■自分にしか出来ないこと。『プロフェッショナル・仕事の流儀』環境金融コンサルタント・吉高まり。
地球温暖化ガス排出権ビジネスのパイオニア、吉高まりさんが今回のゲストである。
■あえて、困難な道を行け
環境金融コンサルタント・吉高まり 10/9放送 (番組HPより)
■吉高さんは、ひと月のうち一週間は海外を飛び回っているという。
発展途上国の非効率な社会システムの中に排出権ビジネスの種を探しているのだ。
工場の動力源をディーゼルから今まで捨てていた籾殻に変更する。ジープニーに搭載されている古いエンジンを新しいエンジンに交換する。住宅街の白熱電灯を蛍光灯に変える。ゴミ捨て場から出るメタンガスを回収し発電する。・・・
削減目標の達成が難しい先進国からの「買い」はあるのだが、難しいのは途上国側にうまく馴染ませることだ。
■排出権プランの説明会で吉高さんは極力ビジネス色が出るのを避け、声をかけられるのを待つのだという。ひたすら反応がくるのを待つのだ。
排出権ビジネスといっても三方丸く収まる魔法のビジネスではない。特に初期投資の金策が問題になるようだ。
ビジネスで壁にぶつかったときに大切なのは当人たちの当事者意識である。自分達でつくりあげたという実感がないビジネスは続かないのだ。
■一般職で入社し、コピーばかりやらされる日々。私にしか出来ないことを探そうと外資金融企業に転職。やるべきことをやり、実績を積み上げ昇進していく。
一方、これは私の仕事ではない、という思いとの乖離がどんどんと大きくなる。
このあたりの話をする吉高さんの表情がその時のつらさを物語っていた。
そして15年のキャリアを投げ打ち、環境ビジネスという新しい分野を学ぼうとジャンプを試みた。それが現在につながっているのだ。
■求めて探さなければ「やりたいこと」は見つからない。無駄だと思ってもやってみること。と吉高さんは語る。
「自分自身にしか出来ないことをやりたい。」と思い続けてここまできた。
そして長い旅路の果てにようやく「自分の仕事だ」と自信をもっていえる幸せをつかんだのだ。
■そういう体験を経たからこそ、環境ビジネスに対する発展途上国の人たちのスタンスが前向きで当事者意識が高いものかどうかを常に気にしているのだ。
人は、指導とか強制では決して動かない。動いたとしても壁に突き当たればすぐに妥協する。逃げ腰になる。
しかし、自らのこころの中から、やりたい。やろう。という意識が芽生えてくれば、あとは何とでもなるものなのだ、と吉高さんは知っているのだ。
だからこそ、彼らから声が上がるのをひたすら待つのである。
人間が大きくないと、なかなか出来ないことである。
<2007.10.19 記>
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