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2008年1月

2008年1月31日 (木)

■【書評】『H5N1型ウイルス襲来』新型インフルエンザから家族を守れ!岡田 晴恵。今できることは何か。

【新型インフルエンザ】というものについて、分かっているようでいてまったく理解できていなかった。

やみくもに【人類の破滅的危機】を煽るのではなく、「今」、そして「その時」に何をすれば良いのかが具体的に語られているところに好感がもてる。

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■H5N1型ウイルス襲来―新型インフルエンザから家族を守れ!
■国立感染症研究所研究員 岡田晴恵■
★★★★☆(6件のレヴュー)

■いわゆるインフルエンザと「新型インフルエンザ」というのは病気として根本的に違うのだという。

一般的な、Aソ連型(H1型)、A香港型(H3型)などのインフルエンザは主に体力の無い幼児や老人において重症化、さらには死に至らしめることもあるが、健康な成人の場合は過去の感染による免疫記憶があるので感染しても発病しないか、発病しても比較的軽い症状で治まることもある。

とはいえ、普通のインフルエンザでも毎年日本人のうち1000万人程度が感染し、高齢者を中心に1万人前後の死亡者が出ているわけで、あまく見ることは出来ない。(なおB型、C型は突然変異を起こしにくいため免疫の効果が長く続く。)

■一方、「新型インフルエンザ」は鳥インフルエンザが突然変異やヒトインフルエンザと交雑することにより、ヒトのヒトのあいだで効率的に伝染する力を備えたウイルスであり、誰も免疫を持っていないから汚染されれば確実に感染する。

すると感染したヒトの中でウイルスが爆発的に増殖し、それがヒトからヒトへと伝染することで超ねずみ算的に社会に広がることになる。

これが世界的に拡がることを「パンデミック」という。

1918~20年に流行した「スペイン風邪(インフルエンザ)」が、それである。

この時の世界人口18億人のうち、5~10億人が感染し、4000~8000万人が死亡、日本でも45万人以上が亡くなった。

交通機関の発達も人口密度も比較にならないほど低かったあの時代にこの被害度である。

■しかも現在、新型インフルエンザへ変移する秒読み段階に入っているといわれる『H5N1型』は強毒性をもっており重症化しやすい。感染した場合の致死率は約60%にも及ぶらしい。

実際、昨日の読売新聞の記事によると、インドネシアでは05年に初めてH5N1型鳥インフルエンザの感染者を出して以来、死亡した人が累計100人に達したようだ。

06年の感染者55人のうち、死者は45人。実に80%の致死率である。

■こうして鳥インフルエンザが人間への感染を繰り返していくなかで、ヒトへの感染力が高い「新型インフルエンザ」に突然変異するウイルスがいつ発生してもおかしくはない。

そして、一度「新型インフルエンザ」が発生したならば、その患者が発症する前に「空気感染」を起すというその能力が故に、その囲い込みは非常に困難であり、確実に「パンデミック」に移行すると恐れられているのだ。

■29日、新型インフルエンザ対策チームが与党の中に発足したようだ。

「新型」発生時の社会的な対応の決定、症状を抑える「タミフル」の備蓄や、プレパンデミック・ワクチン(今、存在する鳥インフルエンザからつくられる代替品)の準備、そして発生から6ヵ月以上かかるといわれている新型インフルエンザ・ワクチンの開発期間短縮と大量生産の検討。

遅ればせながら、という感じもするが、「行動を起した」というそのこと自体はとても評価できるし、省庁間の垣根をぶち壊して、是非とも頑張っていただきたいものである。

■では、我々一般市民にできることは何か。

その点について、具体的に分かりやすく記述されていることが、この本の価値である。

以下に、備忘録として簡単にまとめておく。
【本書の内容を素人がまとめたものなので参考程度に。詳細は本書を参照してください。】

■新型インフルエンザが発生したら。

●感染しない為に。
①入念な手洗い、洗顔、イソジンでのうがい。
②外出しない。出歩く時はマスク、ゴーグル、手袋、コート。
 (口、鼻だけでなく、眼の粘膜からも感染する。)
③家に持ち込まない。コートは玄関、マスクは使い捨て。

●他人に感染させない為に。
④咳、くしゃみは、ハンカチやティッシュで押さえてする。
(或いはひじで鼻と口を覆いかぶせる。)

■新型インフルエンザ発生に備えて。

●6~8週間の流行期間を備蓄・篭城でやりすごす。
①乾燥食品、缶詰、レトルト食品。飲料水など。
②日用品、医薬品、マスク、使い捨てビニール手袋など。
③非常用品:カセットコンロ、ラジオ、懐中電灯、水など。

■新型インフルエンザに感染したら。

●あわてて医療機関に駆け込まない。
①他人に感染を拡げる危険
②自分が感染を受ける危険。
③地域の保健所に連絡して指示を仰ぐ。
●家庭看護は患者の隔離と感染防御。
①マスク、小まめな手洗い、消毒の徹底。
②1時間に5、6回、部屋の空気の入換えを。
●患者の看護について。
(※当たり前のことですが、医師の指示に従ってください。)
①脱水症状を抑えるために、小まめな水分補給を。
②タミフルは発症48時間以内に服用。(重症化を抑える)
③解熱剤で体力消耗を避ける。(保冷剤を頭と脇の下に)
 ・15歳以下には必ず『小児用解熱剤』を。

■とにかく無用な外出を避けて自分が感染しないように気をつける。それが家族を守る最も有効な方策であるし、結果として社会全体での感染爆発の威力を抑えることにもつながることになるのだ。

いずれにせよ、「その時」に慌てないように事前にしっかり心構えをして準備しておくというとこだろう。

■読み始めたら止まらなくなり、夜中にやっと読み終えたのだけれど、突如として、ナニカヲシナケレバナラナイ、という衝動に駆られ、インフルエンザとは関係ないだろうと思いつつも、買ったまま放っておいた家具転倒防止のつっかえ棒を本棚の上に設置した。

そんな見当違いの行動に妙な満足感を覚えた不思議な夜であった。

                        <2008.01.31 記>

■新書 『 H5N1型ウイルス襲来 』
―新型インフルエンザから家族を守れ!

★★★★☆(6件のレヴュー)

■関連書籍■
■文庫 『復活の日』
■小松左京×ウイルス×人類滅亡■
■気が遠くなるような彷徨とラストシーンに泣ける。■
★★★★☆(11件のレヴュー)
 

■関連記事■
■Nスペ、最強ウイルス・ドラマ『感染爆発~パンデミック・フルー』。新型インフルエンザの前に成す術無く崩れ去る対策シナリオ。

■過去記事■
■【書評】ひつじの本棚 <バックナンバー>

    
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2008年1月30日 (水)

■『未来講師めぐる』第3話。黒川智花の参戦で一気にブレイク!

やはり黒川智花なくして金曜ナイトドラマは語れない。

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■第2話では少し走りすぎの感があり、ちょっと引き気味になってしまったのだけれども、第3話。黒川智花の参戦によって今までのぎこちなかった登場人物たちが一気に生き生きと動き出した。

黒川智花の役どころ(木村みちる先生)は、高尾山先生(正名僕蔵)が中学教師を辞めざるを得なかった原因を作った元生徒。

大学進学にあわせ、愛する高尾山先生が勤める「太先輩アカデミー」改め「太陽光アカデミー」にアルバイト講師として押しかける。

東北弁まるだしの田舎っぺでメガネっこ、という設定がいかにもクドカンらしい。

■塾長(武田真治)の常時ハイテンションに対して高尾山先生と江口先生(星野 源)のキャラクターがついていけず、居心地の悪い空気が漂っていた講師室だったが、そこに「みちる先生」が加わることで人間関係にメリハリが生まれ、それぞれの役割が見えてきた。

いやー、キャラクターがひとり加わるだけで、ここまでダイナミックな化学反応が起きるとは!

登場人物のひとりひとりがテレビドラマの生命線なのだと痛感した次第である。

■これで「大○×アカデミー」は安泰だし、「地井散歩」もコーナーとして確立しそうだし、本筋の方も『未来が変わる』というドラマの核心部分に突入してきたし。

準備万端。これからの盛り上がりが楽しみだ。

                             <2008.01.30 記>

【補足】
黒川智花は、金曜ナイトドラマ『雨と夢のあとに』(05年春、当時15歳)でテレビドラマ初主演。事故で死んだ父親の幽霊と暮らす切ない少女の役を好演した。

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■・・・なんてさらりと書いてしまうのだけれど、ストーリー、演出、撮影の素晴らしさもあるのだが、黒川智花の演じる「雨ちゃん」の危うげな感じはかなり胸にぐっとくるものがあったワケで、この娘にはずいぶんと泣かされたものである。

一年後の06年春には、同じ「金曜ナイトドラマ」枠で『てるてるあした』という不思議な空気をもった作品に出演、今度はうって変わって明るく利発な高校2年生。『雨と・・・』での馴染みのあるスタッフとキャストで、こちらもほのぼのといい雰囲気の作品であった。

■で、今回が「金曜ナイトドラマ」の3作目。

というわけで、前2作で共演した木村多江がそろそろゲストに出てきそうな予感に激しく襲われるのである。(いや、意表を突いてブラザートムという線もアリか?)

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■DVD-BOX 『雨と夢のあとに』
■黒川智花×木村多江×演劇集団キャラメルボックス その1■
★★★★★(15件のレヴュー) 

■DVD-BOX 『てるてるあした』
■黒川智花×木村多江×演劇集団キャラメルボックス その2■
★★★★★(8件のレヴュー) 
  

■関連記事■
■金曜ナイトドラマ 『未来講師めぐる』。クドカン節、炸裂。

   
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■実学としての『平和』。『爆笑問題のニッポンの教養』 平和構築学、伊勢﨑 賢治。

今回のテーマは、『平和構築学』。

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■『爆笑問題のニッポンの教養』(番組HPより)
FILE023:「平和は闘いだ」 2008.1.15放送
東京外国語大学大学院教授 平和構築・紛争予防講座 伊勢﨑 賢治。

■伊勢﨑さんは、シエラレオネ、東ティモール、アフガニスタンといった紛争地帯を駆け回り、国際NGOスタッフとして軍閥を説き伏せ、紛争処理を指揮してきた。

武装解除のエキスパート。

そういう男が日本人にもいたのである。

■伊勢﨑さんが『平和』と口にしたとき、その想像を絶した背景に思い至り、そのひょうきんさが却ってそのヘヴィーな現実に信憑性を与える。

1991年シエラレオネ。アフリカ大陸の西の端で貧困にあえぐ人たちと少しずつ作りあげてきたささやかなものが、内戦によって壊されていく。

その絶望から「紛争解決屋」としての伊勢﨑さんの人生がスタートする。

10年にわたる内戦による死者は5万人とも50万人とも言われ、その数は把握できない。

そして2001年、伊勢﨑さんは国連の一員として内戦を止めに再びシエラレオネに入る。

■DDR。

Disarmament  : 武装解除

Demobilization : 動員解除(軍事組織の解体)

Reintegration  : 復員事業(兵士の社会復帰)

対立する軍事勢力の利害調整を行い、説き伏せる。

■結果として、シエラレオネの内戦は収束。

その手法は、アフガニスタンでの6万人の武装解除にも成功する。

驚くべき実績である。

■だが、シエラレオネの成功は、その後ろ盾としてPKOの兵力があってこそのことであり、「武力」自体を否定することは出来ない。

その意味で、ジョン・レノンほどの純粋さは無い。

しかも、内戦終結の前段階である1999年7月の「ロメ和平合意」は恩赦によっての何万人も殺した反政府組織の「罪」を帳消しにするだけでなく、政権への参画さえ認めたものであった。

