■縛る力と飛び出す力。『爆笑問題のニッポンの教養』 爆笑問題×慶応義塾。
今回は、各分野を代表する慶応大学の8人の教授陣と爆笑問題の公開討論90分スペシャル。テーマは「2030年の社会はどうなっているか?」。
■爆笑問題×慶応義塾、2007年9月28日放送。番組HPより。
■90分スペシャル・再放送決定!■
10月13日(土曜深夜)1:45~3:15放送予定
■デジタル化の更なる進化によって取りこぼされてしまうものは何か、或いは補わなければならないものは何か。
医療技術の進歩で何が可能になりそうなのか、そして何を目指していくのか。
中国、インドの経済的発展と知識のグローバル化。それに伴う世界規模での人材競争と、ますます拡がる格差の構図。
■内容としては知的で大変面白いのだけれど、何か物足りない。いつものダイナミックな脱線がないのである。
太田はなんとか引っ掻き回そうとするのだが、如何せん相手が多数だから上手く火が付かないのだ。
■そこに、おあつらえ向きの着火材が現れる。慶応義塾・塾長の安西祐一郎先生の登場である。
「2030年の社会」などというテーマにはお構い無し。塾長と聴衆の学生たちとの関係性の中で、『知』とは、『学問』とは何か、というところに話題が飛躍していく。
このはみ出し方が期待される『爆問』らしさなのだ。
■学問することはワクワクすることだと謳う塾長と、既成の流れの中での学問は面白くないしワクワクもしないと反発する太田。
そうして、「まず【強く縛る力】があって、それを【飛び出す力】を培うことが大切。自分自身で【疑問】を生み出すところからすべては始まる」という、しみじみとした塾長の言葉を引き出すことに成功した。
結局、太田と塾長の思うところは非常に近い、ということが確認されて大団円。
「2030年の社会」というテーマについて、多様な知識による創造的渦巻きが大きく育つことは無かったが、その片鱗は味わうことが出来た。
やはり「公(おおやけ)」の場では育ちにくいものなのだろう。強烈な個性が匂い立つ、研究室のちょっとあやしい雰囲気の中でこそ、そういうダイナミックな創造的渦巻きは育つのだとおもう。
ところで、次回から毎週火曜日放送になるのだけれど、「仕事の流儀」との2本立てはちょっと濃密すぎやしませんか?NHK殿!
<2007.10.01 記>
■DVD 『爆笑問題×東大 東大の教養』
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■書籍版・『爆笑問題のニッポンの教養』
■一話一冊、新書サイズにまとめた本のようです。
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