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2007年6月

2007年6月29日 (金)

■完璧なプロットに脱帽。『プロポーズ大作戦』 その優しさ。

最高の最終回だったと思う。とても幸せな気分だ。

正直、このタイトルで引いてしまいスルーしていたのだけれど、
何だか妙に評判がいいので途中から見始めたら、スッカリはまってしまった。
なんだよ。こんなに面白いんだったら初めから見ときゃよかった。

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■ストーリー■

そこは結婚披露宴の会場。花嫁、礼(長澤まさみ)は、新郎、多田(藤木直人)の隣で微笑んでいる。花嫁の幼なじみとして、そつのないスピーチを終えた健(山下智久)は、ずっと伝えることが出来なかった彼女への想いを胸にひとり佇む。披露宴は進行し、新郎新婦の思い出をつづるスライドショーが始まっている。

そのとき、怪しげな黒服の男(三上博史)が健の前に現れる。この式場に住む妖精だと名乗った男は、彼に一つの提案をする。「過去に戻って、人生をもう一度やり直してみないか」。 スライドショーで映し出される写真の数時間前にタイムスリップして、その数時間の間だけ、人生をやり直すことが出来るというのだ。

健は、礼との人生を変えて、新郎の席に座ることが
できるのか?果たして!?

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●●●以下、ネタバレ注意!●●●

■たぶん、健は過去を変えることが出来ずに「現在」で決着をつけることになるのだろうな、とは思っていたが、さすがに『卒業』のダスティン・ホフマンよろしく花嫁を奪い去ってしまっては身もフタもないし、「いい人」としてしっかりキャラクターが出来上がってしまっている多田さんを不幸のどん底に突き落とすワケにもいかないだろう。

「うーん。落としどころが、さっぱり分からん、どうなってしまうんだろう。」とドキドキして見た最終回。すっかりやられてしまいました。

■スライドショー最後の一枚に望みをかけた「ハレルヤ~、チャンス!」だったが、結局、運命は変えることが出来なかった。

だが、健はようやく何かに気付き、自分の想いに決着を付ける為に自らの意思で「現在」に戻ってくる。

「過去に戻って礼のために無我夢中で走ってきた。でも、過去に戻ったところで結局、自分は不甲斐ない自分のままでしかない。そして、自分は「今」という時間の中で礼と向き合うことは、まだ一度もできていなかったんだ。」

健は妖精の計らいで、改めてスピーチの舞台に立つ。

そこで、礼への想いを切々と語る健。そして、すべての想いを出し切った上で初めて、心から『幸せになれ』と礼にエールを送ることが出来たのだった。

「健ぞうくん、大人になったな。」

という、森本レオ(礼の父親役)の声が聞こえてきそうだ。

前回の「新婦の父」からのビデオメッセージを撮る場面がしっかり伏線になってたわけで、「花嫁の父の想い」までもが蘇り、込み上げる切なさは倍加する。

■ドラマはこれまでに、一枚一枚の写真に焼き付けられた可笑しくも切ない想いを一話完結方式で見せてきたのだけれど、ここに至って、その積み重ねてきたものが効いてくる。

健のスピーチが終わり、スライドショーが始まる。

その一枚一枚を見つめる礼の心に、封印したはずの健への大切な思いがひとつひとつ蘇ってくる。このドラマを見てきた者は、今までのドラマを思い起こし、その礼の切ない想いを追体験するのだ。

脚本家・金子茂樹の構成力に脱帽。すべては彼の手のひらの上。もう、下手な詮索はやめて、ドラマの流れに身を任すより仕方が無い。

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■そして、問題の多田さん。
これ以上は無いだろうという絶妙の落としどころ。

礼の心の揺れを感じた多田は、今、未来をつかもうと必死に悩む花嫁の背中をそっと押してやる。カフスボタンの八百長で、礼に自分で選んだという形をとらせるところが泣けてくる。

彼は「新郎」であることをあきらめ、成長したかつての教え子たちを見守る「教師」の立場を選んだ。

「はーっ、何やってるんだろう・・・」

このつぶやきが、あまりにも切ない。

■素直に健の想いを受け止めずに心を閉ざしてしまったのは自分自身だったのだ、と気付き、過去を悔やむ礼。

そんな彼女のもとに妖精が現れ、過去をやり直そうと繰り返して、健が最後にたどり着いた「大切なこと」を彼女に伝える。

『過去を嘆く今よりも、
    今を変えようとする未来への意思が
                   一番重要なんだ。』

今からでも、間に合うと思わないか?

そして、礼も走り出す。
その手に幸せをつかむために。

けんぞー! 

礼の声はようやく健に届き、そして微笑みを取り戻す。

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■脚本の素晴らしさが際立つ作品であったが、演出も決して負けてはいない。披露宴のストップモーションのシーンは、あの人数に対して瞬きすら許さずに撮影されたという。安易にCGに流れないそのこだわりは、ドラマに厚みを持たせることに成功している。

特にコミカルなシーンのテンポの良さが最高だ。ツルが教室の窓から見えるように校庭に白線で大きく

「エリが好き」

と書こうとするのだが、途中で粉が切れて

「エリが女子」

になってしまう。

「まぁ、・・・そうだよな。」、「何やってんだ、あいつ。」

思わず飲んでいたコーヒーを噴き出した。真面目に感動させるシーンよりも、こういった単純なお笑いシーンで確実に仕留める方がある意味難しい。

緻密に練り上げられた繊細なシナリオを違和感無く、着実に作品として作り上げた、素晴らしい職人技だったと思う。

■不器用な主役のふたりを演じきった山下智久も長澤まさみも良かったし、妖精役を楽しんでいたに違いない三上博史も気持ち良さそうだった。藤木直人の「変な」感じ、平岡祐太の抑えた演技と濱田 岳のはっちゃけた演技の対比も面白かった。

かなり長い年月に渡る物語なのだけれど、ちょい役も含めて出演者を絞り込んだことで、どのキャラクターもどんどん深みを増して個性が凝縮されていったように思える。そういうところも上手いと感じた。

そして青春群像といえば、やっぱり桑田佳祐。
健の切ない独白からエンディングテーマへの流れで何度胸を詰まらせたことか。「ふぞろいの林檎たち」から24年。ますますその声の切なさに磨きがかかる桑田佳祐は本当にすごい。

■よく考えてみれば、健は過去にタイムスリップして、ただ失敗を繰り替えしただけではなく、実は礼や仲間達の人生を幸せにしていた訳で、「プロポーズ大作戦」は、そういう優しさと思いやりにあふれた作品であった。

こういう、あたたかいドラマが好きだ。 

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■DVD■ 『プロポーズ大作戦』(出演 山下智久、長澤まさみ)
<Amazon評価> ★★★★★(レヴュー数 2件)

■単行本■ プロポーズ大作戦 もしもあの日に戻れたら
<Amazon評価> ★★★★ (レヴュー数 10件)

■CD■ 「プロポーズ大作戦」オリジナル・サウンドトラック

                       <2007.06.29 記> 
   
   

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■ キャスト ■

■岩瀬 健  ・・・山下 智久
■吉田 礼  ・・・長澤まさみ
   * * * * * * *
■奥 エリ   ・・・榮倉 奈々
■榎戸幹雄  ・・・平岡 祐太
■鶴見 尚   ・・・濱田 岳
   * * * * * * *
■妖精     ・・・三上 博史
   * * * * * * *
■多田哲也  ・・・藤木 直人
■吉田貴礼  ・・・森本 レオ 
■吉田礼奈  ・・・宮崎美子
   * * * * * * *
 
■吉田太志  ・・・夏八木勲
「今度やろう、明日やろうは、バカ野郎だ!」  

■ スタッフ ■

■脚本 金子茂樹
■演出 成田 岳 / 加藤裕将
■音楽 吉川 慶
■主題歌  「明日晴れるかな」桑田佳祐
■製作 フジテレビ    

■プロポーズ大作戦 公式HP■
http://wwwz.fujitv.co.jp/propose/index.html

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2007年6月28日 (木)

■遺伝子から見た死生観。『爆笑問題のニッポンの教養』 ヒトはなぜ死ぬのか?

■「爆笑問題のニッポンの教養」が、ひそかに面白い。

いろいろな分野の最先端を走っている研究の現場に爆笑問題の2人が乱入し、太田が引っ掻き回し、田中が突っ込むという番組。狭い世界に閉じこもりがちな小難しい最先端の話を、日常感覚の世界に引きずり出すことに見事に成功している。

再生医療の回ではシャーレの中で人工的に「作られた」イモリの心臓を見て、「命がどこから来たのか」と考え込み、

人類学の中沢新一の回では、原初人類の見ていた景色をヴィヴィッドに再現した一面オレンジ色の研究室の中で、次々と浮かぶイメージをシャッフルすることによる予定調和的発想からの跳躍を試み、

惑星生物学の回では、銀河系に生命が存在する地球以外の惑星がある可能性が10%程度という、その意外な確率の高さに驚き、地球外生命の姿に思いを馳せる。(この番組の収録後に、地球型生物が生存可能な水の惑星 gliese 581cが発見されたりする共時性的面白さもあった!)
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こういう時の太田は天才的である。発想の枠組みが広いというのか、最先端の研究に対して「へぇ~」と感心するのではなく、その内容を自分なりに消化して、研究者に意外な切り口から疑問を投げかける。

この対等な立場を維持しょうという姿勢が、研究者の「むむっ?!」を生み、予定調和に留まらない新鮮で活性化された「場」を創り出す。

そして、その「場」が現実から遊離しないように、絶妙な力加減で大地に括りつけるのが田中の役割である。田中がいなければ、その創造的な「場」は太田の暴走により空虚なカオスに沈みこみ、シャボンのように消えてしまうだろう。

そういう意味で、このコンビは「やすし・きよし」並みの最強タッグと言えよう。爆笑問題の起用は大成功である。

■前振りが長くなった。

今回のテーマは「ヒトはなせ死ぬのか?」
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東京理科大学薬学部の田沼靖一教授は、細胞の生と死を決定する分子メカニズムに関する第一人者。

1994年、田沼教授はDNAを切断して、細胞の機能を停止させる「死の遺伝子」を発見した。いわゆる「アポトーシス」を起させる遺伝子だ。

■われわれ人間は60兆個の細胞で形作られているが、そのうち実に3000~4000個もの細胞が毎日「死」を迎えており、細胞分裂によって同じ数の細胞が日々生まれ、入れ替わっているという。

これは、まあ新陳代謝として日々実感していることなのだが、驚くべきことに大腸菌やビフィブス菌のような細菌は自ら死んでいくことは無く、栄養物がまわりにある限り無限に生き続けるというのだ。

45億年前に地球が誕生し、細菌は早くも35億年前に発生している。そしてその後の20億年の長い期間を経て、オスとメスという「性」をもった生物が誕生する。2セットの遺伝子を持つ、2倍体生物だ。 

そして、自ら死ぬというアポトーシスも、この時に同時に発生した。つまり、「性」と「死」はセットで生まれてきたということだ。

この「性」と「死」のセットをもつことで、遺伝子は自らをシャッフルし古い遺伝子を消去するという戦略を獲得した。つまり、「永遠に生き続ける不変の生」から、「常に変わり続ける進化する生」への転換である。そうして生命はその多様性を爆発的に開花させていったのだ。

■そういう視点で「生」を考えたとき、遺伝子研究という科学の最先端の場は哲学の領域に急速に接近する。

「死」と「創造(変わること)」は同義語となり、「死」という言葉の持つネガティブなイメージが転換されていく。

「死」があるから、「我々は何者なのだ」と考えざるを得ない。そして、生きている幸せも、「死」があるからこそ感じることが出来るのだ。

自ら死ぬというアポトーシス機能を失ったガン細胞は、無限に生きることによって自らをも死に至らしめる。

不老不死は決して幸福なものではないのだ。

■そこで太田は考える。

「『死』というのは、ある意味、落語の『オチ』と同じなのではないか」。

落語というものは、さんざ面白い話を聞かせて、聞くものを心地よい空想世界に引きずりこむのだけれど、そのオチは大抵、駄洒落のようなガッカリするほどつまらないものである。

その「急に突き放す感じ」が、「死」と似ているというのだ。

だが、その「オチ」があるからこそ落語は面白い。
それは人生にもつながるものじゃないだろうか、と。

やっぱり、太田は天才である。
  
 
__16 爆笑問題×東大 東大の教養

__17 死の起源 遺伝子からの問いかけ

   
  

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■爆笑問題のニッポンの教養

NHK総合 隔週金曜日夜11時放送
http://www.nhk.or.jp/bakumon/previous/

                       <2007.06.23 記>

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2007年6月26日 (火)

■個人の自由と国家の役割。『日本の、これから』 納得していますか?あなたの働き方。

NHKは時々、良質な討論番組を企画する。なんとなく見始めたこの番組にも、つい引き込まれてしまった。

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「納得していますか?あなたの働き方」という個人の視点から出発しているのだけれども、考え始めると、いま「日本という国の在り方そのもの」が抱える構造的な問題があぶりだされてくるところが面白い。

自分なりに感じたことを書き留めておこうと思う。
  

■派遣労働について

日々切実に感じるのは、同じような仕事をしている場合に正社員と派遣労働者の賃金が違いすぎるということだ。実際に派遣の人と働いていて非常に申し訳なく思うのである。

下手をすると正社員より成果を出していたりする場合があったりして、なんとかならんのかと思うのだけれど、賃金を上げるとか、正社員にするとかの権限もなく、「ありがとう」というくらいしか出来ない自分が不甲斐ない。

積極的に時間を区切って仕事をする派遣という働き方は、多様な生き方を選択できるという意味では、良いことだと思う。

だが、そのとき必要なのは、技能に応じた最低賃金を、労働組合に守られた正社員並みにしっかりと定義し、保証することだと思う。「技能」を自由市場化すれば、インドや中国の労働力と「派遣労働者個人」が戦うこととなり、勝ち目があるはずが無いのである。それは決して極端な話などではない。

実態として日本企業は労働コスト削減の為に、業務のマニュアル化とその海外シフトを着実に進めている。ウチの会社など、まさにそれを強力に推進していたりするワケで、その戦略を理解した上で私は、目の前で一緒に頑張って働いている仲間と一体どう接すればいいのだろうか?