武装解除についても相当額の現金と引き換えに行われたという説もあり、『利害調整』というにはあまりにもアンバランスなものであったようだ。

■それでも、『平和』が大切なのだ。

「罪も無い一般市民が殺されていいわけがない。」

その信条を通すためには濁った水でも飲みくださねばならない。

それほどに『平和』というものには価値がある。

伊勢﨑さんは太田に調子を合わせて軽口を叩くのだけれども、その言葉の端々に、その強い想いが滲んでいる。

■「我々が確信している正義や国際的な人道主義は非常に脆弱なものである」

「正義」というものが如何に怪しいものであるか。

「平和の為の戦い」というものが如何に胡散臭いものであるか。

「昨日のフリーダム・ファイターは明日のテロリストである」

■【ソ連によるアフガン侵攻】と【日露戦争】を原点とし、【9.11同時多発テロ】と【パール・ハーバー】を結果として歴史を眺めてみるならば、そのとき「タリバン政権」と「戦前の日本国」はアメリカというスクリーンの上にピタリと重なり合うだろう。

実はわれわれ日本人にはタリバンを理解する素地があるともいえるのだ。

だからといって、アメリカの覇権主義が「悪の根源」とする見方も、自らに『義』を求めるという意味で「アメリカの正義」の裏返しに過ぎない。

『平和』という状態のみを求め、『義』は求めない。

それは一見、ジョン・レノン的であるように見えるが、内に秘めた「純粋さ」は共有しつつも、その素性として『平和』の実現のためには手段を選ばない確信犯的な狡猾さがある。

「敵はセクシーだ」

伊勢﨑さんの言葉に、聞く者は幻惑される。

つい、その語感のおかしさに目を奪われそうになるが、すでにその言葉自体が「平和を獲得するための宣伝戦術」なのである。

この放送自体が伊勢﨑さんの「戦略」に組み込まれているのだ。

■「実学としての平和学」。

平和は奪われて初めてその価値に気付くものである。

そこそこ平和に暮らしている日本人にとって「平和」とは「つまらない日常」のことなのだと太田は喝破する。つまらないからこそ「恍惚とした美学」が入り込む隙をつくりだす。

だが、その「恍惚の美学」では、「グローバリズムとの戦い」という大義のもとでの殺戮や、「人道主義」という名の人殺しに打ち勝つことは出来ない。

「セクシーさ」が圧倒的に足りないのだ。

■いまだかつて人類が実現したことのない『平和』への夢。

『平和』は求めようとすればするだけ、矛盾と葛藤を生み、育てる。

伊勢﨑さんの「学問」は、そんな絶望的な状況の中に新しい道が生まれることを予感させる。

伊勢﨑 賢治、実にかっこいい男だ。

                          <2008.01.29 記>

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■永遠平和のために
■ イマヌエル・カント ■
★★★★★(4件のレヴュー)

■関連記事■
■NHK「日本の、これから」
『考えてみませんか?憲法9条』 ここが歴史の分水嶺?

■爆笑問題のニッポンの教養■過去記事・一覧■
  

■爆笑問題のニッポンの教養■
■新書版 『爆笑問題のニッポンの教養』
   

■『爆笑問題のニッポンの教養』番組HP

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2008年1月29日 (火)

■ドラマ『SP(エスピー)』最終回!?テレビドラマを舐めてはいけない。

おいおい!これで「最終回」ってのは無いだろう!

Sp

■第1話で、そのスピード感に圧倒され、それに続く「病院占拠事件」も和製ダイ・ハードとしての出来が良く、岡田准一のアクションに震えた。

だが、「掃除屋」の話あたりから、どうも様子がおかしくなってくる。

妄想がかったシーンに「?」が付き、その中途半端な終わらせ方に呆然とする。

■そして、「総理暗殺」編。

総理の心臓を狙ったスナイパーのペイント弾、井上に襲い掛かるナイフ男。

その混乱からおもむろに抜け出し、拳銃を構え麻田首相(山本 圭)に狙いをさだめる山西(平田 満)。

笹本(真木よう子)、山本(松尾 諭)、石田(神尾 佑)。

自ら麻田首相の盾となり、山西の凶弾に次々と倒れていく警護課の面々。

残された、麻田、山西、井上。

20年前の因縁が甦る。

ここまで、たっぷりと見せてきた井上(岡田准一)の思わせぶりな芝居がここに結実し、その予想を遥かに上回る展開に、はらはらドキドキの50分であった。

・・・というのが、最終回のあるべき姿だろうに。

■初回を見て、「SP」ってスゲー!

と思ったのは、そのスピード感とドライな展開にあったわけで、岡田准一という「裏のある」ヒーローの魅せるアクションとその特殊能力が相まってテレビドラマの枠組みを吹っ飛ばす、「やっぱ、金城は違うわ!」と感嘆してしまうところにその存在意義があったのだ。

それがなんで、平田 満と山本 圭まで使って新劇芝居が始まるわけ??

おあつらえむきに劇場の舞台の上でのシーンだったんだから、ピンスポットでも当てときゃ、平田 満は気を利かせて『銀ちゃん!』って階段落ちの技でも見せてくれていただろう。

でなけりゃ、こんなNHKの「朝のテレビ小説」みたいな説明ゼリフのクサい芝居、とてもやってられない。

■20年前に何があったかが知りたいわけではない。

それを凌駕する驚愕の事実に直面する井上が、その「存在」をかけた最後の戦いにどう臨み、どう決着をつけるかが見たいのだ。

金城一紀はいったいどうしたのか。

拡げすぎた風呂敷の収拾がつかずに放り投げた挙句、適当に辻褄を合わせた。そういう印象が残る「一話」であった。

■一話一話、それぞれが「50分、一本勝負」。その積み重ねがテレビドラマの醍醐味であるし、その地道な積み重ねがあってこそ、『最終回』の感動につながるのである。

この『最終回』が春の特番につなげる単なる一つのエピソードだとしても、それを疎かにする姿勢は「テレビドラマ」をなめてるんじゃねーのか?という謗りを免れることはできない。

■役者も、演出も、音楽も、素晴らしい。

舞台設定だって、上手くできている。

それだけに、そのプロットのツメの甘さがもったいない。

「そもそも『小説』と『脚本』では必要な資質が異なるのだ」、なんてツマラナイことを言わせないで欲しいのである。

そんな愚だ愚だした批評なぞ、「第1話」に見せた、あのスピードでぶっちぎって欲しいのである。

■春の特番。

起死回生の一発を期待したいところだ。

                         <2008.01.28 記>
■追記■
■SPスペシャル・・・。

総集編と分かっていながら、つい、のめりこんで見てしまった。

ちらほら、「あ、そうだったんだー、」というカットが挿入されていて物語の裏にある構図の理解も深まったりして、なかなか味な真似をしてくれるじゃないの、というところなのだけれど、やっぱりラストは変わらないんだよねー。総集編なんだから当たり前なんだけど。

で、続きは? と思ったら来年に映画公開するんだそうで、絶対映画館には見に行かないからな!!と、意固地になってしまうのであった。
                        <2008.04.06 記>

Photo_2
■真木よう子はカッコ良かったなー。って、この女優さん映画『ゆれる』で理不尽な死をとげた可哀想な女の役やってた人なのだと今、気がついた。本当に、女の人って髪型と着る物でがらっと印象が変わるもんですな。

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■公安の田中(野間口 徹)。こいつは結構いい味を出している。でも、その好奇心の強さが仇となって次回あたりに死亡フラグが立ちそうな予感。「語り部」という位置づけで是非とも生き残って欲しいものである。
     

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Sp
■シナリオ本 『 SP(エスピー) 』
■金城一紀 著■
★★★★☆(4件のレヴュー)
■金城さんの脚注付き。放映されたドラマは説明を削りまくっているので気づかないところが多いに違いない。気になる本ではある。 

      
Photo
■DVD-BOX 『SP エスピー 警視庁警備部警護課第四係』
★★★★ (34件のレヴュー)
 

Cdsp
■CD 『SP(エスピー)・オリジナルサウンドトラック』
■音楽・菅野祐悟■
★★★★★(9件のレヴュー)

■CD 『way of life』(初回限定盤A)(DVD付)
【DVD付】 V6 ・way of life -Live Clip & Document Clip- ■
★★★★ (8件のレヴュー)

   
【追記】途中、NHKの朝の連ドラ云々のくだりがありますが決して貶めているわけじゃないです。むしろ好きなほう。「NHKの朝の連ドラ」は朝ごはんを食べながら気楽に見ることを念頭において敢えて「説明的」なのであって、『緊張と弛緩と裏切り』といった集中力を要求するサスペンス・ドラマとは本質的にジャンルが違う、といいたいのです。念のため。

  
■過去記事■

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『映画鑑賞★日記・・・』さんの「SP最終回『ドラマ』」

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2008年1月27日 (日)

■20万ドルで宇宙へ行こう!商用観光旅行用宇宙船「スペースシップツー(SpaceShipTwo)」。

24日、世界初の本格的商用観光宇宙船「スペースシップツー(SpaceShipTwo)」のニュースが世界中を駆け巡った。

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■「スペースシップツー(SpaceShipTwo)」を吊り下げて飛行する双胴型ジェット機「ホワイト・ナイト・ツー(White Knight Two)」(CGによるイメージか?)

■「スペースシップツー」は母船となる双胴型ジェット機「ホワイト・ナイト・ツー」の中央に吊り下げられ、高度18kmの上空まで飛行した後に分離、ロケットエンジンの推力を利用して高度110kmにまで到達する。

この夏には機体は完成、テスト飛行段階に移行する予定だ。

■スケールド・コンポジッツ社は、2004年10月に「スペースシップワン」で、「高度100km以上に昇り、2週間以内に同じ機体で再度、高度100km以上に到達する」という「X-PLIZE」を受賞条件をクリア。1000万ドルの賞金を獲得した。

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■母機「ホワイト・ナイト」に吊り下げられた「スペースシップワン」。右は単独で滑空する「スペースシップワン」。

それから、たったの4年。

単なる「レコード・チャレンジャー」と「旅客機」では、安全性を筆頭に求められるものは雲泥の違いであるだろうし、それは大型化、質量増というカタチでロケットの推力増加を要求しているに違いない。

それでいて、乗客を乗せた観光飛行は2009年頃から運行開始というのだから、恐るべき開発能力とそのスピードである。

■「スペースシップワン」の成功の後、ヴァージン・グループ会長の’冒険野郎’リチャード・ブランソンが宇宙旅行会社ヴァージン・ギャラクティックを設立、スケールド・コンポジッツ社の技術で、夢の民間宇宙旅行を現実のものにしようとしている。

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■空飛ぶナイト、リチャード・ブランソン会長と天才設計者バート・ルータン。

■20万ドル(約2200万円)でいく宇宙旅行。

たった4分30秒の間だけれど、高度11万メートルの高みから無重力状態で拝む「地球」は、きっと自分の中の何かを変えることだろう。

これから20年くらいのあいだに、その10分の1の値段で宇宙旅行が出来るようになればうれしいのだが。

                         <2008.01.27 記>

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■DVD 『スペースシップワンの挑戦-夢の宇宙旅行へ-』
■ディスカバリーチャンネル■
★★★★★(2件のレヴュー)
 

