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2009年2月 5日 (木)

■NHKスペシャル アメリカ発 世界自動車危機。’銭カネ’ばかりのこの世の中を一発ギャフンといわせてやれよ!

破綻寸前のゼネラル・モーターズ。世界第1位に君臨し続けた巨大自動車メーカーに一体何が起こったのか・・・。

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■デトロイトのGM本社ビル
7棟からなり、中央のタワーは73階建てだそうです。頑張ってつくったお城なんだろうけど、残念ながら売却かな。

■要するにサブプライムローンの自動車版をやっていた、ということだ。

収入があろうがなかろうが住所と名前と電話番号なんかを書き込むだけで誰でも融資が受けられて、なんと5万ドルもする高級SUVが買えてしまう。

なーんでか。

というと、GMの金融子会社(GMAC)、実は借金を返してもらおうなんて端っから考えていないのだ。

■とってもリスクの高いその自動車ローンを証券化して、それをバラバラに切り刻んだうえで健全な金融商品のなかに潜り込ませる。

その金融商品に占める’ワケあり’ローンの割合は微々たるもので、評価のAAAは変わらないもんだからごく普通に金融市場で売れてしまう。

で、GMACには貸した分のお金に’おまけ’がついて入ってくるという寸法だ。

要するに産業廃棄物の海洋への不法投棄みたいなもので、大海の一滴、’濃度’が低いから大勢には影響なし、ということ。

手品というか、サギというか、金融工学ってのは本当に訳がわからない。

■ここで改めて確認するまでもなくGMは自動車メーカーである。

にも関わらず、本業は大幅なインセンティブ(販売奨励金、値引き)によって台数を売っても利益が出ない。

で、’優秀な’金融子会社であるGMACがインセンティブに頼らない’賢いやり方’を開発しただけでなく、サブプライムローンにまで手を広げ、稼ぎまくって親会社を支えた。

だから、金融危機の直撃を受けたGMACが失速し、人工心臓を止められたGM本体は青息吐息。

■そうなれば、裾野の広い自動車産業の下請け、孫請け部品メーカーは死刑宣告に限りなく近くなるわけで、その死臭を敏感に察知したハゲタカどもが寄ってくる。

自動車会社に頼りきった経営が立ち行かなくなったとしても、内装部品なら内装部品のメーカーを買いあさって巨大独占メーカーに仕立てあげれば、かのボッシュ社のように、そこいらのチンケな自動車メーカーなんかよりよっぽど強気なエクセレント・サプライヤーになるハズだ、という投資家一流の皮算用なのである。

■結局、どこまでいってもカネ、かね、金。

確かに資本がなければ作りたいものも作れない。

トヨタがプリウスで成功できたのは資本に十分な余力があったからで、無い袖を振るホンダを横目に、日産が地に伏し、目と耳をふさいでハイブリッド車の開発を停止していたのも結局、カネが無かったからである。

■けれども、だ。

青臭いことをいうようだけれども、

カネを得ることは手段であって、目的ではなかったはずだ。

誰もまだ作ったこともないようなクルマを作り出してお客さんをビックリさせてやろうぜ!という情熱が「ものづくり」の原動力なのであって、投資に対するリターンが素晴らしい、は食っていく為に、夢をあきらめない為に大切なことなのだけれども、断じて目的には成り得ない。

■GMの人たちにしてもきっと思いは同じはずで、89年に発表した電気自動車の’インパクト’は鉛蓄電池ながらも最高速を気にするような艶っぽいクルマであったように記憶している。

カリフォルニアのZEV規制(ゼロエミッションヴィークル)が発端であるにせよ、経済性よりもスピードに関心がある、いかにもアメリカ人らしい馬鹿っぽさを意気に感じてうれしくなってしまったものだ。

■その’EV魂’を受け継いでいるであろうクルマが2010年後半にデビューするという。

プラグイン・ハイブリッドカーのシボレー・ボルトである。

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家庭用電源で充電し(プラグイン)、フル充電で40マイル(64km)走る航続距離はアメリカ人の平均的な通勤距離をカバーし、充電専用の小型エンジンを使えば数百マイルの航続距離に一気に増える。

ハイブリッドカーといいながらも基本は電気自動車で(シリーズ型ハイブリッド)、そのあたりが複雑で賢いシステムのプリウスやモーターアシスト(パラレル型ハイブリッド)と根本的に思想が違うのだ。

■今回のNスペでは紹介されなかったけれども、GMだって気骨のある自動車メーカーなのである。

なんとかこの苦境を乗り越えて、是非とも’銭カネ’ばかりのこの世の中を一発ギャフンと言わせて欲しいものだ。

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