自由競争の名の下に、個人をグローバルな労働市場と闘わせるような構図を作ってはならない。グローバル化による労働力の低賃金化から国民を守るのは国家の役割である。これは今すぐ必要なことだと思う。

そうはいっても中長期的に見れば、国際競争力の観点でも、少子化の観点でも、労働市場の開放は避けられないだろう。

必要なことは、日本に住む日本人だからこそ出来る、あらたな雇用を創造することであり、そのために今から準備しなければならないことは、海外の低賃金労働力と代替出来ない、その「あらたな雇用」について、イマジネーションを膨らませるような「場」を設けることではないだろうか。
 

■成果主義

「成果」ってなんだろうか。
それは測定することが出来るものなのだろうか。

「収益」は測ることは出来ても、個人がその収益にどれだけ貢献しているかということを絶対値として測ることは非常に困難なことである。「測定できないもので定量評価する」というのは論理矛盾であり、そもそもがナンセンスな話だ。その「無理」が問題を生んでいるのだと思う。

「成果主義」なんてカッコイイ名前をつけても、結局は単なる相対評価に過ぎない。ある部署の中でのパイの取り合いである。

大切なことは、そのパイを全体としてどうやったら長期的に大きくしていけるのか?ということであり、それこそが「営利企業」と「個人としての社員」が共にハッピーになる唯一のストーリーだ。

そのためには、全社員ひとりひとりが「目標の目的と意味」をしみじみと共有することが大切だと思うのだが、そうもいかないのが現実である。

実際、組織が巨大になればなるほどそれは困難になる。たとえカリスマ社長が偉大なヴィジョンを示したとしても、ピラミッドの最下層に至るまでにその「目標の目的と意味」の情報は劣化し、志高い「コミットメント(自律的約束)」は単なる「ノルマ(必達目標)」へと変容してしまう。

殺伐としたノルマ至上主義では、創造的な組織は形作れない。

組織全体で夢のある目標に向かうとき、その目標を定量化し、個人レベルに細分化する行為は、サルを解体しバラバラ死体にしておいて、「さぁ、サルらしくウッキッキと跳ねてみろ!」ということと同義で
ある。

そこにはもう、「魂」は無いのだ。
 

■長時間労働

 無理をさせ 無理をするなと 無理をいう

お気に入りのサラリーマン川柳だ。

確かに若い頃は、「早く帰れ」と言われても、時間で勝負するようなところがあり、「無理をいうな!」という強い反感を抱いていた。

管理職的傾向が大きくなってきた今では、「一旦仕事を止めて、整理整頓。効率的なやり方を考えよう」なんて正論を吐きがちなのだが、あらためて「あの頃の自分」にそれが出来たかと問われれば甚だ疑問なのである。

番組の中で、一連の業務を分解し、チームでの流れ作業にしようとして失敗した事例が紹介されたが、そこにホワイトカラー業務の本質的な特性があるように思える。

人間は、与えられた仕事を全うしようとする責任感をもっている。仕事に対する誇りはそこから生まれるとも言えるだろう。

業務内容を分断し、流れ作業化する行為が上手くいかない場合も多々あるのだと思う。後工程の流れについて、「上手くいってるのかな?」と気になってしょうがない。そうコメントしていた女性の気持ちは非常に分かる。結局、えーい、自分でやってしまえ!となってしまうのだ。

とはいえ、ねじり鉢巻のマンパワーで山のような仕事を片っ端からやっつける時代では無くなってきているのは確実だ。バブル崩壊から、その再生に至る過程で社会の質が転換してきているのは肌身に感じる事実である。それは、「働き方の多様化」とか「仕事だけが人生ではない」という流れとも連動する構造的な変化なのであろう。

だが長時間労働の問題は自分が今まさに直面している課題であり、これといった解決策が思い浮かばないのが正直なところである。

選択と集中。限られた人員、限られた時間の中で最大限のパフォーマンスを出すことを考えれば、結局はそこに行き着くのかもしれない。

言うは易し、行うは難し。

なかなか思ったようにはいかないのが現実だったりするのである。
 

■すぐやめる若者

うーん。

この「すぐやめる若者」というのには、出会ったことがないので何ともいえない。部署間移動が比較的容易な企業にいるからだろうか。

2、3年目の若手が自ら異動を希望して他部署に移って行くことは実際にそこそこあるので、若い世代が組織に「縛られなくなってきている」という傾向は存在するのだろう。

けれども、あいつらは自由だな、と羨ましく思うことはあっても、それが悪いことだとは決して思わない。そうして自らの意思で異動していくヤツらの目は常に輝いているからだ。

その輝きは、会社とか組織とかそんな小さな枠組みを守るより、人間として、よっぽど大切にしなければならないことなのだと思う。
 
 

■全体を俯瞰してみて痛切に感じるのは、「国としての進む道」をしっかり定める時期に来ているのではないか、ということだ。「グローバル化」と「成熟しつつある個人主義」。その結果生じる社会構造の歪み。

最も尊重されるべきは個人の自由と責任だと思うのだが、国家の果たすべき役割を忘れてはならない。今、求められるのは場当たり的な個別対策ではなく、そのベースとなる「基本的な考え方」の定義なのだと思う。
 

日本国憲法 第二十五条【生存権、国の生存権保障義務】
1 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を
  有する。
2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び
  公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

                         <2007.06.26 記>   

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■図解 憲法のしくみがよくわかる本
―知っておきたい日本国憲法の原理と姿―    
■記事を見る■
http://soko-tama.cocolog-nifty.com/blog/2007/07/post_e5ba.html

 
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■NHK 「日本の、これから」 HP
http://www3.nhk.or.jp/korekara/ 

   

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2007年6月21日 (木)

■2007:08:16 日本標準時 09:30:48 月へ。

■2007年8月16日(木)午前9時30分48秒。
月周回衛星 「かぐや (SELENE)」が搭載された
H-ⅡA 13号機の打ち上げ予定時刻である。

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月周回衛星 かぐや(SELENE)は、月の起源と進化の解明を目指し、科学データを取得することを目的とした、アポロ計画以来最大規模の本格的な月探査計画だ。

Selene

「かぐや主な目的としては、月の起源と進化を解明するためと、将来の月の利用のためのさまざまな観測です。これまでの探査計画でも月に関する多くの知識を得てきましたが、月の起源と進化に関しては、依然として深い謎のままです。
「かぐや」は月表面の元素組成、鉱物組成、地形、表面付近の地下構造、磁気異常、重力場の観測を全域にわたって行います。これらの観測によって、総合的に月の起源・進化の解明に迫ると期待されています。同時に周回衛星に搭載された観測機器で、プラズマ、電磁場、高エネルギー粒子など月周辺の環境計測を行います。これら計測データは、科学的に高い価値を持つと同時に、将来月の利用の可能性を調査するためにも重要な情報となります。
■公式サイトの解説より■

月は、地球に火星ほどの大きさの惑星が衝突して散らばった破片が集まって出来たという「巨大衝突説」は正しいのか?惑星の磁場はどのようなメカニズムで発生するのか?「かぐや」の調査で月の本当の姿だけでなく、地球の成り立ちまでも分かるかもしれない。

「かぐや」からは、月面や月から見た地球のハイビジョン映像も送信されるらしい。ライブ映像とまでは行かないかもしれないが、非常にワクワクする話だ。

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■アメリカは、2020年の有人月面着陸を目指して、すでに動き出している。さらに先には月面恒久施設の建設(ムーンベース・アルファ!)や、火星の有人探査を見据えているのだ。

「私は有人探査も必要だと思います。多くの人は、人間がやれることはロボットができると思っているかもしれませんが、私は必ずしもそう思いません。ロボットができないことで一番大事なことは、探査する場所に行くと、人間の想像力がかきたてられるということです。イマジネーション、あるいはインスピレーションとも言います。

例えば、地質学者は自分で山を歩いていろいろな岩石を採取してきて調べるんですが、これをもし他の人に頼んで岩石を取ってきてもらって調べても、立派な研究はできません。どういう場所に、どういうふうにして岩石があるのかを現場で見て、いろいろ考えていると、その地層、あるいはその地域がどのようにしてできたかというイメージが沸いてくることがよくあるんです。

これは、自分がその場所に行かなければ分かりません。いくらデータをたくさん集められても、ロボットではインスピレーションは沸かないと思います。人間の場合、頭にデータが入っていて、それにちょっとしたヒントがあった時に、インスピレーションが沸くんです。

それは、現場に自分が立ってみないとできません。ですから、私は月へ行くのは地質学者、あるいは科学者であるべきだと思いますね。」

宇宙科学研究本部で月探査機「ルナーA」の科学主任も務め、JAXA退官後 Newtonの編集長をされている 水谷 仁さんの言葉だ。

■20年後、我々の子供達の中から「猿渡吾郎」が現れて、
月を目指す日は来るのだろうか?

宇宙への夢はまだ終わってはいない。

 
Moon_light_mile_1 ■MOON LIGHT MILE 1

 
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■宇宙航空研究開発機構 JAXA
かぐや/H-IIA13号機 打上げ特設サイト
http://www.jaxa.jp/countdown/f13/index_j.html

■宇宙航空研究開発機構 JAXA 特集記事
「今、なぜ人類は月を目指すのか?」
http://www.jaxa.jp/article/special/lunar/index_j.html

■大石英司さんの代替空港にT/Bします。
http://eiji.txt-nifty.com/diary/2007/06/post_d0fa.html
  

                      <2007.06.21 記>

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■ 新型 NEW BMW X5 。3列シートの追加で失ったものとは?

