■「突き抜けた」ひと。『プロフェッショナル・仕事の流儀』 辺境生物学・長沼毅。
今回のプロフェッショナルは生物学者の長沼毅さん。
2007年9月18日放送
「地の果てにこそ、真実がある」 生物学者・長沼 毅 (番組HPより)
■長沼さんのテーマは生命誕生の謎に迫ることだ。
その手がかりをつかむために、光の届かない深海や火山の噴火口、砂漠、極地などの辺境の地を訪ね歩く。極限の環境に生きる生命からヒントを得ようというのだ。一年の半分を辺境のフィールドで過ごす、人呼んで、「科学界のインディ・ジョーンズ」。
■「やらない後悔より、やった後悔の方がいい」
「思い込みを捨て、思いつきを拾う」
「とにかくやってみる」
力みのない、明るい笑顔からしみじみする言葉が次々と飛び出してくる。
■「仕事があそびで、あそびが仕事」と、にこやかに言い切る長沼さんも、仕事に追いかけられ過労に倒れたときがあった。
山のような仕事を抱え込み、ひたすら頑張る。頑張れば頑張っただけの成果が出るから、自分の命をすり減らせるように頑張り続ける。
けれど、年も40に近くなってくると、その頑張りが利かなくなって遂には破綻を来たす時がやってくる。
少なからぬ人たちが陥り、味わってきたであろう、その絶望感。
■ ホラホラ、これが僕の骨 ――
長沼さんの場合は、中原中也の再発見が脱皮への切っ掛けになったようだ。絶望の果てに「骨」となってしまった現実の自分を、魂となった自分が眺めてゐる。
果たしてこれが俺なのか。
その気付きが、ひとを「原点」に立ち戻らせる。
■などとカッコいいことをいう私は、自分の「原点」すら見つけられずに迷ってばかり。
長沼さんのように「うまく突き抜けた」ひとを見るたびに眩く感じてしまうのである。生きざまを背中で語る男に憧れてしまうのである。
・・・こう僻みっぽくなってしまうのも、年のせいだろうか。他人(ひと)の背中ばかり眺めていても仕方がないというのに。
<2007.09.23 記>
■ 生命の星・エウロパ
長沼 毅 著 NHK出版 (2004/3/28)
<Amazon評価> ★★★★☆(レヴュー数 5件)
■これが面白そう!
■中原中也詩集 (岩波文庫)
<Amazon評価> ★★★★★(レヴュー数 5件)
■番組で長沼さんが語っていたのは「在りし日の歌」にある「骨」という詩だと思われます。久しぶりに本棚から引っ張り出だしてみたのですが、確かに「骨」は心を揺さぶる詩です。高校時代には、さほど魅かれなかったのだけれども・・・。
■「プロフェッショナル・仕事の流儀」番組HP
http://www.nhk.or.jp/professional/backnumber/070918/index.html
■茂木健一郎さんのクオリア日記にT/Bします。
http://kenmogi.cocolog-nifty.com/qualia/2007/09/post_ff17.html
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投稿: 「旬の話題ブログ」スタッフ | 2007年9月25日 (火) 15時16分