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2011年9月 8日 (木)

■【書評】『フリーズする脳 思考が止まる、言葉に詰まる』、築山節 著。使わなければ錆びてしまう、脳は元来ナマケモノ。

最近、どうもアタマがハタラかない。

年のせいかと思ったが、どうやらそうではないらしい。

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■フリーズする脳―思考が止まる、言葉に詰まる (生活人新書)

 

■神経細胞の複雑なネットワークである脳は高度で多種多様な機能を持つが、放っておいてもその機能が維持されるわけではなく、使わなければ衰える。それが進むとボケになる。

日々日常の生活が、一種の鍛錬であり、それによって脳の機能は維持されているのだと著者はいう。

宇宙飛行士は筋トレをしないと地球上の日常生活に必要な筋力さえ維持できないと言われるが、それに近い話なのかもしれない。

■では何故、今、この本なのかというと、我々の生活環境が激変していることに関係がありそうだ。

朝から晩までパソコンに向かう単調な生活。

家族とのコミュニケーションも薄く、ましてや他者との関係性も希薄である。

物事を思い出そうという努力が、ネット検索にとって変わる。

その環境が、あたかも宇宙飛行士にとっての無重力のように、脳の「筋力」を奪っているのである。

■本書では、いかにして脳が「フリーズ」、つまりハタラかなくなってしまうのかが、10の症例をもとに解説される。

決して高齢者だけでなく、20代、30代の人の例もある。

共通して言えるのは、かつて普通に出来たことが出来なくなってしまう、ということ。

■その中で特に記憶に残るったのは、文章が思い浮かばなくなったフリーライターの話。

種々雑多な仕事をかかえ、忙しい環境のなかでは呼吸するようにすらすらと文章がかけていたのに、本業に専念し一冊の本に時間をかけて取り組める環境を整えたところで、ぱたりと書けなくなってしまった。

実は、一見非効率なことだと思われる雑多な仕事が、脳の「基本回転数」を維持するのに重要な意味を持っていたのだ。

■それは自由業の世界だけに言えることではなく、サラリーマンの世界でも言えることだ。会社でのポジションが上がっていくと、やらなくて済む「雑多なこと」がある。

効率化の名のもとにそれら雑多な仕事を排除していき、本業に専念できる環境を整備することは一見素晴らしいことにみえるのだけれど、実は脳の基礎体力を奪うことにもなりかねない。

■脳は元来、怠けものなのである。

いろいろと理由をつけてさぼりたがる。

大変なこと、めんどくさいことから逃げてはいけない。

遊びや雑談を含めた一見無駄にみえる多様なことに積極的関わること。

それが、脳の活力を維持する秘訣なのだ。

                          <2011.09.07 記>

 

■フリーズする脳―思考が止まる、言葉に詰まる (生活人新書)

 

 

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