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2008年4月20日 (日)

■ドラマ 『ラスト・フレンズ』 やはり上野樹里は只者ではなかった。

上野樹里、瑛太、水川あさみ、とくれば「のだめカンタービレ」のゴールデン(?)トリオ。そこに長澤まさみが加わるというのだから随分と豪華なラインナップである。

ちょっと、これは期待してしまうよなー。

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■ラスト・フレンズ CX系列 木曜 10:00pm放送
平田満は「犯罪者」よりも「物分かりのいいお父さん」のほうが良く似合う。

■DV(ドメスティックバイオレンス)やセックスレスなど、現代人が抱えるさまざまな問題を真正面からとらえ、恋に臆病だった若者たちが自分らしく前向きに生きていく姿をリアルに描いた青春ヒューマンストーリー。■番宣より抜粋■

■という解説のとおり、登場人物それぞれが複雑で深刻な内的問題を抱えていて徐々にそれが明らかになっていく、というのが第2話までの展開。

そのなかでとりわけ輝いているのがモトクロスに青春を燃やすボーイッシュな女・「瑠可」を演じる上野樹里。

ひたむきな雰囲気を漂わせるその演技は、ばっさり切った髪の毛の効果に加え、その表情や仕草に至るまで、まったく「のだめ」を感じさせない。

だけでなく、瑠可の中の「女」の部分、「男」の部分、「友人」の部分、「娘」の部分、それぞれの瑠可を場面場面でいい塩梅に混ぜ合わせながら演じきっている。

やはり上野樹里は只者ではない。

■一方、長澤まさみのほうは、良くも悪くもいつもの長澤まさみである。

上野樹里とは違って長澤まさみは素のままを「生」で味わうもの。だから、長澤まさみはこれでいいのだ。

それよりも気になるのが、物語の中の役柄としての「美知留」の方だ。

いくら「十分な愛情を受けて育てられず、愛に餓えつつも臆病な」キャラクターだとしても、「宗佑(錦戸 亮)」からあれだけのDVを受けたら戻らないだろ、普通。

まぁ、そこで本当に逃げ出してしまったらドラマにならないってのはその通りなんだけど、いまいち釈然としない。何が彼女をそうさせるのかは、きっとこれから語られるのだろうけれど、もう少し事前にタネを蒔いておいて欲しいところだ。

■この「宗佑」というキャラクターがまた曲者で、他の登場人物がそれなりの苦悩を抱えながらも明るく社会とつながっていようとする健気なところがあって皆が集まるゲストハウスの雰囲気も(今のところ)健康な感じなのだけれども、「宗佑」が登場すると急に画面が重たくなる。そこだけ浮いているのである。

その異常さは第2話の「散髪」のシーンに凝縮されている。

うーん、このうすら寒い感じ。どこかで見たな・・・、と思ったら伝説的異色ドラマ『ずっとあなたが好きだった』の冬彦さんじゃないですか!

そう考えると長澤まさみが加来千賀子に見えてくるから不思議なものである。

■さてさて、まだまだ語られていない部分が一杯あるようなので、これからどう話が転がっていくか楽しみではあるのだけれども、オープニングで匂わされる悲劇的な結末にそのままつながるのだけは避けて欲しいものである。

最後の着地はその悲劇的結末をさらに乗り越えた大団円としてスカッと気持ちよく!

そのあたり、よろしくお願いしたいところだ。

                       <2008.04.20 記>

【追記】
第9話 「 君の命 」、
瑠可・・・。          
                       <2008.06.09 記>
      

■最終回の記事■
■ドラマ 『ラスト・フレンズ』 最終回。美知留、あんたホントにそれでいいのか!
         

Heart_station ■ 宇多田 ヒカル 「 Prisoner Of Love 」
★★★★☆(129)

Photo Photo_4 Photo_5
★★★★  (120)    ★★★★★(110)      ★★★★★(4)

Photo_6 ■ 人生ドラマの自己分析
★★★★★(2)
■不幸な人は何故さらに不幸な道へと迷い込んでいくのか。
「運命」というものは天から降りてくるものではなく、幼児期に形成された「人生脚本」にそって無意識のうちに自ら選んでしまうという精神分析の本。
結構うなります。

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

■■■ ラストフレンズ ■■■

■STAFF■
■脚本      浅野 妙子 『ラブジェネレーション』、『神様、もう少しだけ』、
                  『大奥』ほか
■演出      加藤 裕将 『白線流し』、『プロポーズ大作戦』、『ライフ』ほか
    
       西坂 瑞城 『ガリレオ』『薔薇のない花屋』ほか
■プロデュース  中野利幸(フジテレビ)
■音 楽         井筒 昭雄 ・ S.E.N.S.
■主題歌  :    宇多田 ヒカル「Prisoner Of Love」(EMI ミュージック・ジャパン)

 
■CAST■

長澤まさみ、上野樹里、瑛太、水川あさみ、
山崎樹範、西原亜希、倍賞美津子、錦戸 亮

■過去記事■
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コメント

「誰にも言えない」の「麻利夫さん」もいましたよね。
木馬に乗ってたのはどちらだったのでしょう?
宗助さん、こわっ

投稿: 臨床検査技師 | 2008年4月25日 (金) 18時11分

追記:宗佑さん、漢字違いでしたね。
失礼しました。

投稿: 臨床検査技師 | 2008年4月25日 (金) 21時11分

臨床検査技師さん、こんにちは。

宗佑、3話目もきてましたね。
栄太の「苦悩」も描かれ始めて、
次第に物語が深くなってまいりました。
宗佑の背景もそのうち描かれるのでしょうか。
なんだか怖いもの見たさ的に楽しみであります。

投稿: 電気羊 | 2008年4月27日 (日) 17時15分

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» 第2話 命がけの秘密 [ドラマ好き!]
前回から続いて美知留はDVを受け続けています。 音楽も映像にあっていて緊迫感が出ています。 なので見ていてあまり良い気持ちはしませんが。 DVの場面を瑠可が見てしまい、 「私の美知留に触るな」と。 みんなうまく演技が出来ていると思います。 これからどうなっていくのでしょうか。 非常に楽しみです。... [続きを読む]

受信: 2008年4月21日 (月) 00時40分

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