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2007年12月 4日 (火)

■映画 『プラダを着た悪魔』 メリル・ストリープの演技に脱帽。

女房がDVDを借りてきて見はじめたのを脇から眺めているうちに、思い切り引き込まれてしまった。

●●● 名画座 『キネマ電気羊』 ●●●
    
No.08  『 プラダを着た悪魔
     ― THE DEVIL WEARS PRADA ―
          監督: デビッド・フランケル  日本公開:2006年11月
      出演: メリル・ストリープ   アン・ハサウェイ
 

主人公が採用面接にやってきたファッション誌の編集部。どうも様子がおかしい。だれもがビクビクしている。次第に高まる緊張感。

そして女帝ミランダは登場するなり速足でオフィスを横切りながら今日の指令を一気にまくし立てる。

完璧なファースト・シーンである。

メリル・ストリープの流れるような長台詞に圧倒され、思わず拍手をしそうになった。

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■ストーリー■

名門大学を卒業し、ジャーナリストになるべくニューヨークにやってきたアンドレア・サックス(アン・ハサウェイ)は、幸運にも、世界で最も有名なファッション雑誌『RUNWAY』の編集部で働くことになる。だが、アンドレアがアシスタントとしてつくことになった編集長ミランダ(メリル・ストリープ)は「悪魔」のような上司だったのだ。

常にファッションを気にして最新のモードを身にまといつつ、テキパキと迅速に無理難題をこなすことを要求される。しかもミランダの要求は一方的で質問を許さず、かつ要求を満たせないことは即、解雇を意味する。ファッション界にご意見番として君臨するミランダは皆の憧れの的であり、彼女のもとで働きたいという者はいくらでもいるのだ。

果たしてアンディは職を全うし、ジャーナリストとしての第一歩を踏み出すことはできるのか。

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■DVD 『プラダを着た悪魔 (特別編)』
監督: デビッド・フランケル  日本公開:2006年11月
出演: メリル・ストリープ  アン・ハサウェイ
<Amazon評価>
★★★★ (レヴュー数 89件)

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■■■ 以下、ネタバレ注意 ■■■

■恋と仕事と、どっちを取るの?

というようなラブコメ的映画かと思ったら大間違い。

骨太のエンターテイメント作品なのだ。

■主人公アンディの成長物語としての筋書きがしっかりしている。

素朴な田舎娘が猛スピードで進行していくファッション・ビジネスの世界に放り込まれ、次第に洗練された女性へと成長していく。けれど、その途中で捨ててきたものがどうしても気にかかる。

だが、依然として状況は猛然と進んでいき、じっくりと自分を見つめなおす余裕などは無い。彼女が仕事にのめりこめばのめりこむほど、そのギャップは大きくなり、「何かが違う。」という説明しがたい不安に襲われる。

そして、彼女の前に道が開けたその瞬間に「この道は違う!」と自力で気付く。その開放感が見るものを幸せな気分へと誘うのだ。

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■ストーリー展開も素晴らしいのだけれど、演出もテンポが良くキビキビとしていて小気味いい。

特に、ナイジェルのコーディネートでアンディが洗練された美しい女性へと変貌していくシーン。

忙しくニューヨークの街を速足で進むアンディをカメラが追う。一瞬、死角に入ったかと思ったら違うファッションに変わっている。

そのカットのつなぎ方がリズミカルで、かつセンスを感じさせる。

■ミランダ役のメリル・ストリープの演技も絶品だ。

常にファッション・シーンのことを考え、流れるように的確な指示を出していく超一流の編集長。

魑魅魍魎が跋扈するファッション業界の頂点であり続ける女の有無を言わせぬ迫力は非人間的ですらある。

それだけに、アンディに一瞬みせた素顔の気弱さが際立ち、見る者の胸を熱くさせるのである。

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■That’s all.というミランダの決め台詞がかっこいい。

■ラストは、ミランダの元から独立する夢が潰えてしまったナイジェル以外、みんながハッピーなカタチで物語は収束する。

そこでアンディの希望に満ちた新しい道を描くだけでなく、ミランダの生き方をも同時に肯定するところが心憎い。

そのあたりの人生へのあたたかい視線が作品に深みを与えているのだと思う。

                            <2007.12.04 記>

■スタッフ■
原作: ローレン・ワイズバーガー
監督: デビッド・フランケル
脚本: アライン・ブロッシュ・マッケンナ
衣装: パトリシア・フィールド
音楽: セオドア・シャピロ

■キャスト■
ミランダ(「RUNWAY」編集長)・・・ メリル・ストリープ
アンドレア(新米アシスタント)・・・ アン・ハサウェイ
ナイジェル(敏腕編集者)・・・ スタンリー・トゥッチ
エミリー(シニアアシスタント)・・・ エミリー・ブラント
クリスチャン(著名なエッセイスト)・・・ サイモン・ベイカー
ネイト(アンディの恋人、シェフ)・・・ エイドリアン・グレニアー

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