 
■過去の記事■ 飛行機、宇宙の話など  

■Technobahn 2008/1/24 記事
■英ヴァージンギャラクティック、開発中のスペースシップツーを公開
■米スケールド・コンポジッツが開発中の宇宙船「スペースシップツー」    

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2008年1月25日 (金)

■F-2の操縦桿、もげる。1件の重大事故の背景に潜む300件の「ヒヤリ・ハット」の重要性。

 航空自衛隊のF-2支援戦闘機が21日午前、青森県三沢市沖の海上で訓練飛行中に操縦桿が折れて外れるという事故を起こした。
 
事故機のパイロットはそのまま折れて外れた操縦桿のグリップ部分を元に戻し、付け根部分を押さえながら操縦を継続。事故機は無事に三沢飛行場に着陸した。
【Technobahn 2008/1/21記事より】

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■F-2の操縦桿(サイドスティック)

■ギャグ映画で主人公がクルマを運転していて

「あ、ハンドルがとれた!」

なんてコテコテのシーンがあったりするけれども

実際にもげてしまったらシャレにならない。

■航空機の操縦系統でそれが起きたら致命的。

しかもフライ・バイ・ワイヤの戦闘機。

配線がやられていたら万事休す、でしょ。

■F-2はこのあいだの配線誤接続による墜落事故で、ジャイロの回路設計のFEMA(Failure Mode and Effect Analysis:故障モード影響解析)が「ザル」であったことをあらわにしてしまった。

今回の「操縦桿もげ」も、その故障モード予測の範疇だったのか非常にあやしいものである。

■そういった設計チョンボを許容するつもりは全くない。

けれども、現場で働く整備士は、そんなアホな設計者を全面的に信頼することは無く、自分の感覚を総動員して確認し、誇りをもって「大丈夫だ」と自分が面倒をみた機械を使い手に送り出すものなのではないのか。

いったい現場で何が起きているのだろうか。

■チェックリストに書いてあることしか考えない「マニュアル妄信、思考停止」状態が蔓延しているのか、はたまた、まともにチェックする余裕すらない自転車操業状態なのか。

『1件の「重大事故」の背景には29件の軽微な事故、さらにその周辺には300件の「ヒヤリ・ハット」が存在する』という【ハインリッヒの法則】。

危険をともなう大抵の現場では、「ちょっとした手違い」をチームの中で共有し、「あぶない。あぶない。」とKY活動に励むものだ。(この場合のKYは「空気読めない」ではなくて【危険予知】。)

そのへんのタガが緩んでいるのかもしれない。

そう考えると他人事ではないような気もしてくる。

■しかしまぁ、よく無事に帰ってこれたもんだ。

パイロットの冷静さと技量の高さにはホント、脱帽である。

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                         <2008.01.25 記>

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■DVD 『Super Jet Series F-2 New Fighter Support』
■美しい空撮映像■射爆撃訓練(20mmバルカン、25ポンド訓練爆弾)■コックピット搭載カメラ映像■
  

■関連記事■
■F-2離陸事故、原因判明。 

■過去の記事■ 飛行機、宇宙の話など  
 

■ブルーインパルス@最新情報さんにT/Bします。 
■コクピット画像あり。  

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■深夜アニメ 『墓場鬼太郎』。どうしようもない欲望が退屈な世の中に風穴をあける。

水木サンのまんがの登場人物における、少し高揚した感情表現として【フハー!】というのがあるが、それを「プシュー!」という鼻イキの効果音で表現したところにグッときた。

Photo_2
■文庫版 『墓場鬼太郎』 <1>
■貸本まんが復刻版・全6巻■

■これはイタイ。

木曜深夜フジテレビ系列で『墓場鬼太郎』が始まっていたなんて・・・。

今回、既に第3話。

まあ期待するまい、どうせ期待はずれさ。

と思うときに限ってイイ線いっていたりするものである。

■『墓場の鬼太郎』は、水木サンが貧困の真っ只中の頃、戦前の紙芝居「ハカバキタロー」を原案に誕生、紙芝居から貸本へ移行して確立されたおどろおどろしい怪奇作品。

後に少年マガジンに連載されて人気を博し、さらに1968年には『ゲゲゲの鬼太郎』としてテレビまんがとして放映されて世に妖怪大ブームを引き起こす。(というのは聞きかじりで、生後まもない私がその頃の状況を知るよしもない。)

■だが、少年向けのメジャー化路線は、その「おどろおどろ」した毒を抜き去り、鬼太郎を正義を守る少年へと浄化させることを要求した。

けれど、『ゲゲゲの鬼太郎』が子供のこころをひきつけるのは決して鬼太郎の「正義感」の部分ではなく、「朝は寝床で、ぐーぐーぐー」という実に平和でグーたらな姿であり、また、己の欲求のままに行動し、かといって「悪」にもなりきれない、ねずみ男のどうしようもない「人間臭さ」なのである。

■そういった人間の「どうしようもない部分」は異界とつながることで強化され、変移する。

単なる怪奇ではない。

その出発点が人間の「どうしようもない」部分から発しているからこそ、己のこころの淵に潜む、暗く、恐ろしく、とらえどころの無いナニモノかを想起させ、そのおどろおどろしさの向こうに「怖いもの見たさ」という好奇心が吸い寄せられる。

その時に感じる「めまい」や「アンバランスな感覚」が面白いのだ。

■とはいえ、『ゲゲゲの鬼太郎』は「正義(鬼太郎)」と「欲望(ねずみ男)」という対立からくる安定感が基本にあるからバランスが取り易い。

けれど、毒抜きされていない『墓場鬼太郎』は、ボケとボケ。ねずみ男に負けず劣らず、鬼太郎も底意地の悪い「欲望」の虜なのである。

そのときバランス感覚は完全に破綻を来たし、加速し、鋭い槍となって退屈な「人間社会」に風穴をあける。

だから面白い。

■今回の番組は、その面白さが十二分に映像化されている。

「人間」がシリアスタッチで「水木しげる風」でないところも、かえって不安定な違和感があって面白い。

深夜枠、久々のヒットの予感である。

いやー、とにもかくにも第1話を見逃したのが悔しい。

あの、おどろおどろしい鬼太郎誕生秘話をどういうふうに料理したのか非常に気にかかる。目玉のおやじがまだカラダを持っていた頃のシーンも、鬼太郎が墓場から這い上がってくるシーンも・・・。うーむ。

と、早くもDVDを期待しはじめてしまうのであった。

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■文庫版 『墓場鬼太郎』 <1>
■貸本まんが復刻版・全6巻■

                                 <2008.01.25 記>

■追記■
父さん、早速DVDの予約が始まったようですよ。

でも、1話あたり2000円はちょっと高いですね。2000円もあったらコッペパンを腹いっぱい食べられますよ。

角川も随分と悪どい商売をするんですね、けっけけけけけ。

Photo
DVD 墓場鬼太郎 第一集 (初回限定生産版)
■第1話「鬼太郎誕生」、第2話「夜叉 対 ドラキュラ四世」収録。

Photo_2
■CD 墓場鬼太郎OPテーマ 『モノノケダンス』
■電気グルーヴ
  

                                  <2008.02.26 記>

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■関連記事■
■Nスペ 『鬼太郎が見た玉砕』。戦争の不条理。
TVドラマの枠を逸脱した10年に一度の傑作。

   
■過去記事■

■【書評】ひつじの本棚 ・バックナンバー
 
■TVドラマ雑感・バックナンバー
   

■『墓場鬼太郎』番組HP
http://www.toei-anim.co.jp/tv/hakaba/  

■トラックバックさせて頂きます。
■「こどものもうそうblog」さんの記事、「貸本まんが復刻版『墓場鬼太郎』が凄い」
■「閃光的網站・弛緩複合体 -Review Division-」さんの記事、「『墓場鬼太郎』第2話雑感」

■ Amazon.co.jp ■
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2008年1月22日 (火)

■年賀状の約束。

■年賀状の約束は大抵まもられることなく、次の年の年賀状に引き継がれる。

またみんなで飲みに行こう!

ひさしぶりに会いたいね!

こっちに寄ることがあったら連絡ください。

■30も半ばを過ぎると仲間の結婚式も一通り終わってしまい、気心の知れた行きつけの飲み屋が決まっているか、よっぽどエネルギッシュな中心人物でもいない限り、学生の頃の仲間が集まるということは、ほとんど無い。

ましてや、年賀状の文句の通り、「ふたりで会おうや」なんて唐突な電話をかけようものなら、「どうした?だ、だいじょうぶか?」と心配されるのがオチである。

■年の瀬、住所の印刷を終えた年賀状を前にして、あいつはどうしてるかな、などと思いつつ毎回気の利いた文句を考えるのだが、結局は例の定型文におさまるのであるし、年明けに届く旧友からの賀状に同じ文句をみつけては、ニヤリとするのである。

■会わなくても、いいのだ。

年に一回、あいつのことを思い出して、「太ったな」とか、「変わらんな」とか、「まったく、親ばか!」なんてふうに、そのコメントや写真を眺めてしみじみするだけで、しっかりとつながっているのである。

                           

                        

                              

■それが途切れることが、

それを現実として突きつけられることが、

これほど、つらいことだとは分からなかった。

いくらなんでも早すぎる。

なあ、俺たちまだ四十にもなってないんだぜ?

                        <2008.01.20 記>

         

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2008年1月19日 (土)

■ウルトラマン大博覧会 『ROPPONGI天空大作戦』。破天荒なあの頃の空気にどっぷり浸かる夜。

六本木ヒルズ、森アーツセンターギャラリーで開催されている『ウルトラマン大博覧会』へ行ってきた。

大のオトナが、と少し恥ずかしいような気もするが好きなのだから仕方がない。えーい、ままよと書いてしまおう。

Photo
_
■その場の空気を残したくてフラッシュをたかなかったのが仇となり、手ブレのピンボケ写真になってしまった。ま、あらが見えなくていいかもね、と自分を慰める。

■まず出迎えてくれたのが、20体ほどの怪獣の着ぐるみたち。もちろん当時のものではなく、レプリカだ。

ああ・・・。

とヒザを折りたくなる。そんな、これはどうか・・・、と思える造形もいくつかあったけれども、総じて出来は良かったとおもう。

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■特に良かったのが、この3体。上からペギラ、ピグモン、ギエロン星獣。どれも表情がいい。成田亨×高山良策コンビが造りあげた、奇跡ともいえる怪獣デザイン。

■撮影可能なエリアはここまで。

だが、ここから先の密度の濃さは期待以上で、ああ、撮りたいっという衝動に何度も晒された。
(以下の写真はasahi.comさんのプレスデーに撮られたと思われるものを失敬させて頂いた。)

■ウルトラQ,ウルトラマン、ウルトラセブンのキラ星のようなスタッフ、キャストの紹介コーナーをさらりと抜けると、そこには「本物」が待ち構えていた。

Photo_5
■ウルトラQ、「1/8計画」で小さくなった由利ちゃんが後ろに隠れたカメラ。

Photo_27 Photo_28
■ひいろお倶楽部@さんのブログより。バニラの丸く並んだ歯がえぐい。高山良策さんの職人魂を感じる。

Photo_29
■同じく、ひいろお倶楽部@さんのブログより。ゴモラの角の塗装はどうなっているのか気になっていたのだけれど、結構いいかげんな塗り方。逆に、そのいいかげんさが味わいになっているのだろう。

■アボラス、バニラ(ウルトラマン「悪魔はふたたび」)のかなり朽ちかけた頭部。

マルス133で鼻を折られたゴモラ(ウルトラマン「怪獣殿下」)。

ウルトラマン「故郷は地球」のラストでイデ隊員が頭を垂れたジャミラの墓の金属プレート。

真打ちは、キングジョー(ウルトラセブン「ウルトラ警備隊、西へ」)の飛行形態模型!!!

