■森 進一だよ、おふくろさん。
先週の金スマで森 進一の話をやっていた。
「いつみても波瀾万丈」風の構成だったんだけど、森進一の半生って意外と知らなかったんだなぁ。
■小学校低学年のとき、母に連れられて小さい弟と妹と一緒に、ろくでなしの父親から逃げだした。
その後、子供を3人抱えた母の苦労を見て育った森進一は、カネをいっぱい稼いで楽をさせてあげようと中学を出たときに上京、努力と強い思いと少しの運で売れっ子の演歌歌手になり、家族を東京に呼び寄せ、ついに念願を果たすことができた。
ここまではいわゆる「いい話」。
■けれど、運命というものは残酷なものである。
売れっ子になった森進一のコアなファンの一人が、森進一と結婚の約束をした、子供も生まれたがマネージャーに奪い取られた、という根の葉も無い妄想に囚われ、それを鵜呑みにした無責任なマスコミにもみくちゃにされ、しまいには妄想女から裁判まで起こされてしまう。
その女に勘違いの切っ掛けを与えてしまったのが母親からそのファンへのお礼状だったことで森進一の母は思いつめ、そして、ついには自殺に及んでしまったのだ。
■「おふくろさん」を川内康範が書き上げて森進一が歌い出したのは、母の自殺の前なのだけれど、その後の森進一にとってのこの歌は特別なものになり、「おふくろさん」を歌うことが、コトバでは言い尽くせない想いを’空にある’母へ伝える唯一の道になったのだという。
・・・泣ける話だ。
「おふくろさん」は子供のときから聞いてきて、あの独特の声と表情にばかり気がいっていたのだけれど、四十になって改めて聞くと感動的な歌である。
ましてや、こんな話を聞いたあとではなおさらだ。
■森進一を息子のように思っていたはずの川内康則が「おふくろさん」を歌うことを禁じたのは何故か分からない。
当時、川内康則が主張していた「私の歌詞の前に勝手にセリフを入れやがったのは断じて許せん」というのは変な話で、その「セリフ」というやつは何十年前から付け加えて歌われてきたものだ。
番組の最初に鳥越俊太郎がなんとなくぼやかした本当の理由は、やっぱり明かされず、まあ、それはこの手の番組で期待することではないだろう。
■そんなゴタゴタ話なんてのはどうでも良くて、要は、森進一が川内康則の遺族と和解して「おふくろさん」が解禁になったことが大切なのである。
紅白での「おふくろさん」を見たときにはあまり深く考えなかったけれど、いや~、森進一の「おふくろさん」を聞くことが出来るようになって本当によかった。
川内康則は、その国の心を代表する「ナショナルソング」なるものを意識していたようだけど、確かに心に沁みるいい歌で、’ニッポンのこころ’として歌い継がれていい歌だとおもう。
<2009.01.14 記>
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コメント
寒中お見舞い申し上げます。
先週は娘の成人式、そして昨日今日は息子のセンター試験と
年明けからバタバタしているうちに1月も半分終わってしまいました。
息子の受験が終わったら子育ても一応一段落かなとも思っていますが、近い将来訪れる、就活・婚活etc・・・と、おふくろの心配事は
これからもまだまだ続きそうです
投稿: 臨床検査技師 | 2009年1月18日 (日) 10時15分
臨床検査技師さん、こんばんは。
受験生のお袋さんは、いろいろ大変でしょうね。
自分の20うん年前の受験生時代を思い出します。
確かにいろいろ心配かけました。
でもまあ、なるようになるわけで、
息子さんが実力を発揮出来るようにお祈りいたします!
投稿: 電気羊 | 2009年1月18日 (日) 19時43分