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2010年8月21日 (土)

■【書評】『二酸化炭素温暖化説の崩壊』、広瀬隆。自分の頭で考えれ!

広瀬隆の名前が懐かしくて、つい手が出てしまった。

Photo
■ 二酸化炭素温暖化説の崩壊 (集英社新書)

■広瀬隆といえば、最近はどうだかしれないのだけれど、やっぱり高校時代に読んだ『東京に原発を!』だ。

当時の純粋無垢(単純?)なハートは、その過激な論調にすっかりやられてしまい、原発はイカンのだ!!と鼻息を荒くしたものである。

あれから25年くらいの月日が経つが、いやいや広瀬隆節はまったく衰えておりません。

前半で「CO2増加による地球温暖化」説を粉砕し、後半では「原発はエコ」説を滅多切りなのである。

■まず前半。

2009年11月に起きた「クライメートゲート事件」なるスキャンダルがあって、まったく初耳ではあったのだけれども、要するに「CO2が地球温暖化の原因」というその根拠になっていたデータがでっち上げだった、とする証拠(?)が漏えいした事件らしい。

話はそこから始まって、IPCCを中心とするCO2原因説の根拠がいかに巧妙に編集、演出されているかを山盛りのデータで実証してみせる。

CO2の排出量は第二次世界大戦以降、急激に伸びていくのだが、実際は、そのはるか前の1800年頃から地球温暖化は始まっていた、というのだ。

そして、地球の気温は太陽の活動や地球の公転軌道、地軸の向きといったいくつもの要素が絡み合って上下するものであって、決してCO2の濃度だけで決まるようなものでないと論じる。

■ここで、広瀬隆が批判しているのは、もちろんCO2温暖化説を唱える学者たちなのだけれども、その一方で、それを鵜呑みにして信じてしまうマスコミや、さらにそれを単純に受け入れてしまう我々をも痛烈に批判しているのだ。

ちゃんと自分の頭で考えて、自分でデータを調べたのか、と。

実に耳が痛い話である。

確かに情報過多な状況の中で、情報の質も低下しているだろうし、それを受ける我々のオツムも空洞化していってるのかもしれない。

■そして後半。

CO2を排出しない原発は「エコ」な発電であって、これからのエネルギー供給として原発が見直されている、という一般的な理解にNO、を突きつける。

そもそもCO2が悪者だ、というのは幻想だし、原発のエネルギー効率は30%程度でとても効率が悪く、大量消費地から離れた過疎地域に建てられているから送電ロスも大きい上に、夜間などの需要が少ない時間帯でも出力調整が出来ず、揚水ダムなるバカげたことも必要になってくる。

どこがエコなのか、という話だ。

■うーん、やっぱり原発は嫌いなのね。

じゃあ、原子力でなければ何かというと火力発電の効率は近年向上していて40~50%。

天然ガスコンバインドサイクルなら60%。

それより家庭用燃料電池がエネルギー効率80%と図抜けていて、さらに送電ロスがないから素晴らしいと絶賛する。

■ホントにそんなバラ色だったらもっと普及してもいいと思うのだが、一般的に聞こえてくるのは風力とか地熱だとか、そういうものばかり。

やっぱり、大規模投資を必要とする産業界の陰謀なのだろうか(笑)。

まあ、茶化すのはそれくらいにして、本書の後半部分は今まで知らなかったことばかり。

実に勉強になりました。

もちろん、鵜呑みにはしませんが・・・。

                        <2010.08.20記>

■関連記事■

■『不都合な真実』 アル・ゴア<地球温暖化>CO2削減が「目的化」することを憂う。

■『古代文明と気候大変動―人類の運命を変えた二万年史 』 ブライアン・フェイガン。巨大なシステムが崩壊するとき。

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