■年賀状の約束。
■年賀状の約束は大抵まもられることなく、次の年の年賀状に引き継がれる。
またみんなで飲みに行こう!
ひさしぶりに会いたいね!
こっちに寄ることがあったら連絡ください。
■30も半ばを過ぎると仲間の結婚式も一通り終わってしまい、気心の知れた行きつけの飲み屋が決まっているか、よっぽどエネルギッシュな中心人物でもいない限り、学生の頃の仲間が集まるということは、ほとんど無い。
ましてや、年賀状の文句の通り、「ふたりで会おうや」なんて唐突な電話をかけようものなら、「どうした?だ、だいじょうぶか?」と心配されるのがオチである。
■年の瀬、住所の印刷を終えた年賀状を前にして、あいつはどうしてるかな、などと思いつつ毎回気の利いた文句を考えるのだが、結局は例の定型文におさまるのであるし、年明けに届く旧友からの賀状に同じ文句をみつけては、ニヤリとするのである。
■会わなくても、いいのだ。
年に一回、あいつのことを思い出して、「太ったな」とか、「変わらんな」とか、「まったく、親ばか!」なんてふうに、そのコメントや写真を眺めてしみじみするだけで、しっかりとつながっているのである。
■それが途切れることが、
それを現実として突きつけられることが、
これほど、つらいことだとは分からなかった。
いくらなんでも早すぎる。
なあ、俺たちまだ四十にもなってないんだぜ?
<2008.01.20 記>
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コメント
>臨床検査技師さん
この記事、唐突で分かり難かったですね。
少し自分の世界に入り過ぎていました。
そのことに気付かせて下さって、どうもありがとうございます。
読者の方に傍から見ていて頂くだけで、己の未熟な表現力の鍛錬となり、とてもありがたいです。
そういう次第で最後の文面を修正しました。
ご確認いただけるとうれしいです。
今後ともよろしくお願いいたします。
投稿: 電気羊 | 2008年1月23日 (水) 10時57分
無意識に、こうだったらいいのになぁ・・・
という方向で解釈してしまう、読み手としての身勝手さと、
元来のそそっかしさを、反省すると同時に、
迷える気持に対してのお心遣い
とてもうれしく受け止めさせていただきました^^
投稿: 臨床検査技師 | 2008年1月24日 (木) 17時09分