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2008年10月16日 (木)

■ただよう感情。エモーショナル・ドローイング ―現代美術への視点6― 奈良美智 ほか、東京国立近代美術館。

奈良美智の作品がいっぱいあるらしいというミーハー感覚で、国立近代美術館に会期終了間際の「―現代美術への視点6― エモーショナル・ドローイング」展を見に行った。

Photo
■東京国立近代美術館「エモーショナル・ドローイング」展 2008.8.26-10.13

■現代アートには感情移入を拒むような近づきがたい印象があったのだけれど、「エモーショナル」というタイトル通り、今回の展示は比較的受け止めやすい作品が多く、余り頭をひねるようなこともなくて安心して鑑賞することが出来た。

■レイコイケムラ (1951- )
Photo_3 ■シリーズ「樹の愛」 2007より

まず会場に入って出迎えてくれるたのがレイコイケムラのパステル、水彩による作品群。

こころの中の感情をイメージに、或いは顔の表情に写し取ったその言葉を介さない生の感覚がダイレクトに伝わってくる。

■キム・ジュンウク (1971- )
2006 ■無題 2006

何だか「ホラー」な雰囲気である。

きらきらな光が映りこむ大きな瞳、宇宙の闇のような漆黒の眼。

そこに感情がある、というよりは見ている方の「感情の奥底にある得体の知れない恐怖」が引きずり出されるような、そういう恐ろしさがある。

■ミトゥ・セン (1971- )

インド生まれの彼が今回の日本滞在中に製作した、《翻訳で失われるものはなにもない》。

巨大な和紙にアキバ系(?)の巨乳少女のイラストを配し、そこに唇、骨、魚、嬰児の血管透視図といったリアルでグロテスクな写真を加えた、非常に居心地の悪い作品。

それは日頃われわれが目を背けている、日本の一部に蔓延するグロテスクな現実をドーンと目の前に提示されたような、そういう痛烈な居心地の悪さなのである。

■そのほか、フィリピン、マレーシア、エジプトといった各国の作家のヴィヴィッドな作品や、坂上チユキの超絶・極細密画など色とりどり。

その中でも展示のラストを飾ったアディティ・シン(1976- )の『鳥の言葉』という40点組の作品の、全体が紡ぎだす物語が印象的だった。

また今回の展示のなかにはアニメーション作品もあって、これもなかなか侮れない。

■アヴィシュ・ケブレザデ (1969- )
Photo_5 ■裏庭 2005

ギーコ、ギーコ、というチェロ(?)の音が印象的な曲とともに、どこか懐かしい感じの絵が浮かんでは消えていく。

家族の記憶なのだろう、たぶん。

1、2分程度の短い作品なんだけれど、くりかえし眺めているうちに一本の外国映画を見終わったような不思議な感覚にとらわれた。

■辻 直之 (1972- ) 
Photo_4 ■エンゼル 2008(約6分)

若い夫婦のもとに「エンゼル」がやってくるまでのお話。

意表をついて飛んでいくイメージの展開が面白い。

とってもほのぼのしていて、幸せな気分にさせてくれる。

  
さて、     

■奈良美智 (1959- )
04
■untitled 2008 (胸の中にある気持ちを決して恥じる事はない)

この、カワイらしさの中から突き出てくる断固たる意思。

群れることを良しとしないそのエッジは、

戦争も貧困も知らない我ら戦後世代が「ワタシ」として生存していくための存在証明なのだ!

   
でも、そんな理屈にこだわるのは野暮天っていうもので

とっても楽しい、

単純に、そんな気分にさせてくれる131の作品群なのであった。

Slash_with_a_knife ■Slash with a Knife 改訂版
■この「デコチン」がうちのチビ助にそっくりなもんで、
思わず買っちまったゼイ。ウヒヒ。

                                                      <2008.10.16 記>

■小山登美夫ギャラリー
奈良美智 
東京国立近代美術館「エモーショナル・ドローイング」展
 

■奈良美智さんの作品展示の様子がわかります。
展示の真ん中に建てられたドローイング・ルームの雰囲気は最高!

Photo_2
01_2 02
《My Drawing Room 2008, bedroom included》

              
■東京国立近代美術館 HP
―現代美術への視点6― エモーショナル・ドローイング

       
Photo
■DVD 『 ロッタちゃん はじめてのおつかい 』

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コメント

>この「デコチン」がうちのチビ助にそっくり
うちのわんこのいたずら上目づかいも「ロッタちゃん」に似てるんですよ^^パパと娘で美術館デートの日が楽しみですね。

投稿: 臨床検査技師 | 2008年10月19日 (日) 10時44分

臨床検査技師さん、こんばんは。

ロッタちゃんのビデオのポスターも奈良さんが描いてたんですね。
今度、家族で見てみようかな。

美術館デート?
うーん、そこまで大きくなったら、
もうパパの相手なんかしてくれないでしょ(悲;)。

投稿: 電気羊 | 2008年10月19日 (日) 17時34分

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