■人に見られてこそアートは力を発揮する。『プロフェッショナル・仕事の流儀』 キュレーター・長谷川祐子。
今回のプロフェッショナルは、キュレーターの長谷川祐子さん。
■アートは人を”自由”にする・キュレーター・長谷川祐子
<2007.12.18 放送> (番組HPより)
■キュレーターという職業を初めて知った。美術館・美術展のプロデューサーのようなものだろうか。
長谷川さんは東京都現代美術館に在籍するかたわら、エルリッヒの「プール」で有名な金沢21世紀美術館の開館に参画したり、海外での現代美術イベントの企画なども手がけるこの道のエキスパートなのだという。
■アートは既にあるものではなく、展示されることによって生まれてくるものである。
初めての「観客」として、その「びっくり」が立ち上がってくる現場に立ち会うことがキュレーター要求される大切な役割だ。
そして、そこに生まれる感動という「状況」は生き物のように存在し、それは必ず観客にも伝わるものなのだ。
■重さ1tのアルミのカタマリがヘリウムを注入することによって浮かび上がる。
■芸術家に常識は通用しない。
作品の展示に向けたひり付くような混乱のなかで、アーティストはとても出来そうもない要求を突きつけてくる。
そこで「対立」のポジションをとらないことが、長谷川さんのやり方だ。
アーティストと同じ方向をむいて考える。
その上で、できること、できないことを決めていく。
言うことは容易いが、本当にダメだ、という困難な状況に直面したときに、そのスタンスを貫くことは並大抵のことではない。
■長谷川さんは「アートの力」を信じている。
それは芸術家について語るなかでのその「言い切り」調に強くあらわれる。
そうでなくてはやっていけないのだろう。その背景にある苦難と困難がいかに大変なものであるかが伝わってくる。
■その「信じる力」の原動力は
『アートに関わらないひとにも「幸せな気持ち」を渡したい』
という強い願いである。
■アートは人に変化をもたらす強い力をもっている。
人のこころを、今までと違った形で世界に向けて開かせる力。
自分のこころの中にある、自分が気付かなかった「もの」に気付かせる力。
その『出会い』と『変化』を作り出すことが長谷川さんの使命としての「仕事」なのである。
それは、現代アートだけに限った話ではなく、「何かを生み出すこと」を生業にしている人に共通した使命であり、よろこびなのだと思う。
<2007.12.22 記>
■『東京美術館案内―名画から現代アートまで』
―比べてわかりやすい東京の美術館徹底ガイド本―
東京生活別冊 エイ出版社 (2007/04
<Amazon評価>★★★★★(レヴュー数 2件)
■「東京都内にある必見の52館を徹底的に紹介。痒いところに手が届くガイド本」、だそうです。そういえばムンク展、早く行かないと終わってしまう・・・。
■金沢21世紀美術館
■レアンドロ・エルリッヒ 「プール」(2004)
■[MOT]東京都現代美術館・HP
http://www.mot-art-museum.jp/index/
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