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■胸のカラーセロファンの貼り付け方が随分ラフなのには驚いた。現場の「生」の迫力が漂ってくる。

■撮影に使用された40年前の超一級資料が、目の前に並べられている。

これでワクワクしないウルトラファンがいるだろうか。

Photo_6
■ウルトラセブンのマスク4種(レプリカ)。ウルトラマンのマスクA、B、Cは基本だが、セブンのマスクに変化があったとは知らなかった。まだまだ修行が足りない。

Photo_7 Photo_9
■ポインター模型(レプリカ)。奥に見えるウルトラホーク3号は本物(たぶん)。右は撮影に使われ、ちょっと煤けたホーク2号。

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■今回の出展のために池谷仙克(いけや のりよし)氏が作成した科学特捜隊の基地。後ろは、ハヤタ(黒部 進)とフジ・アキコ隊員(桜井浩子)が着用していた科特隊の制服。

Photo_11
■こちらは同じく池谷さん作成のウルトラ警備隊基地。あの出撃シーンのかっこよさは忘れがたいものがある。後方には池谷さんの怪獣デザイン原画。アロン、ガイロス、ゴース星人など。

■デザインといえば、青森県立美術館から貸し出された成田亨さんの怪獣、宇宙人のデザイン原画がずらり。

キングジョーの初稿。

その迷いのある筆致に、「顔」の処理で苦しんだ様子がしみじみと感じられる。

画集で見るよりやっぱり現物。

「彫刻家」としての成田亨の最高傑作、シャドー星人(ウルトラセブン「明日を捜せ」)の原画とマスクの展示にもグッときた。

やはり成田亨さんは天才である。

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■鼻を凹で表現。正面から少し視線がずれた瞬間にぞっとする。まさに「芸術」。

■ほかには、「レッド脳、小さいのであたまが悪い」という記述でお馴染みの「怪獣解剖図鑑」の元ねた原稿。大伴昌司さんの破天荒なあたまの中身も見てみたくなった。

いいかげんな割りに、きっちり形態をつかんだ大伴さんの画風に、不覚にも感動してしまった。

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■半分サイズの原稿用紙に鉛筆書き。右脳と直結。ぐいぐいと描き上げるなかでインチキ(笑)解説が次々と浮かんでくる。そういう大伴さんの執筆風景を妄想してニヤリとしてしまう。

■今回一番の感動は何かというと、

やはり、「若き」製作者たちの息遣い。

日記、絵コンテ、台本への書き込み。

監督、脚本家それぞれの性格が文字に現れていて面白い。

Photo_15

■その中でも、ウルトラマンシリーズ構成の一翼を担い、ウルトラセブンのダークな世界観を生み出した、脚本家・金城哲夫。

セブン最終回、「史上最大の侵略」初稿への書き込み。

あの伝説的なシーンのセリフが、そのまま、追加されるカタチで書き込まれている。

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「僕はM78星雲に帰らなければならないんだ…。
  西の空に、明けの明星が輝く頃、
 一つの光が宇宙へ飛んで行く。
 …それが、僕なんだよ!」
 
「…さよならアンヌ!」
 
「待って、ダン!……行かないで!」
   
「アマギ隊員がピンチなんだよ!」

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■浮かんできたイメージを逃すまいと、慌てたように書き込まれたその鉛筆書きに、しばらく震えた。

満田監督の斬新な演出と合わせ「ウルトラセブン」を永遠のものへと決定付けた、あのシーン。

その誕生の現場が目の前に刻まれている。

ああ、来て良かった。

Photo_26

■会場を出て、六本木ヒルズを振り返り、

久しぶりのビル風に晒されながら、見上げる。

円谷 一(はじめ)さんや金城さんが40年前に思い描いた未来は果たしてそこにあるのだろうか。

いつのまにか彼らより年上になってしまった自分がそこにいる。

                          <2008.01.19 記>

Photo
■ 成田亨画集 ―ウルトラ怪獣デザイン編

**************************************             

Dvd
■DVD『怪獣のあけぼの』
■高山良策の生涯に迫るドキュメンタリー■
★★★★★(1件のレヴュー)

Photo_38
■『ウルトラマンの東京』 ちくま文庫
■実相寺 昭雄 著■
★★★★☆(3件のレヴュー)
 

Photo_4 Photo_5 Photo_6
■DVD ウルトラQ コレクターズBOX
■DVD ウルトラマン コレクターズBOX
■DVD ウルトラセブン コレクターズBOX
      
    
****************************************

■【別冊宝島】 僕たちの好きなウルトラマン
Photo_2 Photo_3

■参考資料■
■ウルトラマン大博覧会・ROPPONGI天空大決戦・公式サイト

■asahi.com フォトギャラリー・ウルトラマン大博覧会

■ULTRA SEVEN CRAZY FAN BOOK

■ひいろおクラブ@さんのブログ 

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2008年1月18日 (金)

■歌舞伎役者・坂東玉三郎。『プロフェッショナル・仕事の流儀』 明日だけを見つめ、今日を生きる。

今回のプロフェッショナルは、歌舞伎役者の坂東玉三郎さん。

Photo_3
■妥協なき日々に、美は宿る 歌舞伎役者・坂東玉三郎
<2008.1.15放送> (番組HPより)

■50年。

歌舞伎座にゆき、芝居をし、どこにも寄らずにまっすぐ帰る。その毎日毎日の繰り返しが、いつの間にか50年という歳月を刻んでいた。

明日を見つめ、いま出来る最善を尽くす。などといった教科書的なものではない。もっと、もっと厳しい、「明日、自分は舞台に立てるのか」というギリギリの状況の中での、『明日』。

それは、静かな笑みを漂わせるその端正な外見からは窺うことができない、地獄の縁に立つ、そんな、その日その日なのか。

■歌舞伎は型。その動き、立ち方は細部に至るまですべてが決められている。

若い女はからだをすぼめ、脳天を客席にみせるように首をかしげる。年増おんなは、重心を後ろに引いた立ち姿。

互いに魅かれ合う男女は意識的に胸を寄せ合い、深いつながりのある男女は離れているようでいて、腰がしっかりと寄り添っている。

長い年月をかけて少しずつ築き上げられてきた「文脈」には一寸の余地も無く完成されている。

■役者は、その決められた型のなかに生命を吹き込む。

「魂とか心という糸で縫い付ける。」

そう、玉三郎さんは表現した。

少しの「ほつれ」がお客さまを舞台への没入から目覚めさせてしまう。だから、どんなに細かいことにも妥協しない。

その真摯な気持ち、向上心をもって、ちゃんとしたいと思って生きている、その気持ちが、「華のある」演技を生むのだろう。

■24歳の頃。

一日に5つの舞台に立つという極限のスケジュールの中で、

突然、ポキリと折れた。

肉体も、精神も、とうの昔に限界を超えていた。

■何もすることが出来ない。立っていることすら出来ないウツの症状のなかで、それでも、踊りから離れることのできない『わたし』。

病弱で、舞台に立つべきカラダではないと小さいときから感じていた、感覚と矛盾した舞台への想いと、

その無間地獄のなかで獲得した冷静な視線。

妥協せずに明日の舞台に立つために、その一瞬一瞬の真剣勝負の中に、生真面目で熱い自分を天から見ている存在を意識する。

世阿弥のいう【離見の見】とは正にこのことか。

■無意識の美。

いま、玉三郎さんはあたらしい境地に挑もうとしているという。

海の匂いが漂ってくることで、こころから何かが「すこーん」、と抜ける感じ。

自然は、静かであるがままでそのままで美しい。

見せようと意識していない美しさ。

何だか【私】というものが無くなって溶けていく、それでいてその美しさにわくわくしている【自分】がはっきりと感じられる。

そういう感覚なのかもしれない。

その遥か高みからの景色はいったいどういったものなのだろうか。

■安心して舞台に立ったら、

それくらいつまらないものはないですよね。

という玉三郎さんの言葉がかえって安心を呼び込み、

私を現実へと落ち着かせる。

                         <2007.01.18 記>

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■写真集 『ザ歌舞伎座』
■坂東玉三郎×篠山紀信■
<Amazon評価>
★★★★☆(2件のレヴュー)
 

■関連記事■
世阿弥、【離見の見(りけんのけん)】について。
■「縦の笑い」と「横の笑い」。自分を縛り付けるレッテルへの反逆。

*   *   *   *   *   *   *   *   *   *

過去の記事■『プロフェッショナル・仕事の流儀』

■『プロフェッショナル・仕事の流儀』番組HP

■茂木健一郎さんのクオリア日記にT/Bさせていただきます。

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■米海軍ブルーエンジェルス墜落事故、事故原因はパイロットの意識喪失。

去年4月に起きた米海軍ブルーエンジェルス墜落事故の原因について、事故調査委員会はパイロットの意識喪失によるものだとする中間報告をまとめた。
<Technobahn 2008.01.17 記事より要約>

Photo_2

■「曲技飛行に伴う、約6Gの重力加速度を受けて意識が薄れ、同時に視野が狭窄、機体操作を行うことが困難な状況に陥り墜落した。」

というところで、「?」が付くのだが、

以下の記述でさらに混乱。

「米海軍の戦闘機乗りの中でも精鋭中の精鋭によって構成されるブルーエンジェルスでは酸素マスク、Gスーツ共に着用しないで操縦を行うのが慣習的に行われてきた。」

■え・・・、これははじめて聞いた話だけれど、本当なのだろうか?

