« ■「ソ連に引導を渡した男」 エリツィン死去。歴史を振り返る。 | トップページ | ■『帰ってきた時効警察』第3話 身もフタもないといえなくも無くもないのだ。プクー。 »

2007年4月26日 (木)

■主人公は育てられる方なのだ。『盲導犬クイール』を育てた男、多和田悟。

Photo_88 ■『プロフェッショナル 仕事の流儀』
 「イヌは人生のパートナー
 盲導犬訓練士・多和田悟」<4/17放送>

■今回は、あの盲導犬クイールを育てた多和田悟さんの話である。
多和田さんの訓練では、イヌが楽しみながら学んでいるように見える。イヌが指示通りの動きをしようとしたところを、「グーッド、グーッド」とすかさず褒めると、イヌも「ほら、出来たよ。」と誇らしげな表情をする。そこには、とても質の良いコミュニケーションが成立している。

■「イヌ語で話す」。それが基本。と多和田さんは言う。
しっかりとイヌを観察する。全体の雰囲気、耳、シッポ、表情。そしてイヌの気持ちになって考える。そのイヌの立場に立って、出来ることから訓練を始める。褒める。その積み重ねが、そのイヌを成長させる。
そして、褒めて育てたイヌは、盲導犬になっても楽しそうに仕事をするようになるのだそうだ。
それは人の教育にも当てはまることだ。

■多和田さんは後進の指導について、こう語る。
彼らが「これは自分がやらなくてもいいや」と思ってしまったら、それまで。
自分の情熱、『志し』を持つのは彼ら、それを燃やし続けさせるのが指導者の役割。
実際、後輩、部下の指導というのは難しい。「コーチング」という言葉が流行って久しいが、ただ闇雲に褒めれば良いという訳では無く、なかなか上手くいかない。
大切なのはノウハウではなくて、コミュニケーションしようとする『気持ち』のあり方だ、という気がする。

■最近、後輩に業務の指導をしていて、ふと気付いたことがある。
「君のやり方は間違っている。俺のやり方はこうだ。こうすれば良いのだ。」と熱を入れて指導しているのだが、何かがおかしい。
少しデフォルメした例え話でいうと、こんな感じ。
「剣道で後輩に稽古をつけているのに、自分が勝って胸を張る。」
バカか?後輩に勝ってどうする!という突っ込みが入るところだ。
もちろん、腰が入っていなければ激しく突き飛ばしたりもする事もあるだろうが、基本的には相手の技量に合わせた隙を、あえて作って上手く打たせる。というのが普通だろう。

■そういう時、真剣に指導しようとすればする程、上手くコミュニケーションがとれなくなる。でも、本人は、なかなかそれに気が付かない。
実は、知らず知らず、それを自分がやってしまっていたのだ。
最前線で戦っている時は自分自身が主人公。それで15年程やってきた。
その感覚が身体に染み付いてしまっていて、『後輩を指導する時は「後輩自身」が主人公なんだ』という『気持ち』がつい、欠落してしまうのである。

■そういう意味で今回の話は非常に為になった。『褒める』とか『相手の立場に立つ』とかそういうコトバは耳にタコが出来るくらい聞いているのだが、なかなか身体に染み付かない。イヌと多和田さんのコミュニケーションを見ていて、そのヒントを貰えたような気がするのだ。
                          <2007.04.26記>

    ■参考■多和田さんの本とクイールの作品を並べてみました。

■新書 『犬と話をつけるには』
Photo_101 多和田悟 著 

   

   

   

   
   

■本 『クイールを育てた訓練士』
Photo_90  多和田悟・矢貫隆 著 
   

   

   

 
 

『クイール流愛犬のしつけ方』 
Photo_91 多和田悟・渡辺格 著 

   

   

   
    

■写真集 『盲導犬クイールの一生』
Photo_92 石黒謙悟・秋元良平 著 

   
   

   

   
    

■DVD 『盲導犬クイールの一生』
Photo_93 NHK月曜ドラマ2003年放映(全7話収録)
原作 秋元良平・石黒謙悟
脚本 寺田敏夫 演出 岡崎栄
出演 玉置浩二、うじきつよし、沢口靖子 他

   
   

■DVD 『クイール』 
Photo_94 監督 崔洋一 2003年作品
出演 小林薫 椎名桔平 他

    
   

|

« ■「ソ連に引導を渡した男」 エリツィン死去。歴史を振り返る。 | トップページ | ■『帰ってきた時効警察』第3話 身もフタもないといえなくも無くもないのだ。プクー。 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/208704/14852250

この記事へのトラックバック一覧です: ■主人公は育てられる方なのだ。『盲導犬クイール』を育てた男、多和田悟。:

» 高齢で引退した盲導犬と一緒に暮らしてみませんか? [レーシックで視力1.5の世界へ!【レーシック体験記満載】]
九州盲導犬協会によると、育成頭数を増やした時期にデビューした盲導犬が、次々に高齢となって引退し、後任育成が問題となっています。団塊世代の大量退職よりも一足早く、2007年問題に直面しているようです。盲導犬には資質というものが必要で、育成するのも容易ではないそ...... [続きを読む]

受信: 2007年5月18日 (金) 00時18分

« ■「ソ連に引導を渡した男」 エリツィン死去。歴史を振り返る。 | トップページ | ■『帰ってきた時効警察』第3話 身もフタもないといえなくも無くもないのだ。プクー。 »