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2009年4月 6日 (月)

■一億分の一の存在であるこの世界。『爆笑問題のニッポンの教養』 素粒子物理学、益川敏英。

今回のテーマは、素粒子物理学。

昨年、ノーベル物理学賞を受賞した益川先生の登場である。

Photo
■ 爆問学問『爆笑問題のニッポンの教養』(番組HPより)
FILE066:「この世は‘破れ’ている」 2009.3.31放送
京都産業大学理学部教授
素粒子物理学、2008年ノーベル物理学賞受賞者、益川敏英。

■日本人3人の受賞理由は、

南部陽一郎さんが「素粒子物理学と核物理学における自発的対称性の破れの発見」、

小林誠さん、益川敏英さんが「自然界においてクォークが少なくとも三世代(6種類)以上存在することを予言する、CP対称性の破れの起源の発見」、

なのだそうだ。

・・・さっぱり、わからん。

■分かったのは、益川先生が非常に味のある人物だということだけ、

というのは言い過ぎで、何となくこういうこと?というのを分からないなりに残しておこうと思う。

要は、宇宙が生まれる段階で物質と反物質が同じだけ生まれるのが理論的に自然な姿なのだけれど、実際には我々の世界はほとんど’物質’だけで成り立っている。

それが何故か?と考え出した理屈(理論)が証明されたので、やっぱり小林・益川はエラかった!!

と、いうことでいいのかな?

■反物質、っていわれても何のこっちゃ。

そこで思いつくのは「さらば宇宙戦艦ヤマト」に出てきた反物質の体を持つテレサ・テンくらいなもので、そこは、愛をつぐなえば~♪と歌って誤魔化すしかないのである。

だって現実感がないんだもん。

■それほどに反物質はレア・アイテムなのである。

きっと馬鹿でかい粒子加速器のなかでしかお会いできないシロモノなのじゃないだろうか。

何しろ、物質と反物質がぶつかると消滅して後には’E = mc2’の(?)とてつもないエネルギーが放出されるってのだから、そもそもそこいらに反物質なんてものがあると危なっかしくてしょうがないのである。

■実際には我々が生きるこの宇宙の開闢に於いて、「光あれ!」じゃないけれど、ほとんどの物質と反物質が消滅してしまった。

右と左、プラスとマイナスは対称に存在するのが自然の道理で、物質と反物質が対称に生まれてくる当時の理論物理学の世界では、あまねくすべての物質は光となって消えてしまう運命にあるのである。

なのに、本来ならとっくに消え去ってしまうべき我々は、煩悩のカタマリとして(物質として)未だその存在を許されている。

それは何故か?

■原子を構成するクォークの種類が当時みつかっていた3種類だけでは説明がつかない。4個でもダメだ。

そうして寝ても覚めても悶々としていた益川先生は湯船の中でふと気がついた。

クォークの種類が6個以上あれば原子を作り上げる組み合わせが膨大になるので対称性に小さな「破れ」が発生し、生き残る(消え残る)ヤツが現れるのではないか、ということだ。

で、実験物理学者さんたちが馬鹿でかい施設で実験、観測を繰り返し、どうもそれは正しいようだということになったわけである。(たぶん)

■じゃ、その生き残る(消え残る)確率はどれくらいかというと一億分の一なのだそうで、気が遠くなるような小さな数字なのだ。

地球という星に生命がうまれた奇跡。

その生命が進化を始め、自らを語ることのできる知的生命体がうまれた奇跡。

それらの奇跡の前に実はさらにものすごい奇跡が起きていて、競争率一億倍の最難関をくぐり抜けた原子によって我々は形作られている。

■その一方で消えてしまった9,999万9,999の粒子はこの世にカタチを残すことが出来なかった。

そこに想いを向けたとき、

目に見えるものがすべてではないのだ。

むしろ圧倒的に見えない、触れない、存在を確かめることすらできない「カタチのないもの」で、この宇宙は満ち溢れているのだと想像をめぐらせてしまうのである。

   
分かった、

なんていう言葉はおいそれと使えるものではない。

                         <2009.04.06 記>

[蛇足] 精子の競争率も確か1億倍くらいだったよな。そうするとなんだか妙にリアルな話に感じられるのは気のせいか。世界は偶然によって成り立っていて、そこに(無理に)「意味」を見出そうとするのが人間の性(サガ)なのかもしれない。
   

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■クォーク―素粒子物理はどこまで進んできたか (ブルーバックス)
南部 陽一郎 著 講談社; 第2版版 (1998/02)

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コメント

こんにちは。初めまして。

数式とか全然わかりませんがクォークの話はとても興味深いですね。
原子そのものが一億倍の競争を生き残ったのですね。
そして書かれてありますように精子も一億倍の競争を生き残り(^_^;)
わたしを見るととてもそんな超エリートには見えません(^_^;)
確かに意味を求めるのは人間の性、わたしももともと命に意味はないと思っています。
物質の奇跡的か、絶望的な進化でできあがったものですからね。
おもしろかったです。本も読んでみたいと思いました。

わたしのブログは雑多なことを書いているものですがのぞいていただいたら嬉しいです。

投稿: KOZOU | 2009年4月24日 (金) 12時12分

KAZUOさん、こんばんは。

楽しんでいただけて非常に光栄です!

>わたしももともと命に意味はないと思っています。
そうなんですよね。
何かしらの意味があって命があるのではなくて、我々がそこに意味を求めてしまう・・・。
けれど、「意味を求める」という我々人類の特性があったればこそ、文明がここまで発展したというのもまた事実であって、大いなる実験、ということなのでしょう。
その先にあるのは絶滅なのか、更なる発展なのか。そろそろその実験の結果が出る時期に来ているのかもしれません。

投稿: 電気羊 | 2009年4月24日 (金) 19時03分

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