酸素マスクは、高高度飛行をしない前提であれば考えられなくも無いけれど、高機動がメシの種であるアクロバット・チームでGスーツ無しっていうのはどうだろう(←疑いのマナコ)。

■と思って、少し調べたら、どうやら本当のようです。

勉強になりました。

しかも彼らは、ただ単に高いGに耐えるだけでなく、Gの急激な変化にも曝されているんですね。(この段落は謙虚にデスマス調にいたしました。)

■そういえば、T-2時代のブルーインパルスも「下方開花」を禁じ手にしたという微かな記憶がある。

あれも、垂直降下から一気に引き起こすという技だから、そうとうに猛烈なGがかかっていたのだろう。

それこそブラックアウトしたら地面とコンニチハ。

やはり曲技飛行は人間技ではない、ということか。

今回亡くなったケビン・デイビス少佐の冥福を祈るとともに、「連中」への尊敬を新たにするのであった。

                         <2008.01.18 記>

Photo
■DVD 『スーパーローリング・イン・ザ・スカイ 「ブルーインパルス」』

   
■参考記事■

「小太郎ぶろぐ」さんの記事(興味深い動画があります。)
Centrifuge training 物凄い加速を体感した戦闘機パイロットの訓練時映像

■Technobahn記事■
米海軍ブルーエンジェルズ墜落事故、事故原因はパイロットの意識喪失

 
■過去の記事■ 飛行機、宇宙の話など  
    

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2008年1月17日 (木)

■F-15空中崩壊。原因は構造部材の金属疲労と断定。

昨年10月2日、ミズーリ州で起きた飛行訓練中のF-15C墜落について、米空軍事故調査委員会は10日、機体を支える構造材となる縦通材が飛行中に破断したことが墜落につながったとの調査報告書を発表した。

Photo_2
■米空軍が10日付けで公表したF-15墜落事故の再現映像

 事故調査委員会によると事故を起こしたF-15C型機は離陸してから約20分後、旋回飛行中に大きな衝撃と共に、機体のコックピットの後方部分で機体の前部と後部が分離し、そのまま墜落したと分析している。
<technobarn 2008.1.11記事より>

■これは、えらいことになった。

米空軍は運用中の440機(F-15E ストライク・イーグルは含まず)についての修理が可能なのか、ボーイング(旧マクダネル・ダグラス)との共同で、検討に入るようだ。

骨格部材が疲労破壊を起こして航空機が崩壊するという事例は、寡聞ながら、初めて聞いた。

しかも機首の付け根からポッキリいく、というのだから衝撃的である。

■事故機単体の問題ではないということは、事故機が特別な入力(ハードランディング、グランドループ等の事故)を受けていないということを意味しており、早晩それが他のF-15でも起きる可能性があるということだ。

事故機のログを調べて、初飛行から墜落に至るまでに、どれくらい大きさのGをどれくらいの頻度で受けたかを調査、或いは予測し、再現実験で検証するという作業を行い、運用上の危険領域を耐空時間で定義、それと並行するかたちで全機体の検査に入る、というところか。

けれど、検査といってもクラックが入っているのならすぐに分かるかもしれないが、「金属疲労」により、どれくらい強度が低下しているかを計測できるのだろうか?(技術屋なら知ってて当然のことなのだろうが不勉強で分かりません。ごめんなさい。)

■さて、問題は航空自衛隊の主力戦闘機であるF-15、約200機である。

米軍の調査を待つことになるのだろうが、それ迄をどうするか・・・。

『180機で修理不能な構造上の問題箇所が見つかっており、米空軍では最終的な判断は下していないが、今回問題が見つかった180機の大部分はこのまま退役となる公算が高まっている』

というロサンゼルス・タイムズ紙の報道がもし本当であるのならば、日本にとっても「FX・次期主力戦闘機、機種選定」どころの騒ぎではないのは確実である。

                        <2008.01.17 記>

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■本 『航空自衛隊F-15』 自衛隊の名機シリーズ
イカロスMOOK―自衛隊の名機シリーズ イカロス出版 (2003/12)
<Amazon評価>
★★★★ (レヴュー数 2件)
■タイトルにある「F-15を解剖する」というフレーズが皮肉である。

 
■過去の記事■ 飛行機、宇宙の話など  

■Technobarn 記事■
米空軍のF-15墜落事故調査委員会、事故原因は金属疲労による縦通材の破断

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2008年1月16日 (水)

■私のからだはどこにある?『爆笑問題のニッポンの教養』 バーチャルリアリティ学、舘暲(たちすすむ)。

今回のテーマは、バーチャルリアリティ。

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■『爆笑問題のニッポンの教養』(番組HPより)
FILE022:「科学的分身の術」 2008.1.08放送
東京大学大学院・情報理工学系研究科教授 舘暲(たちすすむ)

■テレイグジスタンス。「遠くに」、「存在する」。

舘先生が作っているのは、自分の身体から離れたところに「私」を延長する機械だ。

「視覚」、「聴覚」、手や指にかかる「感覚」。

身体から離れたところにあるセンサーやモニターが捉えた「感覚情報」を身体に取り付けた機械によって伝達することで、あたかも自分が「そこ」にいるという感覚を得られる。

■例えば原子炉の内部とか、宇宙ステーションの建設作業とか、そういう生身の人間が行きづらい場所に感覚器官を備えたロボットを配置し、離れた所から「そこにいるような感覚」で作業ができる。

この研究はその基礎となる技術を体験可能なものとして実証している。

■、という堅苦しいことよりも、舘さんの中では、単純に「面白い」ということが優先されているように思える。

舘さんが語る夢はそういう社会の発展に貢献するようなものではなく、身体に障害のある人でも仲間と世界中を旅行できる、というような非常に個人レベルのものなのである。

■「どうも、ご無沙汰しております。」と電話に対してアタマを下げる。

そのとき【私】は自分の身体から離れ、話をしている相手の受話器のところに延長され、そこでお辞儀をしている。

「テレイグジスタンス」といえば、とても難しいことのような感じがするが、実は、そういった極めて身近な感覚の先にあるもののような気がしてくるのだ。

いずれにせよ、その不可思議な感覚を是非とも実際に体験してみたいものである。

                       <2008.01.16 記>

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■書籍 『脳のなかの幽霊』
V.S. ラマチャンドラン 著 角川21世紀叢書(1999/08)
<Amazon評価>
★★★★★(レヴュー数 20件)
■切断された手足がまだあると感じる・・・。著者は「幻肢」の臨床例に数多く接し治療を行ってきた神経学者ラマチャンドラン博士。「あなたの体そのものが幻であり、脳がまったくの便宜上、一時的に構築したものだ」という驚くべき内容が語られるが、いわゆる「とんでも本」ではない。「自分の身体」だと意識している「モノ」はあくまでも「身体のイメージ」であり「身体そのもの」ではない、ということが、数多くの臨床例を通して語られる。自分の鼻があたかも伸びたように感じる実験など、自分で検証できる方法も載っていて面白い。
    

■書籍 『ヴァーチャルとは何か?』―デジタル時代におけるリアリティ
ピエール レヴィ 著 昭和堂 (2006/03)
<Amazon評価>
★★★★★(レヴュー数 1件)
■現代の高度情報化社会の急速な発展をよりよい方向へと導くためには、哲学的視点はどのように寄与するのか。この課題に真っ正面から取り組んだ「ヴァーチャル哲学」の全体像を紹介する。(紹介文より)
    

■爆笑問題のニッポンの教養■
■新書版 『爆笑問題のニッポンの教養』
 

■爆笑問題のニッポンの教養■過去記事一覧■
  

■『爆笑問題のニッポンの教養』番組HP
  

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2008年1月14日 (月)

■Nスペ、最強ウイルス・ドラマ『感染爆発~パンデミック・フルー』。新型インフルエンザの前に成す術無く崩れ去る対策シナリオ。

最近のNHKは本当にセンスがいい。

「ドラマ」としての完成度の高さにこだわったところが、この作品を「本物」へと押し上げている。

Photo

■悪夢は日本海に面した寒村で始まる。通常のインフルエンザと異なる激しい症状をみせた少年から「H5N1型新型インフルエンザ」が検出され、しかも患者は村中に急速に拡がっている。

県は新型インフルエンザが発症した村を封鎖。だが封鎖の前、すでに第一発症者の少年と接触した青年がウイルスを都内へ持ち込んでしまっていたのだ。

東京を中心に爆発的な感染力で拡大していく新型インフルエンザ、その過程で一体なにが起こるのか、90分のドラマとして一気に見せる。

■こういうドラマの場合は大抵、究極のピンチを救うヒーローが登場するものである。このドラマの主人公、田嶋哲夫(三浦友和)にもそれを期待するのが普通だろう。

大学医学部の教授選でつまづいたところから流れ流れて、今では町の総合病院の副院長に収まり、ヤル気のない日々を過ごしている。

感染症の専門家として能力もパワーも秘めたこの男がいつ本領を発揮するのか。

感染が都内全域に広がり、地方にも拡大。抗タミフル性を持ったウイルスさえ発生し、まさに打つ手なし。

さて、出番だぞ。というところで田嶋が口にしたセリフは、

「ムリだ。」

■拡大していくウイルス感染を止める手立ては無い。

その「無力さ」が、却ってドラマに真実味を持たせることに成功している。

前立腺がんで余命幾ばくも無い老人(藤村俊二)、都内にウイルスを持ち込み、自らは奇跡的に回復したフリーターの青年。

止めることの出来ない最悪の状況の中で、いったい自分になにが出来るのか。

■田嶋は大所高所から対策指揮を執る立場ではなく、あえて現場に踏みとどまり、目の前で失われていこうとする命を救うことにこだわった。

その姿は、新型インフルエンザが始めに発生した寒村における唯一の医師であり、老体にムチを打って村の人たちを救うことに文字通り命を投げ出した田嶋の父、石五郎(佐藤慶)と重なり合う。

その偶然は、藤村俊二と青年の繋がりも含め、ご都合主義を乗り越え、「運命の悪戯」として見るものの感情に触れる。

■「その時、何が起きるか」を、上空から眺める情報番組的な視点ではなく、そこに生きる一人ひとりの視線で捉える。

ノンフィクションが「現実を伝える」ことを目的にするのであれば、手段は違えども、こういう手法もありだろう。中途半端なドラマ仕立てであることを潔しとせず、とことん「ドラマ」であることにこだわった作り手の気概によってその試みは成功に導かれている。

■また、そこに発生するであろうパニックをことさら強調して視聴者を煽り立てるようなシーンを意識的に排除したところに、「伝え手」としての良心が感じられる。

それは衝撃的映像で危機感を煽ることに重きを置いた、地球温暖化に関する最近のマスコミ報道の安直な姿勢とは対照的であり、その落ち着いた、真摯な姿勢こそがジャーナリストとしての「伝え手」に本来求められているものなのだとおもう。

その問題が深刻であれば深刻であるほど、そこには冷静な姿勢が求められる。やみ雲に不安な感情に訴えたところで、決して問題の解決にはつながらないのだから。

                        <2008.01.13 記>

■関連記事■
■【書評】『H5N1型ウイルス襲来』
新型インフルエンザから家族を守れ!岡田 晴恵。今、できることは何か。

     
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■『パンデミック・フルー』
新型インフルエンザ Xデー ハンドブック

岡田 晴恵 著  講談社 (2006/10/24)
<Amazon評価>
★★★★ (レヴュー数 7件)
■この番組の元ネタはこのあたりにありそうだ。著者の岡田 晴恵さんは、国立感染症研究所の現役研究員なのだそうで、来るべき「その時」に備えて一体どうすればいいのか、的確なアドバイスが受けられるとおもわれる。
けれども、この煽り立てるような「表紙」はなんとかならないか。本文にあげたのと同じ理由で出版社としての良識を疑う。そこに透けて見えるさもしい「商魂」は、逆にその信憑性を低下させることを知るべきである。
と、偉そうなご高説をぶつ割りに早速ショッピングカートに入れてる自分もかなりなミーハーなワケだが。
    

■岩波新書 『新型インフルエンザ―世界がふるえる日』
山本 太郎 著  岩波書店 (2006/09)
<Amazon評価>
★★★★★(レヴュー数 8件)
■こちらは「良識」の岩波書店。著者は外務省国際協力局多国間協力課で開発途上国での感染症対策に従事してきた、まさに「現場」の方のようである。冷静な視点を期待できそうだ。
   

■過去記事■
■TVドラマ雑感・バックナンバー

■NHKスペシャルHP
   

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2008年1月12日 (土)

■金曜ナイトドラマ 『未来講師めぐる』。クドカン節、炸裂。

宮藤官九郎、久々の連続ドラマ。しかもクセの強い作品を次々と生み出してきたテレ朝「金曜ナイトドラマ」枠だというのだから否が応にも期待はふくらむワケである。

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■満腹になると、まわりにいる人たちの姿が「20年後」の姿に見えてしまう。そんな能力に目覚めてしまった塾講師、吉田めぐる(深田恭子)24歳と、その生徒たちの物語・・・。

