■ムンク展・国立西洋美術館。『声/夏の夜』、冷静さを失わせる魅惑的なものが迫ってくる。
上野のムンク展へ行く。
■今回は残念ながらお目当ての『叫び』は展示されていなかったが、同じテーマの『不安』、『絶望』を見ることができる。
■会期終了間際に行くクセがどうしても治らない。
で、予想通りの混雑ぶりだったのだが、くじけずに3時間かけてじっくりと堪能した。
■ムンクといえば、何といっても『叫び』である。
重く、かつ鋭くうねる感情をそのままキャンパスに塗りこめていく。
そういった「なんとなく」のムンクのイメージを持って下調べもせずに臨んだのだけれど、良い意味でそれは大きく裏切られた。
■「制御不能で手のつけられない己の『感情』を見つめ分析し、それをあたかも昆虫採集の標本のように飾り、眺めることで得ることができる『愉しみ』」、とでもいうのであろうか。
そのあたりはじっくりと咀嚼したうえで、改めて記事を書こうと思う。
だが、今回いちばん気に入った『声/夏の夜』について、少しだけ記しておきたい。
■どことなく説明的なニオイを感じる他の作品に比べて、『声/夏の夜』は抑えきれない感情がダイレクトに伝わってくる作品である。
迫ってくる圧倒的な「エロス」。
その魅惑の強烈さに、しばし立ち尽くした。
こういうのを「見惚れる(みとれる)」というのだろう。迷わず複製を買ってしまった(もちろん印刷だけれど)。
年甲斐もなく「恋」をしてしまったのである。
<2008.01.04記>
■ ムンクを追え! 『叫び』奪還に賭けたロンドン警視庁美術特捜班の100日
エドワード・ドルニック 著 光文社 (2006/1/24)
<Amazon評価>★★★★ (レヴュー数 7件)
■ムンクの『叫び』って盗まれていたんですね。その前に『叫び』が4点もあることに驚いたが・・・。本書は、知能犯と囮捜査官との息詰まる駆け引きを描いたミステリーより面白い『スーパー・ドキュメント』なのだそうです。
■ムンク展HP
http://www.tokyo-np.co.jp/event/bi/munch/
■国立西洋美術館・ムンク展HP
http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibition/index.html#mainClm
■KousyoublogさんにT/Bします。
http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibition/index.html#mainClm
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