■BMW X5が7年ぶりのフルモデルチェンジを行い、6月21日から国内販売が開始された。

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■エクステリアに関して、フォルムには大きな変化は無いが、旧型はどっしり腰の据わった「かたまり」感を演出していたのに対して、新型は「しっかり糊の効いたおろしたてのワイシャツ」のようなパリッとした清潔感があり、軽快に感じる。
折り目正しいサイドのキャラクターラインが気持ちいい。
これは最近の流行りかな。

<前型 X5>
Bmw_00_x5_front1 Bmw_00_x5_rear_quoter

■今回のフルモデルチェンジの大きな特徴は、車両サイズの拡大にある。
3rdシートをオプションで設定するために、ホイールベースが113mm延長され、全長も189mm大きくなった。

X5は北米で生産されており、メイン市場も、もちろん北米。
ちょっとカテゴリは異なるが、いわゆるクロスオーバーSUVといわれるジャンルで低床3列シートが流行り始め、
「X5にも3列席つけてよ。絶対売れるから」
なんて北米サイドから熱い要望があったに違いない。
(サッカー少年達を送り迎えするアメリカのママさんたちがX5を買うかどうかは、良く分からないけれども・・・。)
*北米の3列クロスオーバーは、なかなか目にする機会がないと思うので、画像を載せておきます。

■ Cadillac キャディラック 「SRX Crossover 」
Cadillac_srx_crossover

■ Ford フォード 「Freestyle フリースタイル」
Fordfreestyle

■ Chrysler クライスラー 「Pacifica パシフィカ」
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■さて、3rdシートを追加してホイールベースを伸ばした結果が、最小回転半径6.4m。北米ならまだ良いのかもしれないが、日本で取りまわしするのには少しつらい。5.7mくらいがギリギリの線だろう。
まぁ、このクルマを買うお客さんは、路地や狭い駐車場には縁が無いのかもしれないが・・・。それにしても6.4mはでかすぎる。
07_new_x5_3rd_seat NEW X5 3rdシート

■ところで、旧型の乗り味は力強いが重くて硬いイメージだったが、新型はどうだろう。
人目を引くのは、ストラットからダブルウイッシュボーンに変わったフロントサスなのだろうが、【①連続可変でギア比を制御するアクティブ・ステアリングによる軽快なハンドリング】と、【②スタビライザーとダンパーを連続可変制御するアダプティブ・ドライブによるコーナリング時のロールの抑制と、しなやかな乗り心地の両立】。
この2点が目玉のようである。是非、一度オプション設定有りの仕様で乗ってみたいものである。
(Car Viewのレポートを参考にしてください)

■さらに特筆すべきは、
 
図体がデカくなったにも関わらず、
車両重量が、ほとんど変わらなかったところ。
 
これは技術屋として大いに拍手するところである。
通常、新しいモデルでは、衝突性能を向上させるために車体が重くなるのが定説で、開発が進むにつれ、どんどん重くなっていくクルマを、設計者は必死で軽量化し、おんなじサイズでおんなじ重さ、くらいのところになんとか抑えこむものなのだ。

一見地味ではあるけれども、『軽い』ということはクルマにとってとても重要で、加速、ブレーキ、ハンドリング、全ての運動性能に関わってくるのはもちろん、耐久信頼性や衝突性能そのものにも貢献するのだ。

さらに今回のX5の場合は、単なるサイズUPにとどまらず、ホイールベース拡大をしながらもアダプティブ・ドライブを支える高い車体剛性が求められたはずで、BMWの技術者には改めて惜しみない拍手を送ろう!パチ、パチ、パチ。
                                                 <2007.06.21 記>

Bmw_1
BMW物語 - 「駆けぬける歓び」を極めたドライビング・カンパニーの軌跡  

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<書籍・ベストセラー>

  

   
■BMW X5 オフィシャルHP■
http://www.bmw.co.jp/jp/ja/index_highend.html

■参考記事■
CARVIEW 試乗レポート
http://www.carview.co.jp/magazine/special/2007/bmw_x5/default.asp

   
■おまけ■ BMW X5 諸元 新旧比較

              (国内高級SUVとしてハリアーハイブリッドとも比較した)
          
  '07 BMW X5 4.8i  <'04 X5 4.4i >  〔ハリアーHB
全長 =  4854 mm    <- 189mm>       〔- 99mm
全幅 =  1933 mm      <-   63mm>   〔- 88mm
全高 =  1766mm      <-   26mm>   〔- 76mm〕 
W/B =  2933mm      <- 113mm>   〔-218mm
乗員 =     5人(+2人)  <  5人  >    〔 5人 〕 
車両重量=2245kg      < -   5kg  >       〔-285kg
タイヤ=  255/55R18      <    >        〔235/55R18
最小回転半径= 6.4m    < 6.1 m >        〔 5.7 m

駆動方式=4WD    <4WD>    <HBモーター 4WD
エンジン=4.8L V8      <4.4L V8>  〔3.3L V6+(Fr&Rrモーター)
261kW  (355ps)         <333ps>     〔211+(167+68) ps
475Nm(48.5kgm)         <45.9kgm>  〔29.4+(34.0+13.3) kgm)
トランスミッション= 6速AT   < >     〔CVT

サスペンション 
フロント ダブルウイッシュボーン   ストラット      ストラット  
リア   インテグラル4リンク式           ストラット  

標準価格  963万円    934万円   462万円

・・・3.0si でも753万円だもんな。ちーと高いわな。

                  

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2007年6月20日 (水)

■ 空梅雨。

梅雨だというのに気持ちのいい晴天が続く。

ふと見上げると
きれいな うろこ雲が広がっていたので切り取ってみた。

Ds__2007_06_20

巻積雲(けんせきうん , cirrocumulus )
高度5000~13000メートルの上層に現れるさざなみのような雲。

Ds___2007_06_20_1

うろこ雲ごしの太陽が眩しい。

                        <2007.06.20 記>

   
Photo_129 『 空の名前 』 写真・文 高橋 健司

  
■■■ 空の写真 ■■■  
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■ 艶っぽい道ばた小町。

道路わきの緑地帯で、
やけに艶っぽい野草をみつけた。

Ds__5_2007_06_20

その腰のくねらせ方が、挑発的だ。
いったい何ていう花なのだろうと調べてみた。

 
ネジバナ ・・・

   
確かにねじれてはいるけれど、
あまりにも投げやりなネーミング。
 
もうちょっと工夫しようよ。
一応ランの仲間のようだし、「ネジマキラン」とか

・・・あんまり、変わらないか。

                   <2007.06.20 記> 
■参考図書■
『 花色でひける野草・雑草観察図鑑 』                
      

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■ひつじの本棚■ 『鈍感力』 効果はあとからジワ~とやってくる。

Photo_125

『 鈍感力 (どんかんりょく) 』  渡辺 淳一 著

まわりの人間は決して認めてくれないのだが、私は非常に繊細で傷つきやすい性格である。だが、それにも増してひねくれているので、この本のタイトルが気になってはいたのだけれど、ベストセラーというだけで、少し距離をおいていた。

ところが、先日ひさしぶりに本屋に行くと、この本が平積みされて
いる。
しかもあと2冊しか残っていない。

思わず手にとってみる。
私の中のミーハーが、ベストセラーを避けるひねくれた心に打っちゃりをかませた瞬間である。

ぱらぱらとめくってみて、すぐにレジに向かった。
繊細で傷つきやすい私のために書かれた本だと確信したのだ。

で、うちに帰って、じっくり読んでみる。

なんだこりゃ。

原稿を採用してもらえず、落ち込み、自信を喪失して、才能を開花させないまま消えていく「ナイーブで、傷つき易い」作家のたまご。

かたや、指導医に激しく指導されても、蛙のツラにしょんべんで、はいはいと受け流す「鈍感」な中堅医。
けれども、そういう男がいつの間にやら、ひょひょうと出世していたりする。

ここまではいい。
鈍感力が如何に大切か、話として分かりやすい。

だが、

自律神経に負担をかけるな、
五感が鋭すぎるのはよろしくない。
睡眠力をつけろ。

え、それで、どうすればいいの?
というコチラの切なる思いを知ってか知らぬか、

恋愛成就、
円満な家庭生活、
さらには
ガンのかかりにくさ などなど

と『鈍感力』の効能を次々と軽妙な口調で
語っていく・・・。

絶望的な読後感。
結局、私はどうすればいいのか?

この本で、繊細で傷つきやすいやすい私のこころが癒されるのではと思っていた私がバカだったのだ。
このあまりに能天気な『鈍感力』ばなし。そこには、私の苦しみを開放してくれるものは何も無い。ああ、こんなジジイの与太話に付き合うのではなかった・・・。

だが、しかしである。
2、3日して、ストレスがかかる場面で、なんとなく、この本のことを思い出した。少し楽になった気がする。日が経つにつれ、その気持ちがはっきりしてくる。

『 要は、気の持ちよう 』

あまりに、簡単な答えである。
けれど、気の持ちようを変えようと努力したところで、いや、努力すればするほど、『楽にいこう』という気持ちから遠ざかっていく。

私は、『どうやれば、楽になれるか?』を知りたがっていたのだが、実はそんな簡単な答えなどは無いのだ。

こういう人もいる、ああいう人もいる、こういう時もある、ああいう時もある。と短いエッセーのコラージュをいっぱいに浴びて、『そういう感じ方もあるのか』と体が気付く。

そして、そこに『鈍感力』という名前を付けることで、アタマに刻み込まれる。

 
イライラしたりするのはしょうがない。
自分はそういう人間なのだから。

 
だけれど、『違うものの見方もあるんだね。』という気持ちをそこに持てるかどうかで、ずいぶんと自分の心のありようが変わってきた気がするのだ。

それを『気が楽になった』と感じているようである。

それは狙った効果なのか・・・。
渡辺淳一 恐るべしである。
                      <2007.06.20 記>
       

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■歩み続けること。『プロフェショナル・仕事の流儀』 ソムリエ・佐藤陽一

今回のプロフェッショナルはソムリエ・佐藤陽一さん。

Photo_136

目指す理想像について問われ、

「自分の『熟成』した姿は分からない。

死ぬときに、こういうものだったのかな、

と感じるのだと思う」

と語った佐藤さん。

    
好きな言葉は フランスのことわざ、

というところも 様になる。
   

  Qui va lentement va loin.

 ゆっくり歩むものは 遠くへ行く
  

Photo_139

一歩ずつ 一歩ずつ

味わいながら 前に進もう。

                   <2007.06.20 記>
 

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2007年6月19日 (火)

■自分に分からないことがあると分かることが、生きること。蓮實重彦。

朝から痛烈な一撃をくらった。

6/19付け読売朝刊 文化欄。仏文学者 蓮實 重彦さんのインタビュー記事である。少々長いのだが、記録しておこうと思う。
  

**********************************************  

「書かれたものはすべて眠っている。読むことは、睡眠状態にある記号を起すこと。いま日本で一番行われているのは、眠っているものを眠ったままに話をまとめてしまうことです。まず、眠っているものを起す。起すと、自分も揺らぐわけです。」

それは、ひたすら「分かりやすさ」を追求し、既知の言葉に還元してすべて分かったとかたづけようとする、この社会の言説に対する痛烈な批評とも読める。

例えば自身(が)批評の対象とするスポーツの世界にも、同様のことが起こっていると感じるという。観戦に行くと「周りは、全員評論家」。スポーツが一瞬ごとに突きつけてくる「目覚めよ」ということに鈍感で、「自分の知っている言葉に翻訳」ばかりしている。

世の中には自分の分からないことがあると分かることが、生きること。その意味では、生きることを放棄していると思います」

***********************************************

    
この言葉は、「何か」を味わおうとするときに陥る還元主義(分かった風な口を利く)を、単に批判するだけではなく、そこに自分の知らなかった新たな価値観なり美学なりを発見する喜び。それこそが「生を味わう」ということなのだと教えてくれているのだ。

やっかいなのは、「自分が自分に囚われている」ことに気づかない時があるということだ。
謙虚であること。
これはなかなか難しいことではあるのだが。

                           <2007.06.19 記>

  

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2007年6月18日 (月)

■ひつじの本棚■ 『モネ 名画に隠れた謎を解く!』 「素顔のモネ」との出会い。


 
Photo_122 

『モネ 名画に隠れた謎を解く!』
   
『大回顧展モネ』会場の売店で購入。
単なる芸術論ではなく、著者の吉岡正人氏がモネゆかりの地を訪ねながら、ひとりの画家としてのまなざしで、モネの生涯をたどった本。
一連の作品を生で見た直後だけに、相乗効果的に感動してしまった。
モネとの心理的距離が一気に縮まる。
そういう本です。

                      <2007.06.18 記>

■関連記事■
■『モネ 大回顧展』 97点の作品で浮かび上がるモネの生涯。

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■青函連絡船に新型高速船就航。

■青函連絡船に9月から高速船が就航するらしい。

従来船で3時間50分かかっていたところが1時間45分に短縮、なんと半分以下の時間で到着してしまう。

するめと焼酎のにおいが漂う2等の雑魚寝部屋で過ごす、あの中途半端な時間が、かえって味わい深かったりもしたわけだけれど、2時間足らずの時間では、デッキで津軽海峡冬景色を口ずさむような旅情気分に至る前に到着してしまうのだろう。少し惜しいような気もする。

■そういった感傷的な気分とは別に、今回就航する船の技術に驚いた。

アルミ軽合金製の双胴型で2つの鋭い船首部が波を切り裂くように走航する波浪貫通型(ウェーブピアシング)。

平行する二つの船体を一つの甲板で結んだ双胴船(カタマラン)というタイプの船は古くから存在していたが、安定感には優れているものの造波抵抗が大きく、速力が出ないことなどから大型船ではあまり採用されていなかった。

で、今回の船は、船首部分を波を貫通するような鋭い形状にすることで造波抵抗を大幅に低減する新技術、波浪貫通型(ウェーブピアシング)を採用、見事にブレークスルーを決めたワケだ。

船首で波を切って進むなんてカッコイイ!船の技術に今更進歩なんてないだろうと、たかを括っていたのだけれど、船の技術屋さんも頑張ってたんだな。本当に申し訳ない。

■この船、津軽海峡を渡れるくらいだから、外洋もOKなのだろうか。速力があって、燃費も良いとなれば、東京ー父島を25時間半で結ぶ、おがさわら丸に最適なような気がするのだけれど。うーむ、でも太平洋で低気圧に出くわしたときの揺れはただ事じゃないからな。双胴の付け根あたりからパキッといっちゃいそうな気もする。でも、積載量を削って補強にまわせば・・・・。

あー、父島といえば、テクノスーパーライナー(TSL)なんてのもあったな!