なんだけれども、その設定からしてものすごく「変」なのである。

■めぐるには、砂場で遊ぶ子供たちが「おまわりさん」、「やくざ」、「ホステス」、「看護婦」に見えてしまう。

中3の生徒たちが待っているはずの教室の扉をあけると各種色とりどりのオッサン、オバサンたちが、はやく授業を始めてよ、とコッチを見ている。

そんな感じでクルクルと登場人物が変わるもんだから、もうハチャメチャな展開。

■さらに、クセのある登場人物それぞれが、自分の関心事にしか興味が無くって相手に話を合わせようとする気がまるで無い。

生徒の指導について文句を言いに来た親御さんに対して、めぐるは自分が父親から小遣いを札束でもらっていたと話し出す。

「それ、自慢ですか!?」と、親御さん。

そんな脈絡の無い会話や展開を連打しておいて物語がちゃんと転がっていくのだから、クドカンはやっぱり天才なのである。

■塾の名前をどうするかにしか関心が無い塾長(武田真治)。

突然、太った親父(田口浩正)に変身するめぐるの恋人(勝地 涼)。

実は、昔から「20年後」を見る能力をもっていためぐるのおじいちゃん(地井武男)。

バブルと破産の浮き沈みが激しすぎるめぐるの父親(船越英一郎)。

そういったレギュラーメンバーにとどまらず、ちょい役の人物も侮れない。便所でレイ・チャールズの「空耳」を歌う黒人ペンキ屋の「意味の分からなさ」は最高であった。

で、ナンセンスなだけかと思いきや、最後は「ちょっといい話」になるようにキッチリと納めてくる。そのあたりの「あたたかさ」もクドカンの魅力なのだ。

■どうやら今後は、めぐるの生徒たちが入れ替わりに「主役」となる一話完結方式で進んでいくようだから、見逃すまいと毎週気をもむ必要はなさそうだ。

気楽に見れるのが「金曜ナイトドラマ」のいいところなんだよな。

                          <2008.01.12 記>

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■DVD BOX 『 未来講師めぐる 』
■続編 『 未来ナースめぐる 』を収録!?■
  

■キャスト■
吉田めぐる(英語) - 深田恭子
門伝大(塾長)    - 武田真治
  *  *  *  *  *  *  *
海老沢ユーキ(恋人)  - 勝地涼
         20年後         - 田口浩正
吉田はまる(父)     - 船越英一郎
吉田中吉(祖父)        - 地井武男

  
■スタッフ■

脚本:宮藤官九郎
演出:唐木希浩、高橋伸之
音楽:野崎良太(JAZZTRONIC)
  

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■主題歌:やなわらばー 『サクラ』(初回限定盤)(DVD付)
■2008年2月6日発売

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
      
■記事の続き■

■『未来講師めぐる』 最終回。「見える」未来より、いま信じる未来。
■『未来講師めぐる』第3話。黒川智花の参戦で一気にブレイク!
  

■『未来講師めぐる』番組HP
     

■関連作品■
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■DVD-BOX 『ぼくの魔法使い』
脚本・ 宮藤官九郎  日テレ系(2003年春シーズン放映)
出演・ 伊藤英明, 篠原涼子, 古田新太, 阿部サダヲ, 西村雅彦
<Amazon評価>
★★★★★(レヴュー数 30件)
■満腹になると20年後が見えてしまうという『未来講師めぐる』の設定は同じクドカン脚本の作品である『ぼくの魔法使い』をほうふつとさせる。
伊藤英明(みったん)と篠原涼子(るみたん)のバカ夫婦が繰り広げる、あったか系ドタバタ・コメディ。
「るみたん」が何か思い出そうとして「うーん」とうなると、急にオッサン(古田新太)とカラダが入れ替わってしまうという、これまた変な設定。篠原涼子の「うーん」の顔と古田新太が演じるくねくねした「るみたん」の演技は腹が捩れるほどに面白い。

■過去記事■
TVドラマ雑感・バックナンバー

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2008年1月11日 (金)

■冬木立。或いは、寺山修司へのオマージュ。

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身にまとう葉は無くとも 

樹は力強く 天にむかってそそり立つ。

決して、

血は立ったまま眠ってなどいない。

                      <2008.01.11 記>

■参考■
一本の樹の中にも流れている血がある
そこでは血は立ったまま眠っている
<寺山修司 戯曲『血は立ったまま眠っている』より>

■寺山修司の作品(書籍、DVDほか)

  
■■■ 空の写真 ■■■  
↑カテゴリー・【空の写真】へのリンクです。

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2008年1月10日 (木)

■上野・国立西洋美術館。ギュスターヴ・ドレ。常設展示の拾い物。

年明けにムンク展を見に、上野の国立西洋美術館へ行った。

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■本館の設計はル・コルビュジエ。スッキリした平行が気持ちいい。

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■本館入り口。ブールデルのヘラクレスが迎えてくれる。

■ムンク展をじっくり味わい、さすがに満腹になって帰ろうとすると「常設展示はこちら。」という案内が目に入った。根が貧乏性なので、ついでに見て帰るかと足を向ける。

ロダンのブロンズ像たちの間をすり抜け、2Fの絵画展示エリアへ。

バロックも意外と面白いなー、などと感心しながら、ムンク展と打って変わったガラ空きの会場を足早に進んでいく。

クロード・モネ 「舟遊び」、「睡蓮」。

ポール・シニャック 「サン=トロペの港」。

メジャーどころも、しっかり味わえる。

■と、一枚の絵の前でクギ付けになった。

_1868
■ギュスターヴ・ドレ(1832-1888)
 《ラ・シエスタ、スペインの思い出》(1868年)

■眩い。

縦長の画面の中心に光を浴びて輝く、天使のような子供たち。

その両側には男女が静かに佇んでいる。

一方、手前には黒いベールをかぶった少女が、じっとこちらを見つめている。

■不思議なことに、中心の子供たちに注意を向けると手前の少女が見えなくなる。手前の少女に注意を向けると中央の子供たちが見えなくなる。

確かに明暗のコントラストは強烈だけれども、それだけでこれだけの効果を生むことが出来るものであろうか。

いずれにせよ、意識に作用するそのコントラストが、この作品に気が遠くなるような奥行きを感じさせる。

何度もこの絵の前に戻ってきては、じっと見とれていた。

これではまるでルーベンスの絵に恋焦がれる『フランダースの犬』のネロのようじゃないか(笑)。

外へ出るとすっかり日が暮れていて、年始を祝う白いイルミネーションが美しかった。

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■本館入り口から見たイルミネーション。
入り口の庇に設置されたダウンライトとの対比がモダンな風情を醸し出す。

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■そのイルミネーションに囲まれて、ひとり考え込むひとがいた。

                          <2008.01.10 記>

<追記> 残念ながら3/3(月)まで、改修工事のため全館休館だそうです。

■関連記事■
■ムンク展・国立西洋美術館。『声/夏の夜』、冷静さを失わせる魅惑的なものが迫ってくる。

■過去記事■ 文化・芸術など

   
■国立西洋美術館・所蔵作品
・所蔵作品の公式ギャラリーです。

■Hearts and Numbersさんの
「国立西洋美術館 / 常設展①」にトラックバックします。

・Hearts and Numbersさんへ:『シエスタ』の画像を探し回ったのですが見つからず途方に暮れていたところで、やっとたどり着きました。すみませんが、ちょっと画像を失敬させていただきます。

Photo_4
■『東京美術館案内―名画から現代アートまで』
―比べてわかりやすい東京の美術館徹底ガイド本―

東京生活別冊 エイ出版社 (2007/04
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★★★★★(レヴュー数 2件)
■「東京都内にある必見の52館を徹底的に紹介。痒いところに手が届くガイド本」、だそうです。

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2008年1月 9日 (水)

■本気であることのかっこ良さ。『プロフェッショナル・仕事の流儀』 「天才打者・イチロー」こと、鈴木一朗。

今回のプロフェッショナルは、新春・イチロースペシャル。

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■『プロフェッショナル・仕事の流儀』 イチロー・スペシャル
野球選手・鈴木一朗<2007.01.02放送> (番組HPより)

■【天才】というのはこんなにまで凄いものなのかと驚いた。

「ホームランを狙って打つ技術はある」と断言、しかもそれは「あっ、ここで打ってやろうかなー」という「遊び」の領域なのだという。

そういえば、外野の守備で「背面キャッチ」とかしますよね、と水を向けられると、実はそれは真面目な訓練で、凡フライに油断して打球を視界からそらしちゃった時の為のトレーニングなんです、と悪戯っぽく微笑むのだ。

■自宅から球場に向かうとき「鈴木一朗」は「イチロー」に変化する。

球場に入り、試合前のトレーニングへ。

その一挙一動はすべて決まっており、変わることはない。今日はどうするかな、などと考えることはなく、無意識のうちに決まった動きをトレースしていく。

すべて「カラダ」にゆだねているのだ。

■その「カラダ」のうちには、特製の軽量スパイクや極端に削り込まれた専用バットも含まれる。そこには確実にイチローの神経がつながっている。

当然のことながら、スパイクやバットも含めた「カラダ」が本領を発揮するのは実戦だ。

マウンドからバッターボックスまでの0.4秒。その150km/hのボールに反応し、捉えるのは、3歳の頃からバットを振り続けたイチローの「カラダ」なのである。

■特に注目されることもなくオリックスに入団した鈴木一朗は、その3年目に仰木監督から与えられた「イチロー」という名前とともにその驚異の才能を一気に開花させ、一躍、「野球界のスター」へと駆け上がる。

そこからは多くの人が知るとおり、「プロ野球」には収まりきれないその能力が『メジャー・リーグでも通用する』どころか、首位打者争いに常に加わり、連続安打記録更新までやってのけた。

「天才」、という言葉はイチローの為に存在する。

■が、「イチロー」という名前の裏で、鈴木一朗は「成績を維持し続けなければならない」という使命感からくる重圧に常に晒され、苦しみ悶えていたのだ。

本来の自分を世間からの視線から隠し、とがりまくって自分を守ることに汲々とする。

遂にはグラウンドに出ることさえ憂鬱になり、ふと、野球が楽しめなくなっている自分に気がつく。

■「イチロー」という選手には非常にクレバーな印象を持っていたし、実際に今回の取材映像を見ていても、その分析力の凄さに驚く。

けれど、それは理論とか理屈とかいうものではなく、非常に『感覚』的なものなのではないかと思えるのだ。

確かに茂木健一郎さんの「好奇心」からくる論理的な質問に対しては、いつもの【イチロー】からすらすらと答えが返ってくる。頭の回転がとても速いのだ。

だが、住吉美紀アナのナイーブな問いかけに対しては、【イチロー】ではなく、【鈴木一朗】が深く、本質的な部分を探りながら答えていたように見える。

そこに彼の、『情』に共鳴する部分を強く感じたのだ。

■2007年。イチローは新しいフェーズに入ったようだ。

30年以上の時間をかけて培ってきた「身体感覚」を常に磨き上げ続けていくという今までの道から、「ボール球」に手を出さない、つまり「身体」を「意思の力」でコントロールしようとする道だ。

それは同時に、「プレッシャーを回避する」という本能的なこころの動きを、

「プレッシャーはある。だからそれを正面から受け止める」

という、強い意思による『こころの制御』を手にする道である。

■あのイチローをもってしても今シーズンは、それをものにすることは出来なかった。

簡単に出来るわけはない。

我々の見ている景色からは想像もつかない高みにおける【神(=自然、身体、感覚)】との厳しい闘いなのだ。

■けれど、鈴木一朗=イチローの顔には微笑がある。

やっと「野球を楽しめる」入り口が見つかった気がします。随分と遠回りでしたけど。

それは本気で、必死に戦い抜いてきた男にしか口にすることができないセリフだ。

そうだ、頑張れイチロー!!

