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2009年6月13日 (土)

■【書評】<写真集>『深海 ABYSS』。予想を裏切る極彩色の楽園。

深海といえば光の無い暗黒の世界、と思いきや、目もくらまんばかりの幻想的世界が広がっているのであった。

Photo
■[写真集] 深海 ABYSS
クレール ヌヴィアン 著 晋遊舎 (2008/9/26)

■この本は、深海を調査する世界中の研究機関が所蔵する、表にはなかなか出てこない貴重な写真を厳選して掲載し、そこに研究の最先端に立ち会う人たちの語りを添えた写真集である。

■深海については何冊か読んでいて分かったつもりになっていたけれど、とんでもない。

グロテスクと美しさの境界線をただようジュウモンジダコ、

チョウチンアンコウの迫力、

ユメナマコの幻想。

調査船が捉えた迫力のある極彩色の写真の数々に、ただ圧倒されるばかり。

■それに加えて、深海のメカニズムや探査の歴史、深海生物の生態や生物進化における位置づけといった最新の知見が語られる。

分かっていること、分かっていないことについて実際の研究者によるトピックス的な内容が見開き1ページほどにまとめられていて、美しい写真たちの間に差し挟まれたその記事が、いいリズムを作り出している。

あたかも’深海科学博物館’で実際に生きている生物展示をみながら学芸員の分かりやすい解説を聞いている感覚なのである。

■高さ、深さの概念を考慮すると地球における生物の生存可能域の99%を占める海洋、その実に85%が水深200m以下の深海の領域だ。

潜水艇による深海の探査が本格的になった1980年代以降、2週間にひとつの割り合いで新種が発見され、今まで140万といわれてきた地球上の生物種は1000万から3000万にまで引き上げられそうだという。

分からないことの多さという意味では、深宇宙にも引けをとらない未開の領域がわれわれの足元にもまだまだ広がっているということであり、この本を開くことでその未知の世界にこの身を漂わすことが出来るのである。

本棚のすぐに手が届くところに置いておきたい一冊だ。
   

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                          <2009.06.13 記>

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■[写真集] 深海 ABYSS
クレール ヌヴィアン 著 晋遊舎 (2008/9/26)

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■深海魚 暗黒街のモンスターたち
尼岡 邦夫 著 ブックマン社 (2009/4/1)
■こちらも気になってるんだけど・・・。大好きなリュウグウノツカイも載っているみたいだし。図鑑調ってのがそそるよね。

   
 

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