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2007年8月25日 (土)

■『ハゲタカ』 再放送。組織で働くということ。

■『ハゲタカ』、地上波再放送が終了した。
何度見ても引き込まれてしまうドラマである。

心理状態を描写する見事な構図、照明のあて方
心を揺さぶる音楽、
細部にまでこだわった美術。
(持ち主の読み込み方が一目でわかる文庫版『大木流経営論』の
 「汚し」の見せ方!)

そして、もちろん説明を極力廃し、
「語らずして、語る」 脚本と
それを可能にした演出、役者の素晴らしさ・・・。

ああ、語ればキリがない。

■今回、再放送で見ていて、改めてしみじみしたのが
第3話 「終わりなき入札」だ。

100円を入れても入れても戻ってきてしまう
コーヒーの自動販売機。
その虚しい繰り返し。

「アナタは何をやっているんですか!?」
三島由香の厳しく問いかける声が蘇ってくる。

そして、芝野はサンデートイズの入札合戦に
自ら終止符を打つ。

それは同時に、銀行マンとしてのキャリアに
終止符を打つことも意味していた。

■三葉銀行の役員会議室(?)で
芝野が辞表を出すシーンでの
飯島専務(中尾 彬)のセリフがいい。
 

かっこええな、お前はいつもかっこええ。
(ふっ) だからダメなんだ。

  
最終回では、うまく大団円を迎えることになるわけだが、
その裏で飯島専務が技術流出反対の
ロビー活動をやっていたことを忘れてはいけない。

芝野のような、かっこ良さの影には
いつも汚れ役が必要なのだ。

飯島専務が会議室を出た後に
芝野の同期、広報部長の沼田(佐戸井けん太)が
別れ際に言うセリフが、また心に沁みる。
   

お前は何も見えていない。いや、見ようとしていない。
這いつくばって、罵られて、
それでも与えられた仕事をひとつひとつこなしていく。
そうやって生き続けたとき、次が見えてくる。

俺は最後まで三葉に残る。
やめないのも、勇気だよ。芝野。

   

この沼田や大空電機の塚本社長(大杉 蓮)といった
脇を固める人物について、
組織人としての愚直さを否定せず、
悩みながらも誠実に生きていく姿として描ききったところに
このドラマのしみじみとした奥深さがあるように思う。

我々ひとりひとりが芝野のように
かっこ良くなれるわけではないのだから。

                    <2007.08.25 記>

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■『クライスラー売却』ハゲタカは救世主たりうるのか?

     

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