と思って調べてみたら、同じアルミ軽合金製双胴船だけど、ディーゼルエンジンでファンをまわして浮上させ、ガスタービンによるウオータージェット推進。速力40ノット(時速約70キロメートル)。だが、重油を使わず、軽油を燃料としたために、燃料代が今の往復600万円から2500万円に跳ね上がり、とても採算が取れないということで契約解消になったらしい。

確かに「スーパー」なんだけど、夢ばかり追って採算にのらないところが、いかにもお役所主導らしいプロジェクト。・・・やっぱり小笠原は、そっとしておいたほうがいいかもしれないな。
<関連記事>■『小笠原諸島、父島』(前編) 太平洋に浮かぶ静かな楽園。

  
■双胴型高速フェリー「ナッチャンRera(レラ)」
Photo_115
【スペック】
総トン数 約1万トン
全長112メートル
最大船幅30・5メートル
定員800人(普通乗用車換算で約350台)
航路速力 時速36ノット(約67キロメートル)
      (現行 約20ノット、37キロメートル)

                       <2007.06.18 記>

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2007年6月16日 (土)

■『モネ 大回顧展』 97点の作品で浮かび上がるモネの生涯。 

六本木の国立新美術館に「大回顧展 モネ」を見に行った。

Ds___2007_06_11 モネ展は、激混みらしいと聞いていたので、覚悟をしていたのだが、平日の昼下がりという時間帯がラッキーだったのか、あまり混雑はなく、比較的ゆっくり眺めることができた。おかげで、100点近いモネの作品に囲まれた幸せなひと時を過ごすことができた。500円を奮発して小泉今日子の音声ガイドを借りたのも吉。鑑賞の糸口を与えられて、より深くモネを味わえたと思う。

展示方法は、5章からなるテーマ毎に大きく分けて、さらに5点~10点のサブカテゴリーに分け、合間にモネから影響を受けた近代画家の作品を差し込むという形式。

内容的には分かるのだけれども、作品の時系列がバラバラで少し戸惑いを覚えた。「『日傘の女性』は1886年の作だから、1840を引いてぇ~、あー46歳の頃の作品なんだ。で、こっちのアンニュイな『菫の花束を持つカミーユ・モネ』は1876年だから・・・」という具合。

それでは、数多くの作品の中から何点か『印象』に残った作品について感じたことを記していこう。

Ds__1858
■『ルエルの眺め』1858年(18歳)

その緻密さに驚いた。やっぱり才能のある人は優れた技術を若いうちから手にしているのだなと感心してしまった。
絵全体に若々しい力があふれていて爽やか。ゆったりと流れる小川に映る空や木立が情感に訴えてくるあたりに「モネ」らしさを感じた。

Ds__1868_69
■『かささぎ』1868-69年(28-29歳)

どうやったらこんな質感をだせるのだろうか・・・。ああ、コトバは無力だ。モネが感動した白い風景「そのもの」が目の前にある。
今回で一番こころを揺さぶられた作品。

Ds__1872  
■『アルジャントゥイユのレガッタ』1872頃(32歳頃)

あたたかさを感じる、好きな作品のひとつ。
「修・破・離」でいうと「破」の時代に当たるのだろう、今回の作品群の中で、荒っぽさがひと際目立っていた。
『印象、日の出』もこの頃。

Ds__1875
■『庭のカミーユ・モネと子供』1875年(35歳)

家族と過ごす午後のひととき。
この、あたたかさ、やわらかさ。
息子へのいとおしさが、こころに沁みる。
 

Ds__1877
■『サン=ラザール駅』1877年(37歳)

「モネは、運転手に頼んで、いつもより余計に蒸気を出してもらった。」という小泉今日子の解説に思わず笑ってしまった。ものは試し、思い切って頼んでみるものである。
というより、モネの「蒸気」への情熱の強さと捉えるべきなのか。

Ds_1878_1878_1
■『モントルグイユ街、1878年パリ万博の祝祭』1878年(38歳)

「わー」という歓声が聞こえてくる。
旗がばたばたとはためき、
人波はざわざわと騒がしい。
その迫力に圧され、しばし見惚れた。

Ds__1886
■『日傘の女性』1886年(46歳)

日傘が作る影で女性が微笑みかけている。
何故、微笑んでいると感じるのだろうか、こんなにぼんやりと描かれているのに。

Ds__1900
■『ジヴェルニーのモネの家、アイリス』1900年(60歳)

素直に「美しい」と感じた。まぶしい光が当たっている部分が際立つ。出口の売店で複製画を探したが、どれ一つとして、この美しさを再現しているものは無かった。

Ds__1907
■『睡蓮』1907年(67歳)

画面に収まりきらない奥行きと広がりに、
ため息をついた。
   

Ds__1908
■『大運河、ヴェネツィア』1908年(68歳)

Ds__1908_1
■『黄昏、ヴェネツィア』1908年(68歳)

ヴェネツィアから2点。
上の作品は、いかにもモネなのだけれど、
下の作品は何だ。モネが猛烈に感動しているのが伝わってくる。
近くに寄ってみると、夕焼けが撥ねて踊っていた。

 
■空白の時代。
1911年 後妻アリス死去

1914年 長男ジャン死去
      白内障宣告


 

 

Ds___1899
【参考】『白い睡蓮』1899年(59歳)

Ds__1918_24
■『日本風太鼓橋』1918-24年(78-84歳)

この時期、モネは白内障にかかり、視覚に障害を抱えていた、という解説。画面からは最早、何も伝わってこなかった。
感じたのは、哀れみ・・・。

だが、一通り作品を鑑賞し終えて、さて、気になった作品をもう一度眺めようと、足早に会場を逆走しかけたその時、この作品がちらりと目にとまり、その場に立ち尽くしてしまった。

そこには鮮やかな「モネの庭」が、強く浮かび上がっていた。

哀れみなんてとんでもない。
「視覚障害」という偏見に目がくもり、
カンバスに載せられた色の配列しか見えていなかった。

光を奪われようとも、
モネの心は決して衰えてなどいなかったのだ。

  

■クロード・モネ没 1926年(86歳)

 

■参考図書■
『モネ 名画に隠れた謎を解く!』
Photo_103

 
■国立新美術館
Ds_1
●設計:黒川紀章 2006年5月完成
今回、初めて訪れたのだけれども
この美術館自体もかなりインパクトがあった。
稿を改めて記そうと思う。

                          <2007.06.14 記>

    

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2007年6月15日 (金)

■「横浜市、米軍ヘリ緊急着陸」に考える。ノーブレス・オブリージュ(高貴なる者の責任)、「プロ意識とその誇り」。

■横浜市の姿勢にはいつも好感をもっているのだが、今回の抗議には少々疑問が残る。考えが安易過ぎる、というだけではなく、その考え方には根深い社会的問題が映し出されているようにも思えるのだ。

■公園に米空軍ヘリが緊急着陸、横浜市が厳重抗議
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※写真は米海兵隊のUH-1N同型機

13日午後3時30分ごろ、横浜市金沢区の「海の公園」広場に、米空軍横田基地所属の多目的ヘリ「UH―1N」が緊急着陸した。広場では男子大学生4人がサッカーをしていたが、着陸前に上空でホバリングするヘリに気付いて避難した。乗員も含め、けが人はなかった。

 神奈川県警金沢署によると、ヘリには機長のジョシュア・カーター大尉(28)ら7人が乗っていた。米軍横須賀基地に向け、同日午後2時に横田基地を離陸したが、途中でエンジン系統の油圧低下を示す警告ランプが点灯し、安全確認のため着陸した。

 横田基地によると、このヘリは10年前に就役し、飛行時間は約1万時間になるが、これまで重大な故障や事故はなかったという。

 サッカーをしていた大学1年の加賀尚哉さん(19)は「頭上の低い位置でヘリが止まり、危ないと思って脇に寄ったらゆっくりと降りてきた。すごく怖かった」と話していた。

 公園を所有する市は「公園という公共の場への着陸は極めて危険」と機長らに厳重抗議した。
<2007年6月14日  読売新聞>

飛行機の操縦で一番難しいのは着陸である。着陸とはパイロットによってシビアにコントロールされた高度ゼロメートルでの墜落であるからだ。だからこそ、旅客機のパイロットは相応の技量と経験を要求される。

今回のヘリ緊急着陸の件が、最適な判断であったかどうかは私には分からない。降着地点の東方約1.5Kmには横浜へリポート。そこにたどり着くまで1分もかかるまい。

だが、この時パイロットに要求されるのは、「正しさ」ではなく、「決断力」なのだ。

_07_06_14

■エンジン系統の不具合を知らせる警告灯が点灯。それは重大な不具合が起きる予兆かもしれないし、単なるランプの故障かもしれない。

たかが1分、されど1分。

その1分の間に不具合が起きてコントロール不能の状態に陥る可能性はゼロではない。そこには、乗員7名の命だけでなく、市街地の住民の生命を危険にさらす可能性があった。

パイロットは、そういったことを瞬時に判断し、最も安全な対応を決断する。そこには躊躇している余裕など無いのだ。

サッカーを楽しんでいた青年たちもビックリしただろうが、記事の文面を読む限り、彼らの上空でホバリングしながら、彼らの安全が確保できる状態を待っていたようである。重大な不具合が発生し、緊急事態に陥る前だからこそ、そういった余裕もあったのだ。

■今回の横浜市の抗議は、「公園なんかに降りてきたら危ないだろう!」という至極真っ当な意見のようにも思える。だが、その『安易な』批判には、自らの責任で判断、行動するプロフェッショナルとしてのパイロットへのリスペクトが微塵も感じられない。

「機械」というものは非常に便利である反面、多かれ少なかれ常に危険をはらんでいるものである。そして、その安全を支えているのは、機械を操作、点検する人間の『プロ意識』だ。

今回の横浜市の安易な抗議に対して、ただ「安直だ」と批判しているのではない。その考え方に、安全を支える『プロ意識』を台無しにし、次第に腐らせていくような社会的背景があるのではないかと恐れているのだ。

■最近頻発しているエレベーターのワイヤー破断事件などは、「自分が安全を支えているという『プロ意識』の欠如」の典型的なものであり、大いに非難されるべきである。

が、同時に我々社会の側では、そういった『プロ意識』を持つ者を尊敬、尊重する態度を示し、関心を払ってこなかったことを恥じるべきなのだと思う。

そういう意味で、今回、無事に、緊急着陸を成し遂げたパイロットは、そのプロ意識に基づく冷静な判断を賞賛されることはあっても、安易な非難の対象となるべきではない。

■プロ意識を尊重しない社会は、必ずやそのしっぺ返しを受けることになるだろう。それは機械の操縦、点検だけに留まる話では無く、教師や警官、医師など社会を支える職業におけるプロ意識、『ノーブレス・オブリージュ(高貴なる者の責任)』についても言えることだ。

そして、その考え方は、我々大人のひとりひとりが自らの仕事に誇りを持ち、お互いにその誇りを尊重しあう社会につながる。と私は信じる。

『誇りと尊重』を失った社会に育つ子供たちに、
『希望』は生まれない。

決して他人事ではないのだ。 
                       <2007.06.15 記>

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■雨上がりの空は、

雨上がりの空は、なぜ こんなにも!

