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2007年7月20日 (金)

■【ひつじの本棚】 『伊藤 真の 図解 憲法のしくみがよくわかる本』 。

憲法改正論議が現実味を帯びてきている。この参議院選挙では自民党も民主党も憲法論議は避けているようだが、選挙が終われば、また議論が復活してくるだろう。

そういうワケで、なんだか知っているようで、よくわかっていない日本国憲法について勉強してみようと思い立ってこの本を選んでみた。中立的な解説が得られると思ったからだ。

けれど、良い意味で予想を裏切られた。

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■ 図解 憲法のしくみがよくわかる本
―知っておきたい日本国憲法の原理と姿―
伊藤 真 中経出版 (2001年5月)  

「はじめに憲法ありき」という強い主張。

憲法は、民主主義を制限することもある、というのだ。

これは私にとっては、今まで考えていなかった新しい視点だ。なるほど、民主主義のもとドイツではナチスの専制を許した。従って、逆説的だが、憲法によって定義された「個人の尊重(人権)」を守るためには、「法の支配」が上位になければならないということだ。

この本では、「権力」から「人権」を守るために生まれてきた立憲的憲法の背景とその大切さが語られる。その背景を踏まえたうえで、人権の意味や国家機構の意味を再定義する。

そして憲法改正については、

「国民主権・基本的人権の尊重・平和主義」

という日本国憲法の根幹に係わる部分は、改正できないとしている。

大きな論点である「9条」についても、あらゆる戦争は「個人の尊重」を踏みにじるものであり「正しい戦争などない」という理想を掲げてるものとして、「現実」にあわせて変える性質のものではないという主張だ。

「日本国憲法」についての中立的な勉強をしようという思いは、淡くも崩れ去ったが、これはこれでなかなか面白い本である。高校で習った「政治・経済」では「ことば」としてしか語られなかったものが、「考え方」として語られている。

「一般に憲法学者は改憲に反対の人が主流である」と新聞の記事で読んだことがあるが、その意味が少し理解できたような気がする。

皮肉ではなく、非常に良い勉強になった。

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■図解 憲法のしくみがよくわかる本
―知っておきたい日本国憲法の原理と姿―
伊藤 真 中経出版 (2001年5月)      

                        <2007.07.20 記>

 
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