                          <2008.01.09 記>

【追記】
■イチロー・トークスペシャル■(2008.1.22放送)

■『自分流』をつらぬくということは、いちばん険しい道である。

誰よりも自分に対して厳しい評価をすることが絶対条件、

そして『結果』を残すこと。それをキチンと言葉で説明できること。

そうやって自分で自分を教育していくことによってしか、自分の可能性は拡がっていかない。そう思う。

■去年まではひたすら「自分との戦い」。「敵は自分の中にいる」そう感じてこれまでやってきた。

07年のシーズンに入り、ようやく相手との勝負ができるレベルに入ってきた。だから、勝ちたかった。

自分と戦っているだけでいいなら、楽でいいですね。

だけど2007年、僕はそこを超えてきたと思う。

自分だけでなく、相手を倒したかった。

それが潰えたとき、口惜しさ以外のなにかが確かにあった。

一生分からないでしょうね、なんで泣いたかなんて。

■自らが成し遂げたことに対して満足すること。満足は重ねていいんだと思う。

「こんなことに甘んじていてはいけない、まだまだ先へ行くんだ。」なんて戒めること、よくありますよね。

でも、それは自分を苦しめるだけなんだと思う。

何かを達成したら大いに満足したらいい。

満足しなきゃモチベーションも維持できないし、満足のあとに必ず見えてくるものがある。

次に進むためにも満足したいんですよ、僕は。
   

■2008年は「不動の何か」をつかむシーズンになるかもしれない、とイチローはいう。刮目せねばなるまい。

                       <2008.01.30 記>

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■イチロー 262のメッセージ
★★★★☆(40件のレヴュー)
■続編、『未来をかえる イチロー262のNextメッセージ』もあり。
   

■僕の夢 / 鈴木一朗(【KatsuhitoWeb】さんのブログより)
豊山小学校 6年2組 鈴木一朗くんの作文。
・・・「栴檀は双葉より芳し」とは、まさにこのこと。

*   *   *   *   *   *   *   *   *   *

■過去記事・バックナンバー 『プロフェッショナル・仕事の流儀』

■『プロフェッショナル・仕事の流儀』番組HP

■茂木健一郎さんのクオリア日記にT/Bさせていただきます。

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2008年1月 8日 (火)

■「縦の笑い」と「横の笑い」。自分を縛り付けるレッテルへの反逆。

■読売新聞の5日朝刊。「日本の知力」という特集記事で、「『笑い』と『知力』の結びつき」について取り上げていたのだが、そのなかで落語家の桂文珍さんが面白いことを語っていた。

 笑いは「縦の笑い」と「横の笑い」に分類できます。「縦の笑い」は、優越感から生じる「嘲笑」や権力の弱い者が強い者を皮肉る「風刺」。これに対して、「横の笑い」は「あんたもやっぱりそうか」という仲間同士の共感です。

 成熟した社会では「横の笑い」が増える。人間共通の弱さ、悪、ずるさを認めた上で「自らを笑う」。自分の姿を、もう一人の自分が、離れた所から眺める。客観視する。能を大成した世阿弥は「離見の見(りけんのけん)」と呼びました。兼好法師の「徒然草」ににじむ諧謔(かいぎゃく)にも通じる精神です。 
[読売のインタビュー記事より抜粋]

■世阿弥にも兼好法師にも余り縁がないので、後段のところは良くわからないのが正直なところなのだけれど、【笑い】というものを「縦」と「横」という方向性(ベクトル)として捉え、そこに生じている「はたらき」(ダイナミズム)を見事に表現しており、秀逸な概念だとおもう。

■自分なりに解釈を試みると、「縦の笑い」というのは社会構造の中で生まれる笑いであり、「横の笑い」というのは素の自分に根ざした笑いである、というところだろうか。

つまり、「縦の笑い」というものは、地位とか能力とか、そういった社会的な位置関係が『決して変わらないものである』という前提に立って、その位置関係に安住できるという安心感から生まれるものではないか、ということだ。

それは、ひとを見下す「嘲笑」はもちろんのこと、一見、権力に楯突くかに思える「風刺」でさえ、その高い地位に求められる責任から逃れることができる「安全地帯」からの発言であるという意味で「社会的位置関係」を肯定し、安住しているのだ。

■一方、地位とか名誉とか見栄とかいうものから一歩引いて、「社会的構造」に因らない「素の自分」を持つことで生まれてくるのが「横の笑い」。

もちろん「自分」というものは、「三流大学出の万年係長」であったり、「恐妻家のダメ亭主」であったりするわけで、この世で生活を送っていく限り、決して「社会的位置関係」から逃れることは出来ない。

だが、「万年係長」とか「ダメ亭主」といった肩書きから自由である一瞬を自らの手で作り出し、自分を縛り付けるレッテルに反逆を試みることは可能なのである。

その「一瞬のカタルシス」をもたらす【プチ革命】を駆動するエネルギーこそが「横の笑い」なのではないだろうか。

■そういう視点で最近流行の『格差問題』というコトバを眺めてみると、それが、「生活レベル」という社会的な物差しで自らを縛り上げる、非常に逆説的で皮肉な罠であることが見えてくる。

悲惨な状況にある時こそ「自分を笑う」。
それが、人間のたくましさなんですね。

そう語る文珍さんの言葉は、1995年の阪神淡路大震災で被災したという経験に裏打ちされたものであり、深い。

                          <2008.01.08 記>

■備忘録■
■離見の見 (世阿弥 「花鏡」より現代語訳)
舞には「目前心後」ということがある。
これは「目は前を見て、心を後ろに置け」ということだ。
客席の方から見た自分の姿というのは、自分を離れた「見」(離見)である。
そして自分の目で見る自分の姿というのは、
自分の「我見」で見た姿であって、離見で見た姿ではない。
離見の見で見るということは、いわば主客一体の見である。
このとき、真に自らの姿を見ることができるのだ。
   
■かいぎゃく【諧謔】 (三省堂 大辞林より)
おどけておかしみのある言葉。気のきいた冗談。ユーモア。

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2008年1月 7日 (月)

■新春ドラマ 『のだめカンタービレ in ヨーロッパ』、帰ってきた「ぎゃぽー!」。

録っておいた『のだめカンタービレ in ヨーロッパ』前後編(合わせて5時間!)を見た。

小気味良いテンポの良さで、まったく時間を感じさせない。

ああ、「のだめ」が帰ってきたのだ。

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■のだめ(上野樹里)のハイテンションも、千秋(玉木宏)の微妙に間の抜けたところも、そのまんま。

舞台がヨーロッパに移っても変わるどころか、むしろパワーアップしている感じ。

真澄ちゃん(小出 恵介)や峰龍太郎(瑛太)の代りに、派手好きなロシア人ピアノ留学生・ターニャ(ベッキー)と「プリごろ太」好きの変なフランス人音楽学生・フランク(ウエンツ瑛士)がいい味を出している。

■前編の見せ場は千秋が挑むプラティニ国際指揮コンクール。

月9のときもそうだったけれど、オーケストラと指揮者のつながりが音楽の盛り上がりとともに心を振るわせる。

その見せ方がとても上手い。

今回は「観客の気持ちとの連動」がさらにその感情を盛り上がらせた。

■それはテレビドラマならではの感動である。

原作漫画を読んでも、「その曲」がこころの中に鳴り響かなければ、そのシーンでの本当の感動を味わうことはできない。

そして、華麗なCGと繊細で地道なフレームワークによる映像、そしてタイミングのいいセリフのかぶせ方によって、その「テレビドラマならでは」の部分を最大限に活かした最高の演出なのである。

■「あたたかく、やさしい」ジャンの音楽と、

「毅然として理想を語る」千秋の音楽。

片平(石井正則)が見せた『ジャンプ』も、原作のイメージを損なうことなく、いい感じであった。

■後編は、のだめの苦闘が描かれる。

上野樹里は本当に演技が上手い。

いや、「上手い」というのは少しニュアンスが違う。

心に、すーっと「のだめ」の感情が入ってくるのだ。

■ピアノの師匠・オクレールさんは、のだめに問う。

「ベーベちゃんはココに何をしに来たの?

何のためにピアノを弾くの?」

それはシュトレーゼマン(竹中直人)が、のだめに言った

「のだァめちゃ~ん。このままではア、千秋と一緒に居られナーイ。」

というコトバが含む本質的な問いである。

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「実存を賭けた苦しみ。」といえば難しくなるのだけれど、のだめモードの上野樹里の手にかかったとたん、その「苦しみ」は脳みそをショートカットして、見るもののこころにダイレクトに伝わってくる。

■そして、その苦悶が昇華され、「モーツァルトの気持ち」のそばに

寄り添ってキラキラ星を弾く のだめ。

演奏の始まりに叩く、「ピーン」という一音。

その瞬間、”上野樹里、全体”から湧き上がる”感じ”で、

「あー、これは凄い!」と直感的にわかって

ワクワクした気分が一気に盛り上がる。

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■上野樹里は、「『ぎゃぽー』的ハイテンション体当たり演技」だけが素晴らしいのではない。実は、そういった理屈を越えた部分の「感情」の演技こそが「のだめモード・上野樹里」の真骨頂なのである。

その演技の両面性は、「千秋に襲い掛かる”のだめ”」のシーンにおいて核融合を引き起こし、「その中に一瞬の狂気を感じさせる、恐怖を含んだ『笑い』」という超絶技巧的演出効果に大きく貢献している。

■いやー、ともかく素直に面白かった。

涙があふれるような感動を引き出しておきながら、照れ隠しのようにその「感動」を裏切ってみせる。

そういう微妙なさじ加減にこだわる演出が、上野樹里をはじめとする役者達の素晴らしい演技を引き出しているのだろう。

■演出は、連ドラ版から続投の武内英樹さん。

今まであまり意識していなかったけれど、上手いというか、「ツボ」にくる演出家だなァと思ったら、「電車男」もこの人だったのか。

妙に納得。

何しろ、5時間に及ぶ感動体験を「変態の森へようこそ!」でシメるのだから、見ているこっちも「ぎゃぽー!」なのである。

実に、面白い人だ。

                          <2008.01.07 記>

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DVD 「のだめカンタービレ in ヨーロッパ」

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

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■CD 「のだめオーケストラLIVE!」
演奏:のだめオーケストラ  (2006/11/15)
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★★★★☆(レヴュー数 54件)
■「のだめ」を見ると「クラッシクもいいかな」と思ってしまう。何だか勢いで買ってしまいそう。
 

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■CD 「のだめカンタービレ スペシャルBEST!」
演奏:のだめオーケストラ  (2006/11/15)
<Amazon評価>
★★★★★(レヴュー数 4件)
■のだめ新春スペシャル版。OP/ED曲などは残しつつも、9割が新録曲で構成された「のだめオーケストラ LIVE!」の続編。「もじゃもじゃ組曲」より第1曲「もじゃもじゃの森」も収録!
  