Ds_070615_2

     

                         <2007.06.15 記>

  
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2007年6月14日 (木)

■ひとりで頑張るときに、くちずさむ。

 
男の意地を 見せるでやんす

カラスが鳴いて 夕焼け小焼け

男の意地は ど根性でやんす

キビしいでやんす

ざまあ かんかん カッパの屁~ ♪
  

                <2007.06.14 記>

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2007年6月13日 (水)

■ 『桑田真澄 メジャー初登板』 その一歩の重み。男の生きザマ。

■2007年6月10日。桑田がメジャー初登板を果たした。
_5
パイレーツ対ヤンキース戦。8-6と2点のビハインドで、5回から3番手として登板、下位打線を3者凡退に抑えるも、続く6回、四球で出したランナーを1塁において4番ロドリゲス。初球、外角低めに外すつもりのスライダーが真ん中へ。ロドリゲスが振りぬいたバットはボールを軽々と右翼席に運んだ。

桑田真澄、39歳。真新しい『18番』のユニホームで臨んだメジャー初登板の結果は、2回1安打2四球2失点、奪三振ゼロ。というものであった。

■ジャイアンツで過ごした21年。
通算の勝ち星は173。前半の10年で109勝。10年目5月の右ひじ負傷により、翌11年目はブランク。後半の10年では64勝。

9年目である1994年は、リーグ優勝の胴上げ投手になり、さらに日本シリーズを勝ち、MVPも獲得した。

対して、後半10年の最後の3年の勝ち星は、3勝、0勝、1勝。そして戦力外通告。

この明暗。

■だが、野球をあきらめきれない桑田は、新天地としてメジャーを
選ぶ。
選んだのは万年Bクラスのピッツバーグ・パイレーツ。しかもマイナー契約であり、メジャーのマウンドに立てる保障はない。

そして、3月26日のオープン戦。投手枠12人をかけた生き残りレース、ラストチャンスである最終登板の場面で悲劇が起こる。審判との交錯により、軸足である右足首を重度の捻挫。この時点で桑田の開幕メジャースタートへの一縷の望みは消え去った。

■あれから2ヶ月半。
主力投手の故障により、めぐってきたチャンス。

「2回1安打2四球2失点、奪三振ゼロ。」

この結果を、どう捉えればよいのだろうか。

■「あきらめることはいつでも出来る。その前に、やれることをやらなくちゃ。だって、自分の人生でしょ。まして野球が出来る時期は限られているんだから。
 10年、プロでやれたら、1流。20年もできたら超一流。そこから、1年、また1年、と増えていったら、もっと、もっと、凄いことなんだ。
 僕の場合はせっかくそういうところまで来てるんだから悔いの無いようにがんばりたいし、後輩達にそういう背中を見せなきゃいけないと思うんだ。」

オープン戦での故障の前、桑田はインタビューで、こう語っている。

■勝つこと。

勝負の世界なのだから、勝ちにこだわるのは当然のことである。松坂にしろ、イチローにしろ、松井にしろ、常に勝つことを求められいる。ヒリ付くような勝負の瞬間に彼らは生きている。そして、その緊張感とその開放に、我々は感動する。

だが、一歩一歩、踏みしめるように進んでいる今の桑田の姿に、私は別種の感動を覚えるのだ。

その一歩は、ただの一歩では無い。21年の野球人生、いや、プロ野球にあこがれた少年時代から続く長い物語が、まだ終わりを迎えていないことを確かめる一歩なのだ。

■それは、「僕は、まだサッカーがうまくなると本気で思っていますから。」と語る三浦カズとも相通じる生き方だ。

自分の人生を背負い、前に進む力のある限り次の一歩を踏み出し続ける男の生きザマ。

もしかすると40歳という年齢は、男であることを試されるときなのかもしれない。桑田初登板のニュースにふれて、ふと、そんなことをかんがえた。
                            <2007.06.13 記>

■参考■
Number 673/674/679

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2007年6月10日 (日)

■『帰ってきた時効警察』 最終回 また会う日まで、会える時まで♪

「人は何故、間違いを犯すのか・・・。それは何かを終わらせる為に。『終わらない』というのは、ある意味地獄ですよ。」

Photo_82 #9 最終回 「振り返らずに別れるか?最後にもう一度振り返って別れるか?それが問題だと言っても過言では無いのだ!」
■脚本・監督 三木聡

2007.6.8放送

■三日月のもとに一本の電話がかかってくる。総武署刑事課の元エースであり、インターポールに出向中の九門竜(神保悟志)が一時帰国し、「君に会いたい」というのだ。もと彼からの突然の連絡に揺れ動く三日月の乙女心。

■一方、霧山は新たな時効事件にとりかかる。スパニッシュギターの名手・熱賀しおり(室井滋)がコンサートを開いていたホールの屋上から楽屋泥棒が突き落とされたという15年前の事件。海辺の洞窟を改造した「青の洞窟」に、ダンサーである夫(升毅)と暮らすしおりのもとを訪れた霧山は、彼女が怪しいと確信する。

■やはり犯行は、しおりによるものであった。夫と間違えて楽屋泥棒を突き落としてしまったのだ。理由は、「夫との会話があまりにもつまらなかったから」。それは、彼女にとって「終わりの無い地獄」だったのだ。

■ニューヨークに旅立つ九門竜に成田まで呼び出され、「一緒に来ないか」と切り出された三日月だったが、昨晩、霧山から渡されたままポケットに入っていた「誰にも言いませんよ」カードに気が付く。「私、行かなくちゃ!」。霧山が待つ「青の洞窟」に馬を走らせる三日月!果たして間に合うのか!
 

■永遠に続く、馬鹿バカしくも楽しい日常。けれど必ず「終わり」は、やってくる。時効管理課の愉快な仲間達とのお別れは寂しいけれども、最終回、存分に楽しませていただきました。
ありがとう!また会う日まで!

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●●● 最後まで、やられちまつた小ネタ ●●●
■署内の張り紙、「この先にダンサーがありますので・・・」。
■カップ焼きそばの野菜は麺の下に入れるのが鉄則。お湯を流すときにフタに張り付かない。・・・ナルホド!
■屋上に「満漢全席」を注文する三日月。最後まで魅せてくれた、その次元を超えた食欲。
■馬鹿バカしいけど何故か息を飲む、カステラの真空パック。かなり楽しそうにチョイ役を演じる松尾スズキ。
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■金田一耕助、逆さまの死体。出た!犬神家の一族!
■取調べを受けるアリババ。「アリババだけにアイバイがありました」の駄じゃれを言いたいが為だけに登場。
■餃子のにおいがする、ギョウザ井戸。これは、もしやこの後の餃子の駄じゃれの伏線だったのか?
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■バミューダを三つ並べて「バミューダトライアングル」。
誰かもう止めてあげて!
■「ひよこ」のカタチをした蚊取り線香。食われたぞおい!
■三日月さん・・・、成田から馬で?
■「誰にも言いません。」としか書いてないのに、何故「誰にも言いません」カードなのかとズバリ突っ込む室井滋。確かにそうだわな。
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■霧山との大切な会話を地震に邪魔された三日月さん。
でも、決着をつけない、ゆるゆるの幸せというものありますよ。
とりあえず、時が来るまで。

さよならは別れの言葉じゃなくて 再び逢うまでの遠い約束ですが・・・

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                        <2007.06.10 記>

   
DVD BOX 『帰ってきた時効警察』
<2007/09/28発売予定、予約受付中>
Photo_97  最終回の放送が終わったそばから、ビッグニュースッ! なんと、『帰ってきた時効警察』のDVDが9月28日 (金)に発売されることになりました。
言っちゃいますとね、
●未放送映像を大量に復活させた特別版本編
に加え、
●番外編ドラマ「総武署時効管理課 残業中」
キャスト&スタッフによるトークコーナーにオーディオコメンタリー、そして初回特典として“誰にも言いませんよカードセット”を封入…と、
特典内容も
多め 多めに盛り込む予定との噂。 <オフィシャルサイトより>
【Amazonでレビューを見る。】
   

『帰ってきた時効警察オフィシャル本』
Photo_61オフィシャル本もどーんとバージョンアップして帰ってきました。やっぱり、『時効警察』に時効はないと言っても
過言ではないのだ!
今回もよろしくお願いします。
<紹介文より>
【Amazonで書評を見る。】

 

『帰ってきた時効警察 オリジナル・サウンドトラック + 三木聡×坂口修 作品集』
__8(2007 5/23発売 予約受付中)
今回のサントラには「時効警察」の音楽だけでなく、三木聡監督と音楽・坂口修氏が過去にコラボした色んな作品の音楽が入ってるんですよ。しかも、第4話で三日月が歌った「しゃくなげの花」ほか3曲も収録!(三日月しずか 『満月』) さらにこれだけ多めに入って、お値段たったの3,000円! お買い得ですね~。 <←公式サイトより>
・・・ 三日月しずか 『満月』。まさかの発売です(笑)。
【Amazonでレビューを見る。】
 

Photo_95 時効警察オフィシャル本 
オダギリジョー&麻生久美子&三木聡ロングインタビューと撮り下し写真。十文字&蜂須賀刑事の小ネタ裏づけ捜査。鑑識課・諸沢の「こんなもの見つけました」コレクションなど
  【Amazonで書評を見る。】
 
 

_box_1 DVD BOX『時効警察』
全9話+特典映像(・・・非常に気になります。)
 【Amazonでレビューを見る。】
 
 
   

■CAST■
霧山修一郎 ・・・ オダギリ ジョー
三日月しづか ・・・ 麻生久美子
十文字疾風 ・・・ 豊原功補
又来      ・・・ ふせえり
蜂須賀    ・・・ 緋田康人
さねいえ   ・・・ 江田のりこ
真加出    ・・・ 小出早織
諸沢      ・・・  光石研
熊本      ・・・  岩松了
「早め亭」のオバチャン ・・・ 犬山イヌコ
***********************
ナレーション ・・・ 由紀さおり

■STAFF■
脚本・監督 ・・・ 三木聡 ( #1, #2, #9<最終話> )
           園子温  ( #3, #6 )
           ケラーノ・サンドロヴィッチ ( #4 )
           麻生学  ( #5 )
           トム・ジョンイル < オダギリ ジョー > ( #8 )
監督         ・・・  安見悟朗 ( #7 )
脚本    ・・・  吉田玲子 ( #5 )
                      山田あかね ( #7 )
音楽    ・・・   坂口修
製作    ・・・  テレビ朝日 / MMJ
   

■過去の記事■
・『帰ってきた時効警察』おかえりなさーい♪
・第1話 コーヒー淹れろょぅおい。ここだょぅおい。
・第2話 気負い過ぎはカランカランと虚しく響くだけなのだ。
・第3話 身もフタもないといえなくも無くもないのだ。プクー。
・第4話 今回の主役は、三日月さんだと言っても過言ではないのだ。
・第5話 この展開には、おそ松くんもビックリなのだ。エコエコ、アザラ~シ。
・第6話 青春それはピチピチ~♪
・第7話 おおまか村はイノシシかっ?!欧米かっ?!
・第8話 オダギリ・ジョーの才能は演技だけではなかったのだ。
 

■「帰ってきた時効警察」公式HP
http://www.tv-asahi.co.jp/jikou/

■「映画鑑賞★日記・・・」さんにトラックバックします。
http://yukarin.livedoor.biz/archives/51168423.html

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■それでも事故は発生する。

事故は、いつだって予想もしなかったカタチで訪れる。

日曜の昼下がり。少し遅いランチをパスタで済ませた我が家はそのままウトウトと心地良いシエスタに引き込まれた。

そのまどろみに、やわらかいチーズの薫りが流れ込んできた。一体どこから漂ってくるのだろうか?

ふと、あたりを見回すとチビ助がいない。ダイニングテーブルのまわりでなにか一所懸命やっている。チーズのにおいの発生元は、どうやらそのあたりだ。

やられた!

そこには、ダイニングテーブルいっぱいにぶちまけられた粉チーズで「お砂場あそび」に興じる我が子の姿があった。そして私に気が付くと、チーズの粉まみれになった顔でニコニコと笑いかけてくるのだ。

「パパ~、いっしょにあそぼ~。」 

冷蔵庫に仕舞い忘れた粉チーズがこんな惨劇を引き起こすとは誰が予想できたであろうか。

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緻密なFMEAを駆使して想定しうる限りの事象を出しつくし、二重三重のフェールセーフを施された原子炉も、人的要因からくる想定外の事故からは決して逃れることは出来ない。

『絶対の安全』など幻想に過ぎないのだ。

床一面にこぼれ落ちた粉チーズの濃厚な薫りの中で、私はそんな場違いなことを考えながら、その場に立ち尽くすのであった。

あなたも手伝ってよ!

