■NHKドラマ8 『七瀬ふたたび』。予想外のテンポの速さに大満足。
これは楽しみにしてましたです、はい。
■NHKドラマ8 『七瀬ふたたび』
木曜夜8時NHK総合で放映。全10回シリーズ。
主演の蓮佛美沙子(17)はデビュー当時の原田知世みたいで初々しい。
■何しろ中学生時代には筒井康隆を濫読していて、その中でも気に入っていた「家族八景」、「七瀬ふたたび」、「エディプスの恋人」の七瀬三部作。
「エログロ」と「異常な心理描写」は筒井作品には欠かせないものではあるけれど、三部作の中でも「七瀬ふたたび」はそういう描写が抑えられていて、『時をかける少女』とかの(茶色い背表紙の)ジュブナイル作品に近いものがある。
だから安心してNHKでも放映できるというわけだ。
まあ、多少は「ぬるく」なっても七瀬がドラマで見られるならばそれでいい。
■なーんて気分を見事に吹き飛ばしてくれる第一話であった。
七瀬の母親を交通事故であっさり殺してしまう。母娘の物語の描きこみを敢えて切り捨て、七瀬が「テレパス」として覚醒する、その一点に焦点を絞り込む。
ほとんど助走もなしに一気に本題に切り込んでくる、そのスピーディーな展開が気持ちいい。
■早くも同じ能力をもった少年と出会い、さらには予知能力を備えた青年が七瀬のもとに駆けつけて、土砂崩れによる列車事故から寸でのところで救われる。
全十回シリーズの第一話なのだから、七瀬が自分の能力に目覚めて驚愕する場面で終わらせてもいいくらいなのに、一気呵成にメンバー集結までもっていってしまったその勢いが素晴らしい。
このスピード感を維持していけば全く想像もしていなかった驚くべき展開も十分期待できるだろう。
■また楽しみなドラマを見つけてしまった。
でも木曜日は七瀬、風のガーデン、かなえるゾウと結構盛りだくさんで、ちとキツイな~。
<2008.10.11 記>
■【原作本】
■七瀬ふたたび (新潮文庫)
筒井康隆 著(1978年12月 改訂版)
■なつかしい表紙です。
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■STAFF■
脚本 : 伴一彦
演出 : 笠原友愛、吉川邦夫、松浦善之助、陸田元一
制作統括 : 谷口卓敬、遠藤理史
音楽 : 川井憲次
制作 : NHK、NHKエンタープライズ
■CAST■
田中(火田)七瀬 : 蓮佛美沙子
奥森皐月(少女時代:)
田中 静子(七瀬の母) : 中村久美
火田精一郎(七瀬の父) : 小日向文世
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岩渕恒介(予知能力者) : 塩谷瞬
ヘンリー(念動力者) : 郭智博
広瀬朗(テレパスの少年): 宮坂健太
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真弓瑠璃(七瀬の親友) : 柳原可奈子
増田(マジックバー店長) : 北村総一朗
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漁藤子(未知能力研究者): 水野美紀
高村刑事 : 市川亀治郎
江藤刑事 : 載寧龍二
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コメント
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>「エログロ」と「異常な心理描写」は筒井作品には欠かせないものではあるけれど
私も中学生の頃に、筒井康隆を読んでいました。当時は、かなり衝撃を受けたものです。
最近は、現実の方が衝撃的な事件が増えたので、SF作家の人は大変なんだろうなぁ~と思ってます。
投稿: こにしとも | 2008年10月14日 (火) 18時06分
こにしとも、さん
こちらこそ。
>SF作家の人は大変なんだろうなぁ~
「未来的」なものが過去にしか無いっていう現実も寂しいものです。
投稿: 電気羊 | 2008年10月15日 (水) 19時15分