■すべては自分の内から生まれてくる。『プロフェッショナル・仕事の流儀』 映画監督・宮崎駿。
今回のプロフェッショナルは夏休みスペシャル拡大版。
宮崎駿さんが『崖の上のポニョ』を生み出す過程をカメラが追った。
■宮崎駿のすべて ~「ポニョ」密着300日~・映画監督・宮崎駿
<2008.08.05放送> (番組HPより)
■「映画の奴隷になる」、宮崎さんはそう語った。
’この映画はこうでなきゃいけない’という「宿命」がある。
作品とは自らの意思で創りあげるものではないのだ。
■主人公のイメージを決めたら、いきなりシナリオを書き始めるのではなく、イメージボード(スケッチ)を描き、毎日の散歩でみた身近な風景や、スタッフとのたわいない会話から、さらにそのイメージが膨らんでいく。
物語は、今、この瞬間に感じるものが、これまで今まで生きてきた自分自身の足跡と重なり、共鳴することで立ち上がってくるものなのだ。
■「生まれてこなければよかった」。
母親が病身で思い切り甘えることが出来ず、ムリに「いい子」であろうとして屈折していった幼少期。
それが67歳にしてなお創作の源泉であり続ける。
「楽しんでもらうこと」。
それが「自分が生きていていい唯一の存在理由だ」とつぶやくのだ。
■幼少期に刻まれた母親の笑顔を手に入れようという切なる思いは、アニメーション作家になって以降の宮崎さんにとって作品を見てくれる子供たちの笑顔に直結する。
宮崎さんの作家活動は自らの心の奥でうずき続ける屈折した幼児期の自分を救済する為に存在するのだろう。
だから「本当の笑顔」を得るために決して妥協はしない。
それは理屈によって生み出せるものではなく、鬱屈したこころの奥底に沈む「なにか」から浮かび上がってくるものなのだ。
■絵コンテの締め切りを過ぎても「それ」が浮かび上がってこない限り先に進むことは出来ない。
「崖の上のポニョ」の終盤のシーン。
歩けないはずの老婆「トキ」が宗佑に歩み寄り、抱きしめる。
その絵コンテを書き上げた宮崎さんの目には涙が浮かんでいた。
それは、決して悲しみによるものではない。
<2008.08.10 記>
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■宮崎駿・初監督作品。79年の公開時点では全く売れずに、その後「アニメージュ」誌上で人気が出た「風の谷のナウシカ」映画化までの5年間(38歳~43歳)は不遇の時代だったのだそうだ。
この映画が「マンガ映画」ではない「映画作品」として存在したことで日本のアニメーション全体が底上げされたように思うのだが、やはり先頭バッターはツライ、ということか。
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■『ナウシカ』の完全版をいつか映像で見てみたいものだ。
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