遠くで、怒気を含んだ妻の声が聞こえる。

 

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■これが事故に巻き込まれた哀れな粉チーズだ。

                      <2007.06.10 記>

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2007年6月 8日 (金)

■【気持ち】をデザインする。『プロフェッショナル・仕事の流儀』 工業デザイナー 吉岡徳仁

今回のプロフェッショナルは、工業デザイナーの吉岡徳仁さん。

Photo_124  

■「今、既にあるデザインをアレンジするのではなく、『未来の定番』を創りたい。」

それが、吉岡さんのスタンスだ。

「例えば、木の椅子が普通であった時代に、鉄のパイプで作られた椅子を見せられたらビックリするでしょう?そういう感じです。」

いくら形をアレンジしてみても、新鮮味は無い。
人が座ったときの音、におい、感触・・・そういった感覚での新しさを創造する。つまり、相手の『気持ちをデザインする』。ということなのだそうだ。

■そういった感覚を刺激する面白い素材を常にストックしておき、その中からデザインの核となるようなアイデアを引き出す。そのアイデアは、「カタチ」でなはく、イメージからスタートする。

「クリスタルの知的な透明感」(イメージ)→
水を張ったビンの中にクリスタルを入れてみる(現物)→
香水:「クリスタルを浴びる」というアイデア(イメージ)→
箱、カタチ、大きさを実際に作って試してみる(現物)

「アタマの中のイメージ」と「現物がカラダに訴えてくる感覚」を行ったり来たりする。そうやって、自分の感覚でしっかり確かめながらデザインとして成長させていく。その繰り返しは作品の完成まで、もっといいアイデアは無いかと「ジタバタ」続く。

■吉岡さんのデザイナーとしてのスタートは、新しい素材から新しいものを作り出す、あこがれの工業デザイナー倉俣史朗さんを目指すところから始まった。

三宅一生のもとでディスプレイのアシスタントをしながら作品を手がけていった。だが、世の中の反響は無い。評価してくれるのは一部の関係者だけ。という日々が続く。

31才の時に、「三宅一生展」のデザインを任された。

『こどもでも楽しめるものを作れ』

その師匠のことばと向き合うことで、気が付いた。
デザインで大切なのは表面的な新しさではない。人の気持ちを動かすことなのだ。

「三宅一生展」のデザインは成功した。
上下に振られて踊るように動く衣装。
吉岡さんの作品のまわりで、こどもたちが喜んでいる。

きっと、その瞬間が吉岡さんにとっての『原点』なのだと思う。

■「古いデザインは消えていくものがほとんど。今残っているものは、夢がある、こころに残るデザインだけ。」

「未来を切り開くきっかけをつくりたい。」

それが吉岡さんの願いだ。
  

■以前、広告関係の仕事をしている人から『シズる。』というコトバを教えてもらった。

『シズラー』というステーキ屋のCMは、「じゅぅーーー。」という油が小さくはぜる音だとか、ステーキのやわらかそうなピンク色の断面から肉汁がじわじわ滲みだす様子だとかで、もう見てるだけで焼けた肉のうまそうな匂いまで感じてしまい、思わず生唾が出てくるようなものだった。

そこから、「脳みそ」を飛び越えて、お客さんの感覚を直接刺激するような映像を「シズってるね~。」などと呼ぶようになったそうである。
(今の文章で、よだれ出ましたか?え、出ない?・・・修行し直します。)

■吉岡さんのアプローチを見ていて、この『シズる。』を思い出した。アタマでひねり出すものよりも、自分の感覚が「いいねぇ」と言ってくれるものの方が、人のこころを揺さぶるものなのだろう。

けれど、「いいねぇ」という「感覚」から出発するものの、「モノ」に仕立て上げる中で、どうしても空想と理屈が先走ってしまう。次第に何かがポロポロこぼれ落ちていく。そうして、はじめには非常にヴィヴィッドに感じられていたものが、「面白いのだけど、こころに来ない」ものになってしまう。

それが、創作活動にありがちなパターンなのだと思う。

吉岡さんのアプローチは、

「アタマの中のイメージ」と「現物がカラダに訴えてくる感覚」を行ったり来たりする。

これを細かいサイクルでまわしていくことで、「感覚に訴えるもの」が劣化していくのではなく、逆に成長していくという画期的な手法なのだ。

その時大切なのは、『現物』が本物の素材であること、本物の大きさであること。違う素材や小さい模型では人間の感覚は計れない。それが吉岡さんが素材にこだわる理由なのだと思う。

そして、デザインルームのアイドル、チワワの「ポチくん」という存在も侮ってはイケナイ。

おめめをクリクリさせながら、ぽてぽてカワイく歩き回るポチくんの前には、どんな「空想」も「理屈」も無力なのだ。

居ながらにして、かわいい!という「感覚」を身体に思い出させてくれるポチくん。
やはり、「こども」と「動物」は常に最強なのだ。
                        <2007.06.07 記>

■Tokujin Yoshioka Design■  
Tokujin_yosioka_design_1
Tokujin_yoshioka_design__1【Amazonで見る】     
MoMAのパーマネントコレクションに選定された<ToFU>や<HONEY-POP>のデザインで知られる吉岡徳仁の作品集。初期の作品からスワロフスキーのシャンデリア<STARDUST>(2005年)まで全40以上にわたるプロジェクトを、豊富な写真やドローイングで紹介。インゴ・マウラーや三宅一生など多彩なゲストによるエッセイも魅力。吉岡徳仁デザインによるオリジナルバックの付いた数量限定特別セットです。<紹介文より>
●W250×H290mm ●224ページ ●バッグ素材:ビニール  

 

■吉岡徳仁さんのHP
http://www.tokujin.com/

■茂木健一郎さんの『クオリア日記』にT/Bします。
http://kenmogi.cocolog-nifty.com/qualia/2007/06/post_8956.html

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■ ディーゼル車は日本に根付くのか?

■6月3日の報道特集で、最新のディーゼル車事情を紹介していた。
「今のディーゼルは非常にクリーンで燃費も良く、地球温暖化対策としてCO2削減のひとつのアプローチになるかもしれない。」というような論調であった。

■環境にやさしい、というとハイブリッドが真っ先に挙がるが、実は、ディーゼル車もガソリン車に比べ効率が30%良く、CO2排出量という意味でいうと、かなり「エコ」な車なのだ。

我々が知っている「汚い、臭い、うるさい」というイメージは既に過去のものであり、欧州で人気を伸ばしながら、着実に進歩を遂げたディーゼル車は、今では、かなりクリーンで静かなクルマになってきている。現在、欧州でのディーゼル比率は実に50%。パリでタクシーに乗れば、ほぼ間違いなくディーゼル車だ。

一度、旧型のBMW330ディーゼルを運転する機会があったのだが、実に静かで、低回転からゆったりと太いトルクが立ち上がり、スムースに加速していく。ガソリン車とは違う快感があり、生まれて初めてディーゼル車で感動というものを味わった。目からウロコとはこのことである。
(BMWの直6ユニットが素晴らしい、というところも多分にあるのだろうけれど・・・)

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■ 写真は、メルセデス・ベンツ E320CDIと3.0L V6ディーゼルユニット

■さて、日本市場で乗用車ディーゼルを前面に押し出してきているのは、今のところメルセデス・ベンツだけ。他社は様子見、というところ。

09年から国内に導入される新排気規制では、ディーゼルの規制値はガソリンとほぼ同等のレベルという極めて厳しい基準になる。このハードルはかなり高い。

けれども、それに対して、ホンダを初めとする日本勢各社も、新規制をクリアできる技術を次々と発表している。難しいし、コストもちょっとかかりそうだけれども出来ないことは無い、というところだ。

だが、同じくディーゼル排気規制がかなり厳しい北米市場に投入する。という話は聞こえてきても、「国内へ」、という具体的な話はホンダにチラリとあるくらい。

日本でディーゼルが市民権を取り戻すことにかなり懐疑的なのだろう。

■昔、やっとのことで縁を切った性悪おんなが、「世間さまのあら波にもまれて、いい女になって帰って参りましたよ。」 なんて、今さら三つ指立てて帰ってこられても、正直、対応に困ってしまうのである。

過去の悪い印象を抱えるという大きなハンデを背負った悲しきディーゼル車。

嫌というほどトラックの黒煙を浴びせられて育ってきた我々の心のひだには、真っ黒な粒子状物質がしつこくこびりついていて離れない。そして、「ディーゼル」というコトバを聞くだけで、あのいやな臭いを思い出すのだ。決して理屈ではない。

E320CDIの売れ行きは、そこそこのようだが、ベンツの代紋の威力が強いのだろう。ホンダがオデッセイに2.2Lディーゼルターボを積んで市場に受け入れられるのか、ということだ。
果たしてディーゼルは日本に根付く日は来るのだろうか?

【 バイオディーゼルハイブリッド参上!! 】

くらいのインパクトが無いとなかなか上手くいかないと思うのだが・・・・。

                          <2007.06.08 記>

■日経Automotive Technology<2007 Winter>
『 新世代ディーゼルの実力 』
__14 新車の半数をディーゼル車が占める欧州に次いで、米国が有望市場として急浮上してきた。ガソリン車と同じ厳しい排ガス規制にもかかわらず、日欧自動車メーカーはディーゼル車の導入攻勢を強める。欧州のEuro4排ガス規制に比べてNOx(窒素酸化物)を84%削減しなければならない米国の規制をクリアすれば、日本市場での展開も視野に入ってくる。ガソリン車並みのクリーンさを目指して各社はエンジンや排ガスの後処理装置をどのように進化させていくのか。<紹介文より>
【Amazonで書評を見る】

  

■メルセデス・ベンツ ディーゼルエンジンの紹介サイト
メルセデス・ベンツHP
http://www.mercedes-benz.co.jp/ 
Mercedes-Benz Today (左下にある一覧)
 ディーゼルエンジン

 

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■メルセデス・ベンツ NEW Cクラスに惚れぼれ。

■Mercedes-Benz W204 新型Cクラスがカッコイイ。
特に、白のAVANTGARDE。

07_new_c_01_1

■セダンはこうあって欲しい。と思う造形である。
現行のぬるりとした造形から、シャープなイメージに路線変更。
「目ん玉つながりのおまわりさん」を思い起こさせたヘッドランプも流行のきらきら光るダイナミックな3次元形状。

■どうだ!とばかりにグリルに鎮座するスリーポインテッド・スターは、「力」を感じさせる。歩行者保護対応で高くなってしまったボンネットは、この迫力グリルのおかげで浮き上がることもなく、全体にキレイに収まっている。ボンネットとフェンダーのパーティングラインもヘッドランプ後端からサイドウインドウ下端をキレイに結び、シャープなスピード感を強調する。 ショウモデルといえども、サイドパーティングでここまでキレイに線を出すのは工業技術的にすごいことなのだ。

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■そして、リアクォータがシビレルほどカッコイイ。
フロントのホイールからおとなしく始まるラインは微妙な弧を描きながら、徐々に力とスピードを増していき、リアコンビランプの先端で弾かれ、トランクデッキ後ろ端とバンパー上端に流れ込み、開放される。ダイナミックな流れが目に見えるようであり、さらに「シュパー」という音までも聞こえてきそうである。

■世のクルマがうねうねとした曲面を描き始めたのは90年代くらいからだったろうか、あの手の造形は個人的にしっくりこないのだ。
デザインルームで粘土を削りながらつくったオブジェでござい。この面の変化が面白いでしょ?なんていう匂いを感じてしまってダメなのだ。
クルマは薄い鉄板で出来ている(プラスチックの部分も増えては来たが)。鉄板には鉄板の良さがあるのだ。粘土で作り出されたオブジェに無理やり追従させられる鉄板がかわいそうである。鉄板のよさは、なだらかな面に蓄えられた緊張感であり、エッジのピシッとした潔さだと思う。

■その爽やかな力強さを見せ付ける新型Cクラスの日本導入は今年の初夏だそうである。セダンに500万円かけられるような上流の身分ではないのだが、こういう造形のクルマがこれからのトレンドの切っ掛けになってくれると、街行くクルマを眺めるときも気持ちが豊かになる。というと言い過ぎだろうか。

                       <2007.06.08 記>

■メルセデス・ベンツCクラスのすべて
(モーターファン別冊 ニューモデル速報)

Photo_127 ■メルセデスの魂
 
■All New C-Class HP
http://www.imagine-c.jp/index2.htm

 
■ Amazon.co.jp ■
■■■DVD 「売れている順番」カテゴリー別■■■
■ 日本映画 ■
■ 外国映画 ■
■ アニメーション ■

■■■書籍 「売れている順番」カテゴリー別■■■
■ TVドラマ・映画 原作本ページ
■ 小説一般 ■
■ 歴史・時代小説 ■
■ミステリ・サスペンス■
    

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2007年6月 7日 (木)

■地を這う。

Photo_1 

いっぱいに 背をのばし
競い合うように 咲きほこる
タンポポの群れのかたわらで

ひっそりと 地を這う
はぐれものがひとり

それでもその顔はうつむいてなどいない
午後の日差しをあびて
きらきらと美しく輝いている

                <2007/06/07 記>

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2007年6月 6日 (水)

■ペンで紙に書くということ。

■最近、パソコンばかりを使っていて、いざ漢字を書こうとするとなかなか出てこなくて困る。エディターの変換機能に頼ってしまっていて脳の機能が低下しているのだろうな、としみじみ思う。
けれども一番心配なのは、創造性も低下してきているのではないか。ということだ。

■何か物事について考えるとき、使い慣れた3色ボールペンでいろいろな短文を書き散らしてみる。それを丸で囲ったり、矢印でつないだり、なんてことをしているうちに、だんだん自分がイイタイコトが見えてくる。

それは、自分から切り離された文字列と『対話』する行為なのだと思う。そこにはダイナミックな働きがあって、頭の中だけで想定していた以上のコトに気付いたりするのだ。

ノートと自分の対話。それは、パソコンのモニターと自分との対話とは根源的に違う。

ペンを握る手の感触、文字を書くときの筆圧、すべり具合。そういった感覚と『ノートとの対話』とは切り離すことが出来ない。
インクの出が悪いボールペンしかない時の悲しさは、思考のスピードだけでなく質さえも落としてしまう。
それは、目と脳と手とペンと紙が一つのシステムとして機能するかどうかの問題なのだ。

■などという持論を持っていたりするのだが、実際、この記事を書いている今も『ノートとの対話』なしに、いきなり書き込んでいるわけで、それじゃあ思考が止まっているのかい?と問われれば、俯き加減にイイエ。と、弱々しくつぶやいてしまうのだ。

最近、書くことを「めんどくさい」と感じ始めてしまっている。ノートとの対話の結果を見ながら、新たに文章として成り立たせ、入力する。それが面倒だ、というだけでなく、その行為の途中で、先ほどの『対話』で生まれた魂がどこかで抜け落ちるような感覚さえおこすのだ。それならば、初めから端末に向かうほうが効率的だ。

■ノートとの対話で生まれた「魂」を生かすには、書いては破り、書いては破りの古式ゆかしき文筆活動スタイルが最適なのだろうけれど、どうも時代にはそぐわない。
やはり、最終的にはパソコンに向かわざるを得ないのが今の時代なのだとするならば、なんだか正体は分からないのだけれど、とても大切なものを置き去りにしてきてしまっているのではないか、と何ともいえない不安感を覚える。

果たして、華麗なブラインドタッチで端末に向かう今時の青少年諸君はどうなのだろうか?彼らは既にパソコンが存在している世界に生まれてきた。もしかすると彼らの中では、柔軟な身体感覚の延長として既にパソコンが取り込まれているのではないか?
先ほどの旧人類的『紙との対話』と同等のものが、人間とパソコンのダイナミックな系として働き、豊かな創造性が展開されているのであろうか?

