■大河ドラマ「龍馬伝」。龍馬は一日にして成らずなのだ。
■最近のNHKは気合いが入っている。
一大巨編「坂の上の雲」をやりながら、その一方で坂本龍馬にオリジナル脚本で挑もうっていうのだから恐れ入る。
■さて、その「龍馬伝」である。
第1回はタイトル通り、土佐藩における上士と下士の不条理を描く。
そのなかで弱虫な子供であった龍馬が母の死後、その不条理を胸に抱きつつ腕の立つ青年剣士に育っていく。
■少年時代のアーノルド・シュワルツェネッガーが虚弱体質であったことはよく知られているが、それをバネにして一流のボディビルダーになり、一流の映画スターになり、政治家になり、と、何となく今回の「龍馬」像と重なって見えてくる。
坂本龍馬も、その根本は「弱虫」にあって、その弱さゆえに大きく羽ばたいていく、というわけである。
その辺りが新しい。
そこで福山雅治、ということか。
■ハッキリ言って福山雅治に坂本龍馬は似合わない。
剣の腕前とアタマの良さをちょっとお調子者の快活さで覆い隠す、そういう龍馬に対して福山雅治は線が細過ぎなのである。
けれども、我々の抱いている龍馬像は、薩長の手を結ばせ、船中八策であたらしい日本をデザインした英雄の姿であって、結果から作られた虚像なのかもしれない。
そこにズバッと斬り込み、「生きている龍馬」をえぐり出す。
どこか弱々しさを感じさせるような、そこに生の龍馬がある。だからこその福山雅治なのだろう。
■他のキャストで気になるといえば、やはりこの物語の語り部でもある岩崎弥太郎を演じる香川照之だろう。
この人は本当にすごい。
小汚くて、少し性根の曲がった青年期の弥太郎の見事なことといったらない。
「坂の上の雲」の正岡子規もいいけれど、こういうネジクレタ役をやらせたら右に出るものはいないのではないだろうか。
■オリジナル脚本の筆をとるのは「HERO」の福田靖。
演出は「ハゲタカ」、「白洲次郎」の大友啓史。
これで面白くないわけがない。
この後どんな龍馬像が描かれていくのか、楽しみに待とうと思う。
<2010.01.05 記>
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コメント
こんばんは
龍馬伝始まりましたね
これからの展開に期待です
投稿: ぱる | 2010年1月 6日 (水) 00時04分