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■原作・のだめカンタービレ (19)
二ノ宮知子 著 講談社コミックスKiss (2007/11/13)
<Amazon評価>
★★★★★(レヴュー数 32件)
■女房が借りてきたのを16巻まで読みました。いい歳のオッサンが「のだめ」を読むというのも、我ながら少しどうかと思うのだが・・・。
  

■DVD-BOX 「のだめカンタービレ」(6枚組)
フジテレビ 2006年10月~12月放映
<Amazon評価>
★★★★★(レヴュー数 89件)
  

■関連記事■
■【書評】『オーケストラ指揮法』。皆はなぜ、私のいうことを聞かないのか。
・「千秋」というキャラクターの「ネタ本」ではないかと思うほど重なるところがあって驚いた記憶があります。
 
■映画 『亀は意外と速く泳ぐ』。優しさにあふれたクスクス笑い。
・【主演】上野樹里 【監督】三木聡(ドラマ『時効警察』)、不思議系映画です。
 

■スタッフ■
原作 「のだめカンタービレ」(二ノ宮知子 講談社刊)
脚本 衛藤 凜
演出 武内英樹
制作 フジテレビドラマ制作センター

■CAST■
野田 恵 … 上野樹里
千秋真一 … 玉木 宏
       ・
峰 龍太郎 … 瑛太
三木清良 … 水川あさみ
奥山真澄 … 小出恵介
大河内 守 … 遠藤雄弥
       ・
フランク … ウエンツ瑛士
ターニャ … ベッキー
並木ゆうこ … 山口紗弥加
孫Rui … 山田 優
片平 元 … 石井正則(アリtoキリギリス)
       ・
黒木泰則 … 福士誠治
エリーゼ … 吉瀬美智子
峰 龍見 … 伊武雅刀 
シュトレーゼマン(ミルヒー)… 竹中直人

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2008年1月 5日 (土)

■「栞と紙魚子」がドラマに!『栞と紙魚子の怪奇事件簿』。映像化不可能とも思える諸星大二郎のあの作品が?!

びっくり仰天とはこのことか。本当なのか、まだ半信半疑。

今日の夜スタートの日テレ深夜ドラマ『栞と紙魚子の怪奇事件簿』のことだ。

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■非常に危ないところだった。

「今シーズンはどのドラマを見ようか」とチェックしていなかったら絶対に見逃していた。

何しろ今日のテレビ欄(読売)には『怪奇事件簿』としか載っていないのだ。これで諸星大二郎の『栞と紙魚子シリーズ』が連想できたら本物の超能力者である。

■(ふー、と少し息を整えて、)

何をそんなに興奮しているかというと、単に原作マンガの大ファンであるから、というだけではない。

この作品はドラマ化から最も縁遠い、というか実写化は不可能だよ!と断言してしまいたくなるような「超・不思議世界」を創り出している作品であるからなのだ。

だから、絶対にこのドラマは普通に終わるはずは無く、「奇妙なもの」が大好きだ、という人ならば強くお奨めする作品なのである。

■さらに、H・P・ラヴクラフトのクトゥルー神話(或いは、国書刊行会ふうにいうと「ク・リトル・リトル神話大系」)を知っている人であるならば、絶対に見るべきである。

『栞と紙魚子』の世界はクトゥルー神話のパロディ的要素が非常に強いからだ。

確信をもって抱腹絶倒を約束しよう。

■原作の『栞と紙魚子』シリーズは、まさに唯一無二、独特の雰囲気をもった漫画界の大御所・諸星大二郎の膨大な作品の中でも、さらに特異な位置を占めている。

簡単に言えば、見かけによらずコメディータッチで取っ付きやすい作品なのである。

とはいえ、そこは諸星大二郎。強烈な個性(笑)の登場人物たち(人か?)だけでなく、主人公の栞(しおり)と紙魚子(しみこ)も恐ろしく「不条理なボケ」をかましてくれる。

■映画宣伝的にいくと【映像化、絶対不可能!】的な「栞と紙魚子」の作品世界をどうやってドラマとして成り立たせるのか興味深々。

とりあえず今日の夜、25時50分。

テレビの前で震えて待つこととしよう。

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■原作・第1巻 『栞と紙魚子の生首事件』(全5巻)
諸星大二郎 著  朝日新聞社出版局 (2007/10)
<Amazon評価>
★★★★☆(レヴュー数 7件)
↑評価は、眠れぬ夜の奇妙な話コミックス、通称『ネムキ』版 (1996/09)
■究極の不条理・怪奇少女マンガ。「はまる人」には強烈にはまること請け合い。クトルーちゃんのママの【存在】は哲学的ですらある。

                             <2008.01.05 記>

■追記■
見ました。やっぱり原作そのものは無理だよね(笑)。
不条理さがスベりまくりのAパートはご愛嬌として、Bパートの後半で一気にもっていった。これは合格点じゃないでしょうか。
井上順さん全く衰えてませんね!早く奥さん出てこないかな~。
この様子だと不条理さはこれからもっと加速していくはず。今後の展開が実に楽しみ!
<2008.01.06 記>
    

■諸星大二郎 作品へのリンク
『栞と紙魚子』シリーズ以外の作品をおおまかに区切ると以下のとおり。
・「妖怪ハンター(稗田礼二郎のフィールド・ノートより)」シリーズ
・「暗黒神話」シリーズ(暗黒神話孔子暗黒伝マッドメン
「西遊妖猿伝」(諸星版「西遊記」、第2部で中断、再開待ち)
・不朽の傑作、『生物都市』(「彼方より―諸星大二郎自選短編集」収録)、
『不安の立像』をはじめとした短編作品群(小説を含む)。
  

■関連記事■
■深夜ドラマ 『栞と紙魚子の怪奇事件簿』 原作、諸星大二郎。その無謀な試みは果たして。前半戦を振り返る。

       

■『栞と紙魚子の怪奇事件簿』番組HP
毎週土曜日深夜24:50から。
注意:1/5(土)は深夜25:50からの放送です。
■出演 栞(しおり)   :南沢奈央 
     紙魚子(しみこ):前田敦子(AKB48) 
     段一知さん   :井上順 
     段一知の妻(クトルーちゃんのママ):高橋恵子 

 

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■ムンク展・国立西洋美術館。『声/夏の夜』、冷静さを失わせる魅惑的なものが迫ってくる。

上野のムンク展へ行く。

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■今回は残念ながらお目当ての『叫び』は展示されていなかったが、同じテーマの『不安』、『絶望』を見ることができる。

■会期終了間際に行くクセがどうしても治らない。

で、予想通りの混雑ぶりだったのだが、くじけずに3時間かけてじっくりと堪能した。

■ムンクといえば、何といっても『叫び』である。

重く、かつ鋭くうねる感情をそのままキャンパスに塗りこめていく。

そういった「なんとなく」のムンクのイメージを持って下調べもせずに臨んだのだけれど、良い意味でそれは大きく裏切られた。

■「制御不能で手のつけられない己の『感情』を見つめ分析し、それをあたかも昆虫採集の標本のように飾り、眺めることで得ることができる『愉しみ』」、とでもいうのであろうか。

そのあたりはじっくりと咀嚼したうえで、改めて記事を書こうと思う。

だが、今回いちばん気に入った『声/夏の夜』について、少しだけ記しておきたい。

1893
■『声/夏の夜』1893年

■どことなく説明的なニオイを感じる他の作品に比べて、『声/夏の夜』は抑えきれない感情がダイレクトに伝わってくる作品である。

迫ってくる圧倒的な「エロス」。

その魅惑の強烈さに、しばし立ち尽くした。

こういうのを「見惚れる(みとれる)」というのだろう。迷わず複製を買ってしまった(もちろん印刷だけれど)。

年甲斐もなく「恋」をしてしまったのである。

                          <2008.01.04記>

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■ ムンクを追え! 『叫び』奪還に賭けたロンドン警視庁美術特捜班の100日
エドワード・ドルニック 著  光文社 (2006/1/24)
<Amazon評価>
★★★★ (レヴュー数 7件)
■ムンクの『叫び』って盗まれていたんですね。その前に『叫び』が4点もあることに驚いたが・・・。本書は、知能犯と囮捜査官との息詰まる駆け引きを描いたミステリーより面白い『スーパー・ドキュメント』なのだそうです。
   

■ムンク展HP
http://www.tokyo-np.co.jp/event/bi/munch/

■国立西洋美術館・ムンク展HP
http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibition/index.html#mainClm

■KousyoublogさんにT/Bします。
http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibition/index.html#mainClm

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2008年1月 4日 (金)

■自然な姿勢で立つということ。

■猫背、というのだろうか。

普通の姿勢でいるつもりなのだけれど、スナップ写真に写る自分は、首を前に突き出した、あまりスッキリしない姿勢なのである。

それが気になるものだから、無理にあごを引いてみたり胸を突き出してみたりイロイロやってみるのだけれど、無理に作った姿勢は疲れるし、その姿勢しても不自然でギコチナイものだというのが自分でも分かる。

■ところが、ふと思ったのだ。

猫でも犬でも「つま先立ち」で歩いている。

もしかすると人間でも本来は「つま先立ち」が自然な立ち方なのじゃなかろうか。

で、早速「つま先立ち」で立ってみた。

■けれど不思議なことにうまく「立てない」のである。

で、カラダをゆすったりしていろいろな姿勢を試しているうちに、いい位置が見つかった。

へそ下に力を入れて尻をきゅっと締めて太ももを絞りこむ。そうすると上半身のチカラを抜いても安定感があって何だか姿勢が良くなった気がするのだ。

ああ、これかもしれない。

非常にしっくりくる。

かかとを下ろしても、下半身を意識して上半身を脱力するイメージを維持すると自然に立っていられる。

何とか姿勢を良くしようとして必死に上半身を気にしていた自分がバカのようである。

■面白いことにその姿勢で外を歩いてみると景色がまったく違ってみえた。

今まで自分は足元ばかりを見て歩いていたように思う。

たぶんちょっとした視線の変化なのだろう。

自然な姿勢で歩くことで、うつむき加減だった視線がちょっとだけ上にあがる、その「ちょっと」の違いが目の前の景色を大きく拡げ、今まで見えていなかった風景の広がりが見えてくる。

歩いていてとても気分が明るい。

大げさではなく、歩くことがとても幸せに感じられた。

「健全なる肉体に健全なる精神は宿る」とは、よくいったものである。

■それが二ヶ月くらい前の話。

こんなにうまい話は無いだろうと、しばらく様子を見ていたのだけれど、その姿勢はすっかりカラダに馴染んできたようで、歩いているときの風景は相変わらず遠くまで開けている。

どうやらこれは本物なのかもしれない。

少なくとも、また姿勢が崩れてきたら上半身脱力のつま先立ちをやれば自然な姿勢をカラダが思い出すだろうという確信はある。

■この世に生まれて40年。

これでやっと、周りのひとたちと同じ世界を見ることができるようになったのだと思うと感慨深い。

今は、自分の目の前にひろがる景色をただ味わいたいと思う。

たぶん、それが「気張らずに楽に生きていくコツ」にもつながることなのだろう。

カラダって大切なんだなぁと、つくづく感じた次第である。

                       <2007.01.04 記>

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2008年1月 1日 (火)

■明けまして おめでとうございます

本年も よろしくお願いいたします。

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               <2008年 元旦>

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