そこのところ、どうなの?

と聞きたいところなのだが、話が通じないことを恐れる気弱な中年男は、自分のパソコンとノートを見比べながら、ただただ悶々とするのであった。

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                                               <2007.06.06 記>

■茂木健一郎さんの『クオリア日記』「あのバッターはボクにとって」にT/Bします。
http://kenmogi.cocolog-nifty.com/qualia/2007/06/post_25b1.html

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2007年6月 4日 (月)

■太陽観測衛星 『ひので』 荒々しい太陽本来の姿に感動。

■国立天文台の太陽観測衛星『ひので』の観測映像が公開されている。

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上の写真の「太陽フレア」の高さは2万Km。
地球の直径は約1万3千Kmだから、だいたいその1.5倍。
何だかもう、想像力の限界を遥かに超えた大きさなのだ。
(HPにある画像に、「えい!」と地球を乗っけてみました。)

地球の磁気と厚い大気に守られた地上からは観測することの出来ない太陽の本当の姿を、上空630kmの太陽同期軌道上から伝えてくる『ひので』(SOLAR-B)。
たまには日常のスケールをどーんと突き抜けた世界に心を漂わすのも、おつなものである。
                     <2007.06.04 記>

 

■黒点周囲のダイナミックな噴出(動画)
Photo_104
http://hinode.nao.ac.jp/news/061127PressConference/movie/SOT_ca_061120_0715.mpg

■太陽の自転・コロナの発達(動画)
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http://hinode.nao.ac.jp/news/070527DataOpen_XRT/xrt_ffi_4mf_cl_256.mpg

<解説>
http://hinode.nao.ac.jp/news/070527DataOpen_XRT/

■太陽観測衛星 『ひので』
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「ひので」(SOLAR-B)は、ひのとり、ようこうに継ぐ日本で3番目の太陽観測用衛星です。 3つの最先端の望遠鏡を使い、約6000度の太陽表面(光球)から、数100万度以上の外層大気(コロナ)までの領域で、磁場・温度・プラズマの流れを高い分解能・高い精度で観測を行い、高温コロナ、コロナ爆発現象や磁場とプラズマの相互作用などの謎の理解に取り組みます。<国立天文台HPより>

■国立天文台 ひので科学プロジェクトHP
http://hinode.nao.ac.jp/index.shtml

 

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■『FX 次期主力戦闘機』 その3。 タイフーン一気の末脚!?

航空宇宙・防衛産業大手の英BAEシステムズは31日、同社の戦闘機「ユーロファイター・タイフーン」の生産ライセンス供与について三菱重工業と交渉中であることを明らかにした。<2007.06.01 ロイター>

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「お、大外から伸びてきたのは、ユーロファイター・タイフーン!!一気にラプターをかわす勢い!!ラプターも粘る!
届くのか!届くのか!」

競馬中継ならば、さしずめ、こんな実況が入るところだろうか。
 

■前回の記事では、『日本の技術力維持のためにもライセンス生産が可能なタイフーンを本命に!』としながらも、かなり自信の無かった本誌としても予想外のこの展開には興奮を禁じえず、大穴馬券を握り締め、『差せ!差せぇ!!』と、いささかハシタナイ雄叫びをあげてしまうわけである。
(当たっても私には何の得もないのだけれど・・・。)

■まぁ、冷静にロイターの記事を眺めてみれば決定でもなんでもなく、あくまでも「交渉中」。アメリカ政府のノラリクラリとした対応や、F-22導入に対する特定アジア各国の過剰な反応から、今がチャンスとばかりに公表に踏み切ったBAE(旧ブリティッシュエアロスペース)の純粋なビジネス上の駆け引きととるのが妥当であろう。

■とはいえ、アメリカとの交渉は政治的駆け引きにより上手く進んでいないようにも見えるのもまた事実であり、08年春の次期主力戦闘機最終選定まで、飛行機ファンのやきもきする日々は続くのである。                    

■ 参考 ■
DVD 『ユーロファイター』
Photo_18低コストを図りながらも高速性と機敏性を両立させ、対地攻撃にも使用されている最新戦闘機「ユーロファイター2000タイフーン」。イギリス、ドイツ、イタリア、スペインの共同開発によって誕生した機体の航空ショーでの飛行やエピソードを紹介する。<紹介文より>( ★★★★★ )
【Amazonのレビューを見る】
 

                       <2007.06.04 記>

■その後の記事■<2008.08.21>
■タイフーン売ります。FX次期主力戦闘機選定、まさかのタナボタ決着か!?
    
   
■ 関連記事 ■
■『FX 次期主力戦闘機』について考える。その2
■【次期主力戦闘機FX】F-22Aラプターが有力?

■大石英司さんの「代替空港」にT/Bさせていただきます。
http://eiji.txt-nifty.com/diary/2007/06/post_5e27.html

■おまけ■
かなり古いネタのようですが面白いので載せときます。
http://lapislazuli.ath.cx/image/1160056033228

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2007年6月 2日 (土)

■『帰ってきた時効警察』 第8話 オダギリジョーの才能は演技だけではなかったのだ。

文芸映画を想像させる風景の中を三日月と霧山が歩いていく。あ、霧山君?このヒト誰?暗転。不気味な洋館の中で三日月を待っていた時効管理課のメンバー。今回、時効事件を捜査するは自分なのだと告げられる。耳元で囁く謎の男。突如、小劇場チックに花道に登場する霧山、ラインダンス、そして舞台崩し!そこは、とある公園。脈略もなく子犬に襲われる三日月。それとは全く無関係に奥で土俵入りをしている裸の男。・・・すべて三日月の夢だったのか?

8 #8 「今回、三日月が大活躍する理由は深く探らないほうがいいのだ!」
■脚本・監督 オダギリジョー

2007.6.1放送

  

■事件は、総武市の高級住宅街で起こった。殺されたのは悪徳不動産会社社長・東吉田真一。だが、被害者があまりにも恨みを買いすぎていて犯人を絞り込めず捜査は難航、警察は第一発見者のメイドから無理やり自白を取り付けるも、その強引さが社会問題にまで発展し、無罪釈放。結局、時効を迎えることになった。

■霧山と三日月は、被害者の妻・美幸(麻生久美子・二役)の母親・八重(加藤治子)を訪ねるのだが、そこで階段から転げ落ち、霧山は入院。ウキウキと看病に励む三日月は、時効捜査も自分が手伝うとビデオカメラを片手に聞き込みを始める。

■事情を聞いているときに発生した集中豪雨で、八重がウソをついているとにらんだ霧山。異常なほどに左右対称に整えられた被害者の死体。世界記録を目指して伸ばしてきたのに、事件の後、突然短く切られた八重のツメ。これらのヒントから霧山は左右対称を異様に好む八重が犯人であると確信する。八重は、生まれたばかりの孫娘にまで手を挙げた真一に逆上し、殺害。皆に愛されていた八重を周りがかばってアリバイを仕立て上げたのだった。

■エンドロールで明かされる衝撃の事実。
         脚本・監督 オダギリ ジョー !!

■かなり凝った演出で、今回はずいぶん気合は入ってるなー。と思ったら。霧山くん、じゃないオダギリジョーの作品だったのか。すごい。才能ある。

■馬鹿馬鹿しい手がかりから、しみじみとした事件の真相にたどり着く時効警察の基本を押さえた上で、定番の小ネタもてんこ盛り。オープニングの夢のシーンは秀逸だし、その夢をストーリーへのつなげていくやり方も上手い。三日月さんが東吉田邸で八重の話を聞いているシーンから病室のビデオ再生を時効管理課の面々が見ているシーンへ切り替わるところなんて、ドキッとしてしまった。天は、彼に二物も三物も与えたもうたのだ。

■ラストがまたいい感じだ。加藤治子の演技力もあるけれども、きっとオダギリジョーの人間性が出ているんだろう。最後にキッチリ感動させる。いい仕事でしたよ。霧山くん。
<追記> 
え?!オダギリジョーって、カルフォルニア州立大フレズノ校で監督養成コースに入るつもりが、願書記入時のチョンボで俳優養成コースに間違えて入っちゃったの??どおりで玄人っぽい演出なわけだ。なっとく納得。

←Wikipediaより 

●●● 今回、やられた小ネタ ●●●

■メイドに自白させようとして被害者の写真で踏み絵をさせる捜査員たち。
■記者会見で謝罪する警察幹部。フラッシュに反射して光る、仲良く並んだハゲ頭。
■事件当時の回想シーンで小学生を演じるサネイエさん。違和感がないのが笑える。
■ビニールハウス野菜窃盗犯の気持ちになろうとして、ビニール製のトレンチを着るのだけれど、思わず野菜の気持ちになってしまう十文字と蜂須賀さん。
■何故、下着にトレンチかは十文字のブロク『刑事の花道』に掲載されているが、それじゃ変態と変わらんぞ。あ、「トレンチ」と打とうとして、「と廉恥」と変換された。トレンチと破廉恥の違いは意外と小さなものだった・・・。(と、渋くつぶやいてみる。)
■野菜や果物の価格高騰を黒板で説明する蜂須賀さん。何を描いてるか、さっぱり分からん。で、話が終わらないうちにスグ消しちゃう。確かに、いるよなー、こういうインチキ講師。
■三日月さんゴハン食べすぎ!って、霧山の横に立ってるシェフは何者?
■浮かれて暴走する三日月さん。照れて殴るは、介護ベッドを起こしすぎるは。三日月くん痛い、痛いって!!
■三日月!ぞうに勝手にエサやるんじゃねーよ!
■夜の公園、ビニール手袋をクチで膨らましている子犬の「黒」ちゃん。あんぱんか?いつからそんなに悪い子に!
■夫婦喧嘩で飛んでくるパイ。ベタ過ぎで笑えた。
■ウソをつくと怪奇現象が起きるシリーズ。ウソをつくと体温が上がって上昇気流が発生、積乱雲を生じ、ときに集中豪雨を引き起こす。そんな馬鹿な、って十文字が「ペルー育ち」とウソをついたとたんに集中豪雨。うまい!
■事件の真相を語りだす三日月。誰にも言いませんよカードを渡すときの嬉しそうなこと。
■今回の麻生久美子さんは一人二役。女の人って髪型でずいぶん変わるもんなんだな。
■ところで、三日月の耳元で囁く夢の中の男は誰なのだろう?
 

