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2008年8月25日 (月)

■離陸時墜落事故連続発生の不思議について考える。

スペインの首都マドリードと中央アジアのキルギスで連続して旅客機の離陸時墜落事故が発生した。

20080821 20080825
■8/21スペイン・スパンエアMD82機、8/24キルギス・737-200型機

■2008.08.21 スペイン、マドリード 現地時間午後2時半

 マグダネル・ダグラス MD82型 乗客乗員約170名

 離陸直前に左エンジンから出火、滑走路を外れ墜落。

■2008.08.24 キルギス、ビシケク 現地24日夜

 ボーイング 737-200型 乗客乗員約90名

 離陸直後、高度1000mに達するところで機内の急な減圧

 離陸した空港へ緊急着陸しようと引き返す途中で墜落。

■何度かこのブログでも書いているけれども、何故か飛行機事故っていうのは集中して発生する。

耐久強度不足が原因といわれているF-15の空中崩壊を除けば特に原因が共通していないからこれがまた不思議なのである。

さらに不思議なのが、ともに離陸時に事故が発生しているというところだ。

■航空機の事故は羽田沖の逆噴射とか、日航機墜落事故の原因となったといわれている「しりもち」事故だとか着陸に絡んで発生することが多いという印象をもっていたのだけれども、どうも最近様子がおかしい。

離陸直後の墜落といえば今年1月に発生したF-2戦闘機の事故が思い起こされる。

着陸の事故というのは主としてパイロットの技量に依存するのに対して、離陸時の事故はエンジンだとか操縦系統だとかもろもろのハードウエアに依存するものだ。

離陸して地面を離れたところで「問題」が発覚、手の打ちようもなく墜落するというのがここのところの離陸時墜落事故に共通した傾向のように思われる。

■ハードウエアの進化によって多少の操縦ミスは機械の方でリカバーしてくれるようになった。

飛行機の操縦は安全で安定したものへと確実に進歩し続けている。

それが着陸時の事故を減らす要因にもなっているのだろう。

■今回の2件の墜落事故の原因についてはまだ分からないけれども伝わってくる情報からはハードウエアに問題があったことが窺える。

F-2墜落事故が象徴するように、システムがますます複雑になる一方で作業のスピードアップとコスト削減が優先されていく。そういう状況が進展していく中で整備の問題、設計思想の問題など、機械を使う側ではなくて、機械を作り、維持する側に課題が大きく移行しつつあるのかもしれない。

技術屋としてしっかり考えていきたい問題である。

                            <2008.08.25 記>

50
■『航空機事故50年史――第一人者がはじめてすべてを明かす』
加藤 寛一郎 著 講談社+アルファ文庫(2008年4月)

 
■過去の記事■ 飛行機、宇宙の話など  
    

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