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2007年4月17日 (火)

■ひつじの本棚■ 『あんぱんまん』 やなせたかしと「正義の味方」

『あんぱんまん』 作・絵 やなせ たかし

Photo_74 ■うちの2歳のチビ助はアンパンマンが大好きである。そこで父さんは絵本を買ってあげようと思ったのだ。

だが、数日後に届いた「あんぱんまん」は、何ともみすぼらしいもので、そのあたたかい笑顔に面影はあるものの、あのツヤツヤした健康そうなテレビのアンパンマンとは、かなりかけ離れたものであった。

その、みすぼらしい「あんぱんまん」は、西に、おなかを空かせた旅人がいれば、自分のアタマを差し出して食べろといい、東に迷子になった子供がいれば、家へ送り届けるばかりか、子供に元気が出るからと、残り少なくなった自分のアタマを食べろというのだ。

■やなせたかし さんは、あとがきに記している。

「ほんとうの正義というものは、けっしてかっこいいものではないし、そして、そのためにかならず自分も深く傷つくものなのです。・・・」

『悲壮なまでの使命感』。

そいういう言葉が浮かんだ。
いつも明るい笑顔を絶やさない、だが、その胸のうちには悲壮な決意が秘められているのだ。それは、戦争を経験している世代だからこそ語れる言葉なのだろうか。

■今の日本で言えば、イラク復興支援に全力を尽くし、2003年11月、彼の地で凶弾に倒れた奥克彦大使のような人が、真の「正義の人」と呼べるのかもしれない。

「正義の味方」というものは、かくも辛く厳しいものなのか、と手に取った「あんぱんまん」を眺めながら感じ入ったのであった。

ちなみに、うちのチビ助は、この「あんぱんまん」にも大いに喜び、お気に入りの絵本の一冊になっている。
                       

Photo_73『あんぱんまん』
作・絵 やなせ たかし
1976年

  
  
    
       

そういえば、4/20、横浜みなとみらいに
アンパンマンこどもミュージアムがオープンします。連れて行ったらチビ助は大喜びだろうな。
親はヘトヘトになりそうですが(苦笑)。
                       <2007.04.17 記>

追記)
「手のひらを太陽に」。この歌が、やなせたかし さんの作品だということに最近になって気がついた。

手のひらを太陽に透かしてみれば 
真っ赤に流れる僕の血潮

このフレーズは、子供の頃から好きだったのだが、改めて噛み締めてみると、その感性の奥深さに、しみじみするのであった。

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受信: 2007年4月18日 (水) 17時09分

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