大海が飲み込んでくれる叫びは チクショーんですが・・・

次回はとうとう最終回。さびしくなるなー。
 

   
DVD BOX 『帰ってきた時効警察』
<2007/09/28発売予定、予約受付中>
Photo_97  最終回の放送が終わったそばから、ビッグニュースッ! なんと、『帰ってきた時効警察』のDVDが9月28日 (金)に発売されることになりました。
言っちゃいますとね、 未放送映像を大量に復活させた特別版本編 に加え、 番外編ドラマ「総武署時効管理課 残業中」キャスト&スタッフによるトークコーナーにオーディオコメンタリー、そして初回特典として“誰にも言いませんよカードセット”を封入…と、特典内容も 多め 多めに盛り込む予定との噂。 <オフィシャルサイトより>
【Amazonのレビューを見る】
 
 

帰ってきた時効警察オフィシャル本』
Photo_61オフィシャル本もどーんとバージョンアップして帰ってきました。やっぱり、『時効警察』に時効はないと言っても過言ではないのだ!
今回もよろしくお願いします。
<紹介文より>
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『帰ってきた時効警察 オリジナル・サウンドトラック + 三木聡×坂口修 作品集』
__8(2007 5/23発売 予約受付中)
今回のサントラには「時効警察」の音楽だけでなく、三木聡監督と音楽・坂口修氏が過去にコラボした色んな作品の音楽が入ってるんですよ。しかも、第4話で三日月が歌った「しゃくなげの花」ほか3曲も収録!(三日月しずか 『満月』) さらにこれだけ多めに入って、お値段たったの3,000円! お買い得ですね~。 <←公式サイトより>
・・・ 三日月しずか 『満月』。まさかの発売です(笑)。
【Amazonのレビューを見る】
 

Photo_95 時効警察オフィシャル本 
オダギリジョー&麻生久美子&三木聡ロングインタビューと撮り下し写真。十文字&蜂須賀刑事の小ネタ裏づけ捜査。鑑識課・諸沢の「こんなもの見つけました」コレクションなど
  【Amazonのレビューを見る】
 
 

_box_1 DVD BOX『時効警察』
全9話+特典映像(・・・非常に気になります。)
 【Amazonのレビューを見る】
 
 
   

                                                  <2007.06.02 記>

   
   
■関連記事■
・『帰ってきた時効警察』おかえりなさーい♪
・第1話 コーヒー淹れろょぅおい。ここだょぅおい。
・第2話 気負い過ぎはカランカランと虚しく響くだけなのだ。
・第3話 身もフタもないといえなくも無くもないのだ。プクー。
・第4話 今回の主役は、三日月さんだと言っても過言ではないのだ。
・第5話 この展開には、おそ松くんもビックリなのだ。エコエコ、アザラ~シ。
・第6話 青春それはピチピチ~♪
・第7話 おおまか村はイノシシかっ?!欧米かっ?!
・第8話 オダギリ・ジョーの才能は演技だけではなかったのだ。
 

■「帰ってきた時効警察」公式HP
http://www.tv-asahi.co.jp/jikou/

■「映画鑑賞★日記・・・」さんにトラックバックします。
http://yukarin.livedoor.biz/archives/51159990.html

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2007年6月 1日 (金)

■朝。

朝日にきらきらと光る

あさつゆをあつめて むくむくと湧きあがる一番雲よ、

おはよう!

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                                                <2007.06.01 記>

  
■■■ 空の写真 ■■■  
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■ひつじの本棚■ 『すごい会議』 メンバーの自律を促す会議の手法。

   
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すごい会議 --短期間で会社が劇的に変わる!

タイトルに『会社』とあるが、何も会社に限った本ではない。
チームを組んで問題解決にあたる時に絶大な効果を発揮する。ちょっとした工夫で参加メンバーの意識が変わってくるのだ。
実際、自分のグループで意見を出すような場で本書の内容をアレンジして使ってみたのだが、しばらく我慢して待ってみると、イロイロな意見が飛び出すようになってきた。
具体的、実践的なものであればノウハウ本も捨てたものではないなと実感した次第。
2時間程度で読めてしまうような手軽さなのだけれど、非常に実践的で、正に『すぐに使える』本である。

                                                      <2007.06.01 記>

■関連記事■
■『プロフェショナル・仕事の流儀 スペシャル』 リーダーの資質とは。/ グーグルの秘密。

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■『プロフェショナル・仕事の流儀 スペシャル』 リーダーの資質とは。/ グーグルの秘密。

■今回の プロフェッショナル 仕事の流儀は、トークスペシャル Part3 と題して、いままでに登場した6人のプロフェッショナル方々のインタビューの未放送部分から「リーダーに必要とされる資質」というテーマを浮かび上がらせる、という趣向。またグーグルのCEOであるエリック・シュミットさんのインタビューまであって、非常に豪華な内容であった。

■ 坂本幸雄さん (エルピーダメモリー社長)
__27●社長、部長と肩書きで呼ばせていい気になっていたらもうだめだね。「社長」と呼んだ瞬間に社員は萎縮してしまう。社長も社員も同じ目線で仕事をしないと。
ネガティブな意見が出てくるような環境を作ることが大切。そりゃ、ムカッとはするけどね。
●ビクビクした姿は見せない。何のメリットもないからね。頑張って自信満々に見せる。間違いは認めても、自分が正しいと思ったことに対して軸をぶらさないことが大事だね。
●部下のプラスの部分を評価して、もっとプラスにする。マイナス面を引き上げるようなアベレージを指向するやりかたでは、全体としてプラスが出てこない。
●リーダーは部下のために働く。リーダーに大切な資質とは「自分の部下に夢を与えることが出来ること。この会社にいたら自分の生活がもっと良くなると思わせるようにすること。」『エルピーダは半導体で世界一になる!』、『世の中の人たちにスゴイと褒めてもらおうよ!』

■ 鈴木敏夫さん (スタジオジブリ プロデューサー)
__26●立場の違いのある人たちを一つにまとめる。そのコツは、一度、「自分の仕事」を忘れてもらう」こと。そして、まとまったところで自分の立場で見直してもらえばいいと考えてもらうこと。そうすることで自分の仕事を忘れ、自由に議論してもらうことができる。
●信念は全員が参加してくれること。一人でも落伍者を出したくない。それには夢を語ること、お祭りにしてしまうこと。
問題児を追い出さない。追い出したところで、、また次の問題児がでてくるものだ。
●大切なのは皆が毎日楽しく働けること。敢えて言えば、それが、私自身がうれしい環境を作るということだ。

■ 佐藤 章さん (キリンビバレッジ元商品企画部長)
__25●「正・反・合」を大切にしている。
あえて反対意見をぶつけてみる。そうすることで、化学反応が起こり、新しい概念が生まれてくる。そのアイデアにまた対立する意見をつくり、さらに高めていく。

■ 南場智子さん (DeNA社長)
__24トップが一番元気であること!組織のエネルギーの上限はトップの元気度で決まる。だから、迷いとか不安を背中に見せないようにしている。
 

新浪剛史さん (ローソン社長)
__23 ●トップダウンのやり方にポイントがある。方向性はトップが決める。そこで、その方向性の理由を理解してもらった上で、やり方は任せる。
簡単に平易に語る。同じことを何度も繰り返して語る。アホと思われても同じことを語る。そうすることで初めて、あの人は本当に信じているのだと分かってもらえる。
●同じ事を語り続け、皆が信じてくれるまで、2年でも3年でも待つ。

星野佳路さん (星野リゾート社長)
__22●「正しい」ことより、コンセプトや戦略に「共感してもらう」ことが人を動かす。
●社員に楽しく仕事をしてもらうことが大切。どんなに「正しい」ことでも、嫌なことでは力は出ない。
「そこに行きたい」と思わせるビジョンを示す。そこに共感を持ってもらう。
●私の喜びは、会社を辞めるときに、「私と仕事が出来てよかった」と思ってもらえる人が一人でも多くいること。

■感じたこと・考えたこと■
今の立場や経歴の違いによるものか、6人6様の個性が面白かった。
坂本さんは、皆と肩を組みながら、一緒に頑張ろうぜ!という爽やかな体育教師のようなリーダーシップ。
鈴木さんは、「まぁまぁ、みんな聞きなさいや。ほれほれ、そこの若い衆も恥ずかしがらずにこっちに来なさい。」という、村の長老のイメージ。
佐藤さんは、非常に知的で、鋭利な刃物のようなキレの良さ。
南場さんは、自分が頑張ってる姿を見せることで、みんなが自立的に後押ししてくれる感じ。(迷いや不安を見せないといっているが周りから見るとスグに分かるに違いない。そんなところも含めて後押してしまいたくなるのだろう。失礼だけれど本当にかわいらしい人である。)
新沼さんは、その不動の安心感が人を惹きつける。
星野さんは、魅入らせることで皆を笑顔にさせることを生きがいにするエンターティナー。といったところだろうか。
断片的なインタビューで、人を判断できる訳は無いのだけれども、こういう印象をもった。

リーダーシップはノウハウで得られるものではない。と改めて感じた。大切なのは、自分自身の個性を大切にして最大限に引き出すこと。そして仲間を信じきること。そうすれば、きっと自分なりのリーダーシップの形が出来てくるのではないだろうか。

自分自身は、まだその型に自信が無いのだけれど、まずは自分が出来ることをやる。ということなのだろう。その為には、逆に肩の力を抜いて、気を楽に持った、じぶんの自然体を良しとする。そういう姿勢を身につけたいと思う。

■エリック・シュミットさん (Google社 CEO)
__21 ●社員には勤務時間の20%を自由な研究開発に充ててもらっている。そこからいろいろなアイデアが出てくる。
●愛犬同伴もOK、自由でオープンな雰囲気
●重要な情報をインターンの学生にも教える。「こういうアイデアがあるんだけど、どう?」という感じで。
「You ! Must be Creative ! 」などとやっても新しいアイデアは出てこない。
間違いを許容することが大切。2回目は1回目より格段に良くなる。間違えに気が付いたらスグに修正すればよいのだ。
●リーダーにとっては、「話すこと」よりも「聞くこと」のほうが大切。日々ものごとは変化してゆく。リーダーが全てを把握できるわけではない。「どうだい?」と自分から声をかけること。
●会議では、何が起きているかを聞いて、自分の意見を出す。そして、その意見に対する反対意見が出るまで待つ。そこに議論が生まれ、その議論の過程でリーダーは認識を深めていく。
●そこで、皆が自分の意見に反対だということになれば、その反対意見を採用する。集団の方が個人よりも優れた判断が出来ると信じているからだ。
●クリエイティブな会社では、皆が意見を出す。そして気軽に「素晴らしい、やってみたら?」と背中を押してあげる。そして、そのアイデアを覚えておいて、しばらく経ってからあの件はどうなった?とメールで聞く。大切なのは、「聞くこと」と「アイデア」を結びつけること。創造的な人たちが話し合える雰囲気を作ること。
●グーグルはユーザーの1クリックで成り立っている会社であり、ユーザーに信頼されることが何よりも大切だ。

■感じたこと・考えたこと■
Googleは、『世界を整理しつくす』という非常にシンプルで、かつ壮大なビジョンを持っている。今回はあまり強調されていなかったが、そこがまず大前提にあって、今回のインタビューが生きてくる。

「日本人は自分の意見を表明するのが下手クソだ。それは、欧米と異なり、自分の意見をもって議論するという教育を受けていないからだ。」とよく言われる。だが、それは本当だろうか。

本田技研は、ワイガヤ文化で有名だし、それ故に個性的な商品を生み出してくる。
Googleのような組織は、意外と日本人に合っているのかもしれない。要は組織内の環境とか文化なのだと思う。独自の「創造性」が求められている今の日本企業に働くものにとって、非常に意義深いインタビューだったのではないだろうか。
   

■ 推薦本 ■

すごい会議 --短期間で会社が劇的に変わる!
Photo_86

 

 

 

 

  
   
   

■ 関連図書 ■

Google誕生 ガレージで生まれたサーチ・モンスター
Google

 

 

 

 

   
     

【プロフェッショナル仕事の流儀 単行本】
放送で紹介されていなかった部分も描かれているそうです。
プロフェッショナル 仕事の流儀 1
●リゾート再生請負人 星野佳路
●小児心臓外科医 佐野俊二
●パティシエ 杉野英実

プロフェッショナル仕事の流儀 4
●映画プロデューサー 鈴木敏夫
●建築家 中村好文
●飲料メーカー商品企画部長 佐藤章

プロフェッショナル仕事の流儀 10
●編集者 石原正康
●コンビニチェーン経営者 新浪剛史
●玩具企画開発 横井昭裕

                      <2007.05.31 記>

   
   
■ 関連記事 ■

■成功体験からしか人は成長しない 南場智子さん
http://soko-tama.cocolog-nifty.com/blog/2007/03/post_f667.html
■『プロフェッショナル 仕事の流儀』 現実を見つめ、出来ることをやる。経営者 坂本幸雄
http://soko-tama.cocolog-nifty.com/blog/2007/05/post_556d.html
■『明日から使える”仕事術”』というのは、伊達ではなかったのだ。
http://soko-tama.cocolog-nifty.com/blog/2007/05/post_fe56.html
 

■茂木健一郎さんの「クオリア日記」にT/Bします。
http://kenmogi.cocolog-nifty.com/qualia/2007/05/post_0461.html

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