王のスピーチ』。英国流の静かな友情と成長の物語。

大感動はないけれど、何かほっとするものを残してくれる作品である。

●●● 名画座 『キネマ電気羊』 ●●●
    
No.47  『英国王のスピーチ』
           原題: The King's Speech
           監督: トム・フーパー 公開:2011年2月
       出演: コリン・ファース ジェフリー・ラッシュ  他

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■ストーリー■
英国王子アルバートは子供の頃から吃音に悩んでいて、スピーチが苦手。そんなアルバートが父である国王の死と兄のスキャンダルにより、ジョージ6世として英国王になってしまう。折しも、時はナチス・ドイツとの開戦直後。彼は言語聴覚士のライオネル・ローグの助けを借りて大英帝国全土にむけた大演説に向かうのであった。

■アカデミー賞の作品賞、主演男優賞、監督賞、脚本賞を総なめ。どんだけ素晴らしい映画なのかと期待すると肩透かしを食らう。

基本的には佳作なのである。

これはコンプレックスを抱えた内気な男が王となっていく姿を語る物語であり、王と平民の垣根を取り払われていく友情の物語である。

その大上段に振りかぶらないところが英国らしい雰囲気を醸し出していて、そこに味わいがあるのだ。

不安の時代だからこそ、こういう作品が選ばれるのかもしれない。

■ジョージ6世。

彼は子供の頃に乳母から虐待を受け、内気な人間に育ってしまった。とても王位など継承できる男ではない、と自分で思い込んでしまっている。

吃音はその結果としてのカタチであり、原因ではない。

言語聴覚士のローグがトレーニングするのは吃音そのものではなく、勇気なのである。

■人間、変わることは難しい。

しかし、いつかは変わることを迫られる時期が来る。

その時、必要になるのが勇気なのだと思う。

そして、それを支えるのはその気持ちを支えてくれる友情なのだ。

                         <2012.02.11 記>

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■英国王のスピーチ コレクターズ・エディション(2枚組) [DVD]

■STAFF■
監督   トム・フーパー
脚本   デヴィッド・サイドラー
音楽   アレクサンドル・デプラ
撮影   ダニー・コーエン



■CAST■
ジョージ6世      コリン・ファース
ライオネル・ローグ ジェフリー・ラッシュ
エリザベス妃    ヘレナ・ボナム=カーター
エドワード8世    ガイ・ピアース
ウィンストン・チャーチル ティモシー・スポール
大司教コスモ・ラング   デレク・ジャコビ
マートル・ローグ   ジェニファー・イーリー
ジョージ5世      マイケル・ガンボン

 

●●● もくじ 名画座 『キネマ電